龍の声

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「ミッドウェー海戦②」

2018-08-01 06:38:41 | 日本

◎ミッドウェー海戦が与えた影響

日本はミッドウェー海戦により、主力空母4隻を失い開戦から続いた快進撃が大きく削がれ、短期決戦を目指した連合艦隊司令長官山本五十六の計画は崩れた。
日本は航空戦力の低下から米本土方面への侵攻を諦め、オーストラリア北部のソロモン諸島を占領しオーストラリアを孤立させ戦争から脱退させるべく米豪分断に主作戦を切り替え、新たにソロモンでの死闘の幕が上がった。
また戦艦の伊勢、日向は少しでも4隻の空母穴を埋めるべく艦後方に飛行甲板を備えた航空戦艦に改装された。


◎ミッドウェー海戦・運命の5分間とは?

日本の3空母「赤城」「加賀」「蒼龍」が被弾するのが後5分遅ければ攻撃隊が発艦する事ができ、ミッドウェー海戦の勝敗はわからなかったと言われ、『運命の5分間』と呼ばれていたが、後の調査で被弾が5分遅れていても攻撃隊は発艦でき無かったとされている。
 
でも、もし、
日本が先に米空母を見つけていたら?
爆弾への換装をする前に米空母の存在を知ることができたら?
山口提督の進言通り空母発見と同時に攻撃に移っていれば?
空母の護衛部隊がもっと多かったら?
そもそも年功序列で任命された南雲提督でなく航空戦に長ける山口提督が指揮官だったら?
 

◎まとめ

まず日本海軍の仕組みに問題がある。
連合艦隊司令長官が指揮を執り、軍令部が作戦の立案する。
故にミッドウェー海戦において現場で指揮を執る南雲中将には、
連合艦隊より「敵空母の殲滅」
軍令部より「ミッドウェー島の攻略」が命じられていたとも言われている。
 
更に日本はミッドウェー海戦、陽動のアリューシャン列島侵攻に約350隻もの艦艇を動員したが実際に戦闘をしたのは南雲機動部隊のみで、アメリカ太平洋艦隊司令長官のニミッツ元帥は「陽動とかしないで数でゴリ押しされたら負けてた」と言っている。

※ニミッツ提督は、日露戦争でバルチック艦隊を破った東郷平八郎提督と会ったことがあり尊敬していた。
 
準備不足なのに知者は知に溺れる戦いだった。
現代でも「ごり押しも立派な作戦である」