こばとの独り言

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「初恋*シンドローム」 あらすじ・感想

2017年05月09日 00時03分55秒 | 美少女ゲーム

2017年4月発売タイトル第6弾は、Campus第9弾タイトル「初恋*シンドローム」でした(*'∇')

結局、通常版にしました。クリア後に後悔しましたがw

初恋*シンドローム 概要
幼馴染で尚且つ初恋の相手である黒瀬遥と再会した主人公・綾坂優斗が、魔法使いである遥に憧れるルナライト・ベイカーを魔法使いにするために失恋をさせなければならなくなるというお話。
魔法使いになるためには1度失恋をする必要があり、遥のような魔法使いになりたいと思っている見習いのルナライトは、優斗が1度経験した失恋から恋をしたくないと本気で思っていることを知ったため、それを利用して魔法使いになろうと考えますが・・・。
その他、世界観はこれまでの麻保志学園シリーズと同じ。ただ、今作は今まで概要でしか語られていない“魔法”について詳しく触れることになります。
尚、修正ファイルが公開されています。深刻なバグが1つあるので必ず適用してからプレイして下さい。

麻保志学園シリーズのあらすじ・感想についてはこちら↓
ハルウソ】【天文時計のアリア】【ナツウソ】【罪恋×2/3】【Triangle Love】【Deep Love Diary】【アキウソ
不運と幸運と恋占いのタロット

初恋*シンドローム キャラクター紹介
綾坂優斗
本作の主人公。麻保志学園後期課程1年生。かつて幼馴染の黒瀬遥に恋をして告白したものの振られてしまい、それ以降、初恋を引きずって恋愛に臆病になっている。風景画を描くことを趣味にしているが、その絵に毎回遥を描き加えてしまうほどに初恋が忘れられない様子。
ひょんなことから魔法に係わることとなり、魔法使い見習いのルナライトと同居生活をすることになったが・・・。

ルナライト・ベイカー

本作のヒロイン。魔法使いの名家に生まれた魔法使い見習いの少女。魔法の属性は光。魔法使いのための学校・グローリー魔法学院では名家の名に恥じない優秀な成績を修めていたが、とある事情により麻保志学園(後期課程3年)に転入してきた。ただし、彼女は特別枠として通常授業は受けておらず、受けているのは黒瀬遥の特別授業のみ。一応、麻保志学園の魔導対策局に所属しているが、あくまで所属しているだけで余程のことがない限りは彼女に仕事が回ってくることはない。
プライドが高く、ちょっと不遜な態度が目立つが、魔法使いになるために努力は惜しまない。天才と言われている遥のことは尊敬しており、彼女に対しては態度が変わる。そして、彼女のような特別な存在になりたいと思っており、その為には失恋をして魔法使いにならないと考え、その失恋の相手に優斗を選んだ。
彼女は何かと“特別”ということに拘っており、それには彼女の家系と過去にあったある出来事が関係していたが・・・。

黒瀬遥

優斗の幼馴染で天才魔法使い。魔法の属性は水と闇。優斗の告白を断った後はヨーロッパへ渡りグローリー魔法学院に入学。学院時代はベイカー家にお世話になり、その時にルナと知り合った。
天才と呼ばれているだけあって魔法も勉強も優秀。飛び級でグローリー魔法学院を卒業し、ルナのお目付け役も兼ねて麻保志学園に教師として赴任してきた。
童顔で背も小さいためとても優斗と同い年には見えず、麻保志学園の生徒たちからは“ちびっ子先生”と呼ばれてる。ただ、遥は背が小さいことがコンプレックスになっているため、それを口にするととんでもないお仕置きが待っているw

