あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

消費税って不公平な税金か?

2009年08月28日 21時28分04秒 | 政治(国内・その他)
 今日は、ちょっと手抜きエントリ。

 前回のエントリでコメントくださった「蒼いウナギ」さんへの返信という形をとろうと思う。森永卓郎氏の

「消費税は不公平だ」

 というコメントに対する反論で、これを詭弁とするコメントである。
 反論だし、いつもの「である調」では大変にキツい言い回しになってしまう気がしたので、この返信については、「素」の自分…、「ですます調」でいこうと思う。

貧乏人は収入の8割を消費せざるを得ない。金持ちは2~3割の消費しかしない。
消費税は、その貧乏人の8割に、金持ちの2割にかかる税金なのだ。これのどこが公平なのか。


(蒼いウナギさん)

これは詭弁でしょう。
思わず納得しそうですけど、貧乏人の8割ではなく、

貧乏人の収入の8割に相当する金額、

金持ちの2割ではなく、

金持ちの収入の2割に相当する金額、

が消費税の対象になるわけですけど、常識的に考えれば金持ちの方が消費は多いわけです。
短絡的に消費税率を上げ続けていくことには反対ですが、消費量に対して課税すること自体は公平だと思います。
相対的に貧乏人に対しての課税を下げたいのなら、食料品などの生活必需品に関しては課税率を下げるか免除するなどの方法があります。生活必需品以外の消費を中心に課税できれば、不公平だという向きにも対応できるわけですね。


 では、返信開始。


 詭弁だとは思わないですよ。むしろ平等だと主張する方が、私は詭弁だと思います。

 エントリでも述べているように、それならまだ収入から一律15%の方が平等でしょう。ケタ違いの増税なんで賛成はしかねますが、平等は平等です。

 おそらく蒼いウナギさんは、生活必需品に税金をかける事により、節税対策をしている人や年金や生活保護受給世帯からでも税金を徴収できる点で平等だとおっしゃるのかもしれませんが、極端な話、1日1000円稼げる人と、1日1万円稼げる人がいて、食費に両方とも1日800円かけてるとして、今までと同じように法人税のバーターとして消費税をアップさせるやり方が、本当に平等と思えますか?という事なんです。

 消費は800円なので、税金は一律120円になり、収入1000円の人は12%徴収され、収入1万円の人は1.2%しか徴収されない事になるんですよ?

 これの問題は、蒼いウナギさんのおっしゃるように、生活必需品にも一律に課税している(大衆消費課税である)点です。この点を「問題」と主張されているので、基本的に同じ考えを持ってはおられると思いますが…。

 ちなみに、日本では昔、消費税の導入と同時に物品税が廃止されています。これが蒼いウナギさんのおっしゃる「食料品0%」の政策です。昔の日本はその政策をとっていたわけですね。
 物品税では、例えば自動車に15.5%~23%課税されていました。他にも宝石や毛皮、家電等…。これらが廃止され、消費税が導入された事を考えると、実にものすごい単純な、「金持ち優遇&経済優先策」である事がわかります。実際日本では家電は安いです。当時、消費税の導入は減税として紹介されていました。

 これ(消費税導入は減税)を詭弁と言わずして、なんと言えばいいのでしょうか。
 この辺り、私の主張と日本共産党の長年の主張がシンクロしています。彼らはある種の議論において、かなりフェアな主張をしていると思っています。

 それと、物品税が廃止された背景としては、課税対象を決めておかねばならず、執行困難だった点があります。蒼いウナギさんのおっしゃるように、例え食料品を免税対象とすると言っても、免税対象を決めねばならず、同じような執行困難性が付きまとうでしょう。
 システム的にシンプルであると評価もされている日本の消費税が、再度先祖返りする可能性は私は低いと見ます。業務系システムエンジニアである私の職業的視点から見ると、会計システムやレジなんかのシステム更新は必須です。消費税率の変更なんかはシステム上折込済みですが、物品税のような個別消費税導入では話は別でしょう。
 仕事の需要が増えてシステム屋には好都合かもしれませんが…。負担を強いられる日本の全企業の支持が得られるでしょうか。よほど強い政権基盤が必要でしょうね。


 と、言うわけですみません。蒼いウナギさん。徹底的に否定してしまいましたが…。このコメントを返信せずに放置してしまうと、自分のブログで主張している内容を否定しかねないので、あえて厳しく反論してみました。

 冒頭の森永卓郎氏の「消費税不公平論」を、これでも「詭弁」と断言できますか?

 以上。返信終了。

 と、言うわけで、俺はコメンテータとしての森永卓郎氏、あまり好きな部類ではないのだが、このコメントだけは全面賛同できるのだった。
 俺自身は詭弁を弄しているつもりはないので、もし俺のこの論弁が詭弁であるなら、それは俺が誰かに騙されている事を指す。もし俺が騙されているのであれば、騙している相手は日本共産党と言うことになる。

 反論があれば受け付ける。できるもんなら是非論破してほしい。できれば具体的でわかりやすく詭弁である理由を説明してほしい。場合によっては再度エントリ投下する。再エントリ投下時は、新カテゴリとする予定。

 ちなみに、俺は過去2回ほど、これぐらい強烈に主張しておきながら論破された事がある。2回とも大変恥ずかしかったが、大変勉強になった。
 だから、こういう返信しがいのあるコメントがあると実にうれしい。勉強になるもんなぁ。


16 コメント

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Unknown (Unknown)
2009-08-29 01:39:51
消費税がテーマなのに所得税の話を出すのは筋違いかもしれませんが、金持ちは2~3割消費する前に5割徴収されているわけで・・・。

そもそも収入から一律15%のほうが平等ということですが、平等とはどういったことをさすのでしょう?行政のサービスは同じなのに1500万払う人と15万払う人がいる、ということのほうがむしろ不平等ではないかと思うのですが・・・。800円の食費でいうと同じものを食べているのだから負担額が同じなのは当然なのでは(所得に対するパーセンテージに直す必要はあるのでしょうか)?

