こばとの独り言

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「トリノライン」 あらすじ・感想その2 七波シロネ編

2017年04月02日 00時09分24秒 | 美少女ゲーム

2人目は七波シロネちゃんでした~(*'∇')

七波シロネ キャラクター紹介
シロネは舜の妹・白音の記憶をコピーした新型アンドロイド“トリノ”。学習機能のある人工知能が搭載され、容姿も白音をそのまま成長させた姿になっている。“アーカイブス”と呼ばれるシロネの記憶を人の脳に直接送り込むことで共有させる装置が備わっている等、その性能はこれまでのロボット全てを凌駕しており、傍目からでは人間との区別がほとんど付かない。ただし、ロボットであるが故にロボット三原則に従っており、時折ロボットらしい反応を見せることがある。
性格は至って素直で真面目。舜を幸せにするという最上位命令に従って舜のお世話をしている。七波家に来た当初は舜の母親・馨とも上手くやれていたが、白音の真似をしてそれが上手く出来過ぎてしまい、逆に馨を苦しませてしまったため、シロネと一緒にいたいと思うようになった舜と共に家を出て、現在は沙羅が用意した家で舜と2人暮らしをしている。家事は一通りこなせ、花を育てるのが趣味。
舜に対して芽生えた感情がコントロールできず、舜が記憶喪失になってしまう事故を起こしてしまったことについて、アンドロイドの範疇を大幅に逸脱してしまったその原因が不明のままでしたが・・・。

七波シロネ編 あらすじ
あの日、何があったのか。商店街の人々が舜は交通事故に遭ったという情報を信じていたことから、ここまで情報統制をするのなら何か隠していることがあるのではないかと思って、舜は沙羅を問い詰めようとします。しかし、それをシロネが沙羅に強く当たらないでほしいと強く制止したため、舜はそれ以上の追及を止めます。しかし、シロネは、その情報がお兄ちゃんのためになるのなら話しても良いと言い、その日の夕方、事故が遭った海岸で舜に何があったのかを話します。舜と自分が恋人同士だったこと、自分は妹的なアンドロイドだったのに役割から逸脱して兄である舜と性交渉をしてしまったこと、自分の中に自己が芽生え感情のコントロールが出来なくなったこと、軌道修正も失敗に終わったこと、自分が出来ることが白音と同じようにして海で溺れて死ぬしかないと思ったこと。しかし、彼女の行動はアンドロイドとしてはおかしいものでした。ロボット三原則の第三条ではアンドロイドは自己を守らなくてはいけなかったから。それなのに、海に入ることが出来て、しかも、波に飲まれた舜を助けて岸に戻れた・・・つまり、第三条に反した行動を取ってしまったかと思いきや、シロネは死ねないから第三条違反にはならないということでした。その代わりに第一条には反して舜を傷付けてしまいましたが。シロネはそのことを舜に謝りますが、舜はこれから学んでいけばいいと言って許すとシロネはありがとうございますとお礼を言うのでした。
沙羅が厳しく箝口令を敷くのはプロジェクトの中止を恐れてのことだろうと舜は思いますが、しかし、シロネの持っていたバグはそのまま残されていました。シロネは妹として兄に喜んでもらうことが一番の仕事だけど、それも違うような気がして、そんな不安定な自分はアンドロイドなんでしょうか・・・と自分自身のことについて疑問を抱いていました。すると、舜は自分も記憶をリセットされたアンドロイドだと言います。記憶を失って“七波舜”という設定を与えられて生きているのだから。これから自分を知っていかなくてはいけない、それはアンドロイドと同じであり、きっと全てをシロネに打ち明けたわけじゃない、だから何とかして記憶を取り戻したい。それがきっと、シロネの謎を解くヒントにもつながるはずだから・・・そう伝えると、シロネはだからお兄ちゃんに思い出してほしいと思っていたんですと言って顔を輝かせます。そして、自分が沙羅に直してもらうためにはお兄ちゃんの協力は不可欠と言い、がんばりましょうとお互いに励まし合うのでした。
