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マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第67話 桐原の部下イェルの正体.....監察軍の監察官(インスペクター)

2017-06-13 02:06:35 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
ブルグドが突然語ったイェルの監察軍の軍人である事。
桐原はブルグドの言っている事が謀略かと思った。
だが言っている目は謀略をしかけているような目じゃない。
それに他のゼントラーディ人も同じような反応をする。

三浦佐枝子「イェルさんが............まさかね・・・・・・・・・・・・」

桐原中尉「いや....よく考えたらあいつの髪は地球人らしくない、その可能性は.....」

あまり声が大きく言わないように伝える。
ブルグドの言葉もあんまり佐枝子が聞こえるように伝えているしエマには聞こえてない。
むしろ聞かれたらいろいろな面が発生する。

例えばイェルが監察官だと判明し上が陸戦歩兵部隊を送り込み。
それに反抗するためにイェルが勝ち目のない銃撃戦を展開もしくは破壊活動をする。
考えただけでも想像ができる。
追い詰められた人間がいつもする原理。

戦争に熟知している桐原は当たり前に起きる事だと思っている。

ブルグド「でお前さんはどうする?」

桐原中尉「上官としての処置をする・・・・・あのまま敵のスパイとして処理するわけにはいかない・・・・・・・」

ブルグド「甘いな・・・・・・・マイクローンは甘いな・・・・・・・だが・・・・それもいいかもしれん・・・・・・・まぁ頑張ってくれよ。」

昨日まで敵であったはずのブルグドから激励される。
なんとしてもイェルを問いたださないと・・・・・・
桐原は拳を固め決意する。

三浦佐枝子「私も手伝うわ。」

桐原中尉「佐枝子・・・・・」

三浦佐枝子「出来るだけ内密にね・・・・・余計な混乱を招きたくはないわ。それに大事な部下でしょ。」

桐原中尉「そう言ってくれるとありがたい。ありがとう佐枝子。」

ブルグド「むっ・・・・・男と女がべったり・・・・・」

「なぜマイクローンはあそこまで近くゼントランメルトランとくっつく?」

「ヤック・デ・カルチャー」

佐枝子も協力してくれるらしい。
もし報告したらどうしようかと思ったが・・・・・・
まぁイェルの立場を追い込む真似はしたくはないし・・・・・・
この申し出はありがたい・・・・

一方・・・・・その頃

ゼントラーディ人亡命者の扱いに関する会議では輝も合流し進められた。
多少は揉めたが研究機関からのゼントラーディ人の血液検査の結果により大きく動く。
それは地球人とゼントラーディ人の血液型も遺伝子構造も同じであるという事。

この事実を無視できなくなったグローバル艦長は一時的に亡命を受け入れる事になった。
一時的とは言え後できちんと正式発表する予定である。

そして小規模な部隊が散発的に襲うが・・・・・スカル隊が迎撃しすぐに事無く終わる・・・・・
ノンバリケン小隊はその間待機しているままである。

その間に・・・・・・・

イェル「隊長・・・・・・・・ウォルター.三浦少尉私に何かようでもありますでしょうか?」

イェルを自分の自室に呼ぶ。
桐原以外にウォルターや佐枝子・・・・の3名・・・・・
これでイェルの真意を聞きたいとこのような場を設けている。

桐原中尉「イェル・・・・・イェル・フォルタン少尉・・・・・・・お前・・・・・地球人じゃないんだな・・・・・」

イェル「!?」

桐原中尉「ゼントラーディ人が言っていたよお前は監察軍の人間であり、地球人じゃないと・・・・・・・・・・・本当か?」

イェル「隊長なら隠す必要はないわ・・・・・私は地球人ではなく監察軍の人間・・・・・スヴェート・グラ・・・・・いや・・・・マイクローンが・・・・地球人が我が軍の艦をどのように改修するか監視するために派遣された監察官・・・・・・・・地球で言う監視者(インスペクター)よ。」

ウォルター「い・・・・・・」

三浦佐枝子「スぺク・・・・」

桐原中尉「ター・・・・・・・・・」

イェルを問いただすと案外あっさり自分の正体を告白する。
監察軍から派遣された監察官・・・・・・監視者(インスペクター)である事を・・・・・・・
桐原は続けて質問をする・・・・・

桐原中尉「お前は今も監察軍人としての責務を果たしているのか?そして今後監察軍が参戦したらお前は軍を抜け合流するのか?」

桐原はイェルにマクロスから裏切る気はあるのかと質問をする?
イェルは淡々と答えたが・・・・・・・・

イェル「あははははははははは・・・・・・・・・隊長、私はもう監察軍の軍人としての私は死んでますよ。」

桐原中尉「何?」

イェル「私が地球に派遣されこの我が軍の艦の監視の任務をしていた時点で・・・・・・見捨てられた物ですから。」

と笑いながら自分の今の立場を述べる。
そう監察軍軍人である・イェル・フォルタンは死んだと・・・・・・
そして友軍から見捨てれたと・・・・・・

イェル「それに言いますが監察軍は現在銀河を撤退中です・・・・・地球人と接触する機会は殆どありません。」

桐原中尉「それは分かったが・・・・・・イェルはなぜ見捨てられたんだ?」

イェル「私が長年監視している時に地球文化になじみ文化汚染されたと思っているのでしょう。」

桐原中尉「文化汚染?それは・・・・・・・・」

イェル「今は言えません・・・・・ただこれはゼントラーディと共通する事です・・・・・・・今言える事は文化汚染者は見捨てるか・・・・帰還したら殺すかを・・・・・・・・・・」

イェルになぜ見捨てられたかと言うと文化汚染されたからと言う。
今隠している事であるが・・・・・・・ゼントラーディ軍や監察軍では文化汚染されたら見捨てるか処刑する理由が戦闘力の低下・・・・・・
この両軍は戦闘が資本である・・・・・・・戦闘力が低下してしまえば戦闘民族として死んだのも同然である事・・・・・・・・・

長年マクロスを調査し報告書をまとめていたイェルは作戦は終了し回収ポイントに来たが・・・・
迎えも来なかった事と回収しなかった友軍に愛想を尽かし地球人に帰化した事を話してくれた・・・・・
見捨てられた監査官の末路として・・・・・・・・

第66話 亡命者の処理/そして桐原(地球人)とデワントン(ゼントラーディ人)の距離が縮まる。

2017-06-12 23:49:10 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
ゼントラーディ軍からの亡命者の受け入れから2時間した。
マクロス上層部はこれを受けて佐官クラスの軍人で賛成か反対かのための会議を開いた。
だが意見は二分に割れてしまい決着がつく事がなかった。

なので未沙とマックスの賛成派とマイストロフ大佐.パク中佐の反対派に分かれる。

                              【捕虜一時収容所】
ここはワレラ・ロリー・コンダ以外のゼントラーディ人が収容されている部屋。
捕虜などのでジュネーブ条約で決められているような処遇をしている。
亡命者と言う面もあってか食事を与えられておりゼントラーディ人達は美味しさに驚く。

桐原茂義「兄貴。」

桐原中尉「ゼントラーディ人達はどうだ?」

桐原茂義「至って普通だよ特に問題はない。」

桐原中尉「そうか・・・・・・・・・・」

桐原茂義「佐枝子のお姉さんとグレンジャー中尉が今世話しているよ。」

桐原中尉「佐枝子が・・・・・・・・・・」

ゼントラーディ人の世話をしているのは佐枝子とエマなどの女性兵士や衛生兵である。
衛生兵の役割は血液の採取を目的としており、注射する前に事前に説明し暴れないように3人がかりで一人のゼントラーディ人を抑えて血を採取する。
かなり暴れてしまうがなんとか血は採取に成功している。
後は研究機関に回すだけである・・・・・・

桐原中尉「気になっているが・・・・・・」

桐原茂義「気になっているが?」

桐原中尉「なんで重武装しているんだ?」

桐原茂義「それか?」

劉紅花「それは・・・・・警戒ですよ、捕虜を攻撃する人がいないかをね・・・・・・・」

桐原も気になった事だが彼らがいる部屋には完全武装した警務兵がいる。
なんで完全武装しているかと攻撃してくる輩が出てしまうからである。
ゼントラーディ人に殺された戦友や家族がいる遺族からすれば憎悪の対象である。
いつ何時襲われるか分からないだからこうして警備している。

イェル「・・・・・・・」

イェルはゼントラーディ人のいる部屋をずっと見ている。
その視線に気がついたのか・・・・一人のゼントラーディ人がぎょっとする・・・・・
まるで何かを不安がるかのように・・・・・・・

桐原中尉「イェル何を見ているんだ?」

イェル「いえなんでもありません。」

桐原中尉「?なんでもないならば直ぐ持ち場に戻るように・・・・・・俺はここに用がある。」

イェル「分かりましたウォルターと共に持ち場に戻ります。」

桐原中尉「うむ。」

イェルがゼントラーディ人に何らかの視線に桐原はふと疑問を感じる。
彼女がなぜゼントラーディ人をずっと見続けるのだろうか・・・・・・・・
なぜ・・・・・・ゼントラーディ人が不安がるような顔をしたのか?

桐原中尉「イェル・・・・・君は一体・・・・・・まぁ大したことはないだろう・・・・・・・・・」

大したことではないので特に気にしなかった。

エマ中尉「ではあなたの官姓名は・・・・」

ブルグド「自分はゼントラーディ軍第9機甲大隊所属ブルグド・オフィル2級機甲兵であります。」

エマ中尉「ブルグド・オフィル2級機甲兵ですね、分かりました次は・・・・・・・・」

佐枝子とエマなどの女性兵士は相手の官姓名の確認を開始する。
この作業は絶対にやらないといけないので、全ての作業が終わった今逐次に開始している。

「マイクローンの女はメルトランとは違うな。」

「大人しく・・・・・・これがカールチューンの力か・・・・・・・」

彼らの言葉は一応分かっているのは彼らが翻訳機をつけているからである。
それでなんとなく言葉の問題は解決されている。
しかし・・・・・・話を聞くに・・・・・・・ゼントラーディにも女がいるらしい・・・・・・・・
それは今までの知っての通りだが。

三浦佐枝子「茂人君・・・・・・・」

桐原中尉「おい・・・・・・」

ブルグド「なんでしょうか?」

桐原中尉「お前らにも女がいるのか?いや・・・・お前達の場合はメルトランが・・・・・・・・」

ブルグド「いるに決まっているだろ・・・・・・・同じ場所にいないが・・・・・・・婦人部隊は存在する。」

桐原中尉「では・・・・・・・・これを知っているか?」

ブルグド「?」

桐原は突然中に入りブルグドと言われるゼントラーディ人に質問をする。
当然興味がある・・・・・・それと同時にこれも知っているはずだ・・・・・・・・
ブルグドが質問を答え終えると同時にガンポッドカメラで撮影されたクァドラン・ローの写真を見せる。
最初はなんだと?思ったが状況を飲めたのか・・・・・・・・

ブルグド「このカラーリングはラプラミズ艦隊所属のミリア・ファリーナの副官デワントン・フィアロだな・・・・・・・」

桐原中尉「デワントン・フィアロ?」

と直ぐ様写真の様子を見て直ぐ様所属と官姓名を答える。
桐原は名前を聞くと男と女か分からなかったが・・・・・・・
様子からして女だと理解した。

ブルグド「地球で言うメルトラ・・・・・・・・女だ・・・・・・・エースのミリアの副官だからまっぱの兵士である俺でも知っている・・・・・・・メール2級空士長と並ぶ名副官・・・・・・お前さん・・・・・デワントン2級空士長に興味でも?」

桐原中尉「一応な・・・・・・・」

三浦佐枝子「!?」

ブルグドから逆質問され淡々と桐原は答えた。
佐枝子の顔は驚く顔をし・・・・・・ブルグドはにっと笑う。

ブルグド「敵本人に興味あるか・・・・・・・・何か因縁でもあったのだろう。」

桐原中尉「あぁぁ・・・その通りだな・・・・・・・」

ブルグド「まぁ俺達は亡命したが彼女らは分からない・・・・何らかの異変がない限りずっと戦場で殺し合うだけだぜ。」

桐原中尉「それは構わんさ戦争中だし。」

ブルグドは桐原に現実を伝える。
だが桐原は動じる事なく、眈々と答える。
それを聞いている佐枝子はなんかヤキモチを感じる。
なんで異星人の女と..........

