友人が英国から購入したと云う B&O のラジオ2台を修理と改造の為に持って来た。 この種
のラジオの修理、改造に付きましてはこちらのHP http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお
問い合わせ下さい。
1台目は Beolit 600 でMW,LW は良好に機能していたが FM の音量が非常に少なく、またボリュ
ームのツマミが欠落していた。
4月23日 修理に取り掛かった。 MW、LWには問題が無くFMも一応受信はしているので問題は
直ぐに見付かるのでは無いかと考えていた。
地元のFM局では可成り音声出力も大きかった。 FMの高周波増幅が怪しかった。
FMの高周波増幅段のトランジスタ BF115 のE-B間の電圧が可笑しく開放の可能性が高かった。
予想は的中しトランジスタ交換後感度はドラスティックに増加した。 FMを日本バンドにした。
パターン面に余裕があったのでパターン面にトランジスタを置いた。
音質調整用ツマミを外し音量用とした。
4月27日 外部入力用のケーブルを作り動作を確認し終わりとした。
2台目は Beolit 707 だがこちらは低周波は生きていたが、全てのバンドが機能しなかった。
こちらはボリュームと音質調整のツマミが共に欠落していた。
回路には可成り修理を試みた形跡が診られた。
4月23日 こちらは可成り重症で低周波以外全く動作しておらず下のIFユニットが怪しい。
このiFユニットはFMの場合IF3段目、またAMの場合はIF2段目として機能している。
しっかりシールドされており一切外部から内部を当たれず仕方無く時間を掛けて取り出した。
B&O のパターン図は部品面から見た物なので回路を追い難い(何も無いよりはズットましだが)
実際の基板(パターン面)とパターン図を対比させた。 左右反転しているのがご覧頂ける。
何とか外しアレコレ試みたが今日は時間切れとなった。 このIFユニットの前段のIFTも怪しい。
IFユニット内の動作確認が出来る様になったのでトランジスタの各電圧を診てみた。 若干定格より
は低いが動作しないレベルでは無さそうだった。 念の為トランジスタ BF198 を診てみたが問題無
前段のIFTが怪しかったので先ずFM用を外し、回路図と共に我が家に持ち帰った。
4月24日 回路図から昨夜目星を付けておいた部分を診てみた。 当初 FM,AM 両IFTの2次側が断
線しているのかと想われたが実際はAM用、468KHzの物の2次側が内部で断線している様だった。
次いでAM 用 IFTに取り掛かった。
スチコンの脚に緑青がうっすらみられた。 ところがコイルの断線箇所が何故か見付からない。
リッツ線が内部で断線しており、スチコンのリードに緑青が診られたと云うことは製造時か
コイル(内部?)に酸性の何かが混入していたのでは無いかと想像出来る。
最早修理は諦め別のIFTを組み込むことも考えたが試みに巻き線を解いてみた。
長さは25cm程で助かった。 同様のリッツ線が無く0.2φのポリウレタン線を使った。
今日は家の者が急遽入院することになった為、午後早々に仕事場を後にした。
4月25日 AM用のIFTを組み立て、基板に戻した。
良好に機能し、FMも日本バンドに改造した。 Beolit 600 もそうだが非常に感度が高い。
サテ2台共良好に機能する様にはなったが音量、音質のツマミを如何にして作るか? 道のり
は未だ未だ遠い!