グローバル・ナビ by 杉山哲夫

海外資産運用コンサルタントのつぶやき

週間動向 9・21-25 中国問題のみならずVWの不正等が影響

2015年09月26日 | 金融市場
イエーレン議長の発言 年内の利上げ、は適切 10月か12月のFOMCに注目、今夏以後の新興国の経済の減速の影響は米国に対しては政策を変更しなければならないほど大きくはない、超低金利の継続は金融の安定を損なう不適切な取引を促すとも発言しています、またヒラリー クリントン氏の薬品産業に対する価格の規制に対する発言はヘルスケアー関連のセクターに大きく影響しETFは大幅に値を崩しー2.9%、週間ではー6%となりました、経済指数としてはQ2のGDPは3.7%から3.9%と改正され発表、在庫並びに輸出を除く各数値は非常によく、第3四半期に対する予測も内容の良いものとなりました。 週間の動向としてはローラーコースター状態でした。

指数     週初め      週末       変化       年初来

DJIA 16384.79 16314.67 -70.12 -0.4 -8.5%
NASD  4827.23  4686.50 -140.73 -2.9 -1.0%
SP500 1958.08  1931.34 -26.74 -1.4 -6.2%
R2000 1163.37  1129.72 -40.58 -3.5 -6.8% 

年初来多く投資家がポートフォリオ内にバイオ、並びにヘルス関連セクターに配分をしていましたがクリントン女史の一言が投資家の売りにつながりました、発言の要因はオバマケアーの展開の中で薬価に対する政府の干渉が織り込まれず各種の薬価が急騰しこの保険制度の最大の欠点として浮上している事象が背景にあります、診療が受けられてもその後の治療に対する配慮が欠けていました、多くの病人が貧困の状態に高薬価のために追い込まれているのが実情なのです、共和党の大統領になればオバマケアは廃止になる可能性が大です。

中国関連の経済指数たとえば9月のPMI数値は47.0と6年ぶりの低い数値です、欧州市場も独仏の市場はVWのジーゼル排気ガスに対する不正なソフト仕様が明るみとなりBMW等も株価が急落しています、木曜日には両国の株価は2%下落しました、しかし欧州市場の株式市場の下降の要因は中国経済の減速の方が影響が大です。中国経済の減速に関連してカタピラー等の人員削減等大きな影響を与えています:

米株式市場の年初来の上昇率は4株価指数すべてがネガテブな展開となりました

債券市場ではイエレン議長の発言のみならず多くのFOMCのメムバーの大多数は年内の政策金利の引き上げに対してポジテブだそうです、第2四半期のGDPの3.9%の数値が背景にあります

2年債 イールド 0.68%
5年債      1.47%
10年債      2.18%
30年債      2.95%

GDPデフレーター は2.1%と予測の範囲、ミシガン景況感は87.1と前回の85.7より上昇です

通貨市場: ユーロ 1.119 日本円 120.60 中国元 6.373と変動は少ない

商品市場  CRB 196.24 WTI原油 45.70 ブレンド 48.60
天然ガス 2.56  金価格12月 先物 1145.60 穀物は比較的に堅調でした」

第3四半期も残り3日となりました、株価の安定が何よりも望まれます