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マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第52話 桐原とデワントン.ファーストコンタクト

2017-05-28 23:55:48 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
突如来襲したミリア率いるクァドラン・ローはダイダロス艦上に降下した。
デワントン率いる部隊は上空のバルキリー部隊と部隊ごとに分かれ陽動作戦を開始した。
衛星軌道上のラプラミズ直衛艦隊は回収艇を降下させカムジンの収容準備をする。

モーア「マイクローンは監察軍より危険と話しだけど大した事ないじゃん!!」

今まで戦闘できなくてストレスを溜めていたモーアはデストロイド部隊を強襲し複数機を撃墜する。
モーア的には物足りない気がするがそれでも溜まっていたストレスを発散するだけの面白さを感じており。
次々にデストロイドを撃墜する。
もっともハナからデストロイドなんてモーアからしたら敵ではない。

モシアート「モーア流石にやり過ぎじゃない?」
ミリア隊モシアート・クラウド3級空士長

モーア「やり過ぎ?別にいいじゃないマクローンの船以外とこのマイクローンの星以外ならばなんでもやっていいんでしょ?」

モシアート「それは・・・・・その・・・・・・・・」

エリアーノ「モシアートの言う通りやり過ぎ。」

メフィア「もう少し自重したらいいんじゃない?」

モーア「ケチくさいなそれは・・・・・どうせならばぱぁとやろうよ!ぱぁとね。」

仲間から次々と撃墜していくモーアを見て自重しようとか言われる
・・・・・・・・・がモーアは戦闘をしていないストレスからぱぁとやりたいのでそのまま戦い続ける。
皆はその方がモーアらしいやともう止めても無駄だし、モーアの言う事もあり同じようにデストロイドやバルキリーを撃墜する。

桐原中尉「くそ例の新種機か?・・・・・・よりによって・・・・・お前達大丈夫か?」

イェル「えぇぇなんとか・・・・・・・・・それに背後はお任せを・・・・・・・」

ウォルター「新機種だろうが生き延びてやります。」

桐原中尉「よしいい心がけだ・・・・・・・・・行くぞ!!」

桐原のノンバリケン小隊は士気が旺盛でありカムジンの部隊やミリアの部隊に負けないと言う気に溢れていた・・・・・
すると・・・・・・・・・

                     ビュビュビュビュビュビュビュ

デワントン「ミリア1級空士長が言っていたマイクローン、監察軍の兵器とは大きく形状が異なる。」

ノンバリケン小隊にデワントンのクァドラン・ローが1機襲撃する。
銃弾はイェルやウォルターそして桐原に命中せず編隊が崩れる。

桐原中尉「例の奴か・・・・・・今度こそ!!!」

桐原はデワントンに向けてバトロイドに変形し追撃する。
そのとっさの行動はイェルやウォルターを置いて行くほどである。
行動力の早い桐原は既に乱戦の中に消えていった。

イェル「隊長・・・・・・・・」

乱戦の中に消えていった桐原を心配するイェルとウォルター。
もしかしたらあの乱戦の中で消えているかもしれない。
それとも友軍の誤射で戦死しているかもしれない・・・・・・・
二つの心配が思い浮かぶ中でイェルとウォルターは無事に桐原が生きている事を祈るばかりである。

                     ズドドドドドドドドドドドドドドドドド
                        ビュビュビュビュビュビュビュ

桐原とデワントンは一進一退の攻防を繰り広げていた。
お互い回避しては攻撃するの繰り返しである。
なんとか当てようとするも外れ、なんとしても回避しようと回避に成功する。
そんな単純な動作の繰り返しをただひたすらやり続けた。

どちらも腕前は悪くはない、むしろ同じと言っていい似た者同士の戦いであると。

デワントン「こいつは中々やる、腕前も良くないし私の力に似ている。面白い・・・・・・そうそうに撃墜するのに勿体無い。」

桐原中尉「腕前がいいし悪くはない、今までの敵の中で見るに魅了する動き。敵ながら天晴れ、いいエースパイロットだな。」

お互いに声は届かないが褒め称える。
むしろ好感度を持つようになる、これ程自分の腕前にそっくりな敵がいる事を・・・
出来れば殺さないでずっとこれからも戦っていきたい。
そのくらいの価値のある人物だ!

そんくらいの面白さと好感度を持てる・・・
ずっと戦いたい所だが・・・・・

ズドォォォォォォォォン

マクロスの近くでカムジンの突撃艦が爆発する。
爆発した理由はダイダロスアタックが成功したのだ。
この時、この時ミリアを追撃していた輝のVFー1バルキリーJ型がダイダロスアタックのミサイルが命中。
撃墜され負傷する事件が起きているが、この時桐原は知らない。

ミリア「デワントン2級空士長 撤退だ、我が隊には損害はないがカムジン達を回収した撤収するぞ。」

デワントン「サ・エスケスタ.......マイクローンのパイロット......楽しかった......また戦おう!!」

デワントンは作戦目的を完了したミリア隊に合流するため桐原との戦いを中断し離脱する。
圧倒的なスピードで脱兎の如く離脱し姿は見えなくなってしまった。

桐原中尉「あの敵逃げる? ふっいいパイロットだったな。」

桐原は脱兎の如く離脱するデワントンのクァドラン・ローを見て笑顔を見せる。
そんな中イェルとウォルター達が桐原を迎えに来る。
それに答えるように桐原はイェルとウォルター達と合流しマクロス プロメテウスに帰還した。

その頃

ミリア「お前 妙に笑顔になっていないか?」

デワントン「そうですか?」

メール「うんいつも見られないいい笑顔を見せているよ、デワントン。」

帰還したデワントンは物凄くいい表情をしていたためミリア以下隊員達はデワントンを見て驚いていた。
一体何が起きたんだろう?一体何がデワントン2級空士長を笑顔にさせたんだ?
一同はいろいろと考える。

デワントン「私のライバル、敵にかぁ。殺すより面白い敵、この気持ちはなんだろうか?出来れば会ってみたいな。」

その心はデワントン以外分からない。

第51話 バトルフィールド

2017-05-28 15:41:08 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
                   【地球統合軍 アラスカ第123ミサイル基地】
ここは地球統合軍アラスカ総司令部に属する第123ミサイル基地。
近隣のレーダーサイトと連動し地球に進入してくる物体を監視している。
当然ながらカムジンが乗る突撃艦の存在をキャッチしている。

「敵艦降下.K-32.R-56ポイントに着水の模様。」

「敵推測攻撃目標は太平洋上に鎮座するSDF-1マクロスの模様。」

「敵か、まっ迎撃ミサイルでも撃っておきたまえ・・・・・」

「了解。」

「連中の目標はマクロスだからなぁ、今の地球にマクロスと言う荷は担ぎきれん。」

適当すぎる対応だが、迎撃ミサイルを撃つ事を疎かにしない。
きちんとミサイルサイロから大型ミサイルR-34キューべリックを発射する。

キューべリックはまっすぐカムジンの突撃艦に向けて進んでいく。
それを見ていた地球統合軍アラスカ総司令部はマクロスにミサイルが発射した事を通告する。

千葉軍曹「シゲ坊とその子分ら遅いぞ!!」

桐原中尉「すいません、だけど中隊長とのミーティングが・・・・」

千葉軍曹「そんな事はいい・・・久しぶりの地上戦だが・・・・・気が抜けた真似はするんじゃねぇぞ。」

桐原中尉「分かったよ。」

マクロスは大至急艦載機の発進を指示する。
第1次迎撃部隊と第2次迎撃部隊と分かれての編成である。
桐原らが所属するSVF-64も第1次迎撃部隊に含まれている。
敵の攻撃が出てくる前に離陸し出てくるであろう艦載機を撃墜しなければならない。

桐原中尉「発進!!」

                    ズドォォォォォォォォォォォォォン

空母プロメテウスから離陸。
第1次迎撃隊3個飛行隊分の戦力は上空で編隊を組んだ。
目の前にはカムジンの突撃艦が接近してくる。

桐原中尉「敵か・・・・・・・・・・」

桐原は迫りくる敵に緊張感を持ち見る。
折角地球に戻れたがいいが、結局何も変化なし・・・・・・・
普通の戦場と言う名の日常が戻っただけ・・・・・
そう思った。

                      ビューン ビューン


航空部隊はカムジン艦と交戦を開始する。
激しい攻撃の末、友軍機が数機落とされる。
確実に死んだ奴が多く、脱出している暇のない戦闘模様になった。
カムジンの突撃艦はマクロス上空に接近しグラージやリガードを降下させる。
グラージにはカムジンが自ら陣頭指揮を取っている。

それを迎撃しようとマクロスからデストロイド・スパルタンやトマホークが出撃。
ダイダロス甲板にてグラージ戦闘ポッドを迎撃した。

桐原中尉「第2次迎撃部隊も出てくるのか?くそ運の悪い時に出たもんだな。」

桐原はプロメテウス甲板から出撃しようとする第2次迎撃部隊の姿を見てつぶやく。
今はカムジンがマクロスを直接強襲しており、今出てきたら上空から撃たれる危険性があった。
現に1機が上空から狙われ撃墜されてしまった。

桐原中尉「くそ敵は一体何機出してくれば気が済むんだ!!」

必死に防戦を強いられる事になる桐原は焦りと苛立ちを次第に覚えるようになる。
マクロスにはデストロイド部隊が配備されているが損耗率が広がり被害が拡大中。
航空部隊にもかなりの損害を出してしまっている。
いつになったらゼントラーディ軍と言う敵が攻めてこなくなるようになるのか?
いつになったら地球統合海軍太平洋艦隊の増援が来るのか?

桐原は・・・・・・それを考えるとますます焦りと苛立ちをどんどん覚えるようになってくる。

イェル「隊長、後方に敵機・・・・・・・撃ちます。」

イェルは桐原の後ろにジナール2機が喰いていたのに気が付き背後から迎撃する。
桐原は焦りと苛立ちを感じたせいで敵に背後を取られていた事をようやく気が付く。

イェル「どうしたんですか隊長?いつもの隊長なら背後の敵に気が付くはずなのに?」

桐原中尉「いや・・・・・一瞬焦っただけだ・・・・・」

イェル「本当ですか?隊長の背後は私とウォルターでしっかり守りますので安心してくださいね。」

桐原中尉「あぁ期待しているよ、後ろは任せたぞ。」

イェル「了解であります。」

イェルはウォルターと共に桐原の後方を援護する事を心がけるようになる。
頼もしい事だが、逆にお前らも俺を守る事で必死になって背後を取られるなよと桐原は思った。
実際物事に集中し過ぎて背後を取られる事はたくさんある。

まぁ実際に背後を取られた自分が言える事ではないがと。
桐原は思った。

その頃、ミリア率いるクアドラン・ロー隊が降下する。
目標はカムジンの独断行動の阻止である。
ラプラミズはカムジンにキツい仕置をするため、頼りになるミリアを派遣した。

ラプラミズ『この作戦はカムジンの独断行為阻止が目的である。敵には絶対手を出すな。』

ミリア「敵には手を出すな? そうはいってもそういう命令って実行しにくいんだな。」

ミリアは接近してきた複数のバルキリーを撃墜する。
これはさっきのラプラミズの命令違反だが、出撃前にモーアに言った自衛ならば撃墜してもよしである。
バルキリーを撃墜したミリアは・・・・

ミリア「ほ~ら、もう命令違反だ、ふふふ。」

と上機嫌に笑った。
これはあくまでも自衛戦闘であり命令違反ではない、攻撃してくるならば何でも撃墜だ。
ミリアはそう思い。

ミリア「各機、回収艇で回収するカムジンを援護する。好きに戦闘せよ!」

『サ・エスケスタ』

部下達に陽動任務を与える。
一番喜んだのがモーアであるがこの際憂さ晴らしにやらせてもいいだろうとミリアは思った。

第50話 カムジンの逆襲

2017-05-27 23:56:57 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
輝とミンメイが横浜に行き連れてきていい人ではない反戦馬鹿のリン・カイフンをマクロスに連れてきた頃。
カムジン率いる第7空戦機甲師団では第110分岐艦隊司令と通信を行っていた。

