医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

長い夜を

2017-11-04 05:24:17 | 薬局
たまには泊まり込みで語り合う。

今日は、ある会社の管理職と温泉旅館にて泊まり込みの研修がある。
当初は管理職だけであったが、意外にも自主的に参加したい人もいて人数が増えそうだ。
この会社は薬局が4店舗と決して大きな会社ではない。
それでも呼んでいただけることに感謝している
そして社内旅行など行きたがらない、このご時世にしては珍しい。
私も北海道から珍味を取り寄せて長い夜を語り明かす準備をした。

他にも1月に幹部職員の泊まり込み研修に呼ばれたが、タイミングが合わなかった。
それなりに忙しく予定は3カ月先までほぼ埋まっている。
平日ならいいが、現役の皆様にはそんなわけにもいかない。

今回の研修で強調したいことは"薬局は小売業じゃない"である。
今までは処方せんを応需して、調剤を行い服薬指導でお金がもらえた。
このお金が国民の税金と社会保険料から成り立っている意識などなかったんじゃないだろうか。
注文をもらい、その指定された商品を引き渡し、お金をもらうのは小売業のなにものでもない。

保険薬局とは国が国民に対して健康であり、健やかな生活を送れるための仕組みだと思う。
それへの貢献として調剤報酬などが支払われている。
という事は、その期待にそうことで調剤報酬が支払われる。
その方向に従わなければ報酬はもらえないのが当たり前だ。
医療財源が乏しくなっている昨今では、その傾向が色濃く出ている。
国には限りある資源を有効で効率的に使う責務がある。

そんな傾向を知る手がかりが、改定ごとに「上がった報酬」「下がった報酬」に意味があることを理解する必要がある。

さて、すごい話を仕入れた。
2016年の改定で残念ながら「調剤基本料」が25点になり「基準調剤加算」の32点も失った。
落胆の4月を終えて、驚いたのは赤字転落だったそうだ。
これではいけないと気持ちを切り替え、先ずは「調剤基本料2」からの脱出である。
薬剤師全員で「かかりつけ薬剤師指導料」について話し合い理解を深め、患者のメリットをいかに発揮できるかを考えた。
そこから薬局が復活した。
何と3カ月で薬剤師1人につき100回以上の「かかりつけ薬剤師指導料」の算定が可能となった。
その結果、めでたく「調剤基本料1」への復活と「基準調剤加算」も取り返すことができた。
さらに驚くのは、その薬局は受付回数が2,000回を超えて、集中率が惜しいことに90.1%だったそうだ。
それが「かかりつけ薬剤師指導料」を算定するようになって約1年半になるが75%にまで引き下がったそうだ。
もちろんそれに伴い処方せんの受付回数も増えている。
近所には申し訳ないが眼科の処方せんが一番増えているそうだ。

これは決してズルをしたわけじゃない。
日頃の努力の賜物で、その薬局がいかに患者と向き合ったいたかの証だと思う

今夜は、そんな話を交えながら初冬の長い夜に語り合いたい。



目指すは薬学ブログ第1位
こちらもお願いします!
人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする