8月14日(ブルームバーグ):ドイツ政府は、ユーロ圏を分裂の差し迫った危機から守る最後の手段として、欧州共同債を発行する可能性をもはや排除していない。独紙ウェルト日曜版が匿名の複数の政府関係者の話として報じた。
同紙が独Ifo経済研究所のエコノミスト、カイ・カルステンセン氏の試算として伝えたところによると、共同債の発行でドイツの金利負担は2.3ポイント上昇し、債務総額2兆1000億ユーロ(約230兆円)に基づくと、年間のコストは470億ユーロ増えることになるという。これは2012年の政府支出の約15%に相当する。
同紙によると、カルステンセン氏は、共同債の発行は短期的には市場の沈静化につながるものの、中期的にはドイツの金利を押し上げることになると述べた。
同紙は政府関係者の話を引用し、共同債に関する決定が向こう数日以内に下されることはないと伝えた。メルケル政権の連立パートナーである自由民主党が同意するかどうかは不明という。
独財務省のコットハウス報道官はウェルト紙の報道に関するコメントを控えた