医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

けいりせいとん

2016-08-03 06:06:46 | 薬局
どんぶりが怒る。

俗に”どんぶり勘定“と言うが、現状認識が出来ていない経営者が多い。
もちろん全てとは言わないが、比較的2世経営者は決算書の見方を知らない人が多く見られる。
創業社長は長い経営の中で、一度や二度の経営危機を経験しているんじゃないだろうか。
店舗の拡大をし過ぎて資金繰りに困った。
決算書を見たら利益が出ていると勘違いして、交際費などをじゃんじゃん使い過ぎたら税金の支払いが出来なくなった。
銀行は天気が良い時に要らない傘を貸してくれるが、天気が悪くなると傘を取り上げる。
井上揚水も“傘がない”って言っていた。

これもいつもブログで書いているが、未だに決算が3月ではない薬局がある。
基本的に決算はいつでも構わないが、薬局は他の企業と異なり、少なくとも2年に1度はルールが変更になる。
調剤報酬も薬価も変わる。
3月決算じゃないと前年との比較が出来なくなってしまう。

これもおかしな話で、通常はいくらで仕入れて、いくらで売るって仕組みが小売業である。
ところが原価の仕入価が決まらなくても平気で仕入れている。
まだ価格交渉が決まらない薬局も多い。
4月からいいだけ仕入れていて、価格交渉の結果、他の医薬品卸より高くなったらどうするのか。
月間1,000万円の仕入れ額があった場合、1%違うと10万円になる。
4月からだと7月までだと40万にもなる。
早く価格を決めてより安い医薬品卸に発注先を変更するべきだ。
”覆水盆に返らず“

会計を税理士以外の人に任せている会社も見られる。
ある会社では5,000万円を超える使途不明金が発覚した。
取りあえず税務申告は通ったようだが、税務調査があるとかなり面倒になる。
さて、この5,000万円の行方だが、どうも社長が資金繰りに困って薬を横流ししたようだ。
医薬品卸の買掛金が異常に多い。
もちろん医薬品卸からは不良債権先として矢の催促が来ている。
こんな状態で価格交渉など出来る訳がない。
はっきり言って医薬品卸の回収は難しい。

その他にもレセコンをリースにしているにもかかわらず、電子機器利用設備を取得した場合等の特別償却もしていたなんてこともあった。
これはちょっと専門的すぎたかな?
それなりの税理士に会計処理を任せておけばあり得ないことだ。
ただ、税理士も薬局のちょっとした特殊事情は知らない。
やはり”もちは餅屋”である。

先ずは、4月から7月までの処方せんが前年より増えたか減ったか。
処方せん単価はどうなったか。
処方せん1枚当たりの技術料はどうなったのか。
もちろん薬価がどうなっているのかも確認して欲しい。
価格はまだ決まっていないと思うので試算表の利益はまだ見えていない。

薬局経営も「見える化」が必要だ。





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