「カムジン・クラヴシェラ師団長、君はいつになったらまともに命令を聞けるのかね?ラプラミズ直衛艦隊司令の報告でボドルザー総司令が激怒されたんだぞ!!」

カムジン「ハッそれは御愁傷様です。」

「な・・・・・・・・何が御愁傷様だ!!貴様!!」

カムジン「ガドルバ分岐艦隊司令閣下、将官は忙しい身ですので・・・・・では・・・・」

「何が忙しい身だ!きさ・・・・・」

                             プオン

カムジン「ふん何が分岐艦隊だ何がボドルザー司令だ・・・・・・・俺が知るかってんだ青親父め。」

カムジンは分岐艦隊司令との通信を強引に終わらせて愚痴を言う。
自由体質好戦戦闘至上主義者であるカムジンは上の命令も軍規もくそったれな風にしか考えず。
自由に戦えない事に大変不満に思っていた。
特に一番の要因はラプラミズ直衛艦隊だ・・・・・・・

あの時妨害さえしなければ・・・・・・・・・・

あの時妨害さえしなければ勝てた物を・・・・・・・カムジンはそれを思い出すたびに酒瓶を正面に投げて割る。

オイグル「親分ずいぶん荒れていやすね。」

カムジン「当たり前だ!ラプラミズの野郎が妨害さえしなければマクロスを沈める事ができたんだ。」

オイグル「だけどよぉ、もしあのまま攻撃していたら殺されていたのは俺達のほうですぜ。ラプラミズ艦隊お得意の一斉殲滅態勢でしたし。」

カムジン「うるせぇそんなのはわかってらー!!」

カムジンはオイグルに事実を言われ口を荒く当たる。
この事実だってカムジンだって分かっている事余計にそれを言われると腹が立つ。
いや最大限に腹が立つ。

カムジンはイライラしながらブリッジを歩く。
そんなカムジンにある通信が入って来る。

                               プオン

ジンナ「やぁカムジン久しぶりだな。」
メルケドーラ直衛艦隊ジンナ隊隊長.ジンナ・フィアロ1級空士長

カムジン「ジンナ・フィアロ、ここに直接通信をかけてくるとはな・・・・」

ジンナ「あぁお前には共感するのでな司令には内緒で通信だ、それにラプラミズ艦隊に妨害されたそうだな?」

カムジン「あぁ妨害されて今イライラしている所なんだ!!てかお前も笑いに来たのか?」

ジンナ「まさか?助言しに来たんだよ。」

カムジン「助言だと?」

それはメルケドーラ直衛艦隊所属のジンナ・フィアロであった。
メルケドーラ直衛艦隊はラプラミズ艦隊から次の番号の直衛艦隊である。
カムジン率いる第7空間機甲師団とは作戦を共にする事が多く。
メルケドーラ側の通信を行うのはジンナである。

ジンナは赤いショートカットであり、中性的な美人。
デワントンと同じフィアロであるが、同じ系列の遺伝子の持ち主ではない。
まったく別系統でありなんの共通点のないゼントラーディ人(メルトラン)である。

だいたいはカムジンの事を嫌うメルトランだが・・・・
ジンナだけはカムジンを嫌っておらず好意的な態度を取る。
言うならばメルトラン側のカムジンの協力者である。

この説明の通りマクロスを沈めたいが邪魔者(ラプラミズ艦隊)がいて実行できずにイライラしているカムジンに助言しようとしている。
カムジンの自ら艦隊以外の唯一の協力者である。

カムジン「助言と言ってもお前に何の得がある?」

ジンナ「あるさいつも花方のラプラミズ艦隊にひと泡吹かせる意味ってな。」

カムジン「ふっ・・・そうかい・・・・・・・・相変わらず面白い奴だ、さっそく助言とやらを聞かせてみろよ?」

ジンナの協力する動機を確認したカムジンは早く助言とやらを聞きたくてしょうがない。
動機なんかよりもラプラミズ艦隊にひと泡吹かせるジンナの助言を・・・・・・・・・
わくわくしながら待っていると・・・・・・・・・・・・・・・・

ジンナ「それは・・・・・・・・・」

一方その頃、ラプラミズ艦隊。
定期的に甲板駐機を行う。
ラプラミズ艦の上にはミリア隊やキヨラ隊のクァドラン・ローがいる。
普通のクァドラン・ローの駐機に見えるが・・・・・・・

ラウラ「ミリアの野郎出てきやがって!!くたばれ糞野郎!馬鹿野郎!!」

ミツル「やめなさいよ、落ち着いて~」

モーア「キヨラ隊なんて永遠の二番手だっての!!」

メフィア「モーア静かにしろ!」

と殺伐な光景が広がっていた。
普通の横ならびであるが、その場は空間戦争状態。
デワントンとメールはただこの戦闘状態を止める事ができず。
諦めたかのような表情をしながら待機していた。

ランメル「相変わらず、ミリア隊とキヨラ隊は仲悪いね~」

クレリア「しょうがないよ、同じ艦にいる敵対組織だし例えるならば監察軍と我が軍よ。」

フィオナ「言えている。」

ナタルマ率いる遊撃隊の面々は直下に見えるラプラミズ艦にいるミリア隊とキヨラ隊について語る。
こうした光景は何度も見ているが、このような事を呟くのは初めてである。
厳格な指揮官タイプのナタルマは話には入らない・・・・・・・・

この直後・・・・・

ナタルマ「突撃艦が地球に降りた・・・・・・・」

ランメル「うへぇ?」

フィオナ「突撃艦が降り立って・・・・・・・・・・・・・」

クレリア「まさか・・・・・・・」

ナタルマ「カムジンが動いた・・・・・・また命令違反を犯す気だ・・・・・・・・・・・」

カムジンのケアドウル・マクドミラから突撃艦が地球に向けて降下する。
それに全艦隊を引き連れないで・・・・・・・・

ナタルマ「ひと波乱起きそうだな・・・・・・・・」

ナタルマはカムジンらが地球に降りてつぶやく。
その通り・・・・・・・・・

ミリア「お前達、出撃だ!」

モーア「一斉にですか?」

ミリア「あぁ・・・・・・・・カムジンを止めに私達も地球に降下する。」

ミリア隊もカムジンの暴走を止めるべくラプラミズから出撃命令が降る。
ミリア単機ではなく全機発進である。
これを聞いたモーアは笑顔になって喜ぶ。

ミリア「いいかこれは攻撃しに行くのではない、ラプラミズ司令の単なる命令だ。」

『ハッ』

モーア「質問ですが?マイクローンが襲ってきたら?」

ミリア「命令違反になるが自衛として撃墜していいぞ、まぁ仕方が無いからな。」

モーア「自衛・・・・分かりました。」

モーアはマイクローンの扱いについてミリアに質問し確認する。
自衛権を行使するならば撃墜していいと聞くとニッとにやけながら満足したかのように通信を切る。
ミリアはどちらにしろ命令違反を犯してしまうだろうと、既に考えており。
表情を変えずにモニターを見る。

ミリア「デワントン メールそれぞれ15機ずつ率いておけ!」

『サ・エスケス』

ミリアはデワントンとメールにそれぞれ15機率いる用に伝える。
そして・・・

ミリア「行くぞ!!」

約30機のクァドラン・ローは一斉にラプラミズ艦から離れる。
それを見たキヨラ隊は・・・・・・・

ラウラ「ミリア 馬鹿野郎この野郎!!」

ミツル「だから落ち着けっての!!」

ラウラ「キヨラ隊長!!行きましょう!!」

キヨラ「命令がない限り動かん!」

ラウラ「うっ......命令遵守ですよね、分かりました。」

ラウラはミリア隊が出撃するのを見て激怒し出撃しようと訴える。
だがキヨラの一喝もあり、ラウラは黙ってしまった。
ラウラはカムジンとは違って命令遵守する人間。
10年後も同様に・・・・

第49話 ミリアの副官.デワントンとメールの苦悩

2017-05-26 22:49:04 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
一方、マクロスが地球に降下して今だに地球周辺に展開しているラプラミズ直衛艦隊と第7空間機甲師団の両艦隊。
ラプラミズ直衛艦隊がカムジンら第7空間機甲師団の艦隊の進路を封鎖し、その隙に包囲網が突破されてしまいそれが原因で緊張が高まっていた。

だが他のゼントラーディ部隊からどちらが正しいと言ったらラプラミズ直衛艦隊を選ぶであろう。
普段対立している数百からなる直衛艦隊もラプラミズ直衛艦隊を支持するであろう。
カムジンがマクロスを撃沈したい気持ちは分かっても命令順守正義至上主義であるゼントラーディ軍からすれば命令を平然と破りマクロスを撃沈しようとするカムジン率いる第7空間機甲師団を支持しないだろう。

デワントン「以外以外、他の直衛艦隊からも支持されるとはね。」

メール「それはしょうがないでしょ、命令違反を犯すカムジンの奴が悪いから・・・・当然の結果でしょ。」

ミリアの副官であるデワントンとメールは廊下で話合う。
他の部隊の調整役として隊長であるミリアと共に他の艦隊と連絡を取り合う。
そうした中でいろいろと情報を共有しあうから情報を得る事もできる。

まるで記録参謀顔負けの仕事をしている。
ミリアはもちろん実際の記録参謀であるティレノールもミリアの子飼いの副官であるデワントンとメールを高く評価している。

でもこれだけが仕事じゃない・・・・・・・・・・・

モーア「デワントン2級空士長・・・・・メール2級空士長・・・・・・」

デワントン「一体どうした?モーア3級空士長・・・・・・?」

モーア「戦いっていつするんでしょうか?」

デワントン「ま・・・」

メール「た・・・・かい!!」

デワントン「貴様は我慢と言う事を知らんのかこの馬鹿!!」

それはミリアに代わって部下のメンタルを担当する事である。
モーアなどの問題児の部下からその他の真面目な部下までの面倒をきちんと見る。
部下一人一人感情をコントロールするのも2級空士長であるデワントンとメールの仕事である。
もっとも戦闘ばかりのゼントラーディもきちんとその事を考えられるように造られている。

デワントン「戦闘は当分ない我慢しろ!!以上!!」

モーア「うわっ!?またそれ?」

デワントン「当然です。」

メール「命令がないのに戦闘行為してみろ?確実にお前に一斉に批難の眼だぞ。」

モーア「でも戦いたいですよ、デワントン2級空士長もメール2級空士長も戦いたいんでしょ?」

デワントン「否定はしないが・・・・・・とにかく駄目だ!!」

モーア「駄目ぇぇぇ!?・・・・・通信室に行ってキヨラ隊に喧嘩を・・・・・・・」

メール「おい!!!」

デワントン「やめろ!!」

だが血気盛んな部下の暴走行為を必死に止めなくてはならない。
特に一番心配なのはモーアである。
一番血気盛んで好戦的かつ無邪気の問題児は女カムジンと言わしめるほどである。

この前だってミリアと殺し合いの模擬戦をして大問題を引き起こそうとした程である。
精神的攻撃で怯えさせたがそれを忘れたのか平然として戦いをする事を要求する。
地球の動物に例えたら鶏のような感じ。
そもそもモーアは地球人の年齢にしたら中学生ぐらいである。
もっともミリア隊のメンバーもそんくらいの兵士が殆どいる。

デワントンとメールもそんくらいだが、知能はミリアと同じぐらい上であり。
全体的には上の方である。
だが知能が上だとしても暴走する一部の兵士(特にモーア)の数が多いので一斉に暴走されたら困る。
止められるのはミリアのみと言う事になる。

結局デワントンとメールはそこまでしか力がないと言う事だ。
それもしょうがないいくら優れている人がいても数の暴力で押される。
しょうがない事だ・・・・・・・・・・・

