日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

La Lingua la Vitaの「メソポタミア期のトーディ: ワインの歴史とイタリアの芸術について」に行ってきました(2016.11.15)@日伊学院

2017年01月08日 | イタリア料理・イタリアン食材

La Lingua la Vitaラ・リンガ ラ・ビータの「メソポタミア期のトーディ: ワインの歴史とイタリアの芸術について」に行き トーディのワインをいただきました♡(2016.11.15)@日伊学院


「イタリア留学フェア2016」に続き 各語学学校ではこの時期 さまざまな留学セミナーが開催されていました
そのひとつ ウンブリア州トーディの学校 La Lingua la Vitaラ・リンガ ラ・ビータが日伊学院で開催した 「メソポタミア期のトーディ:ワインの歴史とイタリアの芸術について」に参加してきました 



ここではワインのセミナーのあと ビデオを見ながら トーディの赤と白ワイン「Tudernum」をテイスティングしました 終了時間はあってなきようなもの(笑)←他でもそうみたい♡ 主催者 参加者 たまたまレッスンのない先生方も集まり ずーっと皆でワインをいただきながら歓談し続けておりました(^_^) 

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自然豊かなウンブリア州の、丘の上の小さな町トーディ
ウンブリア州の町らしく 丘陵地の上に建設されたこの町の語学学校「ラ・リングア・ラ・ヴィータ(La Lingua La Vita)」が メソポタミア期のトーディのワインの歴史とイタリアの芸術についての講座とワインのテイスティングを開催してくださいました

ワインのお話の前に まずは Todiが「世界で最も住みやすい街」に選ばれたことをご報告させていただきますね!!


Cittaslow(
スローフード運動で選ばれた「スローな街」)のひとつでもあるTodiは 1991年に ケンタッキー大学教授によって行われた「世界で最も住みやすい街(la città più vivibile del mondo)」に選ばれました!!

* ちなみに「スローシティ(cittaslow)はイタリアが最も数多く登録されていました 日本では気仙沼市たった一か所!!)

理由は...
microclima favorevole 気候のよさ 人間と環境のよりよいバランス(人口過多ではない) il ritmo di vita rilassati リラックスした生活リズム 
godimento della bellezza 美しさを楽しめること
rispetto delle tradizioni storiche, artigianali e culinarie 歴史と手工芸と食の伝統の尊重etc..

詳しくは:

Nel 1991, l’architetto Richard S. Levine, direttore del ‘Center for Sustainable Cities’, ha eletto Todila città più vivibile del mondo”.

In dolce posizione collinare(丘陵の優しい立地), a un’ora e mezza da Roma(ローマから1時間半), la cittadina medioevale che ha dato i natali al poeta duecentesco Jacopone da Todi è tuttora emblema di un’Umbria verde e spirituale(緑とスピリチュアルなウンブリアのエンブレム). Su un territorio di 18 mila abitanti(人口1,8万人), dal 2010 al 2011 vi è stato un significativo incremento demografico(人口統計学の), dovuto soprattutto a stranieri.(2010~2011年に外国人により人口が増加した)

Todi, ai confini del mondo (2013.1.19)より抜粋

Todi, quando il piccolo fa la differenza
は こちら

Umbria una bellissima regione al centro d'Italia "il centro-sud"は こちら


大変素晴らしいですね~ 都会暮らしだと 満員電車とか環境汚染とか騒音等に日々悩まされておりますが 確かに写真を見ると丘の上でゆったりと勉強している生徒さんたちが...なのでリピーターも多いそうです♡ エトルリア文明に興味のある方などもここを選ぶそうです

イタリア留学フェアが始まった最初の頃から参加されていた学校のひとつだそうで 私も今の会場になる前(どこかのビル?)に行った時に ここのブースを訪れたことをよく覚えています ドイツに留学した時は私も小さな町ボッパルト(Boppard am Rhein)を選びましたから 似ていますね♡


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Il vino in Italia e nell'arte italiana
ワインの歴史とイタリアの芸術について


ワインの起源はサンスクリット語のamare (ヴィーナスvenere/金星の語源)からともいわれ 他にはサンスクリット語のvi (attorcigliarsiからみつく)蔦の果実という意味の語からともいわれています

メソポタミア(今のイラクのあたり)には6000ac(紀元前)に たまたまぶどうの木から絞った汁をテラコッタの壺に保存していたという記録があります

古代エジプトでも葡萄を栽培していたと パピルス(papiri)にその熟成方法が記載されて0おり またツタンカーメンの墓にもワインのボトルが発見されていたそうです

ギリシャ神話(mitrogia Greca)では神Dioniso ローマではBacchusが ワインの神(il Dio del vino)とされており baccanale (酒神バッカス祭)での 喜びと繁栄(gioia e prosperità)の象徴として 頭に蔦を載せ ワイングラスを手に掲げた様々な姿が描かれています

ギリシャ三大悲劇詩人 エウリピデス(Euripide)(450aC)の作品の祝いのシーンで出てくる "Che baccanali!"は今でも「飲めや歌えのどんちゃん騒ぎ!」という意味で使われる (ちなみにbaccanaleは バッカス祭、酒神の祭り、お祭り騒ぎ、乱痴気騒ぎの意味)

エトルリア人は船でワインを運んでいた ウンブリア州からトスカーナ州 ラツィオ州にかけてワインの貿易が行われていた アンフォラ(anphora)はワインを入れる壺のこと 

最古のソムリエの存在 大プリニウスの"Naturalis Historia"という博物誌には "Grechetto"というトーディ産のワインの名が残っている 
ワインを混ぜる前にどれだけ水を入れるかを決めたとのこと (当時はワインに水を入れていたのですね!)

ローマ帝国崩壊とともにワインも衰退し 中世にふたたび盛り返し ベネディクト修道会等が聖体の祝いの儀式などsacralità(聖なること)にワインを用いた

18世紀になると 今も使われている技術が開発され 葡萄の品種によって畑を仕切る 白と赤のワインが生まれる rovere(オーク材)の樽が使われる denomnazioni(ワインに名称をつける) などが始まった 

ワインが描かれた芸術作品には カラヴァッジョの「バッカス」(頭に冠を被った酒の神) ティツィアーノの「アンドロス島の祭り」 Renato Guttusoの「カフェ・グレコ」 作家では Giacomo Leopardi の "Zibaldone"

ガブリエレ・ダヌンツィオ(Gabriele D'Annunzio) というファシズム時代の詩人は 友人の手紙に「医者に健康のためにワインを飲めとすすめられた」と記している 

乾杯のシーンで有名なのは Giuseppe Verdiの"La Traviata(椿姫)"の「乾杯の歌 (il Brindisi)」

"Cin Cin"は中国語の"prego"の意味であるCh'ing Ch'ing(請請)から来た擬音語で マルコポーロがヨーロッパに伝えたといわれる

Lucio Battisti(60~90年代に活躍した歌手)の歌"La mia canzone per Maria"を皆で聞きました♪♪♪ (参加者は誰も知らなかったけど 日伊学院の先生はモチロンご存知でした(笑)

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次はワインの生産

葡萄の品種(vitigno)に応じて植える 土地(terreno)や気候(clima)の研究 水はけのよい(drenato)乾燥した(asciutto)土地が適している等...

la potatura    剪定
i trattamenti   手入れ
la raccolta    収穫
la pressatura   圧縮
la fermentazione 発酵、醸造
l'invecchiamento 熟成  等の段階を踏みます...

次に テイスティング(degustazione)の方法について

esame visivo 視覚テスト: trasparenze 透明感 schiumosità 泡立ち、発泡性 等
esame olfattivo 嗅覚テスト: profumi 香り difetti(欠陥)はここで見つける
esame gustativo 味覚テスト: persistenza 持続
ソムリエ(sommelier)は 飲み込まず(non deglutiscono) 専用のボウル(ciotola)に吐き出します 十数種類ものワインを飲み続けることは無理なので...(/_;)

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さていよいよウンブリア州のワインについてです:

2つのDOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita、略称 DOCG)という原産地認定(地理的表示)があります

1. Montefalco Sagrantino (Todiの東の街)
sacramenti(洗礼などの儀式)を祝う為に生まれ フランチェスコ修道会等が広めました

2. Torgiano Rosso Riserva

70%はサンジョヴェーゼ 30%は bacche rosse とのこと 


DOC(Denominazione di Origine Controllata/原産地呼称統制ワイン)のワインもたくさんありました!!中でも Colli Martani Grechetto ...そう 前の方に出てきた大プリニウスが記したというGrechettoのワインなのです!

この日テイスティングさせてくださったTodiのワインももちろん Tudernum というワインでした(^^)/ 収穫してから2年以内に飲むのがよいとのこと♪
* tuderteは Todiの、トーディの住民 という意味です 

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そしていよいよ 「La Lingua La Vita」の学校紹介に続きます
学校紹介のビデオを見ながら 葡萄やオリーブの収穫体験プログラム(秋) intarsioという寄木細工 intaglio (彫刻) ricamo(刺繍) pittura(絵画) cucina(料理) opera(オペラの歌) gioielli in porcellana(磁器の中の宝石) ceramica (陶器) dizione (発声法) equitazione (乗馬)over 50 (50才以上のコース) per tutta la famiglia(ファミリーコース) pizza (ピザ) pasticceria (お菓子作り) enogastronomia (エノガストロノミー/ワインと食事の組み合わせの研究)等のコースがあります クラスは少人数で2~6人とのこと!

いただいたパンフを見てみると 近郊の街 トルジャーノ モンテファルコ 等に遠足に出かけたり イタリア文化体験プログラム(1週間~)として 「グレケットとサグランティーノの土地発掘の旅」 「オリーブオイルの世界探索」等があります まさにスローシティに選ばれたトーディならではの体験ですね(^_^)

今年で28周年を迎えるとのこと おめでとうございます(^^)/




セミナーのお知らせは こちら



* 素晴らしいセミナーを開催してくださいました日伊学院様 イタリアからおいしいワインをたくさん持ってきてくださいましたStefania校長先生 ありがとうございました!!


*1月8日 イタリアの各地で雪だそうです⛄

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