翌日、沙羅に呼び出された舜とシロネは、沙羅から実験は残り2週間と宣告されます。シロネのアンドロイドとしての常軌を逸脱した行動から、シロネは廃棄処分される可能性があるとも言ったため、舜は驚き一方的すぎると沙羅を非難しますが、沙羅は至って冷静でついさっき決まったことだと返します。しかし、舜はRRC側の都合で実験が中止になることがあるという旨が書かれた同意書にサインしているため、実験終了については何も言えなくなってしまいます。その後、沙羅は記憶の補修になるかもしれないから、シロネの“アーカイブス”を見ておいてほしいと告げます。しかし、舜は既にシロネから大体のことを聞いていたため不要だと答えると、沙羅はシロネが話してしまったのだと思い、シロネを睨みます。沙羅は舜のためを思って秘密にしてきましたが、今の舜にはそれが伝わらないことに少し気落ちして話を打ち切り仕事に戻っていくのでした。
実験終了まで2週間。舜はシロネと一緒に思い出の場所を巡ります。しかし、白音のことへの後悔が押し寄せるはずの海に来ても、何も思い出すことが出来ませんでした。それは同時に白音のことも思い出せないということで、沙羅の願い事は叶ったのだとシロネは言います。舜は沙羅が何をしようとしていたのかシロネに聞こうとしますが、シロネは慌てていくら沙羅でも今の状況を意図的に作り出すことは不可能だと慌ててフォローし、自分が生まれたのは全ては舜のためだったということを舜に教えると、舜は沙羅の気持ちを知ろうともせず無闇に憤った自分が恥ずかしくなりました。しかし、悲しみの分だけ気持ちが積もっていたとうこと、それだけ白音を大切に想っていたということ、そういったものを失くしてしまったとうのなら、やはり記憶がなくなったことでは沙羅の願いは叶ったわけではなかったとシロネは海を見ながら呟きます。舜は記憶を取り戻すこともできず、シロネがいなくなった後、シロネに救ってもらった命で誰かの役に立つことをしなければ1人で生きていくことになるのではないかと言い、シロネはそのことを悲しみます。そこで舜は実験終了までに叶えたい願いはないかと聞くと、シロネは舜を好きだった気持ちが本当は何者だったのか知りたいと答えます。自分では分からなかったことでも舜なら分かるかもしれない、そのためにもわたしのことを知ってほしい・・・そうシロネがお願いすると、舜はそれがシロネの願いなら叶えようと誓うのでした。
その後、シロネは自分のお気に入りの場所へと舜を連れて行きます。そこは森の中でシロネが取り付けたハンモックが1つあるだけの少し寂しい場所でした。しかし、それと同時に妙にほっとする場所でもありました。そこでシロネは自分が生まれたときの話をして、ここに白音が眠っていることを教えます。白音の遺骨は“死して自然に帰るように”という願いの元、この森の傍に散骨されていました。舜はそれを聞いて自分が感じていた少しの違和感の理由に気付き、そのことをシロネに話すと、シロネは“記憶転移”の話を持ち出し、もしかしたら、白い小さな骨の欠片に白音の記憶も宿っているかもしれないと話します。この場所には彼女の記憶も散らばっているかもしれないと。そこで舜は白音にここにいるのかと問いかけますが、声が返ってくることはありませんでした。
ある日、舜は沙羅に改めてシロネと恋人同士だったことを隠していた理由を聞きます。沙羅は人間とアンドロイド・・・両者に恋愛感情が芽生えたことは不自然で、舜はただシロネに甘えて安心していただけにすぎない、それではまたシロネを好きになっても幸せになれず同じ結果になり後悔する、だから言わなかったと話します。シロネを手放して忘れた方がいい、それでもシロネと一緒にいたいと思えるのかと逆に質問され、舜はもう一度好きになる可能性を否定する必要はない、彼女だけが悪かっただなんて、そんな風に思わるわけがないと答えます。すると、沙羅は舜がそうしたいなら好きにすればいい、可能性を殺さない故に他の可能性を失うなんてよくあること、私はただ幼馴染として舜を心配していただけと言い、私の他にもロボットを愛することが出来る人間が存在するだなんて思わなかったと切なそうな顔で舜を見ます。そんな沙羅の表情を見て、舜は沙羅の一見尊大に見える態度も実は違うんじゃないかと思えて、責める気が失せてしまうのでした。