だがそんな補佐をするデワントンんとメールだが・・・・・
部下以外にも問題が・・・・・・・・・・

クロレ「やぁミリア久しぶりだな。」
エルメルート直衛艦隊.クロレ・アロレア1級空士長

ミリア「クロレ、一体何のようだ?」

クロレ「お前達の艦隊がマイクローンを追いかけているので激励にな・・・・・・・・」

ミリア「激励?」

                             ピクッ

デワントン「マズイ。」

それは別の直衛艦隊からの通信である。
しかもミリアとはライバル関係になるクロレ・アロレアである。
エルメルート直衛艦隊のエースであり、ミリアとお互いに戦果をするライバル関係。
当然ライバル関係と言う事もあり仲は険悪と言ってもいいほどである。

ここでの対立はできれば避けたい物だが・・・・・・

クロレ「まぁたかがマイクローン風情にてこずるとはエースのミリアも堕ちた物だな。」

                             カチンッ

ミリア「そうか?でもボドルザー司令に一回も名誉ある命令を受けた事のないお前に比べたらマシな方だな。」

                             カチンッ

クロレ「な.なんだと・・・・・・?」

ミリア「事実を申し上げたまでだ・・・・・・」

デワントン「ミリア1級空士・・・・・・」

メール「長・・・・・・・」

いつもの喧嘩であるが、このような痴話喧嘩を諫めるのを苦手なデワントンとメールにはかなり精神的に苦痛である。
もっとも早く終わってもらいたい・・・・・・・なぜなら止める事は出来ないのだから・・・・・・・

ミリア「せいぜい貴様もいい手柄を手に入れるんだなクロレ。」

クロレ「フン!!」

やっとミリアとクロレの喧嘩が終わる。
デワントンとメールはそれを見て安心した。

第48話 早瀬大尉お願いします。

2017-05-25 23:00:29 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
桐原兄弟は茂義の部下兼彼女の紅花の協力を得て(交換条件として自分も同封する事)写真を撮り両親に手紙を添えて安否を伝えようとした。
写真も明美行きつけの写真館で完成し紅花に報酬としてあげた後封に入れて準備完了する。
そして未沙に送り届ける事が出来ればの話だが・・・・・・

三浦佐枝子「早瀬大尉に会わせて欲しいですって?」

桐原中尉「あぁ今度アラスカの地球統合軍総司令本部に行くからそれを経由して南米方面軍司令部にいる親父やおふくろに安否の情報を送りたいと思ってな。」

三浦佐枝子「茂政おじと美代子おばに?・・・・・・・」

佐枝子に未沙に会わせて手紙を送る事を伝える。
女性兵士同士だからコンタクトを取る事はできるだろう。
自ら堂々と行かない桐原にいろんな意味で弱いと感じ取れるが・・・・・・

三浦佐枝子「一応できる限りの事をやってみるわ、無理かもしれないし。仮にできたとしても手紙が南米方面軍に届く保証はないわよ。」

桐原中尉「それは分かっているんだ、なんとしても親父やおふくろとコンタクトを取りたい。」

三浦佐枝子「・・・・・・分かったわ、これから早瀬大尉に用があって行くところだからついてきて。」

佐枝子は現実を桐原に伝えるが、逆に桐原の両親へのコンタクトを取りたい熱意に負けて未沙に会わせる事を承認する。
これは会社の試験で例えるならば第1次選考のような物であり、未沙がはい分かりましたという事はない。
むろん最終選考に例えるのは無事に安否確認用の手紙が南米方面軍司令本部に届く事である。
数分ぐらい歩くと佐枝子は未沙に艦内電話で士官待機室に呼び出す。
未沙は仕事の確認だからと承認してくれた・・・・

早瀬未沙「・・・・・・・・・・桐原中尉?」

桐原中尉「どうも・・・・」

三浦佐枝子「早瀬大尉、桐原中尉に関しては私が仕事が完了した後説明を・・・・・・・・・」

早瀬未沙「・・・・・・・・何がなんだか知らないけど、とにかくいいわ。聞きます、桐原中尉が私になんの用があるかどうかを・・・・」

佐枝子は最初に仕事をしてから桐原が未沙に用がある理由を伝える。
未沙とグローバル艦長がアラスカ地球統合軍総司令本部に行く際に手紙を持っていってくれるかどうか直接頼みに来たと伝える。
それを聞いた未沙は何やらものすごく困った顔をする。
悩んだ末に未沙は桐原に厳しい現実を突きつける。

早瀬未沙「桐原中尉、気持ちは分かるけどこれは無理ね。」

桐原中尉「えっ!?」

早瀬未沙「理由は言うけど上層部いや公式には私達は死んでいる身です。輸送部が南米まで貴方達の手紙を持っていく事は門前払いの如くないわ。」

桐原中尉「へ・・・・・・えっ・・・・・・・・・!?」

それは桐原兄弟とついでに紅花が送ろうとしている安否報告の手紙は門前払いの如く送らないと言う。
以前生存報告のデータを入れたゴーストを地球に送り月面方面軍並びに地球統合宇宙軍司令部が回収しアラスカの総司令部に伝えられた。
未沙の父親早瀬隆司提督は喜んだが、他の幹部は黙殺。

全てなかった事にされた。

未沙がこの事実を知ったのは地球に到着してから。
厳しすぎる現実はグローバル艦長と一部のブリッジクルーのみが知る事になり。
これをマクロスの統合軍将兵や民間人 7万名余に伝える事が出来ない。

もし伝える事になりパニックになったら軍事力でも対処出来なくなる。
この事実を知った桐原は顔が真っ青になった。

一瞬何かが壊れる音が頭の中で響く・・・・・・
正常心を保つ柱が一本折れるかのように・・・・・・・・・・
いや怒りの鎖が取れたかのようであった・・・・・・・・・・・・

早瀬未沙「でどうかしら?桐原中尉・・・・・・・・・・」

桐原中尉「・・・・・・・・・」

早瀬未沙「・・・・・・しょうがないわね・・・・・・・・・一応預かっておくから過剰な期待はしないでね。」

死んだ人間のような顔をする桐原の様子を見た未沙はしょうがないと写真の入った手紙の封筒を受けとろうとする。
例え南米方面軍司令部に届かなくても・・・・・・・・・・・・・・

                              ビリッ

早瀬未沙「!?」

三浦佐枝子「!?」

桐原は目の前で写真の入った手紙の封筒を破り捨てる。
それを見ていた未沙と佐枝子は国に出ない程驚きと心の中を乱暴に鷲掴みする。

早瀬未沙「き.桐原中尉正気のつもり?大事な手紙を破くなんて・・・・・・・」

桐原中尉「それがどうした・・・・・・・・・・・」

三浦佐枝子「どうしたってそれ・・・・・・・・・・・ひっ」

桐原中尉「上がそのつもりだったら・・・・・・・・・・・こんなもんは必要はねぇよ。」

桐原の目つき実戦で多くの人間をトリガーを引いて殺した目をしている。
未沙と佐枝子は物凄い恐怖に包まれているが、この目を知っている。
佐枝子は桐原の殺人鬼のような目をしたのを知っている・・・・・・・・・・・・・

かつての上官である町崎隊長や新潟無差別空襲で祖父母を失った時・・・・・・・・・・・
まだその時幼かったり、若干分かった佐枝子は何を考えているのか分からない。

早瀬未沙「中尉・・・・・・・・・・・・・・」

桐原中尉「この事実は他言無用としましょう、決して誰にもバレないように・・・・・・・・・・」

桐原はそう言うと黙って出口の方へ行ってしまった。
そして部屋から出ていくと佐枝子と未沙の前には破り捨てられた手紙があった・・・・・・・
佐枝子はそっと破り捨てられた手紙を取る。

敗れた写真の破片には家族3人で笑顔で映る姿・・・・・・・・
それを未沙も見ると・・・・・・・・

早瀬未沙「上層部の決定は間違っている・・・・・・・・・できればマクロスの軍民をなんとしても家族と連絡つけさせたい・・・・・・でも・・・・・・・・変えるすべはない・・・・・・・・・でも一応話しをつけなければ・・・・・・」

と悲しく涙を流しながらつぶやく。
未沙だって出来れば桐原兄弟の手紙を渡したい・・・・・・・・・・・でも・・・・・・・・・・
それを聞いていた佐枝子もなんだが辛くなり涙を流す・・・・・・・・・

その一方殺人鬼のような目つきになってしまった桐原の眼からも涙が流れる。

第47話 地球に帰還す

2017-05-25 00:09:01 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
マクロスはカムジン・ラプラミズ両艦隊の包囲を突破し太平洋上に降下する。
地球から離れて1年近くにしてようやく帰る事ができ、大勢の人々は歓喜した。

そしてアラスカの地球統合軍総司令部はマクロスを出迎えるべく司令部直属のバルキリー部隊を出撃させ歓迎する。
絶望的な航海であったが最後まで諦めずに地球に帰る事が出来た事は奇跡であり地球統合軍上層部も驚きを隠せなかった。

桐原中尉「やっと地球か・・・・・・・・」

桐原は外を見ながらつぶやく、少し肌寒いが太平洋の北側にいるのを確認できる。
よく考えたら海を見るのは久しぶりであり、なんだが数年間海を見ていないように感じとる。

三浦佐枝子「あらこんな所にいたんですか?」

桐原中尉「佐枝子か?」

三浦佐枝子「皆と一緒に地球帰還を祝わないなんて、やっぱりあなたは変わり者ね。」

桐原中尉「別にいいだろ、この後は茂義や明美などと会わないといけないし・・・・・・・それに親父やお袋にも何等かの連絡を取りたいし。」

三浦佐枝子「ふ~ん。」

桐原は地球統合軍南米方面軍(南米軍)司令部に勤務している父桐原茂政.大佐と居住区に住んでいる母桐原美代子に連絡したいと思っていた。
もう一人家族である桐原愛理.少尉がいるのだが、勤務地が月面アポロ基地であるため連絡が取れないので、せめて南米の両親に安否をと考えていた・・・

だが現実はそう甘くはない。

ゼントラーディ軍に目をつけられているマクロスに対し軍上層部が地上へ上陸を許可をする気はないだろう。
どうせならば囮としてゼントラーディ軍と交戦しあわよくば全滅と・・・・・・
ブービートラップにかかって戦争を始めた事を知らない地球統合軍にとってはやっかいな物が帰ってきた。
一応歓迎したが・・・・できるならば帰って欲しくないし歓迎もしたくなかった。

上層部の冷酷な判断が来る事は桐原のように士官短期学校出身や士官学校出身の軍人には理解できる。
だからと言って南米方面軍の父や母に安否報告しないわけにはいかない。

さっそくだがこの場にいる家族を招集する事になった。

桐原茂義「でなんだ兄貴?」

桐原明美「私たちを呼び出して?」

桐原中尉「今度グローバル艦長と早瀬大尉がアラスカ総司令部に現状報告にしに行くだろ?だから南米方面軍の親父やお袋に安否の手紙を送ろうと思うんだが・・・・・」

桐原茂義「送れるのか?」

桐原中尉「早瀬大尉にお願いする、無理ならばその時だが・・・・・」

そこで南米方面軍の両親に安否の手紙を送ると告白するが・・・・
上層部の方針を予測できるのか猛烈に困惑した顔をする。
本当に送る事ができるのか?仮に送ったとしても父と母は自分たちの生存を信じるのか?
と・・・・・・・・・

信じる人間はそうそういない。
いくら父茂政でも母美代子でも・・・・・・・・・・・・・

桐原中尉「そう言えば明美。」

桐原明美「何?兄さん。」

桐原中尉「カメラ撮る事はあるか?」

桐原明美「あるけど、まさか写真を送りつけるつもり?」

桐原中尉「そのまさかさ、さっそく写真を撮ってくれ。」

桐原は両親に自分達の安否を伝えるべく明美に写真を撮るように依頼する。
肩を組み合っている写真でも見せれば両親は嫌と思う程信じてくれるだろう。
こうして両親の安否を伝えようとするが・・・・・・・・・・・