初恋*シンドローム あらすじ
【本編】
麻保志学園の後期課程1年生となった綾坂優斗は、新しい制服に身を包んで学園に登校しますが、途中で友人の高埼平次と会い、少し話をしますが、優斗は他に用事があったため、別行動を取ります。優斗が向かった先は、校舎内にある1本の桜の木でした。未だ引き摺る初恋を今日で終わらせるために、その初恋の女の子に振られた桜の木の下で、その想いを断ち切ることにしたのです。初恋の女の子から誕生日プレゼントとして貰った腕時計を木の下に埋めようと桜の木に近づくと、そこには1人の金髪の美少女が立っていました。
桜の木の下で桜を見上げるその少女の姿が美しいため、優斗はしばらくその光景に見惚れていると、その少女が優斗の存在に気が付き、優斗の方に向きます。そして、「素敵な場所ですね」と話しかけてきます。少女の着ていた制服が麻保志学園の物ではなかったことから、転校生だと思った優斗は、迷子になってしまったのかと思い校舎まで案内すると言いますが、少女は用があったのは学園ではなくこの場所だからと言って断ります。優斗はそれを聞いて始業式に出席するためにその場を立ち去ろうとすると、少女は1つ質問をしてきます。「貴方は恋をしてみたいですか?」と。その質問に優斗はこう答えます。「もう、したくはないかな」と。すると、少女は少し驚いた後に「どうやら貴方も特別な人みたいですね」と言って笑うのでした。
優斗に質問をした後、急に姿を消した少女。そのため、少女との出会いは夢だったのかと思いつつも、その話を平次にしますが、やはり平次は信じてはくれませんでした。優斗は埋めようと思っていた腕時計を未だ持っていて、初恋を捨てきることは出来ずどうしようか困っていましたが、放課後、校門の前に初恋の女の子に似た人がいたことに驚きます。優斗は慌ててその子を追いかけますが、辿り着いたのは、今朝金髪の少女と出会った桜の木の下でした。朝に続いて今も夢を見るなんて疲れているのかと思い、いったん休憩しようと桜の木に寄りかかろうと木に触れると、優斗の身体が桜の木に吸い込まれてしまうのでした。
落ちた先は不思議な異空間でしたが、そこに今朝出会った金髪の少女がいて、急に魔法で攻撃してきます。警戒する少女の言葉の意味が分からない優斗は必死に身の潔白を訴えます。そんな優斗の態度に違和感を覚えた少女は、優斗に魔法の存在を聞きますが、優斗にとっての魔法といったらゲーム等で見るくらいでまったく知らなかったため、そう答えると、少女は大きくため息をつきます。今度は逆に優斗が君が魔法使いかと聞くと、少女は正確には違うけど似たようなものと答え、優斗に魔法で正体を自白させようとしますが、優斗が本当に何も知らないことを知ると驚きます。しかし、かといって警戒を解かない少女でしたが、そこへもう1人黒髪の少女がやってきて、その人は無害だと言います。優斗はその黒髪の少女の方を向きますが、その姿を見て驚きます。何故なら、その少女は優斗の初恋の女の子、黒瀬遥本人だったから。
遥は魔法の存在を一般人に知られるわけにはいかないからと優斗の記憶を消そうとしますが、それを遥から“ルナ”と呼ばれた少女が止め、再度優斗に質問をしてきます。「本当に恋はしたくないんですか?」と。優斗は再び魔法で強制的に自白させられますが、今朝と同じように「したくない」と答えたため、遥は「決心がついた」と言い、年上の優斗を「先輩」と呼んで「先輩、わたしに恋を教えてくれませんか?」と言います。遥はそれを聞いて驚きますが、ルナは“優斗を選んだ理由”に、優斗が「自分が尊敬する遥が信用する人物であること」「魔力を持たないのに結界に侵入できたこと」「本心から恋をしたくないと思っていること」の3点を挙げます。その目的は、自分が優斗に恋をして、思いを伝えて、振られて失恋をして、魔法使いになることでした。
少女の本名はルナライト・ベイカー。彼女はこれから優斗が自分と深く関わってくることから、一通り状況を説明します。しかし、ルナが優斗を困らせるような話し方しかしなかったため、遥が代わりに説明します。遥は飛び級で魔法使いを育成する学園・グローリー魔法学院を卒業し、麻保志学園に教師として赴任することになり、彼女自身は元々魔法使いではなく、突然変異的に魔法使いとして目覚め、小学校の卒業を機に海外の魔法学院に入り、優秀な成績で卒業しました。在学中に遥の世話をしてくれたのが、ルナの実家であるベイカー家でした。その縁で麻保志学園で教師の研修を受けつついでに、日本に行くことになったルナのお目付け役と魔法使いになるためのサポートを依頼されました。そして、魔法使いとしての素質は充分備わっているルナが1つだけ足りなかったもの・・・それが失恋することでした。
遥たちから一通り説明を受けた優斗は自分の部屋に戻ってきますが、あまりに突然色んなことが起こったため、信じられない気持ちでいっぱいでした。そこへ、更に追い打ちをかける事態が発生します。ルナが部屋に押しかけてきて、同居すると言い出したのです。強引に話を進める彼女の姿に、優斗は止めさせることを諦め、力なく天井を仰ぎます。初恋の未練を断ち切ろうとしたその日。その初恋の相手と再会し、失恋を求める少女と同居することになった優斗は、これからどうなるんだろうという不安が押し寄せてくるのでした。
翌日。ルナと一緒に学園に登校しようとすると、隣の部屋から遥が出てきたため驚きます。その後、3人で学園に登校しますが、ルナもまた優秀な人物であり麻保志学園の履修内容は全て習得済みであることから、校舎には入らず1人でどこかへ行ってしまいます。優斗と遥は2人きりになると少し気まずい雰囲気になりましたが、優斗が遥と再会できて嬉しかった、それに新しい恋を見つけることができた、だから3年前の事を気にすることはないと伝えると、遥はそれでも優斗を傷付けたのは変えようのない事実だと言って謝ってきます。昔はぶっきらぼうだった遥がそんな態度を見せたことに優斗が笑い、遥は怒り出すと、以前の仲が良かった頃の雰囲気に戻り、優斗もようやく遥が帰って来たことを実感したため、「おかえり」と言うと、遥も「ただいま」と応えるのでした。しかし、優斗は1つだけ遥に嘘を吐いていました。それは“恋を見つけることが出来た”ということ。優斗は未だ、あの日の初恋に囚われていたのでした。
ルナと一緒に生活を始めて1週間。優斗に対して無防備な彼女の姿に、優斗はそろそろ異性として我慢の限界が来ていたため、ルナに注意をします。優斗は失恋をすることがどんなことか、自分の経験を踏まえて伝えますが、ルナはあまり重く受け止めていませんでした。そして、彼女は失恋の怖さやショックになんて負けないと言い切ります。それでもルナのことが心配な優斗は、遥に相談することにしますが・・・。
優斗から相談を受けた遥は、優斗にルナを好きになってはいけない、そのときはルナが魔法使いになることを諦めるときだからと忠告し、一応はルナを注意することを引き受けますが、ルナにはあまり自覚がありませんでした。未だ恋をするということがどういうことか理解できないルナは、遥に恋とはどういうものか聞き、遥はあくまで一般論だと前置きして答えますが、その言葉があまりに実感がこめられていたことから、ルナはそれが遥の経験からくる言葉なのだと理解します。何故なら、魔法使いは1度は恋をしたことがあるはずなのだから。
