今日お預かりしたのはお父様が使っていたと伺ったパイオニアの S-71X セパレートステレオで
昨日群馬からお持ち帰りにになり今朝こちらに届けて頂いた。 この種の装置の修理のご依頼
はこちらの ホームページ http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願い致します。
想像以上に重量が有り作業場に運び込む為には通路に置いて有る物の上を通さねばならず難航した。
早速通電してみたがフォノ入力は機能しレコード針の部分を触るとノイズが出たが、ラジオ部分
は AM/FM 共全く機能しなかった。
先ずはターンテーブル部分に取り掛かったがターンテーブルは全く回転しなかった。
アレコレ試みている内にモーターは回転する様になり一応プーリーは 33, 45, 78 rpmで回転した。
ところがターンテーブルを支えている上の中央部分が全く回らずターンテーブルは当然回転しない。
構造が分からず難航したが分かって仕舞えば なるほど となった。
3つのネジでターンテーブルを固定しているが、中央の突起部分が回転するのでは無いかと考えて
いたがこれらは一体構造だった。
もしかしてと後ろからネジ止めしてあったシャフトを可成りの力で回してみた。 先日買ってお
いたネジザウルスが大いに役立った。 しかし何ともシッカリと固着していた!
少し潤滑油を加え元に戻したがシャフトは良好に回転する様になった。 永年放置されていた様
なのでグリスか潤滑油がシャフトを完全に固着させていた。
結果ターンテーブルは無事回転する様になりカートリッジも生きていたのでこの部分は完了。
期せずしてオートリターンの機能も良好だった。 次はチューナー/アンプ部分に取り掛かろう。
シャーシー内部にはホコリも無く可成り綺麗な状態だった。
取説と回路図も添えて頂いたので大いに助かる。
ラジオ部分に取り掛かった。 AM は切り替えスイッチに問題が在った様で直ぐ動作する様になった
がFMが機能しない。 ところが同調指示はFMでも良好だったのでリミッタ (6AU6) が怪しかった。
FM の IF Amp 2段目のプレートまでは良好に機能していた。
V9 リミッタ (6AU6) のプレートでは信号が出ていなかったので交換した結果良好に機能し出した。
FM ステレオの表示も良好に機能していた。 連続運転を開始したが、この後はペーパー・コンデ
ンサの交換に取り掛かろう。 2軸のボリュームにガリが診られたが同じ物は最早入手困難。
1月27日 ペーパー・コンデンサの交換に取り掛かった。
上面の汚れも少し拭いておいた。
ターンテーブルをキャビネットに組み込み動作を確認したが何故か殆ど回転しなかった。
仕方なく再度作業台に運び動作をみてみたがモーターの取り付け高さに問題が見付かった。
3つの取り付けネジの一つにゴムブッシングを加え高さを調整した。
高さも接合面も良好になったので再度組み込んだ。
ターンテーブルの動作は良好になり、オートシャットオフも良好だった。
ところが引き取りにいらしたのでラジオ部分を動作させ、次いでターンテーブルを動かそうとし
たがまたもや動かない。 仕方なくターンテーブル部分を外し再度診させて頂くことにした。
ドライブシャフトとプーリー間の接触が気になったので全体を洗浄した。 次いでこれまで1ヶ所の
高さを調整しただけだったが3か所全ての高さを調整する為にゴムのブッシングを加え、ワッシャー
で微調整を行った。 作業台の上では動作は良好だったが、キャビネットに納めてどうなるか?
1月28日 今日も動作を診てみたが何故か回転せず再度取り組んだ。 プーリーのテンションの掛
け方を少し変えてみた。 他にプーリーを洗剤で洗った。
高さも更にワッシャーを加え微調整した。