桐原明美「別にいいけど、全員映らないと意味がないでしょ。」

桐原茂義「あっ確かに。」

桐原明美「それに写真を撮るのはどうせ私だし、兄さんや茂義が父さんや母さんに生存が伝わっても私が生存伝わらないし・・・・・」

桐原中尉「一人ずつ取らないと・・・・・・・・・・・・」

桐原明美「それじゃ駄目!!全員一同撮らないと父さんや母さん疑うでしょ。」

桐原中尉「うっ・・・・・・・・・・」

明美は家族一同撮らないと茂政と美代子が信じないと主張する。
桐原は一人ずつのつもりだったが・・・・・・・・・・・明美の強気な主張と写真が一枚で済むコストの関係で兄弟一同で撮る事を決めた。
だがそうとなると肝心のカメラマンと言うのが存在しない・・・・・・・・・
だったら・・・・・・・・・

桐原中尉「茂義。」

桐原茂義「なんだ兄貴?」

桐原中尉「お前の彼女はどうだ?台湾人で漢民族の劉紅花と言った・・・・・・・・・・警務隊員。」

桐原茂義「あぁ写真は撮れるぜ、紅花ならば写真を撮ってくれるはずだが・・・・・・分かった呼んでみる。」

桐原中尉「頼むぞ。」

桐原はさっそく弟茂義の彼女の台湾出身の警務隊員.劉紅花を呼びだした。
彼女は地球帰還で興奮した住民が誤って海に落ちないか監視の任についていたがやっと交代の時間であり羽根をのばそうとした瞬間であった。

劉紅花「ハッ今直ぐ参ります。しばしお待ちください茂義。」

紅花は以外にもあっさりOKしてくれた。
まぁ一応自分も家族に安否伝えたいから明美が紅花を撮る条件での事であった。

劉紅花「ではこれより写真を撮ります一同並んでください。」

桐原中尉「分かった。」

桐原は紅花の指示に従い茂義と明美と共に並ぶ。
正装なのは桐原と茂義だが、明美はビジネススタイルの格好だ。
本来ならば清掃してもらいたかったがそんな暇はない。

劉紅花「撮りました次は私ですね。」

桐原明美「じゃあそこに立って頂戴ね。」

次は紅花である。
約束通り紅花を綺麗に撮らないとさっき写真を撮ったことに申し訳立たない。
なんたってプロのカメラマンレベルの腕前で撮ってくれたから。
明美は紅花を取り終えると早速写真館に向う。

ネガさえ渡せばすぐに写真を造ってくれる店を明美は知っているそうだ。
桐原はバイクに乗って写真館に向う明美を見送る。

劉紅花「行きましたね。」

桐原茂義「あぁ上手く完成して後はグローバル艦長か早瀬大尉に持っていかせるだけだな。」

茂義と紅花は呟く。
そんな様子を見ていた桐原は共にいる恋人がいればだなと思った。
彼女は以前いたが軍入隊時に分かれてしまい、今はクラビウス基地で働いているらしい。
部下であり恋人である紅花と一緒にいるし茂義を見て。

桐原中尉「パイロットとして死ぬ前に親父とお袋に結婚式の写真を見せたいな。」

と思った。

第46話 敵包囲網を突破せよ!!後編

2017-05-23 22:57:57 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
マクロスからカムジンの部隊を迎撃すべく出動できるだけのバルキリーとゴーストや攻撃部隊を出撃された。
お互いに艦載機同士がぶつかり合うが決死の覚悟を決めた統合軍側の気迫が圧倒し。
戦力の損害が出ていない。
月からの支援部隊がない以上それはしょうがないが・・・・・

月面の地球の司令部で余計な手だしをしているのだと思われる。

ヴァネッサ「敵艦隊一部、依然突っこんできます。」

グローバル艦長「主砲発射。」

クローディア「イエッサー。」

マクロスは主砲発射しカムジン艦隊の1隻が消滅させる。
だが攻撃がやむわけではない。

カムジン「ひるむんじゃねえ! 撃て、撃て~!!」

カムジン艦隊は負けじと砲撃を開始する。
砲撃の一部がマクロスに命中し、ピンポイント・バリアを展開しても損害が増える一方であった。

クローディア「右舷第2推進機、被弾。」

キム「Eブロック、後区被弾。」

シャミー「27セクション、消滅。」

グローバル艦長「ううう…。」

マクロスは各箇所にダメージを負ってしまい不備が生じる。
それに負けじと主砲第二波発射、敵艦1隻消滅しする。

                    ズドドドドドド ズドドドドドドドドド

マルコス「マクロスがあれじゃ俺達がいくら気迫で押しても帰る家がなくなったら元も子ねぇじゃねぇかよ。」

ディー・ヴァーミル「何弱気で言っているのよ?今さら慌ててもしょうがないでしょ。」

マルコス「それはそうだけどよ・・・・・・・・・・」

一部の将兵にマクロスの損傷具合に動揺が走る。
だが弱気になって隙を見せれば死ぬのは確実に自分の方であり、なんとか自分に言い聞かせてなんとかメンタルを保とうとする。
そんな中新たなる動きがあった・・・・・・・・・・・・



「第7空間機甲師団、マクロスを被弾させた模様。」

ラプラミズ「んんん、なんということだ。カムジンやつめ。」

ラプラミズ艦隊であった、最初は傍観する流れであったが流石にマクロスの損害状況を見ると無視できないようになっていた。
ラプラミズは拳を握りしめるとモニターに向けて睨むような顔をする。

ティレノール「どうなさいます。ボドル・ザー閣下からいまだ沈める許可はおりておりませんが。」

その様子を見ていたティレノールはラプラミズに問いかける。
それに対し・・・・・・・・・・・

ラプラミズ「艦隊をカムジンの前面に展開しておさえる。」

ティレノール「それでは包囲が崩れてしまいます。」

ラプラミズ「いたしかたあるまい。カムジンのやつめ!」

ラプラミズは艦隊を最大全速で前進させカムジン艦隊に追い抜きカムジンの動きを止めようと画策する。
包囲網は崩れてしまうがいたしかたがない・・・・・・・・・ボドルザー司令の命令を守るためならば・・・・・・・・・・
こうした動きは・・・・マクロス側からしたら更なる敵の増援は悲鳴物、一同は勘弁してくれと思った。

桐原中尉「あの艦影は違うな・・・・・・・」

ジョニー「連中のエリート艦隊か?めんどくさい奴が増援とはな・・・・」

桐原中尉「だが・・・・・・・・・・・どうせ厄介であるのは事実だ、このまま連中と戦って全滅する事になるのか・・・・・・・・・」

桐原とジョニーはラプラミズ艦隊の艦の色が違うためエリート艦隊だと推測する。
それが知らず知らずのうちに正解であるが、めんどくさい相手が来たと失望感を覚えるが・・・

どちらにしろ包囲網を突破するのに相手するから変わりがないと失望感ごと切り捨てた。

幸い犠牲者はおらず被弾のみと言う被害だが・・・・
このまま連中と戦えばたたでは済まないと思ったが・・・・・

ウォルター「敵が反転したぞ。」

イェル「まるで私たちを庇うかのように。」

ラプラミズ艦隊がカムジンの艦隊の動きを阻止するかのように

カムジン「なにしやがるんだ。」

ラプラミズ「カムジン、ボドル・ザー閣下はマクロスを沈める許可をくだされてはいないぞ。わたしは直衛艦隊指揮官として、新たな指示があるまでボドル・ザー閣下の命令を遂行する。これ以上勝手な行動をとるなら、全艦隊が相手になる。」

身をふるわせて怒るカムジン。
その事を知らずかラプ・ラミズ艦隊の全艦艇の砲座が開く。
それだけじゃない甲板上にはミリア隊などの艦載機群がカムジンの艦隊を襲撃できるようになっている。

オイグル「カムジン隊長、こりゃ脅しじゃないようですぜ。」

カムジン「ちくしょう。いつもいったいどういうわけで派手にやっちまったらいけねえんだ!」

カムジン「ラプ・ラミズのやつ、上官風吹かしやがって。この俺がこのまま引っこんでいるなんて思うなよ!」

カムジンは机を叩きながらラプラミズに激しい憎悪をぶつける。
マクロスは好機と言わんばかりに地球へ一直線に向かう。

ミリア「ふっマイクローンの船が逃げるか・・・・・・・・」

メール「ミリア1級空士長、カムジンの部隊に攻撃するんでしょうか?」

ミリア「さぁなどうだろうか?マイクローンの船を沈めたい所なんだが・・・・・・・カムジンの艦隊を潰すか・・・・・・暇つぶし程度の遊びにはなるだろう。」

ミリアは冷酷な笑顔でマクロスを見下すように見る。
マイクローンの兵器にも興味があるが嫌いなカムジンの艦隊を潰すのも一興だろう。
どっちに転んでもミリアのおもちゃになる。
一種のミリアの狂気であるがゼントラーディ人的には常識。

デワントンはミリアの方を見ていたが・・・・・・・・
この時何を思っているのかは本人以外は分からない。

デワントン「・・・・・さて帰還するぞティレノ―ル。」

ティレノ―ル「ハッ全艦隊に下命します。」

ラプラミズ艦隊はこの宙域から離れていく。
とは言え、本隊に帰るつもりはない。
カムジン艦隊の監視と言う重大な任務がある・・・・それが達成されるまで。
本隊に帰還するつもりはないらしい・・・・

第45話 敵包囲網を突破せよ!!前編

2017-05-23 12:46:42 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
SDF-1マクロスは最後の包囲網を突破するため速度を上げて強行突破を実行を開始する。
無人戦闘機QF-3000Eゴースト及びQF-91EゴーストⅡと攻撃機VA-1.VA-2.VA-3混成部隊も動員し出来る限りの戦力を動員する程全力をあげるつもりであり。
何が何でも地球へ帰還する覚悟を多くの地球統合軍将兵は持っていた。



「マクロス、加速を開始の模様。速度、増大しつつあります。」

ティレノール「どうします?」

ラプラミズ「ボドル・ザー閣下から沈める許可は出ていない。このまま追随して様子を見る。」

ラプラミズは二つの意味を含めた事を言うと頭の理解が早いティレノールは黙って頷く。
当然だがティレノールは全艦艇に配備されているクァドラン機甲部隊やジナール空戦隊に出撃準備命令を出し各部隊に出撃態勢を取らせた。
これを受けて各艦艇に配備されている特別遊撃隊はラプラミズ艦の下方に回り込みそこに駐機、いつでも出撃し主力部隊が作戦がうまくいけるように備える。

指揮官のナタルマはランメル.クレリア.フィオナに各艦から終結した遊撃隊を統合しその指揮官に任命する。
一般機動部隊とは違い各遊撃隊員はそれを承知しており、監察軍との戦闘でも同様な事をしている。

◆ラプラミズ遊撃独立戦隊
●指揮官:ナタルマ
第1独立遊撃隊:ランメル
第2独立遊撃隊:クレリア
第3独立遊撃隊:フィオナ

全機は16機。
統合軍側の1個飛行隊に匹敵する程の戦力。
圧倒的な数相手に自分の技量で圧倒し混乱させ本隊を突入させ敵をせん滅する。
これをマクロス相手にやったら確実にマクロスを撃沈する事ができる。

ラプラミズ艦隊はこれほどの戦力を持ちながらも命令によりマクロスを撃沈する事はない。
包囲網の形成とカムジンの第7空間機甲師団の監視だけすればいい。
この兵力は威嚇程度にしか使わない。

誰が言っても宝の持ち腐れのような兵力であるが誰も文句は言わない。
ゼントラーディ軍とその軍人ゼントラーディ人は命令は基本絶対服従なのだから・・・・・・

桐原中尉「コックピット待機か・・・・」

ウォルター「それはしょうがないですから、もうそろそろ地球だし。」

イェル「月艦隊からの支援はないんですか?」

桐原中尉「動かないだろう、連中は俺たちが戦っている敵に関しては無関心だろうし動くつもりはないだろう。」

イェル「そんな・・・・」

ウォルター「イェルちゃん、そんなショック受けなくても全力でやればいいんだ。そうすれば愛しの地球へ帰る事はできるぜ。」

桐原らバルキリーパイロットは出撃できるようにコックピット待機を命じられる。
月からの支援がない事は指揮官クラスは理解しており、全力でやらなければと思っている。
やれなければそこで戦闘は最初から負けている、負けは死・・・・・・
徹底的にやらねばならない・・・・・

