さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】経済で読み解く日本史③~江戸時代

2021-03-31 22:42:40 | 読書録

上念司/飛鳥新社

今までこのシリーズを読んできて、回を重ねるごとに、教科書で習ってきたことと乖離してきた。

例えば新井白石。小さい頃から偉人として教わってきた人なので、新井白石による改革「正徳の治」を学校で教わった時、いかにうまくいかなかったといっても、偉い人がやった改革なのだからと、色眼鏡で見ていた。

だが白石のやった貨幣の質をよくする改鋳というのは、デフレ政策であり、経済政策としては失敗だったと、この本を読んであらためて認識した。松平定信や水野忠邦による贅沢を禁じた緊縮財政も然りである。

一方、江戸時代の初期の頃、徳川三代が金を各地にばらまいたことが、江戸時代260年の礎を築いたのであった。しかし残念なことに、金の埋蔵量は三代で枯渇してしまった。その後、筆者が強調する「モノとお金のバランス」という意味で、経済政策を成功させたのは

・「元禄高度成長」の立役者で勘定奉行だった荻原重秀・・・金の含有量を減らした「元禄小判」を作り、幕府に500万両もの財政黒字をもたらした。

・徳川吉宗を改心させ享保の改革を成功させた大岡忠相・・大岡忠相の進言を受け入れて、吉宗は金銀の含有量を半分に落とした「元文の改鋳」を実施し、100万両もの通貨発行益を幕府にもたらし、米価も上がり、財政にゆとりをもたらした。

・田沼意次・・「元文の改鋳」路線を継続。自由な商売を奨励し、公共事業によって干拓や道路整備を進めた。

・化政文化の原動力となった経済成長を成し遂げた老中・水野忠成・・「文政の改鋳(やはり質を悪くする方の改鋳)」により江戸に空前の好況。

だとする。田沼については近年名誉回復著しいが、小学校で初めて習った日本史では、「田沼=汚職・悪」という図式が濃厚で、ずっとそのイメージがついて回った。「元禄文化」や「化政文化」が栄えてたのは知ってたけど、萩原重秀や水野忠成なんて知らなかったもん!

あと、薩摩や長州がどうやって借金まみれの藩財政から立ち直ったかっていう話も面白かったな。要するに今でいう会社分割をやり「グッドカンパニー」と「バッドカンパニー」に分け、「バッドカンパニー(藩の公的なお財布)」は民事再生法の適用を申請するなりして、借金をリスケしたりそのまま踏み倒して倒産させたりし、グッドカンパニー(藩主個人の財布)の方で殖産興業をやったという話だ。

経済は身体であり、政治は衣服。民間の底力によって身体は大きくなり、幕藩体制という政治に収まりきらなくなったので、衣服を着替える必要が出てきたのだ・・という比喩も面白い。幕藩体制は民間の力を活用できなかったのだ。


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【読書録】沈まぬ太陽(五)会長室篇・下

2021-03-30 23:10:14 | 読書録

山崎豊子/新潮文庫

ようやく読み終わった。

ちょっと切ないエンディング。

でもこういう幕切れの方がリアリティに富んでいるかもしれない。

それに全く希望がないわけじゃない。

前巻では、改革に向けて走る痛快を味わったが、本巻では抵抗勢力。。政治家まで巻き込んだ利権体質に半ば呆れつつ。。。

株主優待券、ペーパーカンパニー、金融債、プラザ合意直前に結んだ不可解な10年もの為替予約、・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

取材協力者が文庫本の一ページにびっしりと実名で載り、かつそこに載っていない取材協力者が200人以上いるという、山崎氏の取材力のすばらしさ。

それでも本作は小説である。モデルになった人がいる場合といない場合があり、モデルとなった人がいる場合でも人格描写が異なっていることもある。そういうことには留意し、割り切って読む必要がある。とはいえ、浮き彫りにされた体質やさまざまな人間模様に、自分がまだまだ世間知らずであることを思い知らされた。


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【読書録】眠れなくなるほど面白い微生物の話

2021-03-29 22:35:08 | 読書録

山形洋平/日本文芸社

この本は面白い!