と思っていた。
だが流れを絶ってしまう事が起こる。

ブルグド「それともう一つ....」

桐原中尉「もう一つ?」

ブルグド「お前の部下の女.....地球人じゃないな。」

桐原中尉「えっ突然なにを......」

ブルグド「あの女は地球人じゃない....我々の敵監察軍の軍人だ。」

桐原中尉「なっ.....」

突然.ブルグドがイェルが地球人ではなく監察軍の軍人と言う。
一体何を言っているのかが一瞬分からなかった。
イェルが地球人じゃない.....地球人じゃない....

第65話 亡命ゼントラーディ事件 後編

2017-06-11 23:52:32 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
ブリタイ率いる旗艦ノプティ・バガニスを旗艦とし30隻の艦隊が来襲する。
それだけではないカムジン率いる第7空間機甲師団の艦載機群も随伴している。
直ぐ様艦隊をキャッチしたマクロスは艦載機を出撃させる。

桐原中尉「各機、今回も中隊長から何もないと言う事は独立指揮だ。艦載機は大したことはないが、気をつけろよ。」

イェル「了解.こちとら死にません。」

ウォルター「こちらも同じ。」

桐原中尉「よし・・・・・いい覚悟だ。」

『敵確認(ボギータリホー)、そろそろ戦闘態勢に入る。全小隊独立指揮攻撃実行せよ。』

桐原中尉「ノンバリケンリーダー了解。」

桐原率いるノンバリケン小隊はいつものように出撃する。
と言うかすごく地味な図で出撃であるが・・・・

                            ズドドドドドドドドドドドドドド
                               ズガァァァン

ウォルター「敵1機撃墜、イェルどうだ?」

イェル「私は2機撃墜、今まで撃墜慣れしていうと飽きるもんね。」

部下二人は飽きたようで愚痴を漏らしてしまう。
だいたい同じような戦術であり同じような機体・・・・・まったくつまらない。
二人はそう感じてしまう・・・・・・・・

桐原中尉「馬鹿野郎!戦場は遊びじゃないぞ!!きちっとしろ!」

ウォルター「申し訳ございません。」

桐原中尉「油断したら背後か側面からやられるぞ!」

ウォルター「ハッ。」

イェル「了解。」

飽きてしまいたるんでいる二人を注意する。
戦場はいつ何どき油断できぬ相手が迫ってくるか分からない・・・・・・
だから注意しないといけないのである。

一方マクロスは急接近するブリタイのノプティ・バガニスに対しダイダロスアタックをしかけようとした。
これで内部から破壊して一気に戦闘終了に導こうとしていたが・・・・・・・・

「全軍突撃!ダイダロスアタックでやられる我がゼントラーディ軍ではないとマイクローン共に教えてやれ!」

「馬鹿な敵は逆手にぐあぁぁぁぁぁぁぁ」

逆にダイダロス・アタックを利用され艦首からダイダロスを経由してマクロス内部に侵入してしまう。
このままマクロスを内部からダメージを与えるつもりだが・・・・・・
マクロス亡命組のリガードも含まれており進撃の最中に何処かへ逃亡する。

イェル「隊長艦内部に敵が侵入、一条隊とジーナス隊.パープル隊が内部の応援に回りました。」

ウォルター「隊長どうしますか?」

桐原中尉「俺達は外にいる敵を掃討する、他の連中は一条隊以下3チームに任せる。他の部隊と共に残敵処理するぞ。」

『了解』

桐原達が取ったのは外にいる残りの艦載機を相手する事である。
30隻のスヴァール・サラン級などのゼントラーディ艦艇には動きは無いが油断できない。
主力航空部隊と共にいつでも艦隊が動き出した時に対処しなくてはならない・・・・・

桐原はそう思った。

三浦佐枝子「うっ敵がいる。」

佐枝子は基地の官舎の窓からデストロイド隊が応戦している姿を見て驚く。
こんな所にも敵部隊が・・・・・・
そっとして逃げようとするが・・・・・・・

佐枝子のお姉さん。

三浦佐枝子「誰?」

桐原茂義「俺です桐原茂義です。」

三浦佐枝子「茂義君?なんでここにそれに.....」

劉紅花「部下の劉紅花少尉です。」

秩父守家「同じく秩父守家少尉です。」

桐原茂義「ここは危険です早く退避してください。」

三浦佐枝子「あ.はい。」

茂義率いる警務隊に呼び止められ保護される。
佐枝子の他にも多くの軍人が保護されている。

そして戦闘はある程度行うとゼントラーディ軍が退却する。
伊集院義一率いるブラウン.グリーン.インディゴ各中隊が反撃を開始したのと
潜入部隊が文化にはまり指揮が低下した事が原因であるらしい。

何がともあれ犠牲者は大勢出してしまった。

「第3小隊第4小隊はエリア2で生存者捜索。第1小隊.第2小隊はエリア1を捜索する。残りのエリアは海兵隊がやる我の全力を投入し住民を助けろ!」

『了解』

敵が撤退した後、陸軍海兵隊の陸戦部隊が生存者確認のためマクロスの街で救難活動を開始する。
それぞれ小隊ごとにエリアに向かうと各個分隊に分かれ生存者の救助を開始する。
すると・・・・・・・・

「分隊長、怪しい一団を見つけましたあの瓦礫の穴にいます。」

「分かった行ってみよう。」

とある分隊隊員がロリーら投降組の姿を見て分隊長に報告。
分隊長は報告を受けると直ぐ様その怪しい一団のいる方向に兵を進める。
すると怪しい一団の一人(投降組)の姿を見つける。
相手も完全武装した陸戦隊員の姿を見たのか中へ潜ってしまう。

その姿を見ると一斉に穴の入口を完全に包囲するように取り囲む。

「おい貴様ら手をあげろ!」

「貴様らは民間人じゃないな、出てこい!さもなくば・・・・・・」

                       ズダダダダダダダダダダダダ

「もう一度言うこれは威嚇である、早く撃たなければここを一発で破壊できるロケット弾を撃つ。出てこい!」

陸戦隊員は何者かが潜んでいる箇所に威嚇攻撃をする。
もし次出てこなければ敵が送り込んだ工作員と判断しロケット弾を撃ち込む。
この脅しが効いたのか・・・・・・・・

ロリー「撃たないでくれ私達に攻撃の意志はない、ゼントラーディ軍.ロリー・ドセル以下23名は降伏する意思がある撃たないでくれ!」

「撃つな?どうします?」

「相手は非武装だただちに連行しろ、中心人物はついてこい。上で話付けてくる。」

「他の者は手を頭につけて歩け!悪いようにしない。」

ロリー以下23名は出てきて投降する。
中心人物は士官に連行され残りは一般陸戦部隊に連行された。
この出来事は軍上層部に多大な衝撃を受ける事になるのだが・・・・・・・・
投降事件はアドクラス艦隊に大きな波紋を及ぼす事になる。

第64話 亡命ゼントラーディ事件 前編

2017-06-11 23:12:51 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
マクロスが地球から出港して数日経った。
第67分岐艦隊を再編したアドクラス艦隊ではいつでもマクロスに対して総攻撃の準備が出来ていた。
一気に攻めればマクロスを沈める事は可能だ、何十回でも。

ブリタイとエキセドルは勝てると見込んでいたが......

「カールチューン(文化)?」

「ブリタイ閣下の艦直属の偵察班がカールチューンを回収して広めているらしい。かなりいいものらしい。」

「そいつはいいな、俺も見て見たいぜ。」

コードネーム青い風。
ミリアによってマクロスに運ばれたワレラ・ナンテス.ロリー・ドセル.コンダ・ブロムコの帰還の際の手土産により多くのゼントラーディ将兵は夢中になった。
最初はノプティ・バガニス5631だけであったが、次第に別の艦艇にも伝わる。
三人組が持ち込んだ文化と言うのはゼントラーディ人には衝撃的であり快感でもあった。

その結果地球の文化に憧れを持つ兵士が続出し後に大きな騒動を起こす・・・・・・・
それは・・・・・

マクロスに亡命して暮らそうとすると言う事である。
その首謀者は当然ながら文化に直接触れることになったワレラ.ロリー.コンダの三人。
無論逃亡罪で消去刑にされてしまうが・・・それを覚悟しての亡命である。

文化の噂はラプラミズ艦隊にも流れる。

デワントン「カールチューン(文化)?アドクラス艦隊が?」

メール「はい・・・・・・・哨戒中のアドクラス艦隊のヌージャデル・ガーがカールチューン(文化)について語り合っていたとメフィアとシャロが報告してきました。報告を聞いたんだけどさっぱり・・・・・・・・」

デワントン「カールチューン(文化)か・・・・・・・・・」

メール「意見を伺いたいけど・・・・・・・・・」

デワントン「いやこれ以上混乱招くからほっとく事にしよう。」

メール「そうですか・・・・・・私の方もそうしておきます。」

デワントン「もっともなんだけど・・・・・いつまで持つかなんだけど・・・・・・・・・」

デワントンは文化の噂を余計に荒立てないよう放置しておく。
かえって対策してしまえば逆に噂を広めてしまう事になり用意に手をうつ事ができないため放置することにした。
もっともいつまで持つかどうか分からない事なんだが・・・・・・・

モーア「でカールチューン(文化)はどうするか?」

メフィア「それは・・・・・・」

エリアーノ「勿論・・・・・・・・」

ミツル「無視ですよね」

モーア「ですよね~」

一部の隊員達に文化の事が広まっているようであるが。
実物を見た事がないので信じるような事はないらしい・・・・・・・・
それは賢いデワントンも分かっている事なので何にも心配はなかったが・・・・・・

デワントン「あっミリア1級空士長!!」

メール「ミリア!?・・・ミリア1級空士長!?」

マイクローンスパイで潜入しているミリアの存在を忘れていた。
マイクローンスパイとして潜り込んでいたミリア1級空士長ならば・・・・・・・文化に浸る・・・・
デワントンの心配はこの先遠くない時期に起こるのであった。

そんなミリアは・・・・・・・・・・

ミリア「現在私はマイクローンの中で生活しているが・・・・・・・・・」

                             もぐもぐ

ミリア「食事は美味いしこっちの方がいいな、凄腕を会って屈辱を晴らしてもこのままマイクローンと同化するのも悪くない・・・・・・ただ部下はどうしようか・・・・・・・・」

文化の生活に慣れてしまったのでラプラミズ艦隊に帰還することを若干諦めている。
が・・・・・・・・・・部下は大事な存在であるが故に留まる事も躊躇する。
ミリアはマクロスとゼントラーディとの間で迷いが生じる。

イェル「隊長.報告資料編集完了しました。」

桐原中尉「うむ、ウォルターは?」

ウォルター「後5分程で終わらすのでもう少し待って下さい隊長。」

桐原中尉「分かった出来るだけ早く正確に書くんだぞ。」

ウォルター「了解しました。」

桐原達は今までの戦闘記録を中隊長に提出するため桐原の自室で報告書の編集を行っていた。
本来の仕事場である部隊のオフィスビルは当分荷物が多いので編集する空間が存在しない。
なので桐原の自室に個人のノートパソコンを持ってきてそれぞれ作業させる。
もっとも士官用の部屋なので数人入って作業しても大丈夫である。