桐原を始めとする指揮官は不安になりがちな部下をなんとかして導いて戦闘に勝たねば・・・・

その頃。
ゼントラーディ軍第110分岐艦隊第7空間機甲師団。
カムジンはマクロスの加速を見て攻撃命令のない包囲網形成命令に苛立ちを抱いていた。
その苛立ちは頂点に達し・・・・・・・・

カムジン「マクロスはここだ。我々はここだ。やつら全速加速してるってのに! こんな包囲網がなんの役にたつんだ。逃げこまれちまうぞ。ここで手ぇこまねいていては、カムジン一家の恥ってもんだ。そうだろ、オイグル!」

オイグル「そうでしょうな。」

カムジン「あの野郎、沈めてやる! これ以上なめられてたまるか!! ようし、砲撃準備。加速しろ!」

とうとう堪忍袋の緒が切れてしまい上からの攻撃命令がないまま艦隊をマクロスに向けて追撃する。
それを背後から見ていたラプラミズは・・・・・

ラプラミズ「カムジンめ・・・・・あくまでも命令を破り攻撃する気か・・・・・・」

と激怒する。
命令なき攻撃は軍規違反・・・・・・重罪に等しい。
これでマクロスを撃沈する事になればカムジンのみならずラプラミズ艦隊一同は消去刑だ。
このまま艦隊の前に出るかと考えたが・・・・・

ティレノール「どうしますか?私は包囲を継続すべきかと思いますが・・・・・・・」

ラプラミズ「それもそうだな・・・・・今後の展開次第だが・・・・・・・・」

ティレノール「今後の展開ですか・・・・・エスケス・・・・では艦隊には包囲継続。各部隊の出撃は控えさせておきます。」

ラプラミズ「ついでに血気盛んな奴には全力で静止するように伝えろ。」

ティレノール「ハッ・・・・」

ティレノールのボドルザー総司令の命令を遵守する事をラプラミズに伝え包囲継続を訴える。
ラプラミズはティレノールの進言を受け入れ引き続き包囲継続を決める。

だが

これはあくまでも一時的な処置であり今後の展開次第では包囲を崩しカムジンを同士撃ちする覚悟でマクロス撃沈を阻止する考えである。

ヴァネッサ「敵艦隊の一部が進路を当艦に向けました。数、およそ10隻。」

グローバル艦長「防空隊、全機発進。」

早瀬未沙「イエッサー。」

未沙は防空隊を出撃させるべくコンソールを操作を始める。
未沙だけじゃないほかの部署の管制官も同様であった。

早瀬未沙「バルキリー、およびゴースト隊。全機発艦せよ! バルキリー、およびゴースト隊。全機発艦せよ!」

未沙などの管制官の指示のもと、バルキリー部隊・攻撃部隊・ゴースト部隊が次々に発進していく。
ある程度の距離を取ったらそこで編隊とフォーメーションを形成する。
これだけじゃない、強行突破のためにマクロスは切り札を発動する。

グローバル艦長「トランス・フォーメーション、およびピンポイント・バリア展開。突破口をひらく。」

シャミー「各ブロック、住民の待避完了の模様。」

キム「各ブロック、トランス・フォーメーションを開始します。」

トランスフォーメーション、数か月前に実行したマクロスの変形形態である。
通常形態から徐々に形が変化をし始める。

第44話 サンダー・ライド

2017-05-22 23:01:36 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
桐原達は表彰式を見終えた後、約束通り居酒屋で奢ると言う名の宴会をしていた。
結局、桐原の財布の中身を使いきる程食べられてしまい預金から下ろさなければならない事態になった。
佐枝子達と分かれるとさっそく銀行に向かう。

これで若干お金を降ろして生活費とこれから一人で飲もうかと思っていたが・・・・・・・

桐原中尉「なんでお前らついてくる。」

ウォルター「それはその・・・・・・・・・・」

イェル「あれでありましてね。」

桐原中尉「あれとはなんだ?まさか俺の給料を狙っており居酒屋で二次会としゃれこむ気か!?」

ウォルター「その通りですよ。」

桐原中尉「勘弁してくれ・・・・・・」

ウォルターとイェルが付いてきてしまい二次会としゃれこむ事ができなかった。
いつもいつもなんで来てしまうのか・・・・・・・・
もっともこのような事が好きなのか・・・・・・・・まったく分からん・・・・・・・

もう・・・・・・・勘弁してくれと叫びたい・・・・・・・

                     【ゼントラーディ軍.ラプラミズ直衛艦隊】
マイクローンスパイを輸送したラプラミズ艦隊は本来は他の直衛艦隊と共に本隊の警護につくはずだが。
今回の様子は違っていた・・・・

カムジン率いる第110分岐艦隊第7空間機甲師団の背後に展開する形で、マクロスの進入ルートを封鎖。
撤退した第67分岐艦隊に代わり包囲網を形成する。
一種の包囲作戦のように捉えられるが事情が違う。


ティレノール「カムジンの監視とは・・・・・よくもこのような命令を引き受けましたねラプラミズ司令。」

ラプラミズ「マイクローンスパイを送り込む任務のついでだ、別に問題はないだろう。」

ティレノール「まぁ兵士達の心の問題を解決する事もできますからね・・・・・・・・・それとカムジンですが・・・・・」

ラプラミズ「カムジンか・・・・・・・・あいつは無断行動するからな、もし命令違反を犯す場合は我が艦隊が止めなくてはならない。」

ティレノール「そうですな。」

ラプラミズ艦隊は包囲を形成するために今回の作戦に参加しているわけではない。
本当の目的はカムジンの監視である。
捕虜の一件以降、マイクローンがプロトカルチャーではないかと疑ったボドルザーは判明するまでの間マクロスを撃沈する事を禁じた。

ラプラミズはその指令を受け取ると素直に従う姿勢を取る。
だがカムジンは真反対な対応を取った。
それは積極的にマクロスを攻撃し撃沈する事であった。

カムジン以下の面々は上の命令を腰ぬけだとか腑抜けなどの暴言をもらしてしまい。
上位部隊である第110分岐艦隊司令官はボドルザーから物凄い御叱りをもらいカムジンを注意するが・・・・・・・
そんな事は聞けないのか、とっとと第110分岐艦隊から抜けていつも通りの独断専行の行動を取る。

しょうがないから、一応包囲形成するために部隊の配置だけはしておけと伝え第110分岐艦隊の司令官はめんどくさいカムジンをお払い箱のようにカムジンをいろんな意味で見捨てた。

その頃。

アリー「ミツル・ファレット3級空士長、第10戦隊を率いる事を命ずる。」

ミツル「サ・エスケス。」

スヴァール・サラン級の甲板で30機のキヨラ隊の面々が駐機していた。
他の空戦クァドラン隊も合わせて60機、空戦ポッドを含め120機の大部隊である。
今回は出番あるのかと思ったが・・・・・・・・・・

ミツル「キヨラ1級空士長、我が隊に出撃はあるのでしょうか?」

キヨラ「さぁな・・・・・・・あるとしてもミリアが出番を奪うだろうな。」

と・・・・・・・キヨラ隊には待機命令があるが実際に一番乗りをする事がないため出番がない。
それはキヨラ隊よりも一番信頼しているミリアの部隊を最優先にしているためである。
いくら志願しようがラプラミズはミリアしか使わない方針なのでキヨラ隊はストレスがたまる。

それはキヨラ隊以外の部隊も同様であり、むしろキヨラ隊の方がマシである。

ラウラ「またミリア隊ですか・・・・・まったくあの女は・・・・・・」

メルバ「ラウラ・・・・・・・仮にも上官、そんな口は・・・・・・」

ラウラ「いいんだよ、ラプラミズ艦隊司令に可愛がられているあんな女なんか呼び捨てでも・・・・・むしろ同じ可愛がられている特別遊撃隊のナタルマ1級空士長のほうがましだっての。」

まだ若い女兵士ラウラ・べルタリアはミリアと激しい嫉妬心を持っており相当なくらい嫌っていた。
メルス・ビツルサ2級空士長の補佐で連絡する時には激しい口論する程に。

ミツル「ラウラ、今回は黙りなさい。私の部隊の一員として大人しくする。」

ラウラ「大人しくできるかっての、ミリアにミサイル一発でも撃ち込まないと・・・・・・・・」

ミツル「はいはいはいはい実際にやったら私が責任もって消去刑(死刑)するからね。」

ラウラ「背後を味方が狙うのですか?・・・・・・・・・・ふん・・・・・・いいですよ。」

メフィリア「あぁ余計にミリア嫌いが強まった。」

ミツルがラウラを制止するが結局、ミリアへの嫉妬と険悪感を深めるだけであった。
その様子にミツルももういやという顔をする・・・・

そのミリア隊では・・・・・・・

ミリア「一斉に部隊が出撃する態勢なんだな。」

デワントン「ハッ、名目はマクロスと言われるマイクローンの船に対する包囲網のためいつでも出撃できるようにと・・・・」

ミリア「マイクローンの船にか・・・・・・まぁ豪勢と言ったら豪勢か・・・・・・・・・・」

メール「しかし・・・・・本来の目的は・・・・・・・・」

ミリア「どうせカムジンの監視だろう、背後に展開するとはカムジンが命令違反を犯したら背後から攻撃するかもしくは正面に立つかの二つだろうな。」

と今回の作戦について話し合っており、ミリアは作戦の内容がカムジンの監視と命令違反を犯した時の処刑役だと考える。
そうとなれば第7機甲師団と交戦となれば殺し合いができ喜びを得る事ができる。
ミリアはふっと笑う・・・・・・・・

モーア「一番乗りは私でよろしいでしょうか?」

ミリア「ふざけるな!!」

モーア「ですよね~」

モーア・・・・・・・それは譲る気はないぞと言わんばかりにふざけるなと一喝・・・・・
ミリアは心の中で・・・・・・

ーまったくいつも何故前に出たがるのだろうかモーアは・・・・?
ーやり過ぎるクセがあるからカムジン級に危険なんだな・・・・・・・・・

とつぶやく。
実際にモーアも命令以上の働きとやり過ぎ行為があるので女版カムジンと言っていいほどの兵士。
味方殺しはしないで実力2番は認めるが・・・・・・・・・ある意味心配でしょうがない。

ミリアはジト目になりつつ心の中で呟く。

第43話 表彰式まで後何マイル?