コロナ感染者数リバウンドの今日この頃、微生物といえばウィルスばかり思い浮かべてしまうが、発酵食品コーナーが予想外に一番面白かったなぁ。

たとえば、ワインとビールと日本酒の発酵の違い。

 ワイン・・単発酵

 ビール・・単行複発酵

 日本酒・・並行複発酵

だという。

 ワインは原料の果汁が甘いから、酵母を加えるだけでそのまま発酵させることが出来るから単発酵。

 対して、ビールや日本酒は、まず原料を糖化させてから発酵させる・・つまり糖化工程と発酵工程の2工程必要だから複発酵。

 ビールは麦芽を砕いたものとお湯を混ぜ、麦芽のアミラーゼを使ってデンプンを糖化させるが、糖化後、粕を取り除いて麦汁を回収し、これに酵母を加えて発酵させる。つまり糖化工程と発酵工程がはっきりわかれているから、単行複発酵。

 一方、日本酒は麴(蒸米に麹菌というカビをはやしたもの)を使う。麴と蒸米と水と酵母を同時に仕込み、麴がデンプンを分解してブドウ糖にし、ブドウ糖を酵母が食べてアルコール発酵する。つまり糖化工程と発酵工程を同時並行で進めることができるのだ。だが、一度に大量にはできないので、三段仕込みという方法を使う。最初は全体の2割に満たない量で仕込みを始め、1日置いて、2倍量の麴と蒸米と水と酵母を加え、4日目に3~4倍量の麴と蒸米と水と酵母を加えるんだとか。2工程同時並行で出来るけど、少しずつやらなきゃいけないんだね。

で、そのありがたい麴とコウジカビの関係はというと、コウジカビはちょっと広い概念(属名)のため、いろんな種類があり中にはカビ毒を作るものも含まれる。なので発酵食品を作るために使われるものを麹菌と呼び、カビ毒を作るコウジカビとは区別しているという。

そして、みそ・しょうゆを作る時の麹菌は、日本酒を作る時の麹菌とは種類が異なるそうで、大豆などのたんぱく質を分解する能力もあるものを使っているとか。

コウジカビと麹菌と麴、味噌や醤油の麴菌と日本酒の麹菌・・・全部いっしょくたにしていたけれど、区別されることが分かってすっきりしたわい。

チョコレートも発酵食品だ。

カカオ豆を発酵させるって話、ベトナムでも聞いたなぁ。

カカオ

どういう発酵が行われているか、ついていけないぐらい細かく書かれていたけれど、アルコールも作られるし、乳酸菌や酢酸菌も活躍。脂肪酸なども出来るらしく、いろんな菌のいろんな作用のおかげでチョコレートの風味が出来上がるらしい。

食いもんの話というのはやはり読んでて楽しいね。病気の話ばかりじゃなくてよかった。


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今シーズンの語学番組を振り返って

2021-03-28 21:47:45 | 今度こそハングル

去年もこの時期に振り返っているので、備忘的に一応書いておきたい。

今年は、ハングルを新たに課題に加えたので、

テレビは

 ・旅するためのイタリア語
 ・旅するためのドイツ語
 ・旅するためのフランス語
 ・テレビで中国語
 ・テレビでハングル講座

ラジオストリーミングは

 ・入門ビジネス英語
 ・実践ビジネス英語
 ・まいにちイタリア語
 ・まいにちドイツ語
 ・まいにちフランス語
 ・まいにち中国語
 ・まいにちハングル講座

をとりあえず、こなした。(ラジオストリーミングはあと一週間残っているけれど。)

このコロナ禍で、語学番組は大変な影響を受け、テレビならではの海外ロケを含む「旅する〇〇〇語」はできなくなり、「旅するための〇〇〇語」と名を変えて、スタジオでのディスタンスか、リモート収録となり、海外シーンは過去の名場面かNHKアーカイブスっぽいものになった。また中国語も例年最終月に行われていた中国ロケはなかった。

だが、各語とも本当に、工夫して収録されていたので、まずは番組を続けてくださってありがとうという気持ちでいっぱいである。

個人的に悔やまれるのは、ハングルはほとんど聞き流すだけで終わってしまったこと。過去何度も挫折しているから、とりあえず聞いただけでもよしとしたいところであるが、テレビの最終回で満島真之介君があそこまでしゃべれるようになっているのを見るにつけ、私は何をやっていたのだろうという悔しい思いが込み上げてきた。