まぁこの状態になったのは佐枝子や滝田などの他の面々も同じらしいが・・・・・
なんせ補充部隊も結構入りこんでいるし・・・・・・・

ウォルター「隊長仕事終わりましたぜ。」

桐原中尉「終わったらそこの机に纏めておいてくれ。」

ウォルター「了解。」

ウォルターの仕事が終わりノンバリケン小隊全員の仕事が終わる。
仕事終わらせるまでの時間は休憩を挟んで6時間。
決められた仕事時間8時間より2時間早く終わった。

案外早く終わったのは三人共真面目に一直線に仕事を頑張ったから。
イェルは冷蔵庫から事前に買ったジュースを取り出して皆に乾杯する。

これで一日の仕事が終わりである。

三浦佐枝子「う〜仕事終わった〜」

桐原中尉「佐枝子も終わったのか?」

三浦佐枝子「なんとかね〜」

佐枝子も仕事を終わったので桐原の部屋に遊びに来た。
当然お土産は持って来ている。

イェル「出撃がいつあるか分からない状況下でお酒が飲めない残念ですが。」

三浦佐枝子「本当に残念。」

佐枝子とイェルはジュースの瓶を持ちながら笑顔で残念がる・・・・
楽しい時はこのまま続けばいいと思ったが・・・・・・・・・・・・

『アテンション.敵襲!!.敵襲!!.敵30隻の艦隊接近!!』

桐原中尉「出撃だ!行くぞ!!」

『はい』

桐原中尉「佐枝子ここで待ってくれ。」

三浦佐枝子「分かったわ。」

敵の襲撃が中断させる・・・・・・・
戦争中は時間を考慮してくれないぐんぐん楽しい会やらを邪魔してくるそんなもんさ・・・・・・・・・・・

第63話 一時期の平和(前の戦闘と次の戦闘の合間の休憩)

2017-06-10 00:20:50 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
マクロスは地球を出た。
地球統合政府並びに地球統合軍上層部に疎まわれ、地球外域出撃命令と言う地球外追放によって。
月面アポロ基地や月面クラビウス基地はマクロスが宇宙軍所属のためか親マクロス派が多く支援したかったが。
流石にアラスカに睨まれるので支援できず。
支援と見込んでいたARMDー03エンタープライズ.ARMDー04クレマンソー.ARMDー05アカギ.ARMDー07ラングレーの4空母と125隻からなるオーベルト級駆逐艦を地球衛星軌道上に展開させた。

そんな政治的にも不安定な中、多くの兵士達は束の間の平和を楽しんでいた。
マクロス艦内ではミンメイを主演とする小白劉と言う名の映画の製作が進められており。
もうそろそろ公開と言う所まで来ていた。

だが・・・・・・・・・・・・

三浦佐枝子「見に行こう茂人君。」

桐原中尉「いや見ない俺は映画が苦手なんだ!!」

桐原が小白竜を見に行かないと言う。
なんともめんどくさそうな顔をして欠伸をする。

三浦佐枝子「せっかく二人きりで見たいのに~」

桐原中尉「だ.からなんだが、俺は映画を見ると寝てしまうって言っているだろ・・・・・学生時代からずっとそうだったし。」

三浦佐枝子「栄養ドリンクでも買えばいいじゃん、カフェイン配合とかねぇ・・・・・・」

桐原中尉「うん・・・・・む・・・・・・・」

三浦佐枝子「どうする?行く?」

桐原中尉「ランチ奢るから映画だけ勘弁してくれ・・・・・・・・」

佐枝子から散々映画行こうと言うが眠くなると言う理由で何度も拒否する。
だがどうしても小白竜を見たいのでどうしても桐原と誘ってきておりもう断れるレベルではない。
映画は無理だとしてもランチを奢るぐらいならばなんとななるだろう。

と思ったが・・・・・・・

三浦佐枝子「ランチを奢る?そんなのはつまらない~」

桐原中尉「はぁ?」

三浦佐枝子「だから小白竜でも見ようよ~」

桐原中尉「ぬ~嫌だ・・・・・・・寝かせろ!」

三浦佐枝子「ちょっと茂人君茂人君!!」

結局、桐原は強行的に寝る事にした。
と言うより自室に籠城した。
だって正直映画はめんどくさいし疲れるしいろいろな意味で・・・・・・・・

だったら・・・・・・・・・・

桐原中尉「あえて寝る!!

と言う気持ちで佐枝子の誘いを断った。
その頃・・・・・・・・

                       【ゼントラーディ軍ラプラミズ艦隊】
デワントン達がいるゼントラーディ軍第1直衛艦隊ラプラミズ艦隊。
彼女たちもマクロスに対する攻撃命令がなくアドクラス艦隊と並んで退屈でしょうがない日々を過ごしていた。
ゼントラーディ人は戦いが資本、戦わない時期は暇で暇でしょうがない・・・・・・

モーア「敵を一気に崩し攻めやすくするにはまずは指揮官機を狙うべし、当然一発の奇襲でね。」

ミツル「へ~キヨラ隊にいた時そんな事を考える人がいなかったわ、流石ですモーア。」

モーア「それほどじゃないよ、でミツルは敵を何人殺した?」

ミツル「3個大隊分の兵士は殺したと思いますけど、正確には忘れてしまいました。」

モーア「案外やるな~」

案外殺すとか殺したとか物騒な話をしているがゼントラーディ人にとってはごく普通の世間話である。
ゼントラーディ人は人を殺した人間は殆どいないと言われる程必ず数人は殺した経験のある人ばかり。
戦争こそが正義であり戦いこそが娯楽・・・・彼ら彼女の生活の一部であった。

デワントン「やっているわね。」

モーア「あっ・・・・・すいません・・・それよりデワントン2級空士長、落ち着かれたのですね?」

デワントン「うんそうね、それとあなたも結構落ち着くようになったわね。」

モーア「いえ少しは改善されていない所もありますが・・・・・・・・」

モーアとミツルの会話の中にデワントンも混ざる。
デワントンも妙な気分から脱し通常の姿に戻る。
その姿を見たモーアとミツルは嬉しい顔をする。

デワントン「そうそう後輩を指導するのもいいけど、メフィアとエリアーノと最近構ってないでしょ。久しぶりに会話しなさい。寂しがっていたわよ。」

モーア「そうなんですか?エスケスタ・・・・・・・メフィアとエリアーノと話してきます。」

モーアは最近メフィアとエリアーノと喋らずずっとミツルばっかり構っていなかった。
あっと思ったのか直ぐ様モーアはメフィアとエリアーノに会いに行く。
無論メフィアもエリアーノもモーアに会いたいため喜んでくれるだろう。

デワントン「でミツル・ファレット3級空士長。」

ミツル「ハッなんでしょう?」

デワントン「もう我が隊に慣れたか?」

ミツル「慣れましたこれもモーアのお陰です。」

デワントンはライバル関係にあったキヨラ・テキーヴァの部下であった。

ミリアを敵視するラウラ・ベルタリアを抱え込んだミリア隊のライバル部隊である。
無論多くのミリア隊の隊員達もキヨラ隊を嫌っていた。
まさに犬猿の仲である。

そんなキヨラ隊から配属されたミツルも偏見の対象かと思ったが。

ミツル「案外皆優しいんですね、直ぐこの部隊に慣れました。」

とミツルは答えた。
ミツルは社交的な性格であり嫌われる要素がなかったので多少は嫌悪の目で見られていたが。
直ぐになれてしまい直ぐに仲間と打ち解けるようになった。

ミツル「デワントン2級空士長、私はこの部隊に配属されたからにはこの部隊の雰囲気に従います。不慣れ者ですが.....」

デワントン「よろしくなミツル。」

デワントンは感じがいいとミツルを評価した。
まぁ他の補充兵達も素直でいい子ばっかりであるがミツルはそこで一番だ。
もしラウラだったら.......

ラウラ「私がキヨラ隊のラウラ・ベルタリア3級空士長だ馬鹿野郎!元気にやろうなミリア隊のクソ野郎!」

『💢💢💢💢殺したろか💢💢💢💢』

見え透いた展開だ、血で汚れた光景になるだろう。
デワントンはこの人事に感謝する。


メール「ついでに私も忘れないでね。」

第62話 SDF-1マクロス 再び宇宙(そら)へ

2017-06-08 23:09:52 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
SDF-1マクロスはゼントラーディ軍に対する陽動任務のため補給作業と補充部隊の配置を急いでいた。
もうそろそろ作業が完了する頃でありグローバル艦長の重大放送がある頃である。
多くの地球統合軍の将兵たちはいつでも重大放送を聴けるような姿勢を取っていた。

当然桐原達パイロットも同じである。
そんな中・・・・・桐原に予想もしてない事が起こる。

三浦佐枝子「茂人君。」

桐原中尉「佐枝子、どうした?」

三浦佐枝子「実は・・・・・・・南米方面軍司令部から郵便物が届いています。」

桐原中尉「南米?まさか・・・・・・・」

三浦佐枝子「おじさまとおばさまからです。」

それは南米にいる桐原兄弟の両親からの郵便物がマクロスの補給品に混じっていた事である。
なんで自分達が生きている事を両親が知っているのかと思うと・・・・・

三浦佐枝子「実は早瀬大尉が父早瀬提督に根回しをして安否を伝えたそうよ。それで生きている事を喜んだおじさまとおばさまがこの荷物を今日南米方面軍からの補給品に混ぜて届けたそうよ。」

桐原中尉「早瀬大尉・・・・・・・・すいません・・・・・・ありがとう。」

桐原はあの時の事を謝るのと同時に未沙に感謝する。
両親に自分達の安否を伝えてくれて・・・・・・・・・・

その頃。

ミリア「ここがマイクローンの艦か・・・・・・・男と女が共にいる・・・・・我々ではありえない環境だな。」

マクロスに侵入したミリアは街の付近をうろついていた。
だがこの格好では流石にまずいと判断したのか、近くにいた男性を襲い。
服を奪取した、他にも別の服やお金を奪うなど強盗に近い事をする。

普通犯罪であるがゼントラーディ人であるミリアはその知識はない。
この事実はミリア本人も奪われた本人も忘れ、永久の闇へと消えさることになる。

桐原中尉「で荷物を置いてきたが・・・・・・・・・・・」

滝田英史「なんでしょう?」

桐原中尉「なんで演説聴く前に俺を座らせギャンブルをやろうとしている?」

カール「それに俺達まで・・・・・」

桐原らは滝田主催のババ抜きをする。
当然持ち金から金出してのギャンブル系のババ抜きである。
演説までの間何もできないからと滝田がババ抜きをやろうと提案し。
桐原・カール・ボリス・ジョニー・マルコス・ディー・マリアのメンツで派遣を争っていた。
ルールは一番最初に突破した人が全ての賭け金を手に入れると言う凄く一攫千金のチャンスと言うルーツ。
だが凄く簡単な事が故に誰が一番になるのかが難しい。

滝田英史「だいたい質問する前にゲームやっているお前らは何なのと言う話になる。」

ボリス「それは分かっていますが・・・・・・・・・」

マリア「で・・・・・・・・」

滝田英史「まぁまぁなんだかんだ参加してますし、このまま最後まで一気に・・・・・・」

マリア「話聞いてよ。」

滝田英史「やりましょう、これは一番早く全ての賭け金を手に入れる事が出来る上簡単に手に入るが故に一気に攻めるのを戸惑うゲームを・・・・・・・」

と結局滝田が始めた非常識なババ抜きは・・・・・
厳しい死闘の末、天才ジョニーが全ての賭け金をかっぱらっていった。

桐原中尉「滝田の野郎、変なルールのババ抜きをしやがって。」

三浦佐枝子「はいはい。」

桐原中尉「態度が冷たいな?」

三浦佐枝子「別に~」

ジョニーが一番に勝ってしまい賭け金を全てすってしまい滝田に文句言っている桐原に対し佐枝子の態度は厳しかった。
佐枝子は真面目な性格でありギャンブルには嫌悪する程嫌っていた。
だからギャンブルを行った桐原には凄く厳しい態度を取っている。

そんな感じの中・・・・・・・

グローバル艦長『マクロス乗員ならびに艦内全ての人々に重大決定をお知らせします。地球帰還以来市民の皆様の上陸許可を統合政府および統合軍に再三再四要請してまいりましたが、良好な良好な返答は得られませんでした。』