2017-05-22 17:59:23 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
桐原は未沙達が帰還し現在交戦している敵がゼントラーディ軍などの功績を称える表彰式に出るために部下と佐枝子とその友人たちと共にホールに来ていた。
今話題の歌姫リン・ミンメイが来ると聞いたのか大勢の人々が集まっており中には軍服のまま出席する面々がいた。
私服である桐原達は制服で着替えればと思ったが、佐枝子がどうせこれから飲みに行くんだしいいんじゃんと言ったためあっそうかと・・・・気にしなくなった。

よく見たらミスマクロスをやった会場である。

ウォルター「隊長、ミンメイちゃん何歌うんですかね?」

桐原中尉「さぁな俺にはまったく興味ない、むしろアイドルのぶいぶいした歌って好きじゃないんだ。好きなのはロックか軍歌だな。」

イェル「隊長ロックはともかく軍歌って変わっていますね。」

三浦佐枝子「それはしょうがないわよ、曾祖父は第2次世界大戦のエースパイロットだし明治維新以来の軍人家系で桓武平氏の末裔の武家の家系と変わった経歴の持ち主だから。」

桐原中尉「変わっているとは言わないでくれ、俺の誇りでもあるから。」

桐原はアイドルの歌は苦手である。
昔からぶいぶいしたアイドルの歌はあんまり好まなくてロックや軍歌などの傾倒していた。
きちんと学生時代はきちんとまわりに合わせていたが、この趣味は若干今の若者には古すぎるようである。

ウォルター「しかし主計課の早瀬は出世しないのに、早瀬提督とこんの早瀬は出世するんだな。」

早瀬美代「よ・・・余計なお世話です。それに親戚でもなんでもありませんから。」

李雪梅「よくいるんだよね、苗字だけで親戚と決めつける人。」

ウォルターが美代と未沙を比べるように茶化すと美代は親戚じゃないと反論し雪梅が美代のフォローをする。
だいだいの人は経験した事があると思うが苗字が同じであるから親戚じゃないかと思う事。
だが実際は違う事がありその人から顰蹙を買う事になる。

後年の話であるがVF-Xレイヴンズのエースパイロット、エイジス・フォッカーもロイ・フォッカーと親戚じゃないかと聞かれ困惑したという。
それは未来の話に限った事ではなく、2009年現在でも現に美代と未沙で起こっている。

まぁ誰だってある事だが気にする人は気にする。
だからそこら辺は言い方を気を付けて対処すればいい。

そんな事を言っているうちに座席の確保を行わないといけない。
桐原のノンバリケン小隊3人と佐枝子と美代と雪梅の3人で6人。
うまく横一列に席があれの話だが・・・・・・
むしろ席がないならば・・・・・・・・・・・あえて帰ろう・・・・・・・・

桐原中尉「やっぱり俺・・・・・・・・・酒飲み・・・・・」

                                  ガシッ

桐原中尉「げっ!?」

三浦佐枝子「いかせないわよ・・・・席が取れないからって逃げるつもりなの?」

と逃亡を図ろうとする桐原を佐枝子が首元を掴み確保される。
物凄い険しい顔で先ほどまでファッション誌にお熱であり病的な佐枝子が健全かのように掴む様になぜか知らぬ恐怖に襲われる。
昔からそうだった桐原が何か佐枝子の気に喰わぬ事があるとなんかなぜか知らぬ恐怖に襲われる事を・・・・・・・

佐枝子も桓武平氏の末裔であり・・・・・・・・・武家の末裔としての力なのか・・・・・・・
いつも桐原が思う事だが・・・・・・・・・・ここはなんとか・・・・・
と思うが・・・・・・・・・・・・

桐原中尉「それはその・・・・・・・・・・・」

三浦佐枝子「ノンバリケンリーダーが聞いて呆れるわね、部下を置いて敵前逃亡する奴は指揮官のクズだと言ったのは誰だったかな~?」

桐原中尉「それは・・・・・・・・」

ー二連撃・・・・・・・そしてかつて自分が言った事のブーメラン攻撃・・・・
ーこれは痛い・・・・・・・・

桐原はかつて地球統合軍に入隊時に指揮官論を語っており、その際に部下を置いて敵前逃亡する奴は指揮官のクズだと言った。
その際上官から若干睨まれるが同期からはかなり称賛された。
そんな事はすっかり忘れていた事だが・・・・・まさかここで掘り返されるとは・・・・・・

それに・・・・・情感としての威厳がなくなるんじゃないかと思ったが・・・・・・

イェル「隊長、今回の件は隊長のおごりで許します。」

ウォルター「そうだ驕りだ!!」

桐原中尉「なぬ!?」

と酒を奢る事を条件に許すと言ってきた。
それを聞いた更なる悪寒がする・・・・・・・
こいつらの食力は未知数だが、奢る事を承認したら(拒否権はない)・・・・・・・・・・

三浦佐枝子「当然。」

早瀬美代「私たちも奢ってくれるん・・・」

李雪梅「ですか?」

と佐枝子たちまで続いてしまった。
奢るのはいいんだが、生活費まで食いつぶす事にならないか心配。
もっとも一番警戒しなくてはならないのが佐枝子だが・・・・・・・

奢るついでに服を買わされたらどうしようか・・・・・・・
さっきまでファッション誌を読んでいた事なんでしょうし。

と言っても自分には拒否権なんて最初からないし・・・・・・・
やはり席を真面目に確保する道を選んでおけばよかったと後悔した桐原は・・・・・・・・・・

桐原中尉「これが終わったら皆で居酒屋で何か奢ってやるよ。」

と言ってしまった。
一同は喜ぶが桐原は喜んでいるような顔をしていない。
まるで重大な決断をして精神的にやつれてしまった人かのような表情をしている。

イェル「・・・・・・・・・・・」

そんな一同が喜んでいる中、イェルは何かを見て無表情をする。
数秒経つと・・・・・・・・・直ぐにいつものイェルに戻る。

けど・・・・・・・・心の中でいつもと違うイェルが心の中でつぶやく・・・・・・・

イェル「(・・・・・・・・ゼントラーディ人3名が潜入か・・・・・・・・何か掴もうとしているのか?・・・・やっかいだな・・・・我が軍的にも・・・・・・・・・・・あいつらが何をするかは様子見だ・・・・)」

第42話 佐枝子の憂鬱

2017-05-22 00:21:55 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
ブルズアイ作戦から4日経ったSDF-1マクロスは包囲を突破し地球に向けて移動を再開した。
この間戦闘も無くパイロット達は平和な日々を過ごしていた。
交代制であるが連戦続きである兵士達にとっては貴重な休みなのでそんな事を気にしないで遊んでいた。

三浦佐枝子「む~む~む~」

マクロス内部のビルの所で何かを見て悩む。
いつもの経理やたまに手伝いで行うセンサーに関する仕事に関してではない。
むしろ見ていたのは・・・・・・・・

三浦佐枝子「服が決まらない~新しく欲しい服が見つからない~」

最新ファッションのカタログ本であった。
最近戦闘ばっかりでありまともに新しい服を買う余裕すらなかった。
やっと戦闘がなく平和な期間に入るがいざ新しい服を買うとなると何を買っていいか分からない。
戦闘ボケをしてしまったのか?

佐枝子はどうすればいいかな~と深く考える。

早瀬未沙「あら三浦少尉何か考え事?」

三浦佐枝子「は.早瀬中尉・・・・・・いえ早瀬大尉」

早瀬未沙「まぁ私はまだ大尉じゃないわ、そんなに表情を硬くしないで頂戴。」

三浦佐枝子「はぁ・・・・・・・」

未沙はにっこり笑いながら佐枝子に言う。
1階級上である未沙の姿とその言葉に戸惑いが生じる。
ブリッジのオペレーターはいいけど、部署の違う佐枝子は未沙の真面目と言う雰囲気の前に恐縮してしまう。
なんせ士官学校の首席(ヘッド)で早瀬提督のご息女。

エリートオーラの漂う未沙の前ではあんまり軽い態度が取りにくい。

早瀬未沙「でも・・・・・・・・・勤務時間中にファッション誌を見ていたのは見過ごせないわね。」

三浦佐枝子「うひゃい!!」

早瀬未沙「まぁ・・・・・・・聞いた所によると私達がいない間連戦続きだったからしょうがないわね~、今回は許しますけど次回からはきっちり上官に報告しますからね。」

三浦佐枝子「はい・・・・・・・」

未沙は佐枝子がファッション誌を軽くしかる。
連戦続きであるからと言う理由で不問にされたが、もう次は無いと宣告される。
ぐっとなったが・・・・・・・これはしょうがないかと諦めをつける・・・・・・・・・

未沙が去った後は真面目に仕事するためノートパソコンを開き本来の仕事を行う。
ファッション誌は上官に見られないように自分のファイルの間に挟みこむ。

そして・・・・・・・・・休憩時間

早瀬美代「サエ・・・・・・・・・・・まだファッション誌読んでいる。」
主計課.少尉.早瀬美代 (未沙とは親戚ではない

李雪梅「食事している時ぐらいファッション誌をしまったらどうなのよ?」
主計課.少尉.李雪梅

三浦佐枝子「別にいいじゃない、食べている時ぐらいそれに休憩時間だし。」

早瀬美代「いや食事時にこれはどうかと思う。」

佐枝子は食事中にもファッション誌を読んでいた。
今回は野菜・ツナサンドとフレッシュジュースだけであったが・・・・・・・・
誰が見てもだらしがない格好。
これはどう見ても日本人らしくない・・・・・・・・美代と雪梅はだらしなくファッション誌を読む佐枝子に呆れる。

早瀬美代「馬鹿なサエ。」

そして午後の勤務。

三浦佐枝子「む~」

早瀬美代「何よそのふくれっ面?」

織田志保「でも仕事だけは上手くいるけど・・・・・・それ受け付けだったらまずいよ。」
主計課.准尉.織田志保

三浦佐枝子「ファッション誌の内容が気になるんです。だから5時の就業まで我慢しないと。」

早瀬美代「何もそんな顔をしなくても。」

フィオナ「美しい顔が台無しです。」
主計課.軍曹.フィオナ・クーランジュ

佐枝子は午後の勤務でもファッション誌が読みたくてうずうずしていたのか病的な表情をする。
流石にヤバいんじゃないかと、周りは想い始める。
男性陣はうへぇと言う顔をし、周りの女性陣は駄目だこりゃと思う。
上司の木曽大尉は注意しようかと思ったが・・・・・・仕事だけは上手くこなしているので注意しようにも何を言えばいいのか分からない。

そして5時・・・・・・・

桐原中尉「さぁて今日の勤務は終わりだな。」

ウォルター「今日は早瀬中尉達の表彰式行きますか中尉?」

桐原中尉「あれは全員参加なのか?」

ウォルター「おいおい何を言っているんだよ隊長。」

桐原中尉「俺ゆっくり酒飲みたいんだが・・・・・・・・・」

勤務を終えた桐原達は軍施設から自分達の兵舎に向かうため建物から出てくる。
これからどうするか決めていたがウォルターやイェルは未沙達の表彰式に行かないかと誘われる。
けど・・・・・・桐原的には表彰式よりも酒が飲みたい・・・・・

だが部下たちはどうしてもと誘う。

イェル「そうではないですけど、やはり行かないとまずいですよ・・・・・・・」

桐原中尉「そうか?」

「酒なんて後で飲めるじゃない。」

イェル「そうそう分かっているじゃない、酒は後でもいいんですよ・・・・・・・・・!?」

三浦佐枝子「ねぇ・・・・」

『!?』

後ろにはいつの前にか佐枝子が桐原達の背後にいた。
突然いたので桐原は思わず腰を抜かしてしまった・・・・・・・・
一体いつ来たんだ?

桐原は若干 いつもと珍しいステルス性に恐怖を抱く。

桐原中尉「佐枝子いつの間にいるんだよ?」

三浦佐枝子「悪いですか?」

桐原中尉「悪くはないが、突然いるのは驚く心臓に悪いぜ。それに今日はファッション誌の事を気にしながら・・・・・って読んでいるし・・・・・・・」

佐枝子はやはりファッション誌を読んでいる。
桐原はもちろんイェルやウォルターは呆れて声が出ないほどである。

イェル「三浦少尉、これからどうですか?早瀬中尉達の表彰式?」

三浦佐枝子「勿論でるわよ、私の同僚込みでね。その間は・・・・・・・・・」

と佐枝子はファッション誌をカバンに入れる。
若干やつれた感じだが、公の場ではファッション誌は読まないようにする心掛けであろうか。

桐原中尉「その間大丈夫か?」

三浦佐枝子「たぶん大丈夫よ、たはははは。」

と心配する桐原の問いに対し佐枝子は微妙な笑顔で答える。
この時一同が思ったのが・・・・

本当に大丈夫かこの人?