恋を知るためには相手のことをよく知らなければならない・・・そう遥にアドバイスされたルナは、優斗のことをもっと知るために優斗をデートに誘います。そして、休日にデートをした2人ですが、ルナの案内で辿り着いた高台で、ルナから恋をしたことがありますかと聞かれた優斗は、誤魔化すのを止め、恋をしたことがあると答えます。そして、自分もルナのように前に進むために自分の初恋について、彼女に話をすることにしたのでした。
それは5年前のこと。当時通っていた学校に1人の女の子が転校してきました。しかし、その少女は周囲の子たちよりも大人びており、転校生と仲良くなろうとしていたクラスメイト達を軽くあしらってしまい、友達が1人もいませんでした。しかし、優斗はそんな彼女のことが気になり、声をかけます。最初は優斗を無視していた少女ですが、1ヶ月もそれが続くと、さすがに無視が出来なくなったのか、どうして私に話しかけてくるんだと質問してきます。すると、優斗は「きみのことが好きだから」と答えます。当時の優斗にとってそれは親愛を意味するものでしたが、告白だと勘違いした少女は、激しく動揺し、狼狽えます。クールで大人びていた少女が一瞬だけ見せた年相応の姿・・・そんな彼女を見て、優斗は初恋に芽生えたのでした。
ある日のこと。遥の作った魔法空間で紅茶を楽しんでいると、遥がやってきて、麻保志学園に寄付しているお偉い人の飼い猫が行方不明になってしまったため、学園の治安を維持するための組織「魔導対策局」に所属しているルナにその猫の捜索の仕事が回ってきたことを告げます。本来なら、ルナはその組織の中でも特別扱いでただのお飾りだったはずですが、他の対策局のメンバーが全員出払ってしまっていたため、ルナの出番となったわけでした。ルナは仕方なく引き受けることにしましたが、優斗もそれに付き添うことにし、2人は一緒に猫を捜しにいきます。猫を探している途中、麻保志学園の制服を着ていない上に外国人のルナは非常に目立っていたため、優斗は周囲の目が気にならないか心配しますが、ルナは自分が“特別”だからそれも当然のことと受け止めます。優斗はこれまでのルナの言葉から彼女が頑なに“特別”に拘っていることが気になったため、その理由を聞くと、ルナは“特別”であろうとする理由を話し始めます。
魔法使いの名門であるベイカー家。しかし、その名家に生まれてきたルナは落ちこぼれでした。ベイカー家に生まれてきた人間が凡庸であることは許されない・・・そういうプレッシャーを受け続けたルナは、周囲に求められるままに“特別”になろうと努力しました。そして、その甲斐もあって、グローリー魔法学院では優秀な成績を収めることが出来ました。ただ、それも努力の結果によるもの。ベイカー家が求めていた“特別”というのは、遥のような人のことを意味していました。優れた才能を持っていて、それに驕らず、努力も怠らない・・・そんな人間こそが“特別”なのだと。“特別”であろうとしたが故に周囲からはプライドの高い人間だと思われがちなルナでしたが、彼女にとってお高く止まっている余裕なんて一切なく、実際は必死に追いすがっているような状態でした。特別で在り続けなければならないと。そして、「あの時、そう誓った」と呟きますが、彼女はそこで言葉を切り、再び猫の捜索に戻ります。ルナの話を聞いた優斗は、猫の捜索に戻るルナの背中を見ながら、彼女が最後に言葉を呟いたときの悲しげな表情を思い出すのでした。
夕方まで捜索しても見つからず、辿り着いたのは2人が出会った桜の木でした。そこで2人は衰弱しきった猫を発見。探していた猫はかなりの年老いた猫だという話を聞いていた2人は、この猫で間違いないと思いますが、猫はかなり衰弱しておりいつ死んでもおかしくない状態でした。ルナは猫に治癒魔法をかけますが、効いた様子はなく、猫は衰弱したままでした。自分の魔法が効かないことに次第に焦り始め、取り乱して怯えているルナに対し、必死で落ち着かせつつもそんな彼女の姿を今まで見たことが無い優斗は驚きます。彼女の様子がおかしいのは分かっていましたが、今ここで自分まで混乱するわけにはいかないと思い、遥を呼ぶことを提案。すると、丁度タイミングよく遥が授業を終えて戻ってきたため、猫を診てもらうことにします。遥は優斗から状況を聞くと、すぐに老猫に治癒魔法をかけます。すると、猫の容態は良くなり、優斗は一安心。しかし、遥はルナに対し、何故すぐに自分を呼ばなかったのかと非難します。何故なら、ルナは治癒が得意な光属性でありながら、治癒魔法だけは苦手としていたから。もしも、自分が来なかったら猫は命を落としていたと言いますが、ルナはそれでも特別じゃなきゃいけないと反論します。その結果、優先すべき事を違えてもかと遥が問うと、ルナは涙を浮かべて走り去ってしまうのでした。
猫を遥に任せ、ルナを捜しに行った優斗は、夜の学園の屋上でようやく彼女を見つけます。ルナは1人にしてほしいと言いますが、優斗はそれに逆らって彼女に近づきます。放っておいてほしいと言うルナに対し、優斗はここで背中を向ける相手にルナは恋が出来るのかと聞くと、ルナは答えないまま顔を背けます。そして、それ以上拒絶しなかったことから、許容したと受け取った優斗はルナの隣に立ち、2人で一緒に夜空を眺めます。すると、ルナは星を見ることが好きと話し出し、本当のわたしは、強くもない普通の女の子なんですと言います。ベイガー家の娘という肩書は自分には荷が重すぎると。ベイカー家の次期当主として“特別”でなくてはならない・・・あくまで“特別”に拘るルナは、以前は言葉を切ったその先の理由を話し始めます。
ルナの母親は、彼女が物心ついた頃に亡くなりました。2人で街に出掛けたとき、信号無視の自動車が突っ込んできたため、母親は咄嗟にルナを突き飛ばし、ルナは助かったものの、母親は轢かれてしまったのです。母親は重症で喋るのも精一杯の様子でしたが、それでもルナの無事を喜んでいました。ルナはすぐに母親の傷を癒そうとしましたが、傷があまりにも深かったせいもあって、当時のルナの力ではどうしようも出来ませんでした。その後、母親は病院に搬送されたものの、この世を去りました。ルナは今でもその時のことを後悔していました。もしも、あのとき自分がもっと上手く魔法を使えたのなら母は助かったのではないかと。周囲は見習いだから仕方ないと慰めたものの、ルナ自身は自分が周囲が羨むほどの才能を持っていたら母親は助かったはずと思っていました。だから、必死に努力しました。二度と大切な人を失うことがないように。それが母へのせめてもの償いだと思って。しかし、その時のトラウマのせいで、治癒魔法だけは上手く扱えなくなってしまいました。今のままでは猫一匹ですら助けられない・・・特別であるには魔法使いにならなくてはいけない。その為には失恋をしなければならない。けど、恋がどんなのかすら分からない。一体、どうしたら恋が出来るのか。泣いて懇願するように優斗に問いかけてきます。
優斗はそんな彼女に手を伸ばし、頭の上に手を乗せ「分からない」と答え、恋というのはいつの間にかしているもの。自分でも気付かないうちに。だから自分も恋をする方法なんて教えられないと言い、かつて言ったことをもう一度彼女に伝えます。失恋って、そんな生易しいものじゃないと。魔法使いになりたい理由は分かったけど、だからこそ後悔のないような初恋をしてほしい・・・例え最後は失恋で終わるとしても、何年も引きずることのないような、恋をして良かったなと思えるような、そんな素敵な恋をしてほしい・・・そうルナに伝え、頭の上に置いた手を今度はルナの目の前に差し伸べます。すると、ルナは少しだけ元気を取戻し、お礼を言った後、優斗の手をゆっくりと握り返します。それからというもの、優斗を意識するようになったルナ。そんなある日、優斗は出かけていて不在でしたが、ルナはいけないと思いつつも優斗の部屋に入り、優斗が描いた絵を見ます。それは以前見せてもらったときは普通に公園の桜並木の風景画でしたが、この日見たその絵には1つだけ加えられているものがありました。それは1人の少女の姿。その絵に描かれた少女を見てルナは驚きます。何故ならその絵の少女はルナが尊敬している人物・・・遥だったから。ルナは驚くと同時に2人の態度から優斗の初恋の人が遥であると理解し納得しますが、自分の胸が締め付けられるような感覚に囚われるのでした。