三浦佐枝子「グローバル艦長の演説が始まったわ。」

未沙.ミンメイ.カイフン.が控えている中でグローバル艦長は全将兵.全市民に向けて演説を行う。
それは市民には信じがたい受け入れがたい事を公表するために・・・・・・

グローバル艦長『この際、端的に申し上げます。統合軍司令部はこのマクロスに地球外域出撃命令を下しました。24時間以内に命令を実行せぬ場合は統合軍は攻撃を辞さないと申しています。』

桐原中尉「え・・・・・・・・・」

三浦佐枝子「うそ・・・・・・・・」

グローバル艦長から口から出たのは地球外域出撃命令と言う名の地球外追放命令の事であった。
これを聞いた統合軍将兵や市民は動揺する。
おまけに実行しない場合は統合軍の攻撃がマクロスに向けて実施される。

既に太平洋上ではハワイやサンディエゴを出港した統合軍艦隊と各飛行場から戦闘機を爆装させいつでも攻撃できるようにしている。
それだけはないミサイル基地でも対艦反応弾ミサイルの発射準備を行う。

オペレーション・サイクロプスダウン。

一つ目の巨人に例えられたマクロスを攻撃する作戦名。
もしマクロスが24時間以内に作戦を実行無き場合はこの作戦を実行。
マクロスに対して総攻撃を実施する。

そうマクロスに脅しを急統合軍総司令部より伝えられていたのである。

桐原中尉「・・・・・・・・・ふっ・・・・・・・」

三浦佐枝子「どうしたの?」

桐原中尉「地球外追放か・・・・・別にいいんじゃないかってな。」

三浦佐枝子「それはどう言う事?」

桐原中尉「どうせならば地球を捨てて何処かの惑星に落ちのびればいいんじゃないかって思っただけなんだよ。くそったれの上層部をきにしないでさとな。」

三浦佐枝子「ふ~ん前向きね~」

演説を聞いていた桐原は前向きな姿勢で何処かの惑星に落ちのびればいいと発言する。
このような冷酷な事を平気で突きつける上層部を捨ててゼントラーディ軍の包囲を突破し何処かの住める惑星に移住する。
これに対し佐枝子は軽く受け答えするがこの発言に共感する。

どうせ厳しい態度取るならばこっちだって厳しい姿勢で臨んでやると・・・・・・・

この演説の後マクロスは地球から旅立つ、事実上の地球外追放を受けて・・・・・・

「マクロス大気圏離脱を確認。」

星村謙三「マクロス・・・・・・厳しい旅であるが・・・・・・貴君らの奮闘に期待する。」

アポロ基地では親マクロス派が多いため、マクロスの出港に対し敬礼する。
そして戦争は更なる局面を迎えようとしていた。

第61話 デワントンの心の変化

2017-06-08 17:03:07 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
オンタリオン自治区におけるカムジン艦隊との戦闘から一夜。
マクロス艦内の民間人の受け入れを表明していたオンタリオン自治区はマクロスの全方位バリアーの暴走により街が消滅を受けて態度を一変。
受け入れ表明を撤回した。

そして地球統合軍総司令部から各地から集めた陸海空宇海(海兵隊)の補充部隊を派遣し。
マクロスはフォールド前よりも充実した戦力を得る事になる。

しかし、これらの部隊も上から厄介者扱いされた連中である。
補充部隊と補給を受け取ったマクロスは事実から地球追放のゼントラーディ軍に対する陽動を実施する。

                                   【地球統合宇宙軍月面アポロ基地】
「SDF-1マクロス。ゼントラーディ軍陽動作戦実施を総司令部から下された模様です。クラビウス基地も同様に確認。」

星村謙三「早瀬君も厳しい処分を下したな。」

「提督に報告しますか?」

星村謙三「当然だ。さて・・・・・・マクロスがやられれば次は我が宇宙基地か・・・・・」

SDF-1マクロスのゼントラーディ軍陽動作戦の実施を地球統合宇宙軍総司令部がある月面アポロ基地やクラビウス基地で確認される。
星村謙三宇宙軍参謀は事実上のマクロス地球外追放に同情しつつ次の心配をする。
マクロスが奮戦及ばずに撃沈されゼントラーディ軍が衛星都市や月面基地を襲撃しないかを・・・・・・

宇宙軍艦隊があるからなんとかなるが・・・・大被害を受けるのは明白である。

「ARMD級ヴァリウスが密かに支援していますが・・・・・・」

星村謙三「彼らも万全じゃないいずれは・・・・・・・・」

陽動部隊で正式なARMD級宇宙空母から外れた要撃隊が所有するARMD級ヴァリウスが地球周辺のゼントラーディ軍と戦っている。
少数精鋭の部隊であり僅か20機のバルキリーと40機のランサーⅡで編成されている。
成績も優秀でありマクロスが地球に帰還するまでの間、ゼントラーディ軍部隊を急襲し月面アポロ基地やクラビウス基地の所在を悟られないように行動する。

されど限界があり、彼らも多少の犠牲者を出し始めている。
一回補給させて帰還させ再び影の任務をさせるつもりである。

                                        【ラプラミズ艦隊】
ラプラミズ艦隊は暴走しがちなカムジンの第7空間機甲師団と共にマクロスの監視を行っていた。
そんな中ある人物が帰ってくる。

その人物とはブリタイである。
第67グリマル級分岐艦隊をアドクラス艦隊に改編し1200隻を引き連れ対マクロス戦線に復帰した。
これによりついにマクロスに対して本格的な攻勢を仕掛ける準備が完了したのである。

デワントン「ブリタイが復帰か・・・・・・・・」

デワントンは副官として仕事の処理をしつつ、アドクラス艦隊が到着したという報告をティレノール記録参謀よりメールと共に聞く。
数は1200隻と言う大艦隊に表向きは動揺はしなかったが、心の中では動揺していた。
1200隻なんてマクロスをすぐに沈める事ができる・・・・・あのパイロットは戦って無事でいられるのだろうか?
敵である桐原の事をデワントンは心配した。

メール「どうしたの?デワントン?」

デワントン「はっ・・・・・・え・・・・・・と・・・・・」

メール「最近上の空よ、ミリア1級空士長をマクロスに運んで以降・・・どうしたの?」

デワントン「えぇぇとなんでもない・・・・・・・敵に命を救われて以降、なんか奇妙な気分に・・・あっ結局・・・・・・」

メール「ゆっくり休めデワントン。」

桐原の事を心配する事と敵である桐原と愉快な仲間たちに救われて以降、これらの感情が混ざりあい不思議な感情を抱くようになってしまった。
時より顔が赤くなっているとモーアやミツルに指摘されたり、ドキドキに襲われるなど・・・・・・
一体この気持ちがなんなのかデワントンは分からなくなってきた。

そんな事が重なりとうとう副官の仕事にも支障が出たので同僚のメールから休むように言われ、デワントンはそれに従い休む事にした。

モーア「デワントン2級空士長、どうしました?最近・・・・・」

ミツル「顔色が・・・・・・」

デワントン「・・・・・・なんでもない・・・・・・なんでも・・・・・・」

モーア「なんでもないって・・・・」

デワントン「・・・・・・・当分一人にしてくれないか?仮眠取りたい・・・・・」

モーア「あっ・・・・・・・」

デワントンは廊下でモーアとミツルと会うと二人から心配される。
しかし、デワントンは部下に余計な心配されたくないのでそのまま仮眠室まで向かう。

ミツル「モーア・・・・デワントン2級空士長はどうされたのでしょうか?」

モーア「分からない・・・・・・・・ただ分かるのは・・・・・ミリア1級空士長で何かしらの変化が生じたと言う事だなぁ。」

ミツル「変化って?」

モーア「それが分かっていたら苦労はしないよ、キヨラ隊からの補充兵のミツル・ファレット3級空士長。」

デワントンの症状はモーアとミツルいや他のミリア隊に所属する隊員達も同じであった。
シャロ達が見たのは敵に助けられて温情に感じているからとの事。
皆は訳も分からないと言う顔をし不思議がる。
なんで敵が見捨てず助けるのだろうか?皆は桐原達が取った行動を不思議がる。

デワントン「あの・・敵・・・・・なんで私を助けたのだろうか・・・・・私が死んでせいせいするはずなのに。なぜ・・・・・・助ける理由なんてないのに・・・・・・・もし会えるとすれば・・・・・・・・顔を見て話をしてみたい、それがメルトラン(女)かゼントラン(男)どちらでも・・・・・・・・」

デワントンは制服を脱ぎ捨て、仮眠室のベッドに乗り呟く。
あのマイクローンに会ってみたい・・・・・・だけど既にミリアがマクロスにいる。
離れたら組織が崩壊してしまう・・・・・・

そう考えたデワントンは桐原に会う願望を諦めた。

第60話 生まれる絆 桐原とデワントン

2017-06-08 03:08:38 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
桐原とデワントンは再び出会う。
戦場と言う名のデスゲーム会場に........桐原は一対一で決着をつけるべく。
イェルとウォルターを別々の戦場に送った。

桐原中尉「1機しかいないのか?だったら都合がいい、だったら今日こそ決着をつけてやる!」

デワントン「来てくれたか・・・・・・お前を撃墜すれば気持ちの整理ができる。大人しく死んでもらうよ!!」

             シュバババババババーン
          ズドドドドドドドドドドドドドドドドドド
               ズドォォォォン
                ギュゥゥゥゥゥン

桐原中尉「くっ命中しないか?」

デワントン「こいつは・・・・・・・そう簡単に死なない・・・・・大人しくやられれば・・・・・気持ち的にも楽だったものを・・・・・・」

お互いに相手を討ち取る気でいたが、攻撃はやはり当たらず避けられてしまう。
命中して撃墜されてくれれば気持ち的にも楽だったものを・・・・・・
桐原とデワントンがお互いに思う。

死んでさえくれれば気持ちの整理がつく事が出来るのに・・・・・・・

桐原中尉「そう簡単に死んでくれないのか・・・・・・クソ野郎。」

デワントン「なんで死んでくれない!!早く死んで!!」

お互いに早く気持ちに整理がつけたいために相手の死を望む。
自分の迷いの源である気になる相手の死こそが悩みと言う曇りを晴れに出来る。
二人はそう思っていた。

イェル「隊長、緊急事態です。」

桐原中尉「どうした?」

イェル「マクロスの全方位バリアーが暴走・・・・・・至急遠方へ退避を・・・・・・」

桐原中尉「なんだって?」

デワントンと戦っている桐原にイェルからマクロスの全方位バリアーが暴走し遠方に退避するように伝えられる。
マクロス全方位バリアーの暴走、カムジン艦隊からの執拗な攻撃を受けてバリアーがおかしくなり。
何度も耐えているうちに臨界点を越えてマクロスを中心に暴走。
マクロスを中心にオンタリオン自治区とカムジン艦隊を巻き込み始める。

桐原も爆発に飲み込まれないように逃げ始める。

デワントン「逃げるのか?私と戦え!!」

デワントンは立ち止まって桐原に自分と戦うように伝えるが・・・・・
後ろを振り返るとバリアーが迫っていたためデワントンも逃亡を開始する。

だが・・・・

デワントン「くっ・・・・この推力では間に合わない・・・・・・」

デワントンは自分のクァドラン・ローの推力ではバリアーから逃れる事ができないと悟る。
馬鹿な事にこだわらずそのまま艦に戻れば良かったと後悔する。
拘らなければ死ぬ事にはならなかったのにと。

桐原中尉「あいつ死ぬのか?」

桐原はバリアーに飲み込まれそうになるデワントンのクァドランを見る。
このまま死ねばいいのだが........

