東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

場合の数の問題(8)[灘高]

2018-08-03 13:19:25 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2011年灘高入試に出題された場合の数の問題を取り上げます。

問題は、
「0段目から始まる階段があり、A君は最初にこの階段の0段目にいる。A君はサイコロ1個を1回投げるごとに、1の目が出ればこの階段を1段上がり、2か3のいずれかの目が出れば2段上がり、4、5、6のいずれかの目が出れば1段下がるものとする。ただし、0段目にいるときに4、5、6のいずれかの目が出た場合には、そのまま0段目に留まるものとする。

(1) A君がサイコロ1個を3回投げたのち、4段目にいるとする。このとき、考えられる3回のサイコロの目の出方は[  ]通りである。

(2) A君がサイコロ1個を3回投げたのち、2段目にいるとする。このとき、考えられる3回のサイコロの目の出方は[  ]通りである。

(3) A君がサイコロ1個を4回投げたのち、3段目にいるとする。このとき、考えられる4回のサイコロの目の出方は何通りあるか。」
です。

1回目と2回目のサイコロの目と、サイコロを2回投げた後にA君がいる階段の段の関係を表1に示しました。


▲表1.1回目と2回目のサイコロの目と、サイコロを2回投げた後にA君がいる階段の段の関係です

さらに表1を基にして、3回目のサイコロの目と、サイコロを3回投げた後にA君がいる階段の段の関係を表2に示します。


▲表2.3回目のサイコロの目と、サイコロを3回投げた後にA君がいる階段の段の関係です。

それでは、(1)から始めましょう。

A君が3回サイコロを投げたのち、4段目にいるのは、
① 2回目後に2段目にいて、3回目のサイコロの目が2または3の場合
② 2回目後に3段目にいて、3回目のサイコロの目が1の場合
です。

2回目後に2段目、3段目にいる場合の1回目と2回目の目の出方は、それぞれ7通りと4通りなので、
①の場合は、7×2=14通り
②の場合は、4×1= 4通り
です。

したがって、A君がサイコロ1個を3回投げたのち、4段目にいるとき、考えられる3回のサイコロの目の出方は 14+4=18通り で、これが答えです。

次に(2)です。

(1)と同じように勘定しましょう。

A君が3回サイコロを投げたのち、2段目にいるのは、
③ 2回目後に0段目にいて、3回目のサイコロの目が2または3の場合
④ 2回目後に1段目にいて、3回目のサイコロの目が1の場合
⑤ 2回目後に3段目にいて、3回目のサイコロの目が4、5、6の場合
です。

2回目後に0段目、1段目、3段目にいる場合の1回目と2回目の目の出方は、それぞれ12通り、9通り、4通りなので、
③の場合は、12×2=24通り
④の場合は、 9×1= 9通り
⑤の場合は、 4×3=12通り
です。

したがって、A君がサイコロ1個を3回投げたのち、2段目にいるとき、考えられる3回のサイコロの目の出方は 24+9+12=45通り で、これが答えです。

最後の(3)です。

表2を基にして、4回目のサイコロの目と、サイコロを4回投げた後にA君がいる階段の段の関係を表3に示します。


▲表3.4回目のサイコロの目と、サイコロを4回投げた後にA君がいる階段の段の関係です

A君が4回サイコロを投げたのち、3段目にいるのは、
⑥ 3回目後に1段目にいて、4回目のサイコロの目が2または3の場合
⑦ 3回目後に2段目にいて、4回目のサイコロの目が1の場合
⑧ 3回目後に4段目にいて、4回目のサイコロの目が4、5、6の場合
です。

3回目後に1段目、2段目、4段目にいる場合の1、2、3回目の目の出方は、それぞれ33(=12+21)通り、45(=24+9+12)通り、18(=14+4)通りなので、
⑥の場合は、33×2=66通り
⑦の場合は、45×1=45通り
⑧の場合は、18×3=54通り
です。

したがって、
したがって、A君がサイコロ1個を4回投げたのち、3段目にいるとき、考えられる4回のサイコロの目の出方は 66+45+54=165通り で、これが答えです。


簡単な問題です。