テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

レコード制作機 アトムレコーダー (Vanrock Recorder, Model E-101)

2016-02-15 12:24:25 | Weblog

今日お預かりしたのはレコードのカッティング・マシンでこれまでにも3機種を手掛けたがどう
もそれらとは構造が異なる様だった。 この種の物の修理、改造に付きましてはこちらの ホーム
ページ https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。

カッティング・マシンではリニア・トラッキングが使われるがこれまでに手掛けた物は全てカッティ
ングの針が動く方式だったが、今回の機種はターンテーブルが動く (メーカーではターンテーブ
ル・スライドシステムと呼んでいた)方式を採っている。

その後内部の構造を細かく診てみたが撮影したカメラを持ち帰るのを忘れて仕舞ったので明日ア
ップすることにしよう。  内部にモーターは3個在り、一つはターン・テーブル駆動用、二つはター
ン・テーブルを移動させる物の様で片方は比較的高速で移動させる為のDCモーター、もう一つは
カッティングに伴い、トラックを一つ一つ移動させる為のステッピング・モーターの様だった。
 これら二つのモーターはターン・テーブル駆動の要となるボール・スクリューに繋がっているが二
つの間にはクラッチの様な物が必要になるハズだが、その構造がハッキリせず、二つが繋がった
ままの様なので正常な動作は望めず、また幾つか設けられているリミット・スイッチもどれも機能せ
ず道のりは非常に遠そうだった。 回路図等の資料が在れば謎は解き易いのだが! 

上の画像で見えているボール・スクリューの左端に見られる構造物の目的、役割が不明。 片方
はDCモーター(比較的高速)、もう片方は別のモーター(比較的低速、後でACサーボ・モーターで
は無いかと気付いた)で回転させておりどちらを採るのか甚だ謎である。

2月16日 午後昨日の続きに取り掛かった。 

基本に立ち返り電源から動作を確認して行った。 +24V、+6?Vは問題無かったが-の電源に
出力が診られなかった。 下の画像の左 (2SB596使用) が-用電源。

上のトランジスタに問題は無く、下のツェナーかと想われたが結果これにも問題は無かった。

結果分かったのは-電源は他のものと異なりコモンが繋がっておらず、独立していた。

一応ターンテーブルはスライドすることも有るのだがその法則が不明。

ステッピング・モーターでは無いかと想像したモーターを駆動している信号を診てみた。 どうもス
テッピング・モーターでは無くACサーボ・モーターの様だった。 駆動信号に問題は無く、モーター
は回っているのでは無いかと上の部分を外してみた。

想像通りACサーボモーターと想われるものは回っていた。 (上の画像で赤く塗った部分) 構造
から左に見えている大きなプーリーとの間にベルトが在ったハズだが無くなっており、単に糸クズ
の様な物が残っているだけだった。 (通常溶けたベルトの痕跡が残るのだが?)

手元に在ったゴム・ベルトを掛けてみたが若干不安定だったので、下の様にベルトを作った。

これでターンテーブルをスライドさせることが出来、一瞬直ったかと想ったがそうは行かなかった。

もう一方のDCモーターを動力源とする側のベルトも若干緩かったのでベルトを作ってみたが変化
は無く、寧ろ逆効果の様だった。 想定した時間の3倍程を費やしたが好結果は得られ無かった。

2月17日 午後友人のMさんが手伝いに来てくれたので彼にもクラッチ?部分を見て貰ったが矢張
り動作原理等不明だった。 実際に動きを見て貰ったが『チャント動いているよ』と云われ自分でも
細かく見てみたが確かに Recording 時、ターンテーブルは本来の方向に動いていた。 移動量が
少なく見逃していた様で反省しきり。 先ずは一度ご依頼主にお使い頂いてみることにした。

2月20日 昨日ご依頼主から今日は受け取れなかったとの連絡を頂いたが、今日は動作は完璧と
の嬉しいご報告を頂いた。 良かった!

2月28日 滅多にコメント管理を開かない為遅くなりましたが(こちらにコメントを頂いても連絡先が
記されて無いと直接回答が出来ません)ご丁寧に有難うございました。 残っていた細かい繊維カ
スの謎が解けました。


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