満島君・・大河ドラマ「青天を衝け」でも活躍中で、ハングル講座の時と違ってニコリともしない。ちょっとギャップに萌えてしまうが、なんと来年度もハングル講座に出るらしい。あんなに上手になってしまって、また初級からやるのかなぁ。それともちょっと違う出方をするのかは楽しみであるが、私がますますついて行けないのではと、心配。

また、長年続いた杉田敏先生の実践ビジネス英語はこの3月末で終了し、4月からは入門ビジネス英語を担当されてた柴田真一先生によるラジオビジネス英語が始まるという。ちょうど私が社会人になった時、「やさしいビジネス英語」という形で杉田先生が担当されていて、当時はストリーミングもなかったから、リアルタイムでラジオを聴くか、ラジカセで録音しなければならなくて、めんどくさくて続かなかったなぁ。それに今の実践ビジネス英語より難しかったような気がする。近年、再度聞き始めて、アメリカの企業文化や、社会の様子の勉強になって、英語そのものよりも内容が面白くてなんとなく続いていたのだけれど、逆に聞き流しモードになりすぎて、ちゃんと勉強できていなかったのが悔やまれる。

しかし、ラジオとテレビ、こんだけの番組を全部聞くのは本当に疲れる。電車の中というのは結構聴けるもので、会社が休みの時に同じ量を家で聴こうとするとかなりしんどい。なので祝日のある週はこなすのが大変だった。

またこんだけ聞いているとテキストの量も膨大になってくるので、まずはテレビはテキストを買うのをやめた。ラジオに関しては、この3月だけKindle版を試してみた。しかし書き込みができないのと、英語以外の言語は単にPDFみたいな画像が貼ってあるだけなので、単語や言い回しをコピーして保存することもできない。紙のテキストより頭に入ってこないし、手首も疲れるし、スマホを落とす危険も高まるので、当面また紙のテキストに復帰することにした。

来年度は、もっと自分の身に付くように・・しかし燃え尽きないように、ほどよいテンションで続けたい。


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【読書録】ディズニーCEOが実践する10の原則

2021-03-28 18:45:46 | 読書録

ロバート・アイガー/早川書房

この本は本当に面白かった。ABCテレビの下っ端時代、完璧を目指す上司の下、厳しい仕事に耐え抜き、ABCテレビ内で出世していくが、ABCがキャピタル・シティーズ、さらにディズニーに買収されても生き残り、ディズニーのトップであるマイケルを支える存在にある。

さらに内紛が起こり、マイケルが去った後の後継者として、15回も面接を受けさせられ、数か月にわたる面接とプレゼンテーションを経てディズニーのCEOになる。

その後、ピクサー、マーベル、ルーカスフィルム、21世紀フォックスを傘下に入れていくわけであるが、それぞれにドラマがある。特にピクサー買収に関わるスティーブ・ジョブズとのやり取りはかなり感動的である。

前任CEOのマイケルとスティーブ・ジョブズの仲は険悪であり、アイガーがCEOになって、スティーブ・ジョブズが率いるピクサーの買収など誰もが思いつかず、大反対する中、アイガーはスティーブに直談判しに行った時のシーンはとても印象的。スティーブはホワイトボードを使ってディズニーに買収されるプロコンを整理しようとする。案の定、デメリットばかりが洗いだされるが、数少ないメリットこそ重要と考えたスティーブとアイガーとの間に信頼関係が芽生える。

そしていよいよ買収の発表日。発表直前にスティーブはアイガーを連れ出し、自分のガンが再発したことを告げる。それでも方針は変わることはなかった。iPhoneを3GS時代から愛用している私が知らなかったスティーブの姿であった。

アイガー氏は下っ端時代から、どのポジションにいても、その立場でベストを尽くしていた。その誠実な姿勢が信頼関係を勝ち得ていく。彼は、強化したい分野の人が欲しいから買収をするのであり、買収後も人およびその会社らしさを大切にする。「買収」というものを敵対的なものばかり考えていた私は、本書を読んでだいぶイメージが変わった。

そして、去年から金曜ロードSHOW!で毎週映画を見るようにしていてよかったな。今までのように全然映画を知らない状態でルーカスフィルムの話を読んでも、多分分からなかっただろう。

