今更、ぼやいても遅い。
9月末までの価格交渉はいかがだっただろうか。
ほとんどが時間切れで、医薬品卸のMSに押し切られたのではないかと思う。
医薬品卸の作戦勝ちというか、彼らも必要に迫られた対応じゃないかと思う。
何と言っても今回は「流通改善ガイドライン」と言う錦の御旗があった。
これにある程度従って多少なりとも成果を示さなねればお上の怒りに触れる。
お上とはもちろん女将ではなく厚生労働省である。
そう考えると表現が適切ではないと思うが「官製談合」にはまったような気がする。
7月も中過ぎ頃だったと思うが、急に交渉が動き出している。
不思議というか、怪しいというか、ほとんどの医薬品卸が価格の提示を始めたように感じる。
ただ価格は高め安定といった感じだ。
これでは妥結出来ないとごねても取りつく島もない。
他の医薬品卸に発注を変えると脅しても「仕方ないですね」といつもとは違う対応である。
他の医薬品卸と交渉してもなぜか同じ価格しか出てこない。
不思議だ。
まるで裏で繋がっているような気になる。
結果として、現場を混乱させたくないので妥協して従来通りの発注になる。
総じて言えることは、今までより平均で1.5から2%の引き上げだったようだ。
納得できなくても仕方がない。
再見積もりを取るが、そこは引き延ばし作戦で、なかなか再見積もりは出てこない。
そうこうしてる間に期限切れとなる。
今、関心があるのは大手調剤チェーンの妥結価格である。
中小薬局へは「これ以上は無理です」と言いながら、大手調剤チェーンには無理をどこまで聞いたのかだ。
さらに、気になるのが共同交渉のようなグループの価格である。
あれだけ粘って苦労しても納得できない価格である。
いっそのこと価格交渉はよそに任せてしまおうかと安易さが頭をよぎる。
まだ大手調剤チェーンも、共同交渉的な仕組みも価格交渉の結果は見えてこない。
バレるのは時間の問題だ。
医薬品卸に価格差が生じるエビデンスを示すことができるのか。
仕切り価格は販売先によって変わるとは思えない。
ただ、そろそろ医薬品卸の中間決算の発表がある。
その結果が高収益だったら「やられたぁ〜」となるが、どうやら医薬品卸も薄利との噂が聞こえてくる。
どこが“漁夫の利”を得たのか。
医薬品の原価も決まり中間決算が出てくる。
その結果に、今更驚いても遅い。
大事なことは、その結果を踏まえて何をなすべきかの挑戦だ。
10月も終わりが近いが後半に期待する。