さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

韓国時代劇「師任堂(サイムダン)、色の日記」(第34話〜第38話)を見て

2023-04-07 14:17:57 | ドラマ鑑賞

サイムダンもそろそろ大詰め。1話1話が面白い。

このドラマのテーマの大事なモチーフとなっているアンギョン作の「金剛山図」はどうやら実在しない絵のようであるが、アンギョンという画家は確かに存在する。漢字で「安堅」と書き、李氏朝鮮時代初期の山水画家で世宗年代に活躍し、15世紀後半に没したと考えられている。

代表作は「夢遊桃源図」で、なんと天理大にあるそうだが、雰囲気はドラマ中の「金剛山図」に似てはいる。今週は劇中にリアル金剛山が出てくる。ゴツゴツした細長い岩のたくさんある素晴らしい景色の山だ。まさに水墨画の画材となるにふさわしい。この山は今は北朝鮮にある。韓国から韓国で行けた時期もあるのだが、韓国人の女性観光客が誤って立入禁止区域に入って射殺される事件が起き、観光ルートが停止されたりして、行くことが難しくなっているようだ。

朝鮮半島は安定陸塊の上にあるから地震が少ない。全土が花崗岩に覆われているという。すると金剛山のゴツゴツした岩肌も白っぽく見えるから花崗岩なんだろうね。でもどうしてこのような形になるのだろう。タモリさんに行っていただいて解説していただきたいものだが、場所が場所だから当面は無理だろう。

ゴツゴツした山肌を見ながら絵を描くサイムダンことイ・ヨンエさん。このドラマに出るために練習されたのだろうが、大胆な筆使いで、見応えのある絵が描かれていた。宜城君と二人で描いている絵も素晴らしい。・・が、なぜ燃やしてしまうんだろう。

イ・ヨンエさんが以前主演した韓国時代劇の「チャングムの誓い」に出てくる中宗はまるで聖人君子であるが、サイムダンに出てくる中宗は違う。燕山君が廃位され、その後に立てられた王様だから家臣に頭が上がらない。自分が成そうとして失敗したことは、逆に自分の痕跡を消すために関係者を殺してしまう。猜疑心と嫉妬心と保身の塊だ。どっちが真の中宗なのだろう。もしかしたら後世の評価が分かれる王様なのかもしれない。


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