東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

記憶の話(5)

2013-03-08 12:16:43 | 学習塾塾長の日記
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

 今日はとても暖かくセーターを着てきたので少し暑く感じます。記憶の話も終わりに近づきました。今回は「どうして覚えなければならないのか」についてです。

 現代はインターネットやスマートフォンなどの発達により、いつでもどこでも調べたいことがあれば即座に調べられる時代です。本能寺の変が何年だったかなどは、「本能寺の変」で検索すれば解決してしまいます。それでも覚えなければならない理由とは何なのでしょうか。

 以前、「バナナしかできな国に投資してもたくさんバナナができるだけだ」という言葉を聞いたことがあります。これは、バナナを作る知識・技術しか持たない国に投資しても他のものを創造することができない、という意味です。例えば、日本や米国のように多種多様の基礎研究から応用技術まで手がけている国では、何かのきっかけでイノベーションが起こる可能性があり、現実にいろいろなモノを生み出してきました。

 この「国」を「脳」に置き換えて考えると、いろいろな知識・技術を知らない(覚えていない)脳は新しいモノを創造することができないとなるのではないでしょうか。きっかけは、いつ、どこから、なにに向かって来るのかわからないので、インターネットで検索する暇はないのです。いろいろな知識や不思議に思っていることを頭の引き出しに多くしまっておいて、きっかけを捕まえる準備しておかなければならないのです。もし、自分で何かを考えてみたい、何か創造してみたい、と思うのならば、即座に引き出せる知識を持っていなければならないのです。これが、私の考える「覚えなければならない理由」です。

 次回は、記憶の話のまとめです。