20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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ピアノとお別れの朝

2016年10月27日 | Weblog

            

 ずっと、私のそばにいてくれたピアノと、とうとうお別れします。

 今日、これから運び出されます。

 

 写真の、古いピアノは、すでに、もう20年以上、無用の長物になっていました。

 世田谷の桜新町に住んでいた頃、長いスカートに足を取られ、駅の長い階段から転げ落ちて、左手の指を3本骨折してしまったことがあります。

 日常生活には困りませんが、それ以降、ピアノは弾けなくなりました。

 指が硬くなっていて、曲げるのがやっとです。

 

 子どもたちは遊びで、私のピアノを弾いていましたが、娘は途中からエレクトーンに変わりました。

 そんなわけで、弾き手のいなくなったピアノは、長いあいだ、窓辺にひっそりと佇んでいました。

 けれど、今回、老前整理の名のもとに、とうとう捨てる決意をしました。

 昨年は、エレクトーンも捨てました。

 

  運ばれる前に、鍵盤を磨いたり、ピアノをきれいにお掃除しました。

 最後にちょっと、ピアノを弾いてみました。

 思いの外、大きな音で、びっくりしました。

 夫も、驚いて自分の部屋から飛び出してきたくらいです。

「久しぶりに聞いたけど、ピアノって、こんなに大きな音だったんだね」と。

 

 我が家から運ばれたピアノは、今度は、どんな国の、どんな人が使ってくれるのでしょう。

 長い間、ありがとう。

コメント (2)
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