佐枝子の微妙な笑顔に桐原以下ノンバリケン小隊の面々は心配する。
心配しているのは後ろから合流予定の美代以下主計課の同僚達も同様だった。

第41話 戦勝の傷跡

2017-05-20 15:09:24 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
ブルズアイ作戦から3時間経った気絶状態から回復した桐原は部下と共にマクロスに直接着艦し。
機体を駐機させると・・・・そのままハンガーとは別の所にある休憩所に向かい、ベッドで横になったり置いてあるソファーでリラックスした。
特別強襲部隊が作戦が成功したばかりか早瀬未沙達の奇跡の生還でいい事づくめであったが、・・・・・
原はあの新種の敵が忘れられなかった。

バルキリーよりも圧倒的に早い新種の敵・・・・・・・・・・・・
そして自分自身が疲労感で一時気絶してしまうとは・・・・・・・

と敗北感に包まれていた。
全体的に勝利したが、桐原個人は敗北したと思っている。
気絶し敵が本気になって攻めてきたら確実に死んでいたのは自分であった。

なぜ・・・・・・・・・疲労に負けたと・・・・・・・・・

イェル「隊長、特別強襲部隊が帰還しました。」

桐原中尉「何人死んだ?」

イェル「何人って・・・・・・まだ分かりませんよ・・・・・・・・ただライナスの姿は見えません・・・・・・・」

桐原中尉「そうか・・・・・・・・ライナス・・・・・・・・死んだか・・・・・・・・・さぞ無念だろうな・・・・・」

桐原は特別強襲部隊のライナスが死んだ事を受けて寂しそうにライナスが死んだ事を悲しむ。
年齢も近い事もあり統合戦争から戦ってきた仲間の一人の死・・・・・・
ただ口を噛みしめるような悲しみを覚える・・・・・・・

そして特別強襲部隊が帰還し・・・・・桐原と同様にマクロスに直接着艦する。
直ぐ様ハッチが閉められ空気を入れる。
その直後、それぞれの機体から滝田とカールが降りてきたり、輸送艇から救急班がボリスのJ型バルキリーのコックピットを開けてボリスを持ち上げ無重力を利用し地に降り立つ。
顔面と腕から血を流しているボリスの姿が見え救急班員がボリスを救急カプセルに乗せて搬送した。

その姿を見届けると滝田とカールは休憩所に向かう。

                             ガチャ

滝田英史「桐原中尉。」

桐原中尉「滝田・・・・・・・レーガー大尉」

大変目がやつれた滝田といつも通りのカールが入ってくる。
いつもの様子とは違う桐原は驚く。
毎度出撃から帰ってくるとトランプ遊びを誘ってくるが・・・・・
そんな様子が見られない・・・・・・・・・

この直後滝田はとんでもない発言をする。

滝田英史「作戦報告します、負傷1戦死1。ブルズアイ作戦特別強襲部隊の任務報告します。」

桐原中尉「!?」

イェル「!?」

ウォルター「!?」

カール「お前何を言っているんだ!?」

滝田が上官でもない桐原に作戦報告をする。
いきなりの事に滝田の頭が気が狂ったかと思った。
おかしくなってしまった滝田に対し桐原が近づき・・・・・・・・

                            バシーン

滝田英史「ぶっ・・・・・・」

と平手打ちした。
一同は驚くか、滝田は平手打ちをされると気を戻した表情をする。

桐原中尉「目を覚ましたか滝田・・・・・・・・」

滝田英史「桐原・・・・・・・中尉・・・・・・・・・・」

桐原中尉「お前・・・・・・・新兵が良くかかる病気にかかっていたぞ・・・・・・・・・」

滝田英史「まさか・・・・・・・・・」

桐原中尉「そのまさかさ・・・・・・・・・・・お前、一時期軍医にカウンセリングに行ってこい。」

滝田英史「あぁ・・・・・」

滝田は一人でカウンセリングを受けるためマクロスの町の中にある軍民共用病院に向かう。
あの調子だと中々直る事はないだろう・・・・・・・
冷静で優秀な軍人だが・・・・・・・・一体何があったのだろか・・・・・・・・・

カール「しょうがねぇか、ライナスの必要無き死を目の前で見てしまったからな・・・・・・」

必要無き死とは・・・・・・・地球統合軍の兵士が呼んでいる死の名称である。
統合戦争時に作戦が終了し帰還途中に味方が敗残兵に殺されたり事故で死んだりする事を指していた。
滝田は統合戦争時その経験がないが、桐原は何度も経験した事がある。

先ほどの滝田みたいな様子になり何度も今は亡き町崎隊長に修正されカウンセリングに連れていかれた事がある。
今ではもうその光景に慣れてしまったが・・・・再びかつての自分が経験した事を見ることになるとは思ってもいなかった。

戦場では山の天気のように急変する、それに備えるのが軍人。
これは大日本帝国海軍のエースパイロットであった曾祖父から伝えられている事であり、桐原は一度滝田に教えた事である。
今の光景を見てそれを果たすことができなかったと理解した。

イェル「隊長、滝田中尉はどうなるんでしょうか?」

ウォルター「戦線復帰とかできなくなるんじゃないか?」

滝田の様子を見て心配したイェルとウォルターが桐原に質問してくる。
彼らも同じような経験をすれば滝田と同じような経験をする・・・・・・・・・・・
なんとしてもこいつらにはそのような経験をさせたくはないと思った。
桐原は・・・・・・・・・

桐原中尉「あいつは俺と同じ日本人だ、そう簡単にくじけるような男じゃないよ。」

と笑顔で答える。
この言葉に安心したのかイェルとウォルターは元気になる。
それを見ていたカールが近づいてきて・・・・・・・・・

カール「本当に復帰するのかよ?」

桐原中尉「復帰するさ、グリコフスキー少尉をやる気にさせたからな・・・・・・」

と滝田が本当に復帰するかどうかを確認する。
桐原は復帰すると堂々答える、かつて同じ症状になった事がある自分自身が戦っている・・・・・・・・・・
滝田も復帰できないわけじゃないと思った。

ふ~んと上機嫌になったカールは最後に・・・・・・・・・

カール「ボリスはどう思う?」

と聞いてきた。
これは一番重要な質問である。
元反統合同盟出身であるボリス・・・・・・・
この戦いを通じて桐原は・・・・・・・

桐原中尉「反統合同盟が憎むべき敵であるのは変わらないが・・・・・・・・・ボリスは嫌いじゃないかな。」

と答えた。
それを確認するとカールはふっと笑う。
反統合同盟に憎しみまっしぐらであった桐原の心に若干変化が訪れた。

第40話 帰還

2017-05-20 12:10:54 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
滝田とボリスはケアドウル・マクドミラの下に回り込み反応弾を叩きこんだ。
反応弾はまっすぐカタパルトの中に入って行き爆発を起こす。
内部から爆発が起こって行き直ぐ近くの弾薬庫に爆発の火が引火し、艦が崩壊するように崩れる。

ボリス「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ」

だが作戦の成功の裏に高い代償を払う事になる。
反応弾の爆発の余波により機体が小破、その際にヘルメットが割れ一部の機器が損傷し顔の一部と腕に破片が刺さる。

滝田英史「グリコフスキー少尉無事か?」

ボリス「なんとかです・・・・・・・・・」

滝田英史「早く離脱するぞ、敵艦の爆発に巻き込まれるぞ!!」

滝田は小破しよろけるボリスのバルキリーの腕を引っ張り戦線から離脱しはじめる。
艦載機部隊の追撃を受けるかと思うが、その点は大丈夫だ。

『総員離れろ!!』

『やられるぞ、総員離脱離脱』

ケアドウル・マクドミラはどんどん爆発していく中、火にまかれる動物かのように味方艦のいる方向に向かっていく。
隣にいたスヴァール・サラン級は離脱を開始しようとするが、ケアドウル・マクドミラの暴れるスピードの方が速い。
艦載機近くにいた艦載機群部隊も巻き込まれないように退避するが・・・・・・・・・・

『回避間に合いませんぶつかります。』

『そんな馬鹿な事が・・・・・・うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ』

     ズゴォォォォン ゴガァァァァァァン

回避が間に合わずケアドウル・マクドミラ級とスヴァール・サラン級が衝突し爆発する。
その爆発はかなりの物であり周りにいた艦載機も巻き込まれる程である。
マクロスより圧倒的な兵力を誇る第67分岐艦隊は中規模旗艦であったケアドウル・マクドミラを撃沈され混乱が生じる。
艦隊の機能が崩壊し、ぶつかり爆発撃沈する事が数隻発生する。

ゲルメドフ「馬鹿な我が艦隊が・・・・・」

ランドル「だから言ったであろう、油断するなと・・・・・・・・・・」

「ランドル副司令、緊急連絡です。」

ランドル「この一大事に誰が・・・・・・・・・・」

「ブリタイ司令です。」

ランドル「ブリタイ司令?おい代われ。」

「エスケス」

混乱する最中、突然ブリタイからの通信が入る。
ブリタイの通信に対しランドルはさっそく何かと確認するが・・・・・・・・・

ランドル「サ・エスケスタ、全艦隊撤退させます。ガーレ(以上)」

ゲルメドフ「副司令?」

ランドル「全艦隊、撤退せよ。戦線から離脱する。」

ブリタイからの通信の内容とは撤退命令である。
それを受けてランドルは全艦隊に撤退命令を下す。

滝田英史「敵が撤退していく?まさかあの攻撃が効いたのか?」

ボリス「それと言っても過剰効果ですね、あれほどなんて・・・・・・・・な・・・・・・」

ゼントラーディ軍の撤退する光景を見てそう思う。
今回の攻撃がこれほどの効果を発揮するとは・・・・・・・・・

カール「こちらバックアップ、ツルギリーダー聞こえるか?」

滝田英史「こちらツルギリーダー、そちらも無事か?」

カール「なんとか無事です、数は多すぎましたがなんとかやり過ごせました奇跡と言っていいでしょう。」

カールとライナスは無事に生還したらしく、滝田とボリスと合流した。
お互い生還できて喜びあう。
そしてブルズアイ作戦を予想以上に成功させた事を・・・・・・・・・
更にビックニュースがある・・・・・・・・

滝田英史「バーミリオン小隊と早瀬中尉が見つかった!?」

エドナ「はい、パープル小隊とフォッカー少佐が敵ポッドに乗っている早瀬中尉以下バーミリオン小隊3名を救助したとの事です。それと敵の情報を入手したと・・・・・・・・」

滝田英史「こいつは凄いな・・・・・・・」

それは早瀬未沙達が救助された事である。
一度MIAに登録された面々が帰って来たと言う事である。
これは嬉しい事だ・・・・・・

「こちら輸送艇ミナヅキこれよりランデブーを開始する。」

SDF-1マクロスから発進した輸送艇が到着した。
これにより一気にマクロスまで帰還する事になる。

ライナス「しかし、こうして生きて帰れるなんて奇跡ですね。」

滝田英史「グリコフスキー少尉もそうだが主力部隊もよくやったさ、これは全員の勝利だな。」

と楽しく談笑する。
このままこの楽しい時が続けばいいと・・・・・・・・全員が想ったが・・・・・・・・・
勝者の笑顔の前には敗者の憎悪がある・・・・・・・・・

「マイクローンめこのまま生かして帰してたまるか・・・・・・・・・」

攻撃され漂流したヌージャデル・ガーが輸送艇が航行している方向に銃を向ける。
このまま本隊に合流できないから最後に一矢報いろうとしている。
そしてその憎悪を向けられるままの銃のトリガーは・・・・・・・・・・・

引かれる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                      ビュビュビュビュビュビュ
                           ガオン

ライナス「なっ・・・・・・・・・・・・・」

                          ズゴォォォォォォン

滝田英史「ライナス・・・・・・・・・おい・・・・・・・・何故だ!何処からの攻撃だ!?」

カール「あおこの敵バトルスーツ野郎だ・・・・・・・・・・くそ・・・・・・・・・・」

                     ズドドドドドドドドドドドドド

ライナスは背後から銃撃され機体に致命傷を負い戦死する。
これを撃ったヌージャデル・ガーはカールに反撃され撃墜される。
折角勝ったのに突然の予想外によって殺され死ぬ・・・・・・・・・戦場は何があるか分からない・・・・・・・・・

滝田英史「ライナス・・・・・・・・・・結局戦場は山の天気のように急変する・・・・・・・・・・くそが・・・・・・・」

滝田は突然の予想外に忘れた事に対し後悔した。
忘れたせいで失わずに済んだライナスの生命が失った・・・・・・・・・・・
この事実に対し滝田は心の中で声に出ない程の叫びを発する。

第39話 生と死の狭間で想う夢は一つ

2017-05-19 20:49:30 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
特別強襲部隊は2つに分かれている。
艦載機群を抑えるバックアップ、直接反応弾を叩きこむアタッカー。
滝田とボリスは直接反応弾を叩きこむアタッカーである。

