1948(昭和23)年7月20日発布の法律第178号「国民の祝日に関する法律(祝日法)」では、5月5日の「子どもの日」は、「子どもの人格を重んじ、子どもの幸福をはかる」日とするとともに、「母に感謝する日」ともしているが、一般的に「母の日」は「5月の第2日曜日」という事になっている。
由来はアメリカにあり、母を亡くした人は、生前のキリストとマリアの涙を意味する「白」、母が健在の人は復活したキリストを意味する「赤」のカーネーションを胸に飾り、母に花束を贈って常日頃の母の苦労を慰め、母の愛を讃えて感謝する日とされている。
アメリカのウェストヴァージニア州の教会に、ミス・ジャービスという女教師がいた。日曜学校の説教の時、モーセの十戒の一つ「汝の父母を敬え」という章の解説に「母の恩の深い事を人に悟らせる方法を考えよ」と教えていた。彼女が亡くなり、その追悼式が命日に行われた時、一人娘のアンナ・ジャービスは、母が好きだったという白いカーネーションを母に捧げる事で母の教えを伝えていこうと思い、信者たちに白いカーネーションを配った。信者たちはそれを胸に飾って、教えの通り母への感謝を示した。
この話を伝え聞いたデパート経営者ジョン・ワナメーカーが、1908年5月の第2日曜日に母を讃える記念会を催して、アンナの話を人々に伝えた。これが反響を呼び、1914年、議会の決議をへて、第28代ウィルソン大統領が、国民の祝日として、5月の第2日曜日を「母の日」とする事を定めたという。
(2020年8月17日投稿)