いままで私がよく知らなかったアメリカの企業文化・・・どこの国にも陰湿な人達はいるんだな・・・という話を含め、もっと知りたい気持ちになった。私は世間知らずで、日本の企業文化さえ、知っているとは言えない状態だが、自分が経験できなかった世界を書物を通じて知る喜びのようなものを、この本を読みながら感じた。

 


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今日は快晴

2021-03-27 22:42:41 | お散歩・植物観察

いつも行っている鍼治療を保険扱いにしてもらうために、定期的に医者に通っているのだが、最近はそこに健康診断結果も持ち込んでセカンドオピニオンを頂戴している。去年、それで処方されることになった薬のおかげで、今年の健康診断ではよい結果が出ていたので、今年も人間ドッグの結果を持って行った。

ま、面倒くさいと思いつつ、今日は快晴の中、桜もほぼ満開で、医者への道すがら、密にならないところで沢山桜の写真を撮れたのは儲けものだった。

ほんのちょっとつぼみの残っている木もあるが、つぼみはつぼみでピンクが濃いので愛らしい。

で、診断の結果、人間ドックでは「軽度な所見は認められましたが現時点で特に心配はいりません)と書かれていた項目が、「いやいやもう治療の開始が必要です」と言う話になり、薬がまた一種類増えた。

その後、鍼の先生の所にも行き、近くの公園の花々も堪能。

菜の花も青空に映えて、光るように美しい。

青みがかかったハナニラの群落も、なかなかイイ感じに。

生き生きと、とても可愛らしい。


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金曜ロードSHOW!『バイオハザード』を見て

2021-03-26 23:06:35 | 映画・番組等、各種鑑賞録

バイオハザードって、確か以前途中から見たことがあって、何でこんなエグい闘いを強いられているのか今一つピンとこなかったのだが、今回最初から見てやっと状況が分かった。(最もエグい場面は、放送の都合上編集してあったけど)

ただ、暴走する女王レッドクイーン(最先端かつ高性能の人工知能)を強制シャッドダウンしに行く人達が、1人の技術者を除き、あんなローテクでいいの?という素朴な疑問はあったけど。

それにしても主演のミラ・ジョヴォヴィッチは素敵だ。どんなにエグく、汚く、破滅的な環境に置かれても、あのように美しさを貫けるのはうらやましい限りである。

以前バイオハザード2が広告されていた時、拳銃を持つミラ・ジョヴォヴィッチの姿が、同僚女性に似ていてね、彼女にそれを指摘したら「何をおっしゃるんですか、さぶり姐さん」とか言ってて・・・働き者のとてもイイ子だったよ

という話はともかく、AIだの感染だの、ワクチンだの・・・2002年の映画なのに、とても新しく感じるよ。


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【読書録】眠れなくなるほど面白い建築の話

2021-03-25 23:08:15 | 読書録

スタジオワーク/日本文芸社

この本は面白い! そしてこの手の建築の本をもっとどんどん読みたい! そんな気にしてくれる本だ。

日本建築、西洋建築、和洋折衷建築、お寺、神社、お城、茶室、現代の耐震・免震・制震建築、木造建築の板の使い方・・要領よく説明しながらも、そのカバー範囲は広い。

今までも建築の豆知識本は色々読んできたが、明治の擬洋風建築をしっかり採り上げている本を初めて見たぞ。例えば長野県松本市の旧開智学校。教科書に小さく載ってる有名な学校だが、あれは全体的に洋風に見せているが細部に和の要素をちりばめているのだ。

確かに唐破風があるぞ。屋根は瓦葺き。石造りに見える部分、なんと漆喰塗りで模造しているのだ。でもちゃんと全体として調和しているのが素晴らしい。中学の頃、修学旅行で見たことがあるような気がするんだが、そんな説明は受けなかったぞ。

また、日本史や世界史の教科書にちょろっと載ってた、この時代は〇〇様式の建築物が建てられ・・みたいな味気ない説明。

例えばこの本が言うように「寝殿造って実はワンルームなんだ」って一言書いてくれればグンと興味がアップするわけである。

そして、その時代の建築物は、前時代の何が継承され、何が変わったのかが教科書にほとんど書かれていなかった。

この本によれば、例えば寝殿造と書院造って連続性があって、寝殿造が屏風や几帳、衝立などによって部屋を区切り、状況に応じて場を作り変えていたのに比べ、書院造になると襖や障子戸で部屋を区切っていくようになる。なので、書院造のすべての建具を外せば寝殿造そっくりになるのだが、大きく変わったのは天井と床だ。・・こんなふうに言われると、なるほどと思う。