桐原中尉「なんだこの気持ち......まるで統合戦争の事が一斉に頭に入る感じだ。」

この光景を見て、一瞬だけ統合戦争時代の事を思い出した。
上官である恩師でもあった町崎隊長の死、いろんな統合戦争の嫌な光景が桐原の頭に入り込んできた・・・・・
徐々にデワントンのクァドラン・ローが桐原の目の前で死んでいった仲間の姿と重なってしまう・・・・
このまま見捨てていいのか?見捨てて何が満足なのだと・・・・・何処からかが問いかけてくるように聞こえた。

桐原中尉「やはり敵とは言え見過ごすわけにはいかんな。」

桐原は減速する。

デワントン「前の敵機が減速?」

デワントンは桐原の突然の減速に驚く。
さらに驚かされる事にデワントンのクァドランの背後に回り込んだ。

デワントン「攻撃する気がない、何をする気だ?」

桐原のバルキリーが戦闘機から腕を出した状態であるガウォークモードになり、脱出が困難なデワントンのクァドラン・ローを支えエンジンを限界まで飛ばす。

デワントン「馬鹿な!寄せ貴様、死ぬぞ!敵である私を救う必要はない!離せ!」

デワントンは危険を顧みずに自機を支える桐原のバルキリーに抗議する。
しかし敵であるから桐原に当然聞こえるはずがない。

デワントン「なぜだ、分からない。なぜ、敵である私を救う?分からない.....」

桐原は歯を食いしばりながら、デワントンのクァドラン・ローを支えてエネルギー波から離脱しようとしている。
デワントンは敵である自分を助ける桐原の行動が理解できなかった。
なんでこうまでして助けようとするのかを..,...

桐原中尉「くっキツい、体が勝手に動くだが一度やったからにはぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

体がきついと感じる桐原は全速でデワントンを支えながらバリアー波から逃れようとする。
だがそれでも間に合う気配がない、このままでは巻き込まれてしまう。
そう思った時。

ウォルター「隊長水臭いぜ。」

桐原中尉「お前ら。」

イェル「私達も援護します。」

イェルとウォルターが桐原と一緒にデワントンを支えたり内蔵しているワイヤーをクァドランに引っ掛けて引っ張る。
どんどんスピードも上がっていき、バリアーの爆発力も弱まり無事に安全圏にたどり着く。
オンタリオン自治区最大都市トロント中心部には巨大クレーターが出来た。
グランド・ゼロ上空にはマクロスが存在している。

桐原中尉「ぬ.抜けた!」

一定のとある山に桐原のバルキリーとデワントンのクァドランが着陸する。
遅れてイェルとウォルターも降りる。
するとデワントンのクァドランが桐原のバルキリーを攻撃しようと構え桐原も反射神経でガンポッドをデワントンのクァドランに構える。

デワントン「・・・・・・・・」

桐原中尉「・・・・・・・・」

デワントン「ふっ」

桐原中尉「ふっ」

「ふはははははははははははははははははははははははは」

デワントン「撃つ気力がない、むしろなんだこの笑いたくなる感情は?」

桐原中尉「敵を助けた俺が変に思ってきたあはははははははははは。」

構えるがお互い笑いたくなったのか、その場で爆笑する。
敵だったのに助けられたおかしさ助けたおかしさ、生きている事に対しての感謝。
様々な意味を込めて笑った。

笑う桐原とデワントンを見てイェルとウォルターは黙る。

メール「デワントン!!」

イェル「隊長!!」

すると後ろからメール以下3機のクァドラン・ローも接近し降り立つ。
イェルとウォルターも桐原の背後に降り立つ。

桐原中尉「そうか敵か・・・・」

デワントン「だけど、目の前にいるのは........」

桐原中尉「敵.........」

現実に戻りお互い銃を構えるが....発砲はしない。
そして部下も発砲しない。

桐原中尉「帰るぞ。」

デワントン「帰るわ。」

といいそれぞれの戻るべき場所に戻る。
それぞれ特別な感情を持っていたから。

第59話 桐原の戦い...... デワントンの想い

2017-06-05 02:14:31 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
カムジン率いる第7空間機甲師団がマクロスに目掛けて攻撃を開始した。
マクロスをこれをキャッチし全てのバルキリー部隊を出撃させる事になる。
艦隊から逐次艦載機が発進、マクロスに対する艦砲&艦載機の二段攻撃が展開される事になる。

『各小隊に告ぐ、各自独立し作戦行動を実施せよ。エルン小隊は俺の指揮下で行動せよ!』

『了解』

SVF-64本隊は小隊長独自に行動するように伝える。
重要な連絡は中隊長直々に連絡が入るが、それ以外は小隊行動で自由。
各個で敵を排除するのが目的である。

中隊長権力至上主義ではまともに自由に作戦行動が出来ないので動きが鈍い。
だったら素早く敵を制圧し一気に制空権を確保する。
そう言う面ではメリットは前述の通りであるが・・・・・・

デメリットは中隊長の命令を聞かないと言う事である。

桐原中尉「ノンバリケンリーダーより、デルタフォーメーション。俺達は艦を相手せず航空部隊と相手する。」

イェル「了解。」

ウォルター「了解。」

桐原率いるノンバリケン小隊はデルタフォーメーションを組んで敵艦載機群と交戦する事を決めた。
艦ばっかり狙っていたら艦載機群にやられる。
艦を主力部隊が相手をし余分な艦載機は自分達で潰す。
この方針によりノンバリケン小隊は艦載機を駆逐する。

                     ビューン ビューン ビューン

ウォルター「隊長、敵の攻撃は案外弱いですね。」

イェル「まるで陽動作戦をしているようです。」

桐原中尉「確かに・・・・・小型戦艦しかいない、敵の旗艦らしき物はいない・・・・・・・」

イェル「では?」

桐原中尉「謀られた・・・・・・・・連中は囮だ。」

イェルとウォルターは敵の動きに不信感を持ちそれを桐原に報告する。
聞いた桐原は小型戦艦しかいない事に気づき、むしろ敵の艦隊を構成する旗艦が存在しない。
それをひも解くと今目の前にいる敵が陽動部隊であり、姿のない旗艦が本命である事に気が付く。

ウォルター「では本隊は何処に?」

桐原中尉「後方にいるだろう・・・・・・だが戦闘空域よりかなり離れることになる。今の俺達に探索する余裕はない。」

ウォルター「なんだと!?糞。」

桐原達は本隊が後方にいると予測するが、戦闘空域より大幅に離れることになるので捜索は断念する。
当面の相手は・・・・・・・・・

           ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
                    ズドーン ズドーン ズドーン

カムジン艦隊の各艦艇から出撃した艦載機である。
彼らを駆逐しない限り戦闘状況は良くならない・・・・・・・
敵の本隊が出てきたらその時はその時。

余裕を持って対処しなくてはならない。

一方その頃。
マクロスに向けてデワントンとシャロが密かに進んでいた。
目的はマイクローン化したミリアをマクロスに運ぶ輸送作業である。
持っているのはデワントンであり、その護衛をシャロが勤めている。

ただ・・・・・・・デワントンはミリアの事を心配していた。
なぜあれほどの腕と指揮力のあるミリアがマイクローンの艦に行かなくてはならないのか?
デワントンは念押しにミリアに本当にマイクローンの艦に行くかどうかを聞く。

デワントン「ミリア1級空士長、本当にあのマイクローンの艦に行かれるのですか?」

ミリア「あぁ」

デワントン「ラプラミズ司令もかなり気を落とされていましたようですが。」

ミリア「確かにな・・・・カムジンの奴らが暴れても止めようとしない・・・・・」

デワントン「よろしいのですか?」

ミリア「さぁ私には分からぬ。」

やはりミリアは本気だった。
マイクローンスパイとしてマイクローンの艦に潜り込むつもりなんだ。
デワントンは確信した。

ミリア「指揮権だが、お前とメールでそれぞれ15機ずつ率いておけ。」

デワントン「サ・エスケスタ。」

ミリアが不在のミリア隊の指揮はデワントンとメールに任せる事になった。
これからは今までとは違う環境になる。
今までチームのけん引役であるミリアがいなくなる・・・・・

デワントンは寂しそうな表情をする。
そうこうしているうちにデワントンとシャロはマクロスに接近する。

シャロ「援護しますデワントン2級空士長、今のうちにミリア1級空士長を!!」

デワントン「頼む。」

                            ガシャン

デワントンはマクロスの壁をぶち破る。
ぶち破った壁をミリアの入っているカプセルを放り込む。

デワントン「ミリア1級空士長、私はこれで・・・・・・」

ミリア「あぁぁ・・・・・今までありがあとうな、デワントン。」

デワントン「えっ・・・・それはどう言う意味ですか?」

シャロ「デワントン2級空士長、離脱します急いで・・・・・・・」

デワントン「あぁぁ・・・・・・」

ミリアが最後に言った今までありがとうなの言葉。
デワントンは何を言っているのか分からなかった。
その意味を知るべくミリアに質問をするが、シャロが離脱すると言う言葉を聞いて我に返り。
本来の任務へ復帰する・・・・・・

デワントンとシャロが離れた後。
ミリアはカプセルから出て・・・・・・・

ミリア「本当にありがとうな皆、私は屈辱を受けた・・いや屈辱を受けた原因は私のラプラミズ司令に対する・・・・・それはもういい・・・・・・・・・生きてラプラミズ艦隊に帰る気はない・・・・・・・・あの凄腕を刺し違えて・・・・・・・そして死ぬ・・・・・・・・」

デワントンが知りたかった言葉の意味を言った。
ミリアはラプラミズ艦隊に生きて帰るつもりはない。
あの凄腕と刺し違えて死ぬ気でいる気である。

それが直属の部下5人と複数のジナール隊員を戦死させた指揮官としてのけじめとして・・・・・・・・

シャロ「そろそろ本隊と合流します。」

デワントン「そうだな・・・・・・・・」

シャロ「どうします?」

デワントン「先に行ってくれ・・・・・・少し見たい物がある・・・・」

シャロ「見たい物?危険ですおひとりでは無茶です。」

デワントン「いや私だけでいい直ぐに戻る。」

シャロ「・・・・・・・・サ・・・・・・・・・エスケス、分かりましたメール2級空士長に伝えます。」

デワントン「頼んだ。」

デワントンは減速しシャロが先に進む。
そしてゆっくり動き始める・・・・・・・・・

デワントン「奴はこの戦場にいるのか?」

デワントンが求めていたのは桐原のバルキリー。
奴が来て少し戦う事が出来れば少しは気が晴れる・・・・・・・
果たして想い人は来るのだろうか・・・・・・・

イェル「敵です。」

桐原中尉「よしアロー・フォーメーション、あの敵は俺がやるお前らは他の奴を・・・・。」

イェル「了解。」

ウォルター「了解。」

さっそくデワントンの想い通りの展開になる。
そう急造したシナリオ通りに・・・・・・・・・・・

第58話 マイクローン・スパイ・ミリア

2017-06-04 23:03:37 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
デワントン.メール.シャロ.オーサを集める。
一同はラプラミズ司令に直接何か話していたから重大な事を伝えるのか?
副官機と僚機2セットずつ用意している。
全機出動の大作戦ではないようである。

ーこの前は凄腕のせいで5人の隊員と数多くのジナール空戦ポッド要員を損失した。
ー今度は何をする気なんだろうか?