翌日の昼休み。朝のルナの様子がおかしかったため、遥に相談した優斗。しかし、遥がはっきりと答えなかったため、原因は分からず終いでしたが、多感な時期だから不機嫌だったとしても優しくしてやってほしいと言われ、優斗もそれで納得します。その後、何となく遥は失恋をしたことがあるのか気になったため、本人に直接聞きますが、遥は顔を赤らめ、どうしても聞きたいのかと言います。そして、優斗が聞きたいと答えると、遥は初恋の相手の話をしますが、それが自分のことだとまったく気づかず、遥に最後に「鈍感なやつだった」と付け加えます。優斗は遥の初恋の相手は分かりませんでしたが、今でも好きなのかと聞くと、遥は一瞬考えた素振を見せ、今でも好きだと答え、午後の授業の準備があるからと言って去っていきます。遥は1人になると優斗に告白されたときのことを思い出します。遥はそのときには既に優斗のことが好きでした。しかし、母子家庭で育った彼女は、早く一人前になって母親を支えたいと思っていたため、様々な支援が受けられる魔法管理局からのスカウトを受けていました。そのために優斗の告白を断ったのです。そして、そのとき遥は失恋を経験したことで魔法使いとなっていました。海外のグローリー魔法学院を選んだのは優斗への未練を断ち切るため。その後、努力の甲斐あって飛び級で学院を卒業して、ルナのお目付け役を兼ねて麻保志学園にやってきた遥ですが、生徒の名簿の中に優斗の名前を発見したため、もう一度初恋をやり直すためにわざわざ優斗の隣の部屋へ引っ越しました。しかし、よりによってルナが選んだ失恋する相手が優斗だったため、奇妙な三角関係が出来上がってしまい、遥は複雑な気持ちになてしまったのでした。
それからもルナの様子がおかしかったため、再び遥に相談した優斗。すると、遥はルナに聞いてみると言い、ルナを呼び出しますが、ルナは嫌ったわけではないとだけ言い、遥には相談せず本心を隠してしまいます。ルナ自身、何故遥に相談しないのか、優斗のことを考えるとどうして胸が苦しくなるのか分かっていませんでした。そうして放課後になり、屋上でぼんやりしていると、噴水の前に優斗と遥がいるのを発見します。優斗と遥はルナのことについて話し合っていましたが、結局ルナ自身が何も言わないことから、しばらく様子を見ようということになりました。2人の会話はいつもルナ絡みだったことから、その話が終わると話題がなくなってしまったため、気まずい雰囲気を何とかしようと、優斗は咄嗟にどうやって失恋を乗り越えたのかと聞きます。すると、遥は驚いた拍子に段差で足を踏み外し転びそうになりましたが、咄嗟に優斗が抱きかかえて助けます。そのとき、優斗が持っていた腕時計に気付いて、何故優斗が結界に入れたのか理解します。遥は魔法に目覚めたばかりの頃、その腕時計に魔法をかけました。魔法の効果は魔除けの呪文。遥は自分の知らないところで魔法関係の事件に巻き込まれてたら嫌だと思い、万が一のことを考え、腕時計に魔除けの魔法をかけたのです。優斗が結界に入れたのは結界の誤作動で、遥の魔力が込められた腕時計を持っていたから結界が優斗を遥だと認識して侵入を許したのではないかということでした。そして、優斗から本当は腕時計を捨てようとしたけど、その時にルナと出会って有耶無耶になってしまったと聞くと、遥は先ほどの優斗の質問に答えます。私は失恋を乗り越えてなんていないと。
ルナと出会って1ヶ月が経ったある日、一緒に学食で昼食を食べたいと言ったルナを学食へ連れて行った優斗。そのとき、メニューの内容が分からないルナが激辛ラーメンを注文してしまったため、優斗が代わりに食べてあげます。そして、ルナがそれと手伝うために、自分が冷やして食べさせようとしていると、遥に止められ、優斗はそんなに強心臓じゃないんだと注意されたため、ルナは思わず遥に先輩の何を知ってるって言うんですかと反論します。ルナが遥に反抗することなど今までなかったことから、優斗と遥も唖然とします。すると、我に返ったルナは謝り、遥も会議があるからとその場を去っていきます。その後、ルナが自分に何か言いたそうな顔をしていたため、優斗が聞いてみると、ルナは一瞬驚いたものの、意を決して優斗に聞きます。遥さんのことが好きなんですよね・・・と。ルナは優斗の部屋にあった絵を見たことを話すと、優斗は「分からない」と答え、3年前の初恋の話をします。ルナはその話を聞いて納得し、今のままで終わっていいはずがない、だってまだ初恋が終わっていない人を好きにはなれない、わたしが先輩を一番に見ているのに先輩がわたしを一番に見てくれないのは嫌ですからと言います。今の状態ではわたしが先輩に恋をすることが出来ないからと。すっかり恋に臆病になっている優斗はどうしたらいいか分からないと言うと、ルナはわたしが手伝うと提案。2人が両想いだった場合、自分が1番の障害になってしまうから。ルナは、遥が自分のサポート役のため、職務優先できっと優斗が聞いても本心を隠してしまうだろうから、自分が問い質すことにします。だから、自分が遥に聞いている間に優斗には自分の気持ちを確かめておいてほしいと言うと、優斗も自分の初恋に決着をつけるため、ルナの提案に乗ることにしたのでした。
早速、遥を呼び出し、気持ちを聞いたルナ。遥は自分の立場に逃げ、最初は本心を隠そうとしましたが、ルナが自分が今抱いている気持ちを正直に打ち明けたことから、遥も彼女の気持ちに応えるため、明日の夜、恋桜の前で答えを聞かせると言います。翌日の夜、遥から呼び出され、恋桜の前で待っていた優斗。遥は仕事で遅れたため、走ってやってきます。遥は自分の気持ちを伝えようとしますが、上手く言葉に出来ず戸惑っていると、優斗から先に話を切り出します。以前遥に新しい恋を見つけたと言ったけど、あれは嘘で本当は初恋をまだ引き摺っていると。そこで、優斗は当時、自分と遥は同じ気持ちだと思っていた、だから本当のところはどうだったのか教えてほしいと聞きます。すると、遥はしばらくの間、戸惑っていましたが、やがて意を決したように口を開き、私も好きだったと答えます。そして、また再会してやり直したいと思っていた、私の我儘で終わってしまった初恋を・・・と伝えます。それから優斗を断った理由を話します。母子家庭だったから母を支えるために早く自立したかったこと、全寮制の魔法学院に入れば様々な補助を受けられることから母親を楽にさせることが出来たこと、だから好きだという気持ちを押し隠して嘘を吐いたと話します。魔法の世界に住む自分と普通の世界に住む優斗・・・そんな2人は上手くいくわけないとも思っていた遥ですが、もう逃げないと心に決め、今でも優斗のことが好きだ、その気持ちはあの時から変わっていないと告白します。彼女からの告白を聞いた優斗は、遥ではなく別の少女の顔が思い浮かび、きっと彼女と出会わなかったらこの告白を受けただろうと思い、遥に今は他に好きな人がいるんだと答え、遥の告白を断ります。すると、遥は1度うつむいた後、ゆっくりと顔を上げ「そうか」と一言だけ呟きます。振られたはずの彼女の顔はどこか満足げで微笑んでいました。こうして、優斗と遥、2人の初恋は終わったのでした。