また、日本家屋は夏向きにできており、冬は家全体を温めるのは無理なため、体を直接温める(ドテラ・カイロ・こたつ・・)方法を取ったという、聞いてみれば他愛のない話かもしれないが、それが日本家屋ならではの特徴だなどとは、いままで考えたこともなかった。

とにかく目からウロコな話でいっぱいである。

※ちなみにこの本を美容院で読んでいて、また美容師さん達が興味津々に覗き込んできて、「こんどは建築家になるんですか?」などと聞いてきた。さすがにそれは無理だ~。


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近所の神社で

2021-03-24 23:45:51 | お散歩・植物観察

去年は、密を避けるため、桜の名所には近づきもしなかった。

だが、先日の県知事選挙で、投票所になっていた近所の神社に行ったところ、嵐の中、一本しかない桜が、満開に近い花を咲かせながら、大風に耐えている姿に感動した。ここなら密にならないから、是非近日天気のよい日に撮りに来ようと思ったのである。

今日は、早出の時差出勤だったので、本来であればもっと早く帰って来れるはずだったのだが、帰りの電車が大幅に遅れたため、ちょっと日が陰って、青空も薄くなってしまったのが残念。

でも久々に桜の木の写真が撮れてうれしい。


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【100分de名著】災害を考える

2021-03-23 23:03:50 | 読書録

今回の100分de名著のテキストはKindle版で購入してみたのだが、そのせいなのか、それともスマホで読んでるのが行けないのか、そもそも私の頭が悪いのか、早々に読み終わったにもかかわらず、放送を見ながら悶々としていた。

「麒麟がくる」で足利義昭役をやっていた、滝藤賢一さんが朗読で、将軍役の時とはまるで違う髪型にびっくり。

キャ・・将軍様の髪が爆発してる・・・いやいや、逆にこちらの方が良く似あってて、将軍役の時よりカッコいいではないか・・などと余計なことばかりに気を取られてしまい・・・。

ごもっともなれど、なんとなくきれいごとのような文章ばかりが並んでいると思って、なかなか入っていけなかったのだが、テキストを読んで一番分からなかった池田晶子さんの「14歳からの哲学」で、初めてガツンと入るものを感じた。

池田晶子さんってとっても美人。でも残念ながら46歳で亡くなってしまった。

「14歳からの哲学」はこれから14歳になろうとする実在の「君」に語りかけるように書かれたものだというが、ふと自分の14歳の頃を考えると、きわめて厭世的で、何をやってもうまく行かず、表面的にはまじめな生徒で通っていたかもしれないが内面はとてもグレていた時期だ。

そんな時期にこの文章を目にしても、まっすぐには受け止められなかったかもしれない。

だが幸い本書は14歳の人限定に書かれたものではない。

番組で一番心惹かれたのは、「悩む」のではなく「考えろ」という点。

悩むというのは、自分の中を堂々巡りしているようなもので、内に閉じている世界。

考えるというのは、逆に外に開かれている世界。

そうね、私は今までの人生で大いに悩んできたけれど、あまり考えて来なかったわね。

記憶力と勘と記録好きで乗り越えてきた。分からないことがあったら、すぐに調べたり聞いたりして、分かった気になって満足してしまう。

問題解いてて、わかんなかったらすぐ回答みて、それを覚えてテストを乗り切るということばかりやってきたツケが回ってきたんだわ。

あるいは、くよくよ悩んで一睡もできなかったことが何回もあり、もう何も考えないようにしようなどと現実逃避していたこともあったっけ。

・・・・・・・・・・・・・・

自分で考えに考え抜いて出した結論なら、仮にうまく行かなくてもある程度納得もでき、得られることも多いだろう。

だが、あまり考えずに人のアドバイスに従ってうまくいかなかったら、「あいつの言ってたことに従って失敗した」などと逆恨みするだろう。

ということを考えると、自分はもっとちゃんと考える癖をつけた方がよい・・と思った。


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【読書録】眠れなくなるほど面白い脳の話

2021-03-22 23:34:52 | 読書録

茂木健一郎/日本文芸社

脳に関する本は、時々読んでいるのだが、読むたびに発見がある。

この本を読んでいいなと思ったキーワードは、大きく分けると以下の二つ。

1.歩行禅・マインドフルネス瞑想・・・デフォルトモード・ネットワーク(DMN)