デワントンはミリアのやることが想像できない。
最近マイクローンと接触でミリア1級空士長の調子が狂い始めている。
無論・・・・・デワントンや多くの隊員も・・・・・・・・

そしてミリアからデワントン達が知りたい事を言う。

ミリア「・・・・・・デワントンはマイクローン化した私をマクロスまで運び.シャロは護衛.メールとオーサは撤退ポイントの後詰として待機せよ。以上。」

ミリアが伝えたのはマイクローン化しデワントンが運ぶと言う物であった。
シャロはデワントンの護衛、メールとオーサは任務を終了したデワントンとシャロの後詰として退却地点で待機。
それだけは普通のマイクローンスパイ輸送任務であるが・・・・・・・
よりによって・・・・・・・・

デワントン「ミリア1級空士長・・・・・自ら行くんですか・・・・・・・・」

ミリア「あぁ・・・・・・では私はマイクローン装置のある部屋に行きマイクローン化する。」

デワントン「なぜマイクローンなんか....なぜ?」

ミリア「........」

デワントン「ちょっ・・・・・・・・・・」

ミリアは今回ばかりはまともに話を聞かずそのままマイクローン装置のある部屋に向かう。
デワントンを始めミリアがいつもとおかしいと言う事実が確信を持つ。
ミリア程の腕の人間がマイクローンスパイをやる必要はないのにマイクローンスパイに志願するなど・・・・・・

           ふはははははははははははははあははははははははははははははははは

デワントン「!?」

キヨラ「ふん等々ミリア隊も終わりだな。」

デワントン「キヨラ・テキーヴァ1級空士長・・・・・」

メール「あなた何の用ですか?」

キヨラ「いや没落していくミリア隊を観察しになぁ、せいぜいうちのミツルを預けるんだから。死なす真似はするなよ、ミリアの子分達よ。」

デワントン「くっ・・・・・・」

同じミリア艦所属しているキヨラ隊の隊長キヨラがミリア隊の事を馬鹿にする。
没落していく・・・・・・・・デワントン達はキヨラの態度にむしょうに腹が立った。
だが手を出せばいろいろと問題が発生する。

このまま黙ってみているしかなかった。
キヨラは満足そうに去り、デワントン以下のメンバーは悔しそうな目で見る。

デワントン「私はカプセルを持ってミリア1級空士長を迎えに行く。」

メール「私も着替えの際にカプセルを持ちますので、シャロとオーサに先にクァドランで待機させるわ。」

デワントン「ではシャロとオーサは何事も無く着替ろ!キヨラ隊が何か言ってきたら無視しろ!」

『サ・エスケスタ』

だが悔しそうな目をしても逆にキヨラ隊に付け込まれる事になる。
だったら常にどうどうとしていればいい。
デワントンとメールはお互いに部隊のためにも積極的に動き、ミリアが不在時でもしっかりやらないといけない。
これも栄光ある我が隊(ミリア隊)のために・・・・・・・・

                     【SDF-1マクロス オンタリオン自治区上空付近】
マクロスはオンタリオン自治区上空を低空で飛行していた。
これは民間人を地球に降ろしてはいけないと軍上層部に反発しての行動であった。
このマクロスの行動に軍上層部は蜂の巣に火をつけたかのような反応をした。
軍上層部としては統合軍の象徴であるマクロスが叛逆を起こした事による面目が潰れるため必死にグローバルを説得する。
いろいろと言ってくるがグローバル艦長は微動だもしない。

この反逆行為は狸親父たちは反発するかと思ったが、予想外な事にハイマン・グエント議員などのマクロスにいる議員もこぞってグローバルの行動を指示してしまっている。

ディー「艦長もド派手な事するわね。」

マリア「しょうがないわよ、軍の冷酷な反応されたらもうやってられるかってなるわよ。」

ディー「あはははははそれは分かるわね。」

マクロスの周囲を護衛していたバルキリー部隊のパイロットも当然だと言う反応する。
反応する理由は見捨てられたも同然であり上層部に怒りを覚える者が多かった。
反逆行為とも見れる行動を起こす事で上層部を慌てさせる事は物凄く爽快であり愉快だと感じていた。

一方桐原達は・・・・・

桐原中尉「オンタリオン自治区か・・・・・・・・・」

三浦佐枝子「カナダがあった時の中心部ですね、かなり街も大きいですし。」

ゆっくり展望室でオンタリオン自治区の街を見ていた。
市街地とぎりぎりに飛んでおり、いつ落下するか分からないスリル・・・・・・
もし自分が町側の人間であればどんな表情で見ていたのだろうか・・・・・・・・

考える事が得意である桐原は逆の視点側で見た時の事を考えると悪寒する。

ウォルター「お~い隊長。」

桐原中尉「どうした?」

ウォルター「中隊長より伝言、早く愛機のコックピットの点検しとけってさ。」

イェル「早く行かないと中隊長の雷が落ちますよ、私怒られるの嫌だから早く行きましょう。」

桐原中尉「そんな時間か・・・・・・佐枝子つき合わせて悪かったな。」

三浦佐枝子「いえ私がそんな事は・・・・・・・」

桐原中尉「じゃぁなまた会おう。」

桐原は部下たちに呼ばれ愛機の点検しに行く。
佐枝子は笑顔でその場から去って行く桐原を見送る。

三浦佐枝子「地球に降りられないか・・・・・・・私は生きている間に地球の土に踏めるのかな・・・・・・」

佐枝子は桐原達が去った後に再び窓の方を見るとこうつぶやく。
爽快な事をしても結局、地球に帰れないんじゃ意味がない・・・・・・
地球に帰れないんじゃ・・・・・・・

そんな中・・・オンタリオン自治区は民間人の受け入れが決まる。
そして上層部からは補充部隊の配属を約束する。

だが・・・・・・・この決定が覆る出来事が直後起こる事になる。


第57話 両軍の心の爪痕

2017-06-04 15:37:14 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
                      【SDF-1マクロス プロメテウス甲板】
                       パン パン パン

この日、一人の男が死んだ。
同じ統合戦争世代のエースパイロットで、スカル大隊の隊長ロイ・フォッカー。
帰還後なんとか生きていたが恋人のクローディアの部屋で事切れる・・・・

彼の功績もあり、階級は大佐に2階級昇進。
唯一遺体が残ったロイのために空母プロメテウスでロイの遺体は水葬に処せられる。

グローバル艦長「ロイ・フォッカー大佐並びに全ての戦死者に対し哀悼の意を表し敬礼。」

グローバル艦長の号令の元、パイロット達は棺に敬礼し・・・
遺体の入った棺はゆっくりと台から降ろされ海中へと没する。
桐原らパイロットは明日は我が身かもしれないと言う目で棺を見た。
戦場では何が起きるか分からない・・・・・・・

あの棺に明日入っているのは部下か親しい戦友、そして自分かもしれないと・・・・・・・
桐原はそう思い悲しむが、悲しんでいるのは桐原だけじゃない。

菅野直次「馬鹿野郎・・・・・・・ロイの親父は最後まで生き残るかと思ったが・・・・・・・案外あっさりと・・・・・」
地球統合軍大尉.菅野直次

宮崎勇気「あぁ戦場は誰だって突然ぽっくりと言う事があるからな。」
地球統合軍大尉.宮崎勇気

菅野直次「それはそうだな・・・」

滝田英史「まさか少佐・・・・いや大佐が逝くとはな・・・・・・・・・これでスカル大隊は解隊か・・・・・・・」

ロイの戦死により空母プロメテウス航空部隊.スカル大隊が解体される。
以後所属機の指揮系統はそれぞれの航空部隊によって独立して運営される事になる。
桐原が所属する舞台はそうではないためいつも通りだが・・・・・・

スカル大隊の一員として戦ってきた面々からすれば急激な変化であり。
その変化についていけない事があるかもしれない。
だがその変化には無理でもついていかなくてはならない・・・・

イェル「隊長。」

ウォルター「・・・・・・イェル・・・・そっとしておくか・・・・・・・」

部下たちからはロイの戦死に悲痛な思いを感じている桐原に話しかける事なく・・・
黙って去る・・・・・今自分が出している感情は部下も感じとれるようになっているのだろうか・・・・・
いつまでも少佐の事に関して引っ張るわけにはいかんな・・・・・

また佐枝子と同じような事をしてしまう・・・・・・
桐原はそう思い、ロイの事を完全ではないが90%忘れてこれからもゼントラーディとか言う異星人と戦わなくてはならない。

桐原中尉「あっ・・・・あの敵の事も忘れられる事は出来るか?なんかあいつだけは記憶から抹消できないんだよな。」

桐原が言うあの敵とはクァドラン・ローに乗るデワントンの事である。
彼の記憶の中にはデワントンの乗るクァドラン・ローの姿と彼女の腕前がびっしりと刻み込まれている。
異星人でありかつ敵である者であるが、どうしても会いたいと言う気持ちが強くなった。
殺し合いをしていた相手なのに・・・・・・

桐原中尉「あいつ・・・・・・・は一体どんな人でどんな名前をしているのだろうか・・・・・・・気になる・・・・・・」

桐原の顔を見ぬデワントンに対する想いがより一層強くなる。
まったく顔の知らぬ・・・・・・・・・敵に対する想いが・・・・・・

                         【ラプラミズ艦隊 ラプラミズ艦】
ラプラミズ艦隊.ミリア隊では補充メンバーが続々と入ってきた。
キヨラ隊から移籍したミツルやミリアがまだ一般隊員時の同期であるフェリロなどのメンバーがなどがいる。
ライバル部隊から入ってきたので気まずい感じになっていたが・・・・・・

適合力があるミツルは直ぐにミリア隊の面々と打ち解ける事になる。
そのミリア隊の隊長ミリアは・・・・・・・・

ミリア「・・・・・・・」

デワントン「どうしました?顔色がすぐれないようで?」

ミリア「別に・・・・・・・・・なんでもない・・・・・私はラプラミズ司令の所に行く・・・・」

デワントン「どうしてですか?ミリア1級空士長?」

ミリア「お前にも教える事が出来ない事を・・・・・・・な・・・・・・・いやいずれ知る事になるだろう。」

デワントン「?それってどう言う・・・・・・・」

ミリア「・・・・・・・・」

ミリアは意味不明な事を言ってゆっくりラプラミズの居るブリッジに向かう。
その際にミリアが言ったのはデワントンにも教える事が出来ない事をラプラミズ司令に言う・・・・
そしていずれデワントンやもう一人の副官メールが知ることになるだろうと・言う・・・・・・

その言葉にデワントンは意味不明と言う顔をする。
一体ミリア1級空士長に何があったのだろうか?
それを考えると頭が痛くなる・・・・・・いつものミリア1級空士長じゃないから・・・・・・
想定外すぎる・・・・・・・・デワントンは心の中でそう思い頭を抱える。

結局、ミリアはラプラミズ司令の所に行ってしまった。
一体何を話して私とメールは何を知るのだろう・・・・・・・
デワントンは悩み始める。

ミリア「デワントン2級空士長・・・・・メール2級空士長・・・・・」

デワントン「ミリア1級空士長・・・・・」

メール「・・・・・・」

ミリア「お前達に話す事がある、これから僚機となるメンバーを一人連れて来てもらいたい。」

デワントン「僚機?.........分かりました連れて来ます。」

デワントンとメールはミリアの指示により、ミリア隊の面々から選出する。
そして選んだメンバーを呼び出した。

シャロ「デワントン・フィアロ2級空士長僚機担当.シャロ・ノーズ.3級空士長、お呼びに応え到着しました。」
ゼントラーディ軍ラプラミズ直衛艦隊ミリア隊.シャロ・ノーズ.3級空士長

オーサ「メール・ナリフェーン2級空士長僚機担当.オーサ・ロス3級空士長も同じく。」
ゼントラーディ軍ラプラミズ直衛艦隊ミリア隊.オーサ・ロス.3級空士長

とシャロとオーサが呼ばれた。
ミリアは真剣な顔をしながらデワントンとメール.シャロ.オーサを一列に並ばせる。
その後ミリアは衝撃的なことを言う。

第56話 ロイ・フォッカーの最期の原因.怒りに燃えたモーア

2017-06-01 23:18:05 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
モーアは戦闘に退屈していた凄腕と相手出来ずにただひたすら敵と戦う。
数機撃墜したが満足に戦えるような相手がいないのでいつしか手抜きで戦うようになりはじめた。
凄腕を相手に出来ないストレスによりもうどうでもいいやと思い始めた。

メフィア「モーア、なんで真面目に戦わないのよ?」

モーア「なんでって?真面目に戦わないって飽きたんだよ凄腕と戦えないし。」

エリアーノ「そんな事を言って・・・・・・・・・いつものモーアはどうしたのよ?」

モーア「さぁね。」

モーアはメフィアとエリアーノにだらけて戦う事を注意されるがだらけて適当に受け流す。
抱かれる理由は前述の通り凄腕と相手できない事である。
戦闘できて嬉しいが雑魚ばかりではつまらない。
こんな雑魚すぎる相手に本気を出す気はない・・・・・・・・
本気を出す気なんてない、疲れるだけだし。

