夫の実家リフォーム担当の女性。
大手不動産屋会社のリフォーム部、支店長。
年齢不詳。
初対面の時からお互いマスク。
目元とオデコだけで年齢を推測する。
あとは、首と背格好。
キャラクターをかたち作るのには、声も重要な要素だが、年齢を定める決め手には直接つながらない。
彼女は平安時代なら絶世の美女かも知れなくて、色白の、髪の美しい典型的日本人顔。
弥生飛鳥時代あたりに大陸から海を渡って日本に来たかも知れない、東南アジアというよりは、中国系のアジア顔。
ではあるが、まん丸メガネに大きなマスク。
切長の細い目が笑うと、クールなイメージから目の形が変わって可愛い。
会話の中身から年齢を推定する。
祖母が、最近、どうのこうの、、、
というからには、おばあさんがまだご存命のお年頃。
わたしの娘世代か?
落ち着きすぎるぐらい落ち着いた風貌からは、年齢がわからない。
キャリアや、店長ポストに就いておられるところを見ると20代ではなさそう。
延べ何時間も面と向かって話したり接しているのだが、よくわからない。
で、、、昨日、我が家での打ち合わせにおいでいただき、暑かったので初めてお茶を出した。
なかなか口をつけてもらえないなあと思っていたが、最後に飲んでもらえた。
その時、マスクの下から、ちらと顔が見えた。
あ、想像していた顔と違う、、、。
意外。
目の下は繊細でシャープな顔をイメージしていたが、結構、太めのガッツリ系雰囲気。
公家さんから、ラガーマンへ変身。
(女性なのに、なぜか「マン」)
アモイ像のようなおおらかさもある。
鼻って重要な役割をするものだと感じた。
口は見そびれた。
鼻だけが加わっただけで、随分、変わるものだ。
目から受けるイメージで他の顔パーツを想定して組み込み貼り付け、自分のなかで顔を勝手に完成させていた。
おおらかイメージは、マスクの下から見えた、どっしりした鼻から来るが、目だけ見ていると、とんがった小鼻の小さい鼻を思い浮かべていた。
とかなんとか、、、ということは、同時にわたしも見られている立場である。
一方的ではなく、双方向なので。
おそらく、同じような思い込み勘違いをされていると思う。
わたしも目が細く、メガネ。
大きなマスクの下は平安美人が想像されるかも知れないが、悲しいかな母親譲りの鼻がどかんと存在感がある。
こちらもアモイ像。
か細く幸薄きイメージではなく、しぶとい打たれ強い感じ。
だが、わたしはまだ未公開。
歳がいくと、皆さん、マスク歓迎。
容色が衰え、容貌に自信を失くす。
目だけ美人、あとは皺だらけ。
世の中も、良くないものは見えなくて、良いものだけ見て他を想像するのが良さそうだ。
あ、リフォーム担当者の女性、わたしは決してけなしていない。
意外と現実感がある温もりがあって、北川景子ではなかった。
これは、決してマイナス評価ではなく、わたしにとってはプラスだった。
親近感を抱いた。
が、彼女に直接そんなことを言うのは憚られたので、何も言わなかった。