そして迎えた実験終了の日。昼間は普通に学園に行きますが、下校時、シロネはみなさんにお別れをしたいと言って思い出の場所を巡り、それぞれの場所に別れを告げていきます。そうして夜になり最後に来たのは海でした。シロネは海にお別れをした後、最後は舜にお別れを言おうとします。シロネはもう一度舜と恋人同士になることを望んでいましたが、舜はそのことには答えを出していませんでした。そして、シロネは白音に嫉妬していました。自分はアンドロイドだから生きてきた証を残すことができない、白音は舜にさようならは言えなかったけど、舜はずっと白音のことを覚えている、そんな彼女が羨ましいと。わたしは何のために生まれてきたのでしょうか・・・そんな言葉を口にしてシロネは舜の手を縋りつくように握ります。そんなシロネに舜は、ずっとそばにいてほしいと言いますが、シロネは一緒にはいられない、朝になったらこの悲しみだって消えてしまうかもしれないから。すると舜は、そうではない、僕が君に傍に居てほしいと願う限りずっと一緒なんだ、忘れたりしない、シロネに会えて本当に良かったと伝えます。これが生きた証にならないかと。そして、シロネを好きになった理由を思い出したと言うと、シロネはどうしてわたしを好きになったの?と問い詰めます。舜はシロネが自分を支えてくれた、君のそのひたむきさが必要だった、それは今でも同じで君がいてくれなきゃダメなんだと言って彼女を抱きしめます。そして、シロネを好きになったことが正しいかどうかは一生を懸けて考える、シロネもまだどうなるか分からないからそんなに悲観することはないと伝えます。シロネはそれを聞いて、舜がシロネを好きになった理由を聞いたとき舜のせいにしたことを謝り、わたしだってお兄ちゃんのことが好きなのにと言い、せめて最後まで笑っていよう、どんな未来が待っていたとしても、せめて今はわたしらしくありたいと願うのでした。
その後、舜とシロネは沙羅の元へ行きますが、沙羅が実験を続けるという強い意思表示を示したとき、シロネは急に走り出して脱走します。舜は彼女を追いかけ、沙羅のナビで彼女が逃げた森へと向かいます。シロネが逃げた理由は、舜と一緒に居たくないからでした。沙羅が実験を続けると言った以上、それは絶対で、また舜と一緒の生活が始まる・・・けど、そうなったらますます舜を好きになってしまう。こんな苦しい気持ちで居続けるくらいなら、廃棄処分になった方が良いと言い、自分と舜が一緒になった後をシミュレーションした結果、いずれも幸せにはなれなかったから、舜にはもっと相応しい人がいる、そもそも舜の事故も自分が原因だと言って、再び逃げ出します。舜はそれでもシロネを追いかけますが、向かった先は2人にとって因縁のある海辺でした。あのときと同じ大雨が降る中、2人は再び対峙します。シロネは自分を苦しめる心から解放されたいと思いつつも、それでも舜のことが好きでした。舜はシロネと一緒なら不幸だって受け入れる、だから一緒にいようと伝え、シロネがいなくなったらシロネが育てている花が枯れてしまうと言います。すると、シロネは何かに気付きます。自分の意志で居なくなることでやっと人間になれる、だってお兄ちゃんが悲しんでくれるから。そして、わたしにだって運命は作れると言うと、彼女の首元のリングが光り出します。記憶データを初期化するために。しかし、ここで消えてしまったら自分たちが一緒にいることが良いことか悪いことか証明することが出来ない、僕は君との未来を幸せな未来を証明してみせると舜が必死で説得すると、リングの光は収まりシロネは動かなくなったのでした。
動かなくなったシロネを必死で沙羅の元へ運んだ舜。沙羅は舜にシロネが無事であることを伝え、舜はまだトリノのことを理解していないと言います。舜はそれなら教えてほしいと頼むと、沙羅はこれを知ったら後戻りはできないと舜の覚悟を聞きますが、舜が承知の上だと答えたため、話すことにします。シロネの中には“人間の心”が存在しており、それはシロネが不具合と言ってたものでした。しかし、それは不具合ではなく沙羅が夢見たことでした。自我を持ったアンドロイド、それがシロネでした。本来のロボットとしてのプログラムもあるため、そのプログラムにそぐわない人間的感情をバグだと思い込んでいたのです。アンドロイドに感情が生まれることは人間に害を及ぼす可能性があることから良くないこととされていますが、彼女の中に生まれたのは偽物の感情ではなく純粋な人間の心でした。逆にいえばシロネは自分をアンドロイドだと誤認している人間のようなものでした。それは沙羅にとっては理想のアンドロイドであり、普通の人間が最も忌避する存在でした。沙羅はそんな自分の理想を叶えた彼女をトリノを理解していない人間たちによって消されたくないと思い、共同開発のトリノプロジェクトを終わらせ、自分の手元にシロネを残すように手続きを済ませて、以降は自分のポケットマネーで研究と管理を続けていくことを決めました。