ルナへの恋心を自覚した優斗。しかし、ルナとの共同生活の最終目的はルナが失恋をするためであり、自分はルナを振らなきゃいけない、けど今のままではきっとルナの告白を受け入れてしまう・・・だから、ルナと離れようと考えます。しかし、ルナに自分が特別ではない証拠として、遥から貰った腕時計を見せて、結界に入れた理由を話します。だから自分はどこにでもいる普通の人間で、ルナが求めていた特別な人間ではないと。しかし、ルナはそれを否定し、わたしは先輩以外の人に恋をするつもりはありませんと答えるのでした。
優斗への気持ちで揺れ動くルナ。そんな彼女に遥はさっさと告白して失恋しろと言いますが、ルナは理屈ではそうだと分かっていても、心が言うことを聞かないと言います。失恋がこんなに怖いものだとは知らなかったと。遥は恋は時間が経てば経つほど想いが募るものだから早いうちに失恋したほうが良いと忠告。それでもルナは決心できなかったことから、遥は発破をかける意味でも、町案内してほしいと優斗を誘ってルナを煽ります。そして、デート当日。遥は尾行してるルナの存在に気付きわざと優斗にくっついたりして煽ります。そして、デートも終わりに近づこうかというとき、優斗は以前ルナと一緒に来た高台へ遥を連れて行きます。そこで遥は優斗にルナのことが好きなんだろうと言うと、優斗は驚きます。優斗はルナの夢を奪うわけにはいかないと身を引くことを話しますが、遥は自分の経験から、立場とかそういったものを気にして自分の気持ちに嘘を吐けば、かつての私のように必ず後悔する、自分が告白して相手がどう受け取るかは相手次第なのだから、お前が悩むことじゃないと言います。そして、遥は尾行を続けているルナを煽るように優斗にキスをしようとしますが、そこへルナが割り込み、遥はそれを待っていたかのように身を引き、この場を2人に任せます。その後、ベンチに座って星を見上げながら話をしますが、ルナの気持ちに気付いて、それでもルナを失恋させなければならないという考えが頭から離れなかったため、優斗はある提案をします。しばらく距離を置こうと。そして、どうすれば良いか結論が出たらまた話そう・・・そう言うと、ルナも自分の気持ちを整理したいと納得し、ルナは遥の部屋に移り、2人の同居生活は終わるのでした。
“特別な人の特別になりたい”・・・優斗と数日離れて自分の心の中に強くあったのはその気持ちでした。特別になりたいという自分の夢が少し変化していることに気が付いたルナは、遥に助言されたこともあり、この恋に破れてしまうのは怖いけど、この想いを伝えられないことの方がもっと嫌いだと思い、ようやく告白する決心が付きます。一方の優斗も友人の平次に相談していました。両想いでも恋人同士になったらその子が夢を諦めなきゃいけないとしたらどうする?と聞くと、平次は恋人んあって結ばれなかった未来よりも相手のことを幸せにしてやればいいとアッサリイと答えます。ずっと相手の立場など余計なことに気を取られていた優斗にとって平次の言葉は目に鱗でした。しかし、そのお蔭で優斗もようやく自分の気持ちを伝える決意を固めることにしたのでした。
ルナからデートに誘われたため、応じた優斗。デートは楽しく過ごしますが、学園近くのチャペルまで来ると、ルナは意を決して告白します。先輩のことが好きですと。優斗はその告白に返事をしようとしますが、そのとき居眠り運転のトラックが突っ込んできたため、優斗は咄嗟にルナを庇います。しかし、優斗は逃げるのが間に合わずトラックに轢かれてしまい、瀕死の重傷を負ってしまいました。ルナは必死に魔法で治そうとしますが、まだ見習いであるルナではマナを操る量に限界があるため、優斗の傷を治すことが出来ませんでした。それでも症状が幾分が和らいだため、優斗は最後の力を振り絞り、死ぬ前にせめてルナの夢を叶えさせてやりたいと思い、告白の返事をします。君の想いには応えられない、僕には好きな人がいるんだからと。すると、失恋をしたルナは魔法使いとして覚醒し、ありがとうございますと言って、優斗の傷を治すのでした。
それから2週間後。ルナの魔法で助かった優斗は、病院を退院し、家に戻ってきました。優斗が不在の間はルナが掃除などをするために住んでいましたが、優斗が帰ってくるとそこには誰もいませんでした。優斗がルナの部屋を見てみると、そこにはルナの荷物が何もなく、ルナの置き手紙があるだけでした。手紙には、イギリスに帰ると書かれており、その理由は、先日のトラックの事故はルナの命を狙ったものであり、優斗に申し訳が立たないからというものでした。ベイカー家は代々男系であることから、女性であるルナが次期当主とされることに不満を持った者が先走って行動を起こしたのです。自分の家の事情に巻き込んでしまってすみませんでしたと謝罪の一文が書かれており、本来なら直接会って謝るべきだけど、顔を合わせる勇気がない、会えばきっと辛くなるからとも書かれていました。そして、最後に優斗への感謝と謝罪の言葉を残して締め括られていたのでした。
一方、ルナは恋桜の木の下で遥と別れの挨拶をしていました。ベイカー家の問題は既に解決しており、ルナが魔法使いとして覚醒したことをキッカケに後継者として認められ、先走った者たちは現当主であるルナの父親によって処罰を受けていました。ルナは遥が去った後、飛行機の時間までまだしばらく時間があったため、恋桜の下で優斗と出会った頃のことを思い出します。すると、自分を呼ぶ声がしたため、振り向くとルナは驚きます。退院したばかりのはずの優斗がそこにいたからです。そして、優斗はルナに先日の告白の正式な返事をします。恋をすることの幸せを思い出させてくれたルナのことが好きだと。そして、ルナに相応しい男になるから帰るのは1年だけ猶予が欲しいと伝えます。ルナは優斗の告白に驚きますが、優斗の気持ちが本当だと分かると涙を流し、優斗に寄ります。そして、2人は抱き合いキスをします。こうして、2人は恋人同士となったのでした。
【アフターストーリー】
恋人同士となり、そのことを遥に報告した2人。優斗はルナについていくため、来年イギリスに留学することを決意し、ルナに教えてもらいながら猛勉強していました。そして、イギリスに行ったら、ルナの父親には挨拶したいと考えていたものの、ルナは優斗を父親に会わせたくない様子でした。そして、優斗はとある理由でアルバイトを始めましたが・・・。
それからデートをして初キッスをした2人。ルナはキスの味を覚え、それにハマり、連日に渡って優斗にキスを求めるようになりましたが、いつしか優斗はキスだけでは足りなくなってきて、その先まで求めようとします。しかし、ルナを傷付けたくないという思いから、しばらくキスは控えようと言い、ルナも自分のことを大切にしてくれてると感じ、一旦は納得したものの、優斗を我慢させているのが気になり、遥に相談します。すると、優斗の優しさに甘えるか、優斗のしたいことを叶えてやるかはルナ次第だとアドバイスを受け、ルナは優斗に抱かれる決意をし、我慢しなくていいと自分から優斗を誘います。理性の限界にきていた優斗はルナから誘われたため、彼女をホテルへと連れていき、そこで2人はようやく初体験を済ませるのでした。
