昨日MiniPLAで買い物をした時、景品でリユースカイロをもらいました。繰り返し使えるカイロだとか。噂には聞いていたけれど、どんなものなのか早速使ってみました。
カイロをひっくり返すと、澄んだ液体に丸い金属片が浮いています。この金属片をプチッと一回押し曲げます。すると・・・
おわぁ~! みるみるうちに白い結晶が広がっていきます。白い結晶の部分を触ってみるとまるで熱い塩のようです。
ということで、一回プチっとやっただけで、結晶が全体に行き渡り、ほどよい熱さになります。だいたい40度ぐらいだとか。この温度が約1時間ぐらい持続するとか。ただ、カイロとしては1時間っていうのは短いですね。ひどく手がかじかんでいる時の一時しのぎぐらいにはなるでしょうか。
このリユースカイロは酢酸ナトリウムの水溶液を主成分としている。カイロが温まる仕組みは、酢酸ナトリウムの再結晶化熱を利用しているのだとのこと。
私なりに理解しているところでは、たとえば小学校の理科の実験とかで、ホウ酸をお湯に飽和状態まで溶かした後、温度を下げていくと、ホウ酸の結晶が出てくるじゃないですか。あれと同じことを酢酸ナトリウムでやるわけです。ところが酢酸ナトリウムの場合は飽和状態まで溶け込んだ水溶液の温度を下げても結晶が出てこないのだそうです。これを「過冷却状態で安定」と言うのだそうですが、ここに何らかの刺激を与えてやると、急激により安定な状態(=結晶)に変わるのだそうです。「金属片をプチッと折り曲げる」ことによってその刺激が与えられ、結晶化するときに熱が出るので、カイロとしても使えるというわけです。
この仕組みから考えれば、このカイロが繰り返し使える理由も理解できます。熱を加えてまた結晶を溶かしてしまえばいいのです。これは鍋に入れて煮ている図ですが、すっかり透明になって、新品同様になっています。このタイプは電子レンジは使えないので、戻すのにちょっと手間がかかりますねぇ。今の使い捨てカイロ並みの地位を獲得するには、もう少し発熱時間が長く、戻すのも簡単でないとダメかもしれませんねぇ。