「小説日本婦道記」山本周五郎【著】新潮文庫★★★★
「たいせつなのは身分の高下や貧富の差ではない。人間と生まれてきて、生きたことが、自分にとってむだでなかった、世の中のためにも少しは役だち、意義があった、そう自覚して死ぬことができるかどうかが問題だと思います、人間はいつかは必ず死にます、いかなる権勢も富みも、人間を死から救うことはできません、私にしても明日に死ぬかもしれないのです。(略)そして死ぬときは、少なくとも惜しまれる人間になるだけの仕事をしてゆきたいと思います。」
「たいせつなのは身分の高下や貧富の差ではない。人間と生まれてきて、生きたことが、自分にとってむだでなかった、世の中のためにも少しは役だち、意義があった、そう自覚して死ぬことができるかどうかが問題だと思います、人間はいつかは必ず死にます、いかなる権勢も富みも、人間を死から救うことはできません、私にしても明日に死ぬかもしれないのです。(略)そして死ぬときは、少なくとも惜しまれる人間になるだけの仕事をしてゆきたいと思います。」