沙羅が冗談で言っていた“舜もトリノになればシロネとずっと一緒にいられる”という言葉に惹かれた舜は、翌日沙羅に自分をトリノにしてほしいとお願いします。理由はシロネと同じものを共有したいから。しかし、舜の意識まで機械の中に移すことが出来ない以上、舜とトリノの舜は別個体と指摘されてしまい、自分自身がトリノになることは諦めますが、それなら記憶をスキャンして今の自分と限りなく近いデータを映して実験してみようと提案します。自分が愛したシロネとの記憶がトリノの中で生き続けるなら、それは意味のあることになるからと。沙羅は最初は渋っていたものの、舜の熱意に押され、引き受けることにしますが・・・。
記憶のスキャンを済ませた後、目を覚ましたシロネと再会。沙羅からトリノについて説明を聞いたシロネは自分に“人間の心”があることに驚いていました。2人は自分達の家に帰ろうとすると、そこへ馨が偶然通りかかり、久しぶりにシロネと馨が対面します。馨は2人を家に誘い昼食をごちそうした後、“白音”の名の由来をシロネに教えます。そして、舜はシロネと恋人になったことを馨に報告すると、馨はそれを受け入れ、白音の記憶を持つシロネに1つだけ質問をします。白音は先天的弱視だということが分かってても生むことを決めていた、2人で乗り越えていこうと思って。けど実際生んでみると自分に出来ることは少なく、頑張ったのはいつも白音だった。娘には生まれることに対する拒否権なんて存在しなかった。それはシロネも一緒でした。シロネは頷きますが、けどそれはみんな一緒ですよねと言うと、馨は五体満足に産んであげられたかった私のことを白音ちゃんは心のどこかで恨んでいたんじゃないか・・・と聞きます。すると、シロネは「そんなことありません」と笑顔で答えます。お母さんのことはずっとずっと大好きでした、大人になったらお母さんみたいになりたいと思っていたほどに。だから恨んだことなんて一度だってないんです、だから安心して下さいね、馨さんと伝えると、馨は“馨さん”なんて呼ばれたくない、シロネちゃんには“お母さん”って呼んでほしいと言います。それは、かつてはシロネという存在を拒否した馨が、娘として受け入れた瞬間でした。シロネはそんな馨の言葉に「ありがとう」とお礼を言い、“お母さん”と言って再び笑顔を見せるのでした。
シロネと一緒にいるうちにある恐れを抱えるようになった舜。それは自分がトリノになってもいいのだろうかという恐怖。自分自身のコピーであるトリノがシロネと一緒にいてくれるだろうかと。舜はそのことを沙羅に相談しますが、永遠の命を持つ者同士だから、やがては互いに執着しなくなると言われ、ますます不安が広がっていきます。そのことをシロネにも言えず1人で苛立ちわざとシロネと距離を置こうとしますが、シロネから楽しいことだけじゃなく辛いことも共有していきたい、例え自分が何も出来なくとも気持ちだけでも寄り添っていたい、それが一緒に生きる事と言われ、舜は自分の至らなさが恥ずかしくなり、シロネに相談することにします。その日の夕方、2人は白音が眠る森で話をします。舜は自分がトリノになることをシロネに話すと、シロネはずっとお兄ちゃんと一緒に居られる大喜びします。しかし、舜は以前はそう思っていただけで今は違うと言うとシロネは表情が固まり、わたしのことが嫌いになったんですが?と不安そうに聞きます。舜は僕は僕のままでいたい、記憶だけ生かしても意味がない、僕のシロネを愛する意識はここにあると答えると、シロネはお兄ちゃんは絶対にわたしを1人にはしないと約束してくれた、トリノかされてもその約束の記憶は引き継がれる、だからトリノであるあなたはわたしと一緒にいてくれると必死に訴えます。そんな彼女に、僕と君が“共に生きる”のに時間は関係ない、短い命でいいから君と変わらない日常だって思い出に変えていきたいと伝えると、シロネはそれだったら残されたわたしはどうすればいいんですか?と聞き返し、舜はそのことに答えを出せませんでした。舜がトリノになるためならなんだってする、あなたの望み通りにすると必死に説得しようとするシロネを前に舜は何かを伝えようとしますが、その前に舜は急に意識を失い倒れてしまうのでした。