魔法使いになり、初恋まで実らせたルナは、優斗との恋人生活を幸せに感じつつも逆に幸せすぎて怖いと少し思うようになっていました。そんなある日のこと、遥が優斗とルナの前にルナの父親、ローアル・ベイカーを連れてきます。そして、ローアルはルナを連れ戻しにやってきましたが、ルナは優斗との約束があるから帰れないと拒否。すると、ローアルは1週間猶予を与える、拒否すれば実力行使すると言ってその場を去りますが、去り際に「初恋は叶わないから初恋なんだ」と意味深な言葉を残していきます。その後、喫茶店でローアルのことについてルナと遥に聞いた優斗。それは1週間後の来たるべき日にローアルと話し合いで解決させるためでした。ルナからはほぼ愚痴ばかりでしたが、かつてローアルも学生時代、グローリー魔法学院から麻保志学園に転入しており、そのときに初恋と失恋をして魔法使いになっていたという話を聞きます。そして、遥からはローアルからパトロンになることを持ちかけられた話を聞き、そのとき遥を娘を見るような目で見ていたと話します。
その翌日、ローアルと話し合う機会を設けますが、ローアルは一般人である優斗はベイカー家の跡を継ぐルナに相応しくないと言い、断固2人の関係を認めませんでした。ルナは結婚する相手は優斗しか考えられない、打算の関係なんて長くは続かないと言い、ルナはお母さんとは打算で結婚したのかとローアルに聞くと、ローアルはそうだと答えたため、ルナはローアルを軽蔑し、その場を去ってしまい、遥も今の発言は問題があると言って学園の授業があるからと去ります。2人が去ったため、優斗はローアルと2人きりになりましたが、ローアルが2人で話をすることを望んだため、優斗もそれに応えます。その後、おでんの屋台に連れていかれ、酔っ払ったローアルと話をすることになりましたが、ローアルからルナのどこを好きになったのかと聞かれ、少し話が長くなると一言ことわってから話を始めます。自分の初恋と失恋、そして、ルナと出会い、一緒に過ごした日々を。すると、ローアルの表情は柔らかくなり、もしもルナが初恋ではなかったら一言言うかもしれないが素直に認めたのかもしれない、ルナにはもっと世界を見てから人生の伴侶を選んでほしいと言ったため、優斗は先ほどルナの前で言っていた「打算で結婚した」という発言の真意について聞きます。
ローアルと彼の奥さんの結婚は政略結婚でした。ローアルは最初はお互いに愛情は無かったが、お互いに人生を共にするうち、パートナーとして歩み寄っていった、きっかけはどうあれ、愛は生まれたと話します。結局、ローアルはルナとの関係を認めることはありませんでしたが、優斗は家に帰って、ルナに自分と添い遂げるのは苦しい道になるが、それでも自分を選ぶ覚悟はあるのか、初恋を生涯貫き通す自信はあるのかと問うと、ルナは迷うことなく「もちろんです」と答えます。一人だったら躓いたことも、隣に先輩がいるだけで乗り越えられる、先輩が隣にいてくれるだけでわたしにとっては百人力だと。そんな彼女の覚悟を聞いた優斗は、自分がルナに相応しいかどうか悩んでいたことが吹き飛び、ルナを信じて自分も覚悟を決め、君の初恋を実らせると約束するのでした。
ローアルの説得を考える2人。ローアルが言ってることは「初恋で生涯の伴侶を決めるのは性急すぎる」・・・この一点に尽きました。そこで、ローアルの初恋についてルナに聞きますが、ルナも詳しくは知らず、ただ麻保志学園の一般の女子生徒だったということしか聞いていませんでした。それからルナは遥の母親が同世代で麻保志学園の生徒だったことを思い出し、優斗はローアルが遥の素質を見込んでパトロンになったという話とローアルの初恋の話が繋がっているように思えたため、遥のところへ行き、母親に当時付き合っていた人の名前を聞いてほしいと頼みますが・・・。
遥にローアルの件を聞いた後、バイトの帰りに急に睡魔に襲われ、気が付くと首にチョーカーを付けられた状態で見知らぬ場所にいました。周囲には黒ずくめの男たちがいて、優斗にこの薬をルナに飲ませて眠らせろと命令します。もしも反抗したら首のチョーカーが爆発すると脅して。しかし、彼らがかつてトラックを操ってルナを殺そうとしたベイカー家の分家の者だと分かった優斗は、もしも言う通りにしたらルナが殺されると思い、要求を断ります。そして、優斗は目を瞑り、ルナとの思い出を振り返りながらルナの無事を祈っていましたが、いつまで経っても爆発しなかったため、目を開くと目の前にはローアルとルナと遥がいました。
状況が飲み込めず戸惑っている優斗に、ルナが説明します。これは優斗を試すための狂言誘拐だったと。しかも、“先輩の愛の深さをテストしてみればいい”というルナからの提案でした。もしも、優斗が自分の命を優先したら優斗と別れてイギリスに帰り、逆なら1年は学園で過ごし婚約者として過ごすことを認めるという条件で。しかし、ローアルはそれでも認めませんでした。その愛がいつまで続くか分からないからと。その反対する本当の理由を話さないローアルに対し、優斗は怒ります。あなたと一緒にしないでくださいと。僕とルナの恋を、勝手に自分と重ねないでほしい、あなたの初恋が実らなかったのは、あなたが弱かった・・・それだけであり、自分たちとは関係がない。それを聞いたローアルから知っているのか?と聞かれると、優斗は「はい」と答え、本人から聞いた・・・遥のお母さんが初恋の人と言います。ローアルもルナと同様に麻保志学園で遥の母親に恋をして付き合いましたが、両親から“初恋の人と一生、添い遂げる覚悟があるか”と聞かれて、あなたは逃げたと。ローアルもまた優斗と同様に初恋に囚われてた人でした。遥に破格の支援をしていたのは、罪滅ぼしのため。ローアルは優斗の言うことを全て事実と認めた上で、娘には辛い思いをさせたくないと言いますが、優斗に“どんな困難や苦難が待っていようとも、好きな人と別れることが一番辛いこと”と指摘すると、ローアルも反論が出来ませんでした。それでも尚、認めようとしないローアルに、遥は彼らはあなたとは違う道を歩もうとしている、例え別れたとしてもそれは良い経験になるし、添い遂げたとしても苦難の道になるから、ベイカー家の次期当主への試練としては妥当である、それと彼女は貴方の跡を継ぐ人間だと言われると、ローアルはようやく囚われていた初恋から解放され、2人の交際を認め、ルナに魔法使いになったことの祝福をすると部下を引き連れてイギリスへと帰っていくのでした。
ローアルから交際を認められた2人。ルナはこれで大出振ってくっ付けると大喜びしていました。しかし、優斗のアルバイトは続いていたため、午後は一緒にいられないことに不満を感じていて、何故アルバイトをするのかと優斗に理由を聞きますが、優斗は答えず、明日、恋桜の下で待っててほしいとだけ伝えます。そして翌日、優斗は用事を済ませてから恋桜へと向かいました。恋桜の下にいたルナは、優斗が来たことを確認すると、“貴方は恋をしてみたいですか?”と出会ったときの言葉で再び問いかけます。優斗はその問いに対し、出会ったときとは違い、「ずっとルナと恋をしていたい」と答えると、ルナも「わたしもです」と言って満足そうに微笑みます。その後、優斗はポケットからある物を取り出し、それをルナにプレゼントします。それはアルバイトで稼いだお金で買った指輪でした。突然のことに戸惑うルナに対し、最後までずっとルナの初恋を叶え続ける、その決意としてこの指輪を受け取ってほしい・・・そう伝えると、ルナは嬉しそうに指輪を受けとり左の薬指にはめます。そして、優斗がもう一度、君に指輪を渡す時が来ると思う、時間はかかるかもしれないけど、それまで待っていてほしいと言うと、ルナは、もちろんです、いつまでもずっと、待っていますからと答えます。こうして2人は出会った恋桜の下で永遠の愛を誓うのでした。

