林芳正外相は、2023年1月9日午後(日本時間10日未明)、ブラジルの首都ブラジリアで、同国の外交官らに向けて講演した。
「我々は今、歴史の岐路に立っている。自由、民主主義、人権といった基本的価値を守るため、『法の支配でつながる連帯の輪』を広げていく事は、未来世代に向けた我々の責務だ」と訴えたという。
現在の日本国は、安倍晋三首相以来の自公政権が、その独裁的な政治姿勢や政治政策をもって、憲法に定められた基本的人権の尊重、国民主権、平和主義などの原則を蹂躙し、民主的な憲法が形骸化してしまった状態にある。
林氏は、日本国をそのような状態に破壊し変質させてしまった加害者の一員でありながら、まったくそれとは正反対のさも憲法尊重擁護者であるかのような発言をしている偽善者である。
つまり、「法の支配」とは、「人権を保障する法」に統治者も拘束され、法の目的と限界の下で「権力は行使」されるという原則である。しかし、岸田自公政権も安倍氏と同様であるが、「法治主義」という政治姿勢であり、「法に基づく支配統治」「(成立の経緯内容に憲法上問題があろうと)法を根拠に(政権の都合により恣意的に解釈変更をしたり、拡大解釈をしたりして国民を)支配統治する」というもので、「法の内容」よりも、支配統治の形式を重視するものであると言ってよい。つまり、「人の支配」と言ってもよいレベルの、恣意的な「法治主義」である。
(2023年1月12日投稿)