2.アハ!体験・・・ひらめきの重要性

 

1は、何も考えていないぼーっとする時間により脳のストレスを解消するという話。実は私はこれが苦手でね。ぼーっとしている時間は、あるにはあるが、何も考えてないんじゃなくて、何かを考えちゃってるんだよね・・妄想に耽ってたりして。

実は、このぼーっとしている時間に、脳は何かの課題に取り組んでいる時の20倍も働いているんだって。脳内の整理をしているんだね。

最近話題のマインドフルネス瞑想は、そのための方法論の一つだけど、「判断しないこと」「今この瞬間に意識を向けること」が大事なんだそうだ。若い頃、瞑想道場みたいなところに行ったことがあるけれど、私は瞑想をすると雑念の嵐でね・・・しまいにはフィギュアスケートのスピンのように思っていることがぐるぐる回りだしてしまう。こういうのはダメなんだね。

もう一つの方法として歩行禅というのがあるらしい。頭の中を空っぽにして、音楽も聴かずに静かに歩く。1回10分以上は歩き、無の境地になるまで歩くんだそうだ。私は整体の先生から、膝のリハビリのために荷物をなにも持たずに歩くことを勧められているので、そろそろ膝の調子も解放に向かっているので、始めて見ようかな。

2は、ひらめきのクセを付けるということ。アイデア出しのトレーニングをすると、最初は1日1個も出せなかったものが、30も40も出せるようになるんだとか。じっと考えて頭をフル回転させたら、リラックスさせるを繰り返す・・「これだ!」という脳内が明るくなるような感覚がアハ!体験である。そしてこのひらめきこそ、AIにはまだ出来ないことなんだ!

そうだな、最近物事をじっくり考えてないな。じっくり考えもしなければ、何も考えないこともしてない。私の脳内はちょこちょこっと楽な考えをだらだら続けてるだけなのだ。

もう少し締まりのある脳の使い方をした方がよさそうだな。


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【DVD鑑賞録】プッチーニ/歌劇 《トゥーランドット》

2021-03-21 21:55:18 | オペラ・バレエ鑑賞

格安の値段で買ったのに、なかなか消化できないプッチーニ全集。コロナ禍で集中力を失った私にとって、オペラを見るのはなかなか至難の業なのだが、ようやくトゥーランドットを見終わった。

トゥーランドット/エヴァ・マルトン(ソプラノ)
カラフ/ホセ・カレーラス(テノール)
リュー/カーティア・リッチャレッリ(ソプラノ)
中国皇帝/ヴァルデマール・クメント(テノール)
ティムール/ジョン・ポール・ボガート(バス)
ピン/ロバート・カーンズ(テノール)
パン/ヘルムート・ヴィルトハーバー(テノール)
ポン/ハインツ・ツェドニク(テノール)
役人/クルト・リドル(バス)、他
ウィーン少年合唱団
ウィーン国立歌劇場管弦楽団&合唱団
ロリン・マゼール(指揮)

演出:ハロルド・プリンス

収録時期:1983年
収録場所:ウィーン国立歌劇場(ライヴ)

マルトンのトゥーランドットは、以前、中国の京劇のように、槍を何本も背負った姿の演出(メトロポリタン)を見ているが、このDVDではまるで違う。服装はまるで中国的ではない。仮面をかぶった姿が怖い。

むしろカレーラスが素晴らしい。いままで見たカレーラスの作品の中では最高に近い。ドミンゴのカラフとはまた違ったすがすがしさがある。

そしてリュー役の、カーティア・リッチャレッリも。とても美しくて上品だ。以前メトロポリタン版を見たときは、リュー役に全く感情移入できなかったが、彼女の歌い方ならわかる気がした。

京劇をイメージしているのか、顔を不思議にペイントしたり仮面をかぶったりしている人物が多かったが、歌声はどの人もすばらしかった。ピン・ポン・パンにここまで聞きごたえがあるとは。