そう思っていた。
後年結婚し星村絵里として過ごす事になるが、当時の事を人生で最大の後悔だと語る。
その理由とは・・・・・・

それは・・・・・・・・・・

モーア「モシアートは?」

一方・・・・・・・・・

                ズドドドドドドドドドドドドドド

ロイ「どけどけ!!」


ロイはジャリアのクァドランやジナ-ルを撃破しながら猛進する。
メールも近くにいたが、ジャリア以外の戦死者は出てないがジナール隊などが複数被害が出る。

モシアート「くっ・・・・・・モーアやメフィアとエリアーノとはぐれてしまった。」

モシアートは一緒に行動していたモーア達とはぐれてしまい別方向に移動しておりなんとか合流しようとしていた。
一体何処にモーア達がいるのか・・・・・・・

モーア「モシアート・・・・・・・・・モシアート!!」

モーアはモシアートに必死に呼びかける。
心配するモーアの事は当然知らずか・・・・・・

モシアート「あれが・・・・モーアよりお前を・・・・・・・」

モシアートは猛進するロイに見つける。
モーア探しよりもロイを撃墜する事を優先する。

モシアート「お前が凄腕だな、モーアよりも先に落とす!デブラン!!」

モシアートのクァドランはロイに向けてパルスレーザーを向けようとする。
だがそれは遅かった・・・・・・・・・
ロイが反転してきた、モシアートは馬鹿なと言う顔をするが・・・・・・

ロイ「もらった!!」

                 ズドドドドドドドドドドドドドドドドドド

モシアート「ぐあぁぁぁ」

モーア「あっ・・・・・・・・モシアート・・・・・・モシアァァァァァァァァトォォォォォォォォォォォォ」

モシアートのクァドランはロイの銃撃を受けて戦死する。
それをモーア.メフィア.エリアーノが目撃する事になってしまった。
モシアートの死を目のあたりにしたモーアは悲しみのあまり、嘆きのあまり叫び声をあげる。
共に戦ってきた戦友、仲間の死は普段気にしないモーアであるがこの時ばかりは悲しんだ。
悲しんだと同時にある物がこみ上げてくる。

モーア「お前がモシアートぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉデブラン・ガドラス(ぶっ殺す!!)」

モシアートを殺された怒りでロイの背後に接近する。
また反転して迎撃される前に両手を組んでパルスレーザーを撃つ。

ロイ「ぐわっ!!」



攻撃は機体背後に命中。
この時、ロイは致命傷を負い後に死に至ってしまう事になる。
止めを刺そうとしたが・・・・・・・・

モーア「もういい・・・・・・・こんな奴は知らん・・・・・・・勝手に死んでおけ!!デブランが!!メフィア・エリア-ノ戻るぞ!!」

メフィア「戻るぞって・・・・・・・」

エリアーノ「いや撤退の合図が出た・・・・・・ミリア1級空士長は・・・・・・・」

メフィア「・・・・・・・・・そうか・・・・・・・・」

この日を境にモーアは戦闘を快楽のために戦う事をやめるようになる。
ゼントラーディ軍人としてただ戦う事を徹するようになる。
本気で戦っていればモシアートや仲間が死ぬ事はなかったのに・・・・・・・と・・・・・・
だがそれも少し間違いだと直ぐに気が付く。

メフィア「モーア、私達は仲間だ・・・・・・一人で戦わず私達を頼って。」

エリアーノ「モーア!!」

モーア「メフィア・・・・・・・エリアーノ・・・・・・」

それは今まで生死を共にした戦友がいる事、一人で頑張ってもどうにでもなる事ではないと言う事を・・・・・・
モーアはモシアートの死を経験し成長した。
だが・・・・・・・・・

その後、帰還したモーアはミリアを言いたい事がありますといい呼びだす・・・・・・・
そしてある事を言う。

モーア「ミリア1級空士長・・・・・・・今回・・・・・・・いたずらに部隊を動かした事で仲間が死んだと言う事を胸に刻み込んでください・・・・・」

ミリア「あっ・・・・・・・・・・・」

モーア「私は間違っていました凄腕を相手にして戦っていた事を・・・・・・そんなに戦闘がしたいならば・・・・・御自分だけでやってください。

モーアは凄腕相手目当てだけで部隊を動かした事を批難する。
この批難をしたのはモーアだけであったが・・・・・・この事実はミリアに深く心に傷をつける事になり。
後にマイクローンスパイとして潜り込む事になる直接的な原因になった。

第55話 凄腕を求めて

2017-05-31 21:29:47 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
『敵機接近!敵機接近!各バルキリー部隊は発艦せよ!繰り返す各バルキリー部隊は発艦せよ!』

SDF-1マクロスのレーダー網にミリア率いるバトルスーツ・空戦ポッド統合運用部隊の反応が移る。
直ぐ様待機要員を含め出撃可能なパイロットを動員する。
当然桐原率いるノンバリケン小隊も同様である。

30機のクァドランに数十機のジナール編隊。
合計は50機以上と推測される。

桐原中尉「おっバーミリオン小隊だ!隊長不在でも行くのか・・・・」

最初に飛びあがったのはバーミリオン小隊、マックスと柿崎だ。
次に出るのが・・・ウィンザー隊であり、次が俺達・・・・・
まぁ単純な流れであるがこいつは仕事だとっとと出るとすっか・・・・・

桐原中尉「ノンバリケンリーダー発進!!」

             キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン

ノンバリケン小隊はマックス・柿崎・ウィンザー中隊に続いて飛び出す。
後ろからはロイ隊長や滝田やジョニーなどのそうそうたる面々が結集する。
かなりの編隊を構成する事になる・・・・・・

ロイ「来たぞアタック!!」

お互いに接敵し攻撃を開始する。
バルキリー部隊とジナール空戦部隊がお互いに損害が出る程の損害がでるが・・・・
クァドラン・ロー部隊は被害がない。

モリス「マイクローンめ私達を撃墜できないか・・・・・・情けない奴だ・・・・・・・・」
ミリア隊.モリス・ヘルネース

モリスは次々にバルキリーを落としさっそく1機のバルキリーに狙いをつけた・・・・・・・

マックス「流石パープルリーダーですね。」

ジョニー「謙遜するなあの素早いバトルスーツは早くて撃墜できない・・・・・・・・ん?マックスお客さんだ!」

マックス「お客さん!?あれですか?」

マックスは襲いかかってくるモリスと交戦状態に入る。
モリスは余裕と言わんばかりに挑んだが・・・・・・・

モリス「ぎゃぁぁぁぁぁ」

                       ズドォォン

マックス「まず1機!!」

とマックスにあっさり破れてしまう。
直ぐ様近くにいたミネリアのクァドラン・ローに狙いをつけて撃墜。
これでミリア隊の精鋭二人が戦死する。

モーア「モリス・・・ミネリア・・・・・」

メフィア「あっ・・・・・・クロンまで・・・・・・・」

次々とミリア隊の面々を次々にやられる光景を見ていつも好戦的なモーアは仲間と共に悲痛な目でマックス機を見る。
あれが凄腕・・・・・・・・想像以上に強い・・・・・・
モーアは仲間の仇を討とうとするが・・・・・・・・・

メール「待てあれはミリア1級空士長の相手・・・・手を出すな・・・・・・・・」

モーア「エスケスタ・・・・・・」

ミリアがマックス機に狙いを定めたため副官メールに制止される。
しょうがないからデワントンが見つけた凄腕を相手にしようかとしたが・・・・・・・

                        シュババババババババーン
                 ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

モーア「デワントン空士長・・・・・・獲物を取らないでくださいよ・・・・・・・」

メール「仲間が死んでそれ?」

モーアがデワントンと戦っている桐原を見て獲物だと言っており。
流石にメフィアなどの面々はモーアに呆れる。
目の前で仲間が死んでいるのに・・・・・・・・・

桐原中尉「腕前は同じあの時の敵か!!くそ・・・・・・強いあいつか・・・・会ってみたいが未知の敵だ!今は殺すしかないんだ!!」

デワントン「こうして巡り合えるのは嬉しい、だけどこれは戦争だ・・・・・・今日こそうち果たしてやる!!会いたいが・・・・・・どうせ会う事なんて!!」

桐原とデワントンはお互いにぶつかりながら戦う。
会いたいと思うがここは戦場、会えるわけがない・・・・・・
二人はその事実を知りながら戦う・・・・・・

もし会えるとしたら・・・・・・・・
どれ程嬉しいか・・・・

桐原中尉「・・・・出来るならばとっとと逃げろ!!それで殺さずに済む!!」

デワントン「済まんが死んでくれ・・・・・殺したくはないが死んでくれ!!!」

今ある感情が違えど・・・・・・・
お互いの気持ちは一致する・・・・・・・・これも戦場の非情さか・・・・
だが戦争を辞める程・・・・・・そうそう甘くはない・・・・・・
撃たねば死ぬ・・・・・・撃たねば仲間が死ぬ・・・・・・
死の世界に身を置く戦士にそうそうと抜け出す事はできない。

だからって戦争なくせばいいと言う無責任な事は言えない。
どうせすぐに戦争を始める・・・・・・・戦争を嫌がる奴は戦争の準備期間である平和と言う単語を利用し保身を守る事を精一杯する・・・・・・・・・

そんな考えは大昔からある・・・・・・もし実現できればこうして戦争はやららない・・・・・・・・
だが・・・・・・・・・・・今はこの相手を殺したくはない・・・・・・・・・・

桐原は心の中で想い、デワントンの乗るクァドラン・ローを撃墜しないように心掛ける・・・・・・
しかし・・・・・・・・・・デワントンはそうはいかない戦争こそが最大の快楽・・・・破壊と戦果こそが正義のゼントラーディ人である彼女は桐原を殺さないと・・・・・仲間に示しがつかない・・・・・・・・

桐原中尉「くそ・・・・・・・・・殺す気か!!だったら撃退する事を諦める・・・・・・だったら殺す!これが生き残るためだから・・・・・・」

デワントン「あいつ・・・・・殺る気になった・・・・・・・その気ならば・・・・・・・・・」

桐原とデワントンは殺気と自分自身の能力を最大に引き出してどちらかが死ぬデスゲームを始める。
本当は殺したくはないが・・・・・・・・・・
だが・・・・・・・・・やるしかない・・・・・・

第54話 出撃前夜

2017-05-30 22:43:54 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
カムジンから凄腕の情報を聞いたミリアは、全隊員を招集する。
マクロスを襲撃するのでクァドラン隊(通称.ミリア隊)だけではなく、戦闘の際に動員できる空戦ポッドの兵士も動員している。
カムジンのようにマクロスを沈める気はないが、凄腕を引き出すためにはある程度の部隊を出さないといけない。

大きな獲物を引き出すにはこれ程やらなければ、ミリアは万全な準備で獲物と戦う準備をする。
デワントン以下のメンバー30名が結集する。
ミリアが大事にする可愛い部下達、モーアは問題児だがなんだかんだで大事である。

◆◆ミリア・ファリーナ
◆デワントン・フィアロ
◆メール・ナリフェーン
モーア・カリダム
メフィア・メルダーン
エリアーノ・ミフェス
ミィーズ・ケラン
ネネ・シャーロック
クラン・ノーズ
アマテラ・サーノ
イリア・ファローン
シャロ・ノーズ
エアット・スペルズ
シャン・クロッケル
オーサ・ロス
アルル・ナリオ
ユリア・ムローン
アリッサム・ヒスロー
コムロ・ニシカン
ラサラ・ネール
クレリア・アルノート
メデューサ・ハンブロック
アンリ・ヤブローズ
エンミラ・ファリーナ
メデュラ・シャーニナ
オメル・ストール
ルーナ・ロレッサ
モシアート・クロウド
モリア・ヘルネース
ミネリア・アジハ
クロン・バジェス
ジャリア・トリモス