病院で目を覚ました舜は、沙羅とシロネの3人で百南美から病状を聞きます。すると、百南美は人として生きられるという意味での余命はあと1週間と宣告します。舜は徐々に眠る時間が長くなっており、やがて完全に目が覚めなくなるだろうと。その原因は過剰に記憶のスキャンを行ったことでした。自分が望んでトリノになろうと何度もスキャンを繰り返した結果、脳に負担がかかりすぎて今の事態を引き起こしたのです。弱視の娘にいつか世界を見せることを夢見て人から記憶を抜き取る技術を開発したのは舜の父親でした。記憶を引き継げば他のパーツを変えても人間は成立するのではないかと考えて。しかし、この研究は選ばれた者のみで行われましたが、記憶のスキャンについて全容を分かっていたのは舜の父親だけした。だから、さすがの沙羅も記憶のスキャンをすることでこういう事態になることは想定できませんでした。記憶のスキャンは脳に負荷をかけるが、回復期間を置いてスキャンすれば問題はなかったはず、舜はそのスケジュールを無視して短期間でスキャンを実行したから、脳の回復する機能が破壊されてしまったのではないか・・・そう沙羅は推察します。百南美はその説明に納得し、記憶のスキャン以外にも原因はあると話します。それは舜が記憶喪失になったことでした。それも脳に負担がかかることだから。シロネは舜が記憶喪失になったのはわたしのせいだと自分を責めますが、沙羅は今はそれを話しても仕方ない、一番辛いのは舜だと言い、重くなった空気の中、自分は何のために研究に人生を捧げてきたんだろうと呟いたのでした。
少しの間入院していた舜ですが、寝たらもう覚めることはないと思い自分からは極力眠らないように努めていました。けど、死ぬことに対しての実感はわかず、落ち着いてもいました。現状では治療する方法がないことから、百南美に少しでも長い時間大切な人を一緒にいたほうが良いと退院を勧められ、退院します。退院して家に帰るも平日だったせいかシロネは不在で、舜は街を歩き回ることにします。夕梨の家まで来ると、いつも通り早退した夕梨がいたため、彼女に自分の病状についてもう治らないと話すと、これまであまり実感がわかなかった死への恐怖がわき、身体が震えてしまい、情けないと呟きます。夕梨はそんな舜に情けないとか男らしくないとか思わない、そんなの怖くて当たり前と舜の気持ちを肯定します。その後、夕梨に励まされながら一晩中徹夜で思い出話に花を咲かせます。夕梨に元気づけられた舜は、家に帰りますが・・・。舜は夢を見ていました。それは自分がトリノになった夢。自分の記憶をコピーしたトリノはシロネに寄り添おうとしますが、シロネはそんな舜をかつてのロボット三原則に縛られた自分と同じだと言い、自我を持ったトリノならば他人の思い出なんて捨ててしまえばいいと言います。そこで目を覚ました舜の前には沙羅がいました。どうやら3日も寝ていたようで舜は驚きます。沙羅はそんな舜に対し、私なら舜をトリノにすることが出来る、もうあまり時間に猶予はないからと提案しますが、舜はそれでもトリノになることを否定します。自分が自分でいるために。それを聞いて沙羅は珍しく取り乱しますが、舜の顔を見て本気だと分かり落ち着いて、百南美から来た宣告を舜に伝えます。次に眠ったらもう目覚めないだろうと。そして、それは舜も何となく分かっていたことでした。
沙羅にトリノの完成を託した舜は、その後、シロネと最後の夜を過ごします。シロネはかつてロボットには永遠の命があるから運命なんてないと言っていました。そして、枯れて命を全うできる花のことが羨ましく思っていました。看取ってもらえるから。悼んでもらえるから。舜は、そんなシロネに運命はあると言います。シロネは自分の運命を自分で決めることが出来るはず、僕の願いは僕と君の幸福についていつか答えを掴むこと、僕は命題とひとつになってシロネの中で生き続けると。シロネならいつかその答えに辿り着けるから。そして、永遠の命を手に入れてしまったら生きる意味を求めなくなってしまうのではないか、そんな風に考えてしまう自分はトリノにはなれないと言ってシロネに謝ります。すると、シロネは舜の意思を尊重し受け入れることにしました。舜は最後に海が見たいと言って2人で海に向かいます。そこで愛し合い、2人で日の出を見ますが、ついに別れの時がやってきます。だんだんと身体が動かなくなる舜を見て、シロネはいなくならないでほしいと言って抱きつきます。そして、悲しいはずなのに涙を流すことが出来ない自分を責めます。そんなシロネに舜は、いつか君は僕の気持ちを分かってくれると信じてると伝えて、覚めることのない永遠の眠りにつくのでした。