初恋*シンドローム 感想
ウソシリーズより長いという触れ込みは本当でしたなぁ・・・ロープライスとは思えないほどの長さだったように思えます。でもまぁ、個人的にルナちゃんは好みだったので、飽きることなくむしろもっと見たかったなぁと思える程度には面白かったです。特にアフターストーリーの前半部分は良かった。恋人になった後のルナちゃん可愛い!デレデレで甘えてくるところが良かったです。もっとアフターストーリーの前半のイチャラブ部分を増やしてほしかったなー。
ただ、懸念してた通り、主人公の優斗はあまり好きになれなかったなー。エロゲの主人公で一人称が「僕」だと、大抵はヘタレっていうか、なんでこんなやつがモテるんだろって思うことが多い。優斗もルナちゃんのことを大切にすると言っておきながら、周囲の目ばかり気にしてルナちゃんの気持ちを考えなかったり、相手のことを考えてる風に見えて割と自分本意で動いてるところが多い。結局何もかもルナちゃんに引っ張られてる形で決断してる。失恋の決着を付けたときにその辺克服したんじゃないのか?ルナちゃんと恋人になってからますます酷くなってた気がする。そのくせ、ルナちゃんからOKもらったら猿のようになり、エッチが終わるとまた臆病に戻る。せっかくのイチャラブも優斗がアレコレ考えすぎて台無しになっている部分がありました。それが残念なところかなー。ヒロインの可愛さを引き出すために主人公が追従してくれなかった・・・。
シナリオとしては「初恋」をテーマにしていて、主人公、ルナ、遥、それからルナの父親、この4人の初恋について触れており、前半は初恋の失恋をどうやって乗り越えるかが描かれ、後半は成就した初恋を最後まで貫き通せるのか覚悟が問われます。まぁ前半の遥の失恋の方は良かったけど、後半の父親の方はただウザイだけでした。キャラとしては面白い父親だなって思うけど、娘のことになると頑固というか、自分が弱かった部分を認めていなかっただけというね。そんなので娘を説得しようとしても、それじゃ娘は納得しないわなーって思いました。どんな形で結ばれたとしても困難にならない道なんてないのに、“初恋だからダメ”っていうだけでは誰だって納得はしない。だから後半は子どもみたいにダダをこねる父親に対してイラッとしてたな(´ー`) まぁでもテーマとしては一貫性はあったし、今までのウソシリーズ以外の派生作品の中では1番良かった「天文時計のアリア」並に面白かったかなって思います。ちなみに、魔法に関してはそんなに深い設定はありませんでした(爆)
Hシーンは4回。Campus作品の中では1番少ない回数ですが、それぞれ2回ずつ本番Hが用意されています。だから、回数の割には濃い内容だったと感じました。金髪巨乳ってことでHCGに期待してましたが、最後に足○キが1回ある以外のHCGでおっぱいを見せるという期待通りの内容。HCGについては文句なしでした。まさしく、( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!と言えるものでした。いやー、久しぶりにHCGに満足しましたねー。良かった良かった!シーン的にはどれも良かったですが、3回目のパ○ズ○フェ○→騎乗位→バックがCG的にも1番良かったかなぁ。パ○ズ○フェ○のアングルは悪くなかったし、騎乗位は何度も上下に腰を振るようになっていてエロかったし。ただ、最後のバックはCG的にはすごく良かったのに尻叩きがあったのは残念だった。あと、4回目は授業中に遮断魔法を使ってHするという内容で、ときどき授業をしている遥の声が聞こえちゃうので、Hに集中できないのが残念だった。個人的に2人だけのHのときは第三者は介入しないでほしいと思ってるので、最後のHシーンはルナちゃん以外はボイスOFFにすることを推奨します(爆) まぁでも、おっぱい全開なのは間違いないので、おっぱい星人の方は期待して良いと思います!( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!
そんなわけで、ルナちゃんが凄く可愛くて、今更ながらルナちゃんの抱き枕カバー付が欲しくなったなぁ~。・・・え?遥編?貧乳だから別に要らないッス(爆)