30名余の隊員は士気は旺盛ミリアへの忠誠心は高い。
ミリアは高い忠誠心に答え、部下を手厚く扱う。
これによりミリア隊は強力な連携の元、直衛艦隊最強の部隊を形成する。

ミリアが彼女らを招集する理由を直接伝えると・・・・・・

アマテラ「凄腕ですか・・・・・・ミリア1級空士長凄腕は私にやらせてください。」
ミリア隊.アマテラ・サーノ3級空士長

モーア「アマテラ、何を言っているんだよ?凄腕と相手するのは私に決まっているでしょ。」

私的利用に対して不満はなく凄腕相手であったため、むしろ皆興味あり皆乗り気であり。
更なる士気を高める事になった。
凄腕を直接相手するのはミリアだけだと宣言したためそこは不満が出るがそれ以外はやってもいいと伝えると。
それは不満がないのか歓喜の声が出る。

ミリアは部下の扱いはかなり上手い。
不満が出るところをとっさに穴に修復液を入れる。

デワントン「ミリア1級空士長。」

ミリア「なんだデワントン?」

デワントン「キヨラ隊が見ている前でマイクローンと相手するのですか?」

ミリア「そうだが・・・・・・・それがどうしたんだ?」

デワントン「文句でも言われそうなんですが・・・・・・・・・・・」

ミリア「気にするなキヨラには出撃させないようにさせる。」

デワントン「本当ですか?」

ミリア「本当だ。」

真面目な性格のデワントンに一番ライバルで同じ艦のキヨラ隊が嫉妬して出撃しないかと聞かれる。
デワントン的にはキヨラが出撃してマクロスを撃沈する事を心配していた。
キヨラはミリア以上の凶暴な性格であり、部下であるラウラが一番の暴れん坊であり。
勢いにか任せてマクロスを撃沈する事が十分にありえる。
心配している傍らミリアは出撃しないように何らかの工作をしているらしい。

キヨラ「なぜミリアが出撃する許可が出ているのに私達の部隊は出れないんだ!!」

ティレノール「これはラプラミズ司令の直々の命令である無断で出撃するなら全機動部隊を持ってキヨラ・テキーヴァお前の部隊事を消去刑するぞそれでもよろしいのですか?」

キヨラ「くそったれ!!」

ミリアの工作はラプラミズ司令を使った事である。
ラプラミズはミリアを凄く信頼している、それを利用し直訴しキヨラ隊を足止めしている。
キヨラはこのミリアのラプラミズを利用した作戦に壮絶な怒りを覚える。

これが後に戦後を生き延びたミリア隊とキヨラ隊に多大なる禍根を残す事になるのだがそれは別の話である。

「これより大気圏降下します、目標マクロス。そこでミリア隊と第1・2空戦ポッド部隊を出撃させます。」

ラプラミズ「ミリアの我儘だがしょうがない、各部隊発進。キヨラ隊と第3・4・5空戦ポッド部隊は直掩として待機せよ!!」

突撃艦よりミリア率いるクァドラン・ロー部隊が出撃する。
全機は90機ぐらいの兵力である。
マクロス的には今まで相手してきた兵力よりかは少ないかもしれないが十分に大戦力。

ミリア「いいか・・・私が目指す相手が出てきたら絶対に手出しは無用。お前達は私がその者と一対一で戦える状況を作ってくれればそれでいい。」

メール「分かりました。他はお任せください。」

ミリアの攻撃目標はマクロスの凄腕パイロット。
一体どんな奴なんであろうか?ミリアは気になって気になってしょうがなかった。
監察軍には何度か凄腕パイロットがいたがミリアが満足するパイロットは一人もいなかった。
そしてこの第1次星間大戦と呼ばれる戦争でついにミリアが満足するような相手が出てきた。

ミリア「デワントン。」

メール「はいなんでしょうか?」

ミリア「お前も凄腕と戦ったそうだな?」

デワントン「戦いました、その相手は私の闘争本能の血が燃えたぎるかのような震いがした程です。」

ミリア「ふっそいつは面白そうだな、これよりももっといる可能性は?」

デワントン「可能性としてはあるでしょう。」

ミリアは凄い相手と交戦したデワントンに聞く。
デワントンは嫌な顔をしないで淡々と凄腕の事を話す。
これを聞いたミリアは好奇心旺盛な子供のようにデワントンにもっと上の凄腕に関して聞き・・・・・
可能性があるでしょうと言うの顔が若干柔らかくなった。
それを聞くと・・・・・・・

ミリア「そうか・・・・・・それを聞いたら安心した、もし私が強敵に負けて死ん・・・・・」

デワントン「どうしましたか?」

ミリア「うん・・・・・・・・・・なんでもない。」

とまるで自分が死んだ後どうするかの事を漏らそうとする。
デワントンはん?と顔をしながらミリアの様子を窺うが・・・・・・・・
ミリアはとっさに自分の本音を隠した。

第53話 ヒストリー・デペロッパー

2017-05-29 16:27:18 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
バーミリオン小隊小隊長一条輝。
先日のカムジンとの戦闘でダイダロスアタックのデストロイド部隊のミサイルの誤射で機体を撃墜されて負傷した。
未沙の焦りからこのような事態が起こったのでマクロス内部の上層部では軍法会議に処せよと言う意見が続出した。
その意見に対しグローバル艦長は不問とし未沙に責任を大きく負わせる事はしなかった。

マクロス上層部の幹部たちは不満を持ちつつもグローバルの処置に従う事を渋々決めた。

桐原中尉「早瀬大尉はどうしたんだろうか?」

滝田英史「さぁないつも冷静な大尉らしからぬミスだが・・・・よっぽど大きな事が起きたんだろうな。」

桐原中尉「だが戦闘機乗りとしては味方から背後を狙われる事は忍びないな・・・・・・げっ・・・・ジョーカー

桐原と滝田はトランプ遊びをしながら未沙のミスについて語り合っていた。
いつもは冷静である未沙と言う事を知っている二人は何かあったのだろうと推測するが・・・・
結局パイロットである二人からすれば理由よりも背後から味方に撃たれないかの心配をする。
艦載機のパイロットは背後にいる守るべきかつ帰る場所の味方がいるからこそ戦えるような物である。

その味方が背後から誤射してきたらとても心配でしょうがない。

マックス「二人ともまたトランプをしているんですか?」

桐原中尉「おっマックスか?そうだよ、トランプをしてんさ。」

マックス「でもお金を賭けるのは忍びないな~まるで従兄弟のジョニーのようだ。」

滝田英史「ジーナス、一つ言っておくが戦場の合間に金を賭けないギャンブルはギャンブルじゃねぇんだよ。金を賭けたっていいじゃないか!!」

マックス「それは聞いた事がないですよ。」

負傷した輝の部下マックスことマクシミリアン・ジーナスが桐原と滝田のギャンブルしている処に首を突っ込んでくる。
いつも一緒にいる柿崎速雄はロイを突き合わせてステーキを食べに行っているらしい。
自分の隊長が負傷しているのにいい気なもんだ。

と言っているギャンブルをしている俺たちも人の事を言える事ではないが。

桐原中尉「そういえばマックス。」

マックス「なんでしょうか?中尉?」

桐原中尉「佐枝子見なかったか?」

マックス「三浦少尉ですか?今食堂で食事していると思いますが・・・・それが・・・・・・」

桐原中尉「この前喧嘩して謝りたいと思ってね・・・・」

桐原はこの際、戦闘前に起きた写真事件で起こってしまった事を謝ろうと考えていた。
あれ以来佐枝子と全然話さなくなってしまった。
このままではまずいと思い、この際謝ろうと本気で思った。

自分が怒って以降、佐枝子は元気を失ってしまった。
その様子を見ているとなんとなく申し訳なくなってしまった。
だから謝らないと気が済まないと・・・・・・・

本当に許してくれるかどうかは分からないが・・・・・・・

                                  【マクロス内市街地】
マクロス艦内に所在する市街地、桐原はカフェで佐枝子を呼び出した。
いつも制服だが、今回は私服での会合である。
桐原はコーヒーを飲みながら佐枝子を待つ。
佐枝子に関してはイェルが電話で伝えるとの事。
コーヒーを飲む中で桐原はこんな事を思っていた。

ーあの時物凄い怒り方をしたからな、佐枝子や早瀬大尉に当たるつもりはないが・・・
ー結果的に当ててしまい、傷つけてしまった。
ーできるならば謝らないと・・・・・

と佐枝子や未沙にしてしまった事を深く反省していた。
感情的になってしまった事、恐怖を与えてしまった事を・・・・

三浦佐枝子「待たせたかな?」

桐原中尉「佐枝子・・・・・」

三浦佐枝子「あなたがこの場を設けた事はありがたいわ。」

すると私服姿の佐枝子がカフェの中に入ってくる。
ビジネススタイルのすっきりとした服装。
まるで怒っている風には見えず、いつもの佐枝子。

桐原中尉「実は単刀直入なんだが、この前の事を謝ろうと・・・・・」

三浦佐枝子「とんでもない、むしろ謝るのは私の方なのに・・・・」

桐原中尉「なぜ佐枝子が謝る?悪いのは俺なのに・・・」

三浦佐枝子「いやあの時、茂人の気持ちを分かっていなかったから。」

佐枝子に謝る桐原であったが逆に謝ってきたのは佐枝子だった。
謝る理由は気持ちを理解していなかった事。
そして家族に安否の手紙を届けられなかった桐原をフォローする事ができなかった事。
その事を悔やんで元気がでなかったとの事。

三浦佐枝子「私は最低な女よ何もできない・・・・・・・・」

桐原中尉「佐枝子は最低な女じゃない、感情を抑える事のできなかった俺も悪い。」

すすり泣く佐枝子を桐原は優しく頭を撫でる。
そんな桐原の目から涙が流れている。
女を泣かせた事とこんな風に謝らせた事を悔やんで。

丁度この場に誰もいなくこの事実は二人しか知らない。

                        【ゼントラーディ軍ラプラミズ直衛艦隊】
作戦を終了したミリアはカムジンを呼び出し今回の独断善行の説教をしていた。
カムジンは不機嫌そうな顔をしながらミリアを睨みながら逆切れをする。

カムジン「てやんでい! きさま、なんの資格があって俺に説教たれるんだっ!」

ミリア「わたしは、戦士として恥を知ったほうがいいといっているのだ。」

カムジン「ふん、あとからのこのこ戦線に出てきて、かっこつけるなってんだ。」

ミリア「ふん、そこで大口たたいていられるのも、私たちがお前を海から拾いあげてやったからだということを、忘れるな。」

ミリアはカムジンを見下すような顔をしながら恥と言う物について語る。
それは返ってカムジンを逆上させる事になるがミリアは余裕を持っている。
どうせ自力で帰還するだけの事を考えていなかった事を・・・・

カムジンは事実だと言う事を若干認めるが・・・・・
このまま言われっぱなしで済む男ではない。
ミリアを挑発し後の歴史に影響を与えるような事を言う。

カムジン「黙れっ!! 誰にも負けたことがないのがおまえさんの自慢らしいがな、だったら教えといてやる。マクロスのなかにもすご腕が一人いるってことをな!」

ミリア「マクロスのなかにすご腕が? 面白い、相手になってやる。」

カムジン「余裕だなぁだがお前さんにはちと無理じゃねぇのか?」

ミリア「まさか私は撃墜王だろ、最近面白くない相手ばっかりだったから面白いと言っている。無理ではないさ。」

ミリアはマイクローンの凄腕エースの存在に興味を持つ。
以前マイクローンスパイ輸送の任の時、見どころのあるパイロットがいたのを知っている。
まさかそいつらではないかとミリアは思う。
ふっとニヤけると・・・・・・

ミリア「まぁ私の敵ではないのは間違いない。」

と宣言した。
だがこの宣言は後に覆される事になろうとはこの時ミリアは知らなかった。