舜の葬儀を終え、遺骨は白音と一緒の森に散骨されました。その後、落ち込む馨を支えていたシロネですが、舜の父親が帰ってきて夫婦で寄り添っているのを見て、自分の役目が終わったことを理解し、舜と白音が眠る森へ戻ります。そこで舜から託された命題への答えを手紙に書いた後、シロネは「今、逝きます。あなたの元へ」と言って、自分の記憶データを初期化し舜の跡を追うのでした。

七波シロネ編 感想
まさかなぁ・・・こんな終わり方するなんて・・・。自分は最近重い話は少し苦手になってて、本来ならminori作品は合わないはずなんですけど、minori作品は重いシナリオであることを承知の上でプレイしています。理由は途中がどんなに重くて辛いお話でも最後は笑顔で終わってくれるから(本当の目的は別にあるけどここでは言わない)。終わりよければ全て良しという言葉の通り、自分はハッピーエンドで終わるならそれが1番良いと思っています。少なくとも自分がプレイしたminori作品(夏ペル以降)はバッドエンド的なものはなかったですし、今作の夕梨編も途中重くても最後は生きることに希望を見出しハッピーエンドを迎えられて良かったので、シロネ編もハッピーエンドなのかなって思っていました。けど、シロネ編は舜が死に、シロネちゃんが答えを見つけて舜の跡を追うという結末になっていて、印象度で言ったら確かに登場人物が死ぬシロネ編の方が上ですけど、この結末を見て期待を裏切られた気分になりました。ショックが大きすぎて逆に泣けなかったな。幸せの形は人それぞれとは言いますが・・・シロネが答えを見つけてくれると信じて人として最後まで生きた舜と、“2人は既に幸せだった”という答えを見つけて彼の跡を追ったシロネ、2人はそれで幸せだったんだろうけどね。まぁかといってあの状況で何が出来たかっていうと難しいですけど・・・舜が倒れてからの後半の展開が急すぎて唖然としてました。舜があんなことになったのもちょっと強引な気がしますし。とにかく、魂だけではなく、ちゃんと生きている状態で寄り添った2人のエピローグを見たかったな・・・。
夕梨編とシロネ編はそんな感じで全体的に対比になっています。未来の無い命である夕梨ちゃんと、永遠の命を持つシロネちゃん。そんな彼女たちと向き合い、まったく逆の答えを導き出した舜。離れてしまうことで気持ちがすれ違う夕梨編と近くにいることで気持ちがすれ違うシロネ編。主人公が最後まで夕梨ちゃんを生かそうと希望を見出す夕梨編とシロネに後を託して自分が先に逝ってしまうシロネ編。主人公の立場が変わると結末もこんなに変わるんだなぁと・・・しみじみ感じております。対比のためにこういう終わり方にしたのかな?シロネちゃんが笑顔でいられるハッピーエンドには出来なかったのかなぁ・・・。
シロネちゃんはアンドロイドなのに感情表現豊かで反応が素直で心がピュアなマジ天使っていうくらい可愛かったんですけど、こんな結末だったんでそんな気分も萎えてしまいました。んんー、途中までは本当に可愛くてずっと愛でていたいって思ってたんだけどなぁ・・・。とりあえず、シロネ編の後半は無かったことにして良いですかね(´ー`)?
Hシーンは5回。ただし、最初のはオ○ニーだけです。2回目の初体験Hと3回目の最初の本番Hは良かったけど、それ以外ではおっぱい見せてるなかったのも残念。本番Hでたった2回しかおっぱい見せないとかありえないでしょ。本番H自体も夕梨ちゃんと比べると少なく中身も薄くて色々と残念でした。何より、パ○ズ○はおっぱい見せなきゃ意味がないってあれほど言ってるだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(爆)
とりあえず、シロネちゃんとのイチャラブは、シロネちゃんがあまりに可愛すぎて悶えます。そこは間違いないです。こんな妹がいたら毎日ハッピー!!になることは間違いないでしょう、ええw 普段のシロネちゃんはマジ天使!!!!!だから結末が残念としか言いようがないのです・・・。

さてさて、お次で最後になります、紬木沙羅です~。

「トリノライン」のあらすじ・感想はこちら↓
宮風夕梨編】【七波シロネ編】【紬木沙羅編】 

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