さてさて、これで2017年4月発売タイトルも終了です。少し旧作を挟んで2017年5月発売タイトルの発売を待とうと思います。春グラは延期するかしないか、そこが気になるところw

麻保志学園シリーズのあらすじ・感想についてはこちら↓
ハルウソ】【天文時計のアリア】【ナツウソ】【罪恋×2/3】【Triangle Love】【Deep Love Diary】【アキウソ
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デレた後のルナちゃんが可愛すぎた件(*´Д`*)b


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4 コメント

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ワールドカップ>(超えられない壁)>ジャパンカップ (Luck4)
2017-05-09 23:54:57
世界の胸の壁は厚か…ぐふぉ(チョーク攻撃により撃沈)
金髪&ボン・キュ・ボン、更に「先輩♪」付きでルナ最高♪

>ロープライスとは思えないほどの長さだったように思えます。
体験版の部分から先が結構ありましたね。
イチャラブなAfterStoryもボリュームあって満足です。

>恋人になった後のルナちゃん可愛い!
>デレデレで甘えてくるところが良かったです。
積極的にスキンシップしてきて、キス大好きとか素敵すぎです。
小悪魔っぽいけど一途な愛情が伝わるのもGOODです。

>懸念してた通り、主人公の優斗はあまり好きになれなかったなー。
>エロゲの主人公で一人称が「僕」だと、大抵は
>ヘタレっていうか、なんでこんなやつが
>モテるんだろって思うことが多い。
”恋人同士になったのに自分勝手に遠慮して
Hに積極的でない”、”Hシーンになると
惚れられているのをいいことに鬼畜な性格になる”、
こういう主人公は私も苦手ですね。
ルナがSもMもいける性格で、鬼畜感はそれほど
なかったのでまぁ耐えられない程では無かったです。

>後半の父親の方はただウザイだけでした。
>キャラとしては面白い父親だなって思うけど、
>娘のことになると頑固というか、自分が弱かった
>部分を認めていなかっただけというね。
概ねルナが語っていた父親像通りということでFA。
問題をルナがサクッと解決してくれたのが良かったです。

>・・・え?遥編?貧乳だから別に要らないッス(爆)
遥は恋のキューピッド役としては凄く良いヒロイン
なんですけど、続編が欲しいかと言われると…w
返信する
日本人は慎ましいのです(爆) (こばと)
2017-05-10 00:15:55
>体験版の部分から先が結構ありましたね。
>イチャラブなAfterStoryもボリュームあって満足です。
もう少し長くしいてミドルプライスにしちゃっても良いんじゃないかっていうボリュームですね。
イチャラブがそれなりにあったのは良かったですね。


>積極的にスキンシップしてきて、キス大好きとか素敵すぎです。
>小悪魔っぽいけど一途な愛情が伝わるのもGOODです。
小悪魔だけどその前に甘えんぼでデレちゃうルナちゃん可愛い(*´Д`*)b


>”恋人同士になったのに自分勝手に遠慮してHに積極的でない”、”Hシーンになると惚れられているのをいいことに鬼畜な性格になる”、こういう主人公は私も苦手ですね。
>ルナがSもMもいける性格で、鬼畜感はそれほどなかったのでまぁ耐えられない程では無かったです。
“ヒロインを大事にしたい”っていう考えそのものは悪くない、悪いのはそればかり考えてしまって、ヒロインの気持ちを蔑ろにしてしまっている点。ルナちゃんの場合、あれだけ積極的に迫ってきているのだから、聞くだけ聞けば良かった。ただの格好付けなんですよね。対面ばかり考える。そのくせ、一旦タガが外れると猿のようになる。周囲に気遣う振りして結局は自分本位な考えな主人公という感じでした。


>概ねルナが語っていた父親像通りということでFA。
>問題をルナがサクッと解決してくれたのが良かったです。
大人が出しゃばりいすぎるお話はあまり好きじゃないんですよね。子どもたちのためって言いながら、その子どもの気持ちを何も考えてないのだから。作中でも言われてたけど、仕事とかだと失敗も経験の内と大人は言うのに、恋愛絡みになると途端に手のひらを返したように、反対ばかりする。恋愛では失敗は許されないのか。意味不明。


>遥は恋のキューピッド役としては凄く良いヒロインなんですけど、続編が欲しいかと言われると…w
貧乳党には人気らしいですよ(爆)
返信する
総合的には不満は無いんですけど…… (通りすがりのエロゲーマー)
2017-05-10 07:15:30
どうもです。

ようやくクリアしました~。
ヒロインが一人だけなので、サラッとクリアできるのかもと思ってしまっていたんですが、予想に反してとんでもなく長かったですねww。

まあ、総合的には良い作品だったと思いましたので、プレイするのは苦ではありませんでしたけどね。
ルナもかなり可愛いかったですし。

ただ、こばとさんもおっしゃっていることに同意で、主人公はあんまり好きになれませんでしたね~。
結局は全編通してイマイチな印象しか残りませんでした。

あと、個人的に違和感を感じたのが、もしかして僕が勘違いしていたのかもしれませんが、
魔法使いとして覚醒するために恋をして失恋する必要がある、っていうのがルナの目的を達成するための条件だったわけですけど、
これって魔法使いとして覚醒したら、再度どちらかから告白して成就しても問題ないんですか?
それは何か、作品の根本からひっくり返すルール違反なんじゃないんですか?ww

もちろんイチャラブもハッピーエンドも大歓迎なんでこの結末も展開も不満なわけではないんですけど、
もうちょっとうまく展開してくれないものかと感じました。
好きな人か自分の目的か、二者択一っぽいのが作品のコンセプトでもどかしさだったんじゃ無かったんですかね?
個人的にはそこが微妙だったと感じました。
返信する
そうですねぇ。 (こばと)
2017-05-10 16:00:39
こんちはです。

クリアおつです~。
ウソシリーズより長いという話は聞いてましたが、本当に長かったですw

ルナちゃんが可愛かったので私も概ね満足ではありました。
主人公とルナちゃんの父親に関して以外はw


魔法使いとして覚醒するには失恋する必要があるのは事実ですが、一度失恋を経験さえすれば、あとは同じ人と結ばれても問題はないということだと思います。
魔法使いになることに必要なのは「失恋する」という一点のみのであり、その後のことは関係ないのだと思います。
それと、魔法使い見習いに対して実際に失恋させるのではなく、“失恋したと思わせる”でも可能だということです。ルナちゃんはそれで魔法使いになれました。相手がどうあれ、見習いが“失恋した”と思い込めばそれで成立するのだと思います。
だから、主人公はトラックに轢かれた際に自分の気持ちとは裏腹に、あえてルナちゃんを振ることで魔法使いにさせることが出来たわけですね。

この作品は、好きな人か自分の目的か、二者択一以外の道もあるということも示したかったのでは?
それを達成できた者たちだけが初恋を実らせることが出来る・・・ということなのだと言いたいのではないかと。そして、それが出来たから優斗とルナちゃんは結ばれた。
だって、二者択一しかないのなら、“初恋から逃げただけ”のルナちゃんの父親の行動は特に問題ないじゃないですか。逃げたとはいえ、自分が魔法使いになるという目的は達成できたのだから。

まぁ優斗とルナちゃんが結ばれた経緯は少し強引な展開だなとは思いましたがw
返信する

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