そして、合唱とオケの素晴らしこと。

私の安くて小さいDVDプレイヤーで見ても、巨大なスケール感を感じることができる、素晴らしい演奏だった。

 


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うま辛味噌チキンステーキを作ってみた

2021-03-21 21:24:28 | 下手くそ料理帖

毎日ちゃんと自炊してるんだが、どれもレシピ要らずの焼肉ばかりでね。

久しぶりに、レシピ見て作って見たくなったんで、これを参考にしてみた。

▼うま辛味噌チキンステーキがしっとり柔らかで激うま

鶏の胸肉って、漬け込めば柔らかくジューシーになるけれど、このレシピは漬け込まないのに柔らかいんだよね。多分、下味をつけるときに、醤油プラス片栗粉を塗っているせいだと思う。片栗粉のせいで旨味が凝縮されるのかな。

【材料:2人分】
鶏胸肉…1枚(300g)
醤油…小さじ1
片栗粉…小さじ1
ごま油小さじ1
みそ…小さじ2と1/2
醤油…小さじ1
酒…大さじ1
砂糖…大さじ1/2
みりん…小さじ1
豆板醤…小さじ1/2
おろしにんにく…小さじ1/2
黒コショウ…適量

鶏胸肉は観音開きにして、開いたところとはちょっとずらした位置で半分に切る。

片栗粉と醤油小さじ1ずつ肉の表面にまんべんなく塗る。もともと鶏が入っていたパッケージを作業に使用。

ごま油を敷いたフライパンに、鶏肉を皮目の方から乗せる。ブロッコリーも一緒に炒める・・といいたいところだが、先日食べきって芯と葉しか残ってないんで、芯の固い表面を取り除いたものを乱切りにしたものを加える。これで蓋をして中火で3分。

ひっくり返してさらに3分。

鶏とブロッコリーをのけておいて、フライパンの底にたまった鶏の油に、みそ、醤油、酒、砂糖、みりん、豆板醤、おろしにんにくを加え、

弱火にかけて全体を溶かし、

さっきどけておいた鶏肉をフライパンに戻し、中火で絡めるように炒めて、黒コショウふりふりして出来上がり。

とっても柔らかく仕上がったよ。10分前後で出来るスピードおかずだ。豆板醤と味噌を混ぜてるから、少しピリ辛で美味しい。

※半分を明日用にとっておこうと思ったが、夜食に食べてしまったよ。味がしみて、さらにおいしくなってた。


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トランペットレッスンノート 8冊目突入

2021-03-21 14:35:34 | ただの日記

トランペットだけでなく、声楽やバイオリンも一応ノートをつけているのだが、トランペットだけがどんどん冊数を重ねているのは、トランペットのレッスンがほとんど基礎練で、かつ先生がホワイトボードを使って図を描きつつ、よくしゃべる先生だからである。(声楽やバイオリンは、楽譜に直接先生の注意事項を書いてしまうからね。)

一冊終えるのに、一年強かかったけど、その間、2度の緊急事態宣言で、レッスンが3ヵ月半も休みになっているのだから、結構なスピード感だかな。

レッスンが休みの間も相当練習したから、自分にとってこの一年は結構大きかったと思うよ。


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地味だけど・・・満開だ

2021-03-20 23:59:42 | お散歩・植物観察

最近、やたら疲れる。

色々自粛している中で、家の中でやっていることの密度が濃くなったせいもある。これでコロナ禍が収まって、もとの生活が100%戻ってきてしまったら、私はつぶれてしまうかもしれないぞ。喜ばしいはずのことが喜ばしくないなんて、私はゆがんでいるな。

ということで、今日も疲れた足を引きずって鍼に行く。

おお、土佐水木が満開だ。

以前も当ブログに載せているが、スマホカメラがレベルアップして、よりよい写真が撮れるようになったので、載せておこう。

下から見るとこんな感じだ。

横には雪柳が、今を盛りと咲いている。

下の方にはカラスノエンドウかな。雑草だと思ってみくびってはいけない。

この草には

土地に窒素を供給する役割
虫の生態系を豊かにする役割
土を守る役割

という大事な役割があるんだそうな。

季節の変わり目でやたら疲れるけれど、なんとか乗り切らねば。


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