医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

見失うネクスト

2022-10-01 02:18:06 | 薬局
志は今も変わらない。

何気なUSBに残る過去のメモリーを見直してみた。
そこに東京に出てくる時に、やりたかった事のメモ書きのようなものがいくつか残っていた。
恐れ多くも学者でもないのに、それは「薬局経営学」である。
2010年に東京に出てきたので、かれこれ12年は経過している。
今さらながらに見直すと自分自身の若さとエネルギーが感じられる。
この「薬局経営学」なるものを広めたいと”おら、東京さいくだぁ“である。

その頃は本気で薬局経営を学問的に考えたいと思っていた。
何となく医療機関の門前に立地し、処方元の医師の顔色をうかがう下請け経営が嫌だった。
こんな経営スタイルはいつか崩壊するとの予測もあった。
この現状を少しでも改善させるには薬局経営を論理的に考え、戦略的な実践行動が必要ではないかと大それたことを考えていた。
そこで始まったのが「薬局ネクスト経営塾」だったのかもしれない。
何となく懐かしい響きを感じている人もいると思う。

私との付き合いが長い人は、この研修が出会いのきっかけだったかもしれない。
大阪、広島、福岡、高松などで毎月1回日曜日の13時から17時間までの4時間だった。
内容の構成はまさに自らが勝手に作った「薬局経営学」に準じて、1時間ほどの講義を行い、その後にグループディスカッション、発表、コメントから深掘りする流れである。
このグループワークによってお互いの理解度が深まる。
さらに発表から情報に広がりが出る。
グループが模造紙に書き出した内容から私のイメージと知識が爆発する。
関連する情報が”立て板に水”のごとくだ。
私の求めていたのは、普段はあまり意識しないことに「なぜ」が芽生える瞬間だ。
その「なぜ」が新しい事業への創造性へとつながる。

研修の後はお決まりの懇親会が待っている。
ここでは共通の悩みや抱えている問題をぶつけることで解決に向けた勇気が得られる。
明日からの実践行動が具体的になる。
もちろん飲んで騒いでストレス解消にもなる。
一番楽しんでいるのは私だったかもしれない。

私のこれからの人生でやり残したことがあるとしたら。
それは未来を生き残れる若手経営者の育成だと勝手に思っている。
数多くの経営に関する本を読んだ結論は、ゴーイングコンサーン(継続企業)の原理原則は時代が変わっても不変だということだ。
その不変の摂理を少しでも伝えることが与えられた使命なのかもしれない。

はじめに企画した「薬局ネクスト経営塾」は10数年の経過でその存在感を見失っている。
若手経営者は今に満足し、今が未来永劫続くことを信じて疑わない。
今がちょうどいい湯加減の”茹でかえる”のように悦に浸っている。

そんなことを考えているから時代遅れと言われるのかもしれない。
そして今は再度挑戦しようという意欲がなくなっている。
コロナで休みすぎたせいなのか。
コメント
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