希望屋 ~ren_ka ci=set~

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スターフォース 最強軍団、誕生!

2012年07月12日 19時27分21秒 | ▼マンガ・本

雨で蒸し暑い札幌から、ren.です。
「明日にかけて豪雨」というニュースが流れたとたん、止みやんの(w
まあ、レーダーを見ると、まだ日本海側に雨雲があるから、これが明日まで居座るんだな。

さて、昨日ぼやいた本ですが、読み終わったので一応レビュー。

● 「スターフォース 最強軍団、誕生!」 B.V.ラーソン/ハヤカワSF
https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/ce/7d614f1f859c501a1d19bfd751cb1732.jpg?random=ae79e4c14e724ad9d43c4c644ad8430f

タイトル買い(w
まあ当然、テーカンから出てFCに移植された有名STGとは、なんにも関係無し。
米Amazonで、キンドル向けに配信販売されたSF小説の邦訳書籍化。

物語は、妻を交通事故で亡くし、子供二人と農場で暮らす大学教授のカイル・リグズが、謎の宇宙船に襲われるところから始まります。
宇宙船は子供を次々と船内に取り込み殺害。
続いて義憤に駆られたリグズが取り込まれると、中では謎の生物との殺し合いに。
そして、その"テスト"をクリアすると、宇宙船の"指揮要員"に任ぜられてしまい、虜にされてしまいます。
リグズは宇宙船のAIを"アラモ"と名づけ、その目的を探ろうとしますが、そこへ、さらに外宇宙から殺戮機械が攻め込んでくる……。

と、ここまでは大変ワクワクする展開です。
リグズと"アラモ"の会話は、いかにも一辺倒な堅物AIとの知恵比べで楽しく、また、同じように宇宙船の虜となった地球人たちと船団を組み、"スターフォース"を名乗り地球を守る戦いに乗り出していく過程は、理詰めではないSFロマンをかもし出しています。
さらにはリグズが、宇宙船の"注入処置"を受け、金属の骨格と、ナノマシンの肉体を持つ超人になってしまう辺りは、荒唐無稽さも極まります。

しかし、地球に"工場"を降下させられ地上戦になると、その荒唐無稽さがあだに。
地上で組織された国際軍のため、まだ理解に至っていないはずの宇宙船の機能を施設として分割したり、あまつさえそれによって自分のような超人を万人単位で量産したり、ジレンマはあるそぶりを見せながらも核兵器を湯水のごとく使ったり、仕舞いには超人歩兵団の責任者として携帯レーザー砲を担いで闊歩したり……。
その辺になると、当初はあったはずの死んだ子供の復讐心も、心の棘であった妻の死も消えうせ、形ばかりのヒロインであるサンドラとストーリーのおまけのようにいちゃつく始末。

地上戦の光景も「THE地球防衛軍」のようでつまらなくは無いのですが、ただただ大量に人間が死ぬシーンを見せたいがためなのか描写も大雑把で、ぶっちゃけ、何が起こっているのかわかりづらい。
リグズも傷つき危険にさらされますが「ナノマシンによる驚異的な回復力」で片付けられてしまう。
もはや読者の主人公への感情移入など、掃いて捨てられてしまった気持ちに。
つか、ただの大学教授にしては、精神的にマッチョすぎてついていけません(w

結局、宇宙船の出自も、敵の機械軍団も、正体はわからず、それでいて最後は敵との同盟が締結され、超人兵団が外宇宙での戦争に貸し出されるという展開になり、正直ポカーン。
すでに続編が5巻まで配信されているそうですし、映画化権が買われるくらい人気が出た作品のようですが、残念だけど個人的に続きへの興味は無くなったなぁ。

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