       ビュォォォォォォォォォォォォォォン ビュォォォォォォォォォォォォォォォン

滝田英史「グリコフスキー少尉、艦載機はレーガー大尉とライナスが抑えているが・・・・それでもなお艦載機は残っている。艦砲射撃に気をつつつ敵旗艦となる物に反応弾を撃ちこめ。」

ボリス「了解。」

濃厚な対空砲火と圧倒的数の艦載機群の攻撃にさらされながらも敵中を突破する。
一歩間違えたら死んでしまいそうな射線だ、どれくらいの銃撃のラインが流れているのだろうか?
圧倒的すぎる射線を見ながらボリスはぼやく。
若干気を許してしまったのか・・・・・・・・・・・・・・

滝田英史「馬鹿野郎!!背後に敵だ!!」

               ズドドドドドドドドドドドドド ズドドドドドドドドドド
                           ズドォォォォォン

ボリス「うっ・・・・・・・・」

背後からのリガードの接近に気付く事が出来ず、滝田の支援攻撃が無ければ確実にやられていた。
その事実に気がついたボリスは

滝田英史「いいかここはギャンブラーの集う場所だ、お前の命とマクロスの皆の命運を賭けているんだ。勝負に集中しろ!!」

ボリス「ギャンブル!?」

滝田英史「あぁ俺が戦場のギャンブラーと言う異名を持つ由縁となった戦術だ!!」

滝田は仲間内で戦場のギャンブラーと言われている。
実際の滝田もギャンブルが得意とする方だが、常に戦場をカジノだと思っている。
だから戦場における行動の一つが成功に繋がる。

そして不利な状況でもチャンスを掴む事も・・・・・・・・・・

「艦長マイクローンが我が艦に回り込みました。」

「馬鹿な直掩機は何をしているんだ!!」

滝田とボリスは上手い連携でゼントラーディ軍第67分岐艦隊に対し敵中を突破する。
混乱ができるような艦船を探しつつ、敵の攻撃を回避する。

滝田英史「あの戦艦は敵中規模艦隊の旗艦だな・・・・・・・・・」

ボリス「あれをやるんですか?」

滝田英史「勿論だ、後方にいる超大型艦は流石に搭載されている反応弾で沈めるのは難しい、あの船を狙うぞ。」

滝田が狙いを定めたのはゼントラーディ軍3000m級艦隊指揮用戦艦ケアドウル・マグドミラ。
あの艦は中規模艦隊を率いるだけあって周りに与える影響は高い・・・・
をれを見抜いた滝田は反応弾の安全ロックをフルオープンする。

「敵はキエロルムスを狙っているぞ!!」

「あいつらを近づけさせるな!!!」

艦載機部隊の面々は滝田とボリスの攻撃目標をケアドウル・マグドミラだと推測。
それを見ていたランドルも残りの部隊を出し滝田とボリスに向かわせる。
圧倒的すぎる兵力を突破し、マクロスを救うためにケアドウル・マグドミラを撃沈しなければ・・・
必ずマクロスは包囲を突破できず撃沈されてしまう憂き目を見る事になるだろう。

それをなんとしても防ぐために敵の圧倒的攻撃を回避しなければ・・・・・・・

滝田とボリスは極度に緊張を強いられる戦場でそう思う。

ランドル「マイクローンめ、中々やるようだな。」

ゲルメドフ「しかしランドル副司令、我が軍の圧倒的な兵力であるならばすぐに撃沈されるでしょうな。この後の吉報をお待ちください。」

ランドル「馬鹿め!!」

ゲルメドフ「馬・・・・」

ランドル「マイクローンを甘く見るな、少数でここまで送ってきたという事は相当の覚悟を決めた兵と言うことだ。油断したら痛い目を見る事になるぞ。」

ゲルメドフ「しかし・・・・・・・・・・」

ランドル「喋る暇があったらマイクローンの艦載機の動きを見ろ!!!」

空気の読めない発言ばかりする記録参謀ゲルメドフに対しランドルは叱咤する。
ランドルは僅か4機とは言え無謀な攻撃をしかけるのは失われし兵器(戦略反応弾)を搭載している事を読んでいる。
ゲルメドフのように圧倒的な兵力だけを物に言わせておいているだけでは必ず痛い目に遭う。
それがないようにランドルは注意を払う。

滝田英史「こちら滝田、エドナ聞こえるか?」

エドナ「こちらエドナ、無線解除でしょ?私に何のよう?」

滝田英史「一度確認するが敵艦を楽に沈められる箇所を教えてくれないか?」

エドナ「士官学校で習ったでしょ・・・・・・・もう・・・・・・いいわ、敵艦のカタパルトに撃ち込んで・・・そこに反応弾を撃ち水ぶくれのように爆発されるの・・・・・・・後は・・・・・・」

滝田英史「それだけあれば十分だ感謝。」

エドナ「ちょっ・・・・・・・・・・聞いてきてこれはないでしょ?滝田中尉!!滝田中尉!!」

滝田はエドナに通信を入れて敵艦を楽に沈める事を聞いてある程度必要な物を持って通信を切った。
エドナは勝手に通信を切った滝田に怒りを込めて滝田の名前を呼ぶ。

だが

既に滝田はボリスと共にケアドウル・マクドミラと言う大物を目指して突進する。
攻撃目標はケアドウル・マクドミラのカタパルト部分。
そこを狙えば内部爆発を招く事になる。

「よしマイクローンの艦載機を殲滅する、出る・・・・・・・・ラック!?」

ケアドウル・マクドミラから出ようとする艦載機部隊は目の前で起きている事に衝撃と恐怖を覚える。
目の前には敵包囲を突破し一斉攻撃をしかけようとする滝田とボリスの姿を見た。
一瞬の出来事にケアドウル・マクドミラの艦載機部隊の指揮官は動揺するがすぐに我に返り一気に出ようとするが・・・・・

その動揺が命取りになる。

シュババババババババババーン

滝田とボリスのアーマードパックから通常弾頭と反応弾が発射された。
発射された弾頭と反応弾はそのままカタパルトに向かって行く。

第38話 ハード・ダーツ

2017-05-18 23:27:24 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
主力部隊が艦載機群部隊を抑えている頃。
ゼントラーディ軍本隊を強襲すべく密かに接近している特別強襲部隊は今の所敵に発見されていなかった。
敵の向いている方向は主力部隊だと言う事だ、その認識はありがたい。
滝田を始めとしたメンバーはそう思っていた。

エドナ「ポイント.3通過、敵艦隊までどんどん距離を縮めています。最後まで油断せず目標ポイントまで移動してください。」

滝田英史「こちらツルギリーダー了解。まぁもし発見されたら敵重要艦らしき物に自爆しますよ。」

エドナ「ば.馬鹿な事は言わないでください、カミカゼアタックは許可しませんよ。」

滝田英史「ははははは分かっているよ。そこまで命を無駄にしませんからご安心ください!!」

エドナ「はいはい分かりましたよ。」

もし作戦が成功しないと分かったら、無理やりでも成功させるため滝田は敵の中心となる艦に自爆しようと考えた。
当然その事を漏らすとエドナは反対する。
滝田は笑いながら分かっているよと答えたが、これはあくまでも最終手段。
これは美しくない死に方だが・・・・・・・皆を助けるためならば自爆を躊躇なく実行する。
もうこれは滝田が心の中で決めている事である。

滝田英史「カウント30秒。」

カール「滝田カウント30秒って・・・・・」

滝田英史「死の30秒だ、敵も馬鹿ではない奴がいるかもしれん。艦載機の直掩がいるかもしれんからな。」

滝田が死の30秒と言う言葉を言う。
30秒とは敵がこちらを発見し攻撃仕掛けてくるまでの時間である。
ボリスはこの言葉を聞くと死を覚悟する・・・・・
だがその覚悟を決める半面怖い・・・・・・・もし妻と愛娘レイラのみ残して死んでしまったら・・・・・
事故死したアーニャは許してくれるのだろうかと・・・・・・今さらながら怖くなる・・・・・
そんな中・・・・・

滝田英史「グリコフスキー少尉。」

ボリス「滝田隊長・・・・・・・・・」

滝田英史「怖いだろうが・・・・貴様を選んだのは俺だ・・・・・だから貴様が死ぬ時必ず俺が見届ける。そして俺も後に続く・・・・・安心して戦え・・・・お前が守るべき家族のためにも・・・・・・」

ボリスはこの言葉を発する滝田に救われたような感じがした。
自分より若い18歳なのにここまで言えるとは・・・・・・・その言葉に救いを感じられるとボリスは滝田に敬礼する。

滝田英史「馬鹿野郎、感謝するならばここを乗り切ってからにしようぜ。」

ボリス「おう!!」

滝田とボリスは明るく答え合う、それを聞くカールとライナスはうんうんとうなずく。

                     【ゼントラーディ軍第67分岐艦隊ノプティ・バガニス級ケルカ】
ブリタイ艦と同じノプティ・バガニス級で副艦であるケルカではランドルが主力部隊と主力部隊同士の決戦の様を見ていた。
これが攻撃の本命だとゲルメドフ記録参謀が思ったが、ランドルは違和感を覚えこれを陽動だと感じとる。
そのため念のために艦載機の半分を艦隊直掩として残して置いた。

ゲルメドフ「ランドル副司令、圧倒的物量である我が軍がちっぽけなマイクローンの艦を鎮めないとは・・・・臆病ですかな?」

ランドル「俺を侮辱する気か?」

ゲルメドフ「言え・・・・・そんなつもりはありません。」

ランドル「・・・・・・・・・・まぁいい・・・・・・・・マイクローンの主力部隊は囮だろう。」

ゲルメドフ「囮?」

ランドル「マイクローンは失われし兵器を持っている・・・・・・・・必ずそれらを用いて奇襲を仕掛けてくるぞ。」

ゲルメドフ「まさか・・・・・・・・マイクローンがそのような策などに・・・・・・・・・」

ゲルメドフは記録参謀でありながら頭の固い典型的なゼントラーディ軍人であった。
それに賢くないと言っていいか・・・・・・・・・
ランドルは副官であるゲルメドフの事は好きではなかった・・・・・・・・・・・・・とても・・・・・・・・・・

「副司令、ピケットゾーンにマイクローンの艦載機部隊数は4。主力部隊と違い特殊な装備を装着しています。」

ゲルメドフ「そんなヤック・デ・カルチャー、奴らが・・・・・・・・・・・」

ランドル「だから言ったであろう、主力部隊が囮だってな・・・・・・攻撃目標は推測できるか?」

「不明、奴らが何処を狙うか分かりません!!」

ランドル「ふははははははは・・・・・面白い・・・・奴らの動きが分からなければ包囲殲滅戦を実行する。敵を艦隊に近づけるな!!」

接近する特別強襲部隊に対し直掩艦載機部隊に包囲殲滅戦を指示する。
艦隊には対空砲火の用意をさせる。

滝田英史「敵艦隊は部隊を展開させてきたぞ、全機弾幕を張るぞ!!GH-32グレネードクラッシャーフルブースト!!ファイア!!!」

                    シュウドドドドドドドドドドドーン
                    ボゴォン ボゴォン ボゴォン ボゴォン


一斉にグレネードクラッシャーを発射、この攻撃でリガード2個編隊分を撃破する事が出来た。
この隙をついて滝田とボリスのバルキリーがブーストをフルパワーで混乱が発生したゼントラーディ軍艦載機部隊に突入する。
カールとライナスはバックアップとして残りの艦載機部隊を相手をする。

「敵2機は艦載機を相手に・・・・・・・・残りの2機は艦隊に突入します。」

ランドル「奴らめ・・・・・・・ブリタイ閣下の艦を狙うか俺か・・・・・・・・・そして中規模艦隊旗艦か・・・・・」

ランドルは予測できない敵の動きを冷静になって予測地点を探す・・・・・・・・・
奴らの目標物を・・・・・・・・・・・・・・・