的外れなことを書いていたらすいません><
ブログ楽しみにしています!頑張ってください
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Unknown (しがない浪人生19才)
2009-08-29 01:40:11
自分的にはやはり所得税を上げるよりは消費税を上げるほうがいいかと。
前のエントリーでおっしゃってた方が言う通り「消費税はヤクザと宗教、年金老人、生活保護、配当所得者から取れるので必要。」
おそらくこれが最も重要かと。ブリジストン鳩山由紀夫と言う男は、故人まで利用して架空献金を装って所得隠しをしている極悪人ですので、正直、所得隠しをする売国金持ち野郎にはあまり通用しないと思います。こんな政策をするなら、イオン岡田と共に売り上げの多くを国庫に寄付していただきたいものです。
また消費税を経済優先策と仰ってますが、経済優先策ということはそれは国全体、金持ちも貧乏人にとっても良い事ではありませんか??
それに貧乏人も金持ちも食費は同じだなんてそんなことはありませんよ。食費だってぜんぜん違います。(身近に金持ちも貧乏人もいますので)
また所得税は必ず必要でしょうが、所得税を上げるというのは共産主義、社会主義的考えであって、確かに富の再分配と言う面では効果を発揮しますが、労働意欲をかなり損なうと言う面から、資本主義には無くてはならない富の再生産と言う点におきましてはかなり損ねてしまう点があるかと思います。なので所得税は今の所このままの状況で良いかと思います。(当然バランスが難しいですが)
自分は反共保守のスタンス(若干親米気味)ですので批判させいただきました。また共産党に騙されていると言うのではなく、共産党の共産主義的考えに賛同を示しているといった方が正しいと思います。
以上長文の割にあまりにも意味の薄い駄文ですみません。
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ななしの意見 (ななし)
2009-08-29 06:01:03
いつも拝見しております。勉強になります。ありがとうございます。

>食費に両方とも1日800円かけてるとして

非常にケチで節制している、一部の金持ちはそうかも知れませんが(アマゾンの創業社長はケチで有名らしいですね)

殆どの人間は収入の増加に伴い、支出も増える。だから収入が多い人も、少ない人も常に同じように「金が無い」のだとロバートキヨサキの「金持ち父さん貧乏父さんに書いていました。

貧乏人が1日800円で生活出来るように1パック
100円の卵を買い、特売の10キロ2500円の米を買って生活しているとすれば、一部のケチを除き殆どの金持ちは1パック300円の高級卵を買い、10キロ5000円の米を買って食べています。

本人達は別に贅沢をしているとは思っていないはずです。普通に買い物して、むしろ節約しているつもりです。なのに金が無い→だから政府が悪いとなる(話が脱線しました)

ロバートキヨサキによれば、人間というのは
このように所得に応じて使う金も増大するものなので、私は所得税は公平だと思います。
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論破します(うそ) (蒼いウナギ)
2009-08-29 15:13:32
 ブログ主様、わざわざ丁寧に返事して頂いてありがとうございます。

 特に批判するつもりで書いたわけではなかったのですが、記事の根幹に関わる部分で否定されてしまうと確かに微妙ですよね。
 よくよく考えてみたところ、少し軽率にレスしてしまったなと思います。お詫び致します。

 自分の視点でしか考えられずにいたんで気付くまで少し時間がかかりましたが、要するに「消費税で収める額」を「所得税を収める際の尺度である収入の額」に照らし合わせてみると、相対的に貧乏人に負担がかかる、ということですよね?
 それに加えて説明して頂いたように、消費税が導入された背景を考えれば「消費税が公平なものである」というロジックそのものが詭弁だ、ということですよね。

 私の視点としては、所得から自動的に天引きされてしまう所得税と比べ、消費する時にだけ徴収される消費税は合理的であるように思えるというのが根底にあります。
 貧乏人であろうと金持ちであろうと、消費を抑えれば節税することができるわけですが、一般的にいえば金持ちの消費額は貧乏人より多いでしょう。
 そして、金持ちが消費しないとされる8割にしても、永久に非課税になるわけではなく消費すれば消費税の対象になり、相続されれば相続税の対象になります。
 つまり、消費税単体で見た場合に必ずしも平等じゃないとは言い切れないことと、他の税制を含めて包括的、実際問題的に考えた場合、「8対2」というショッキングとも言える数字は必ずしも正しくないという見地から詭弁だ、となったんだと想像します。
 あらためて考えてみると確かに、消費税が不公平だという見方をしたことがなかったんで、ある意味目からウロコですね。確かに貧乏人に負担がかかる側面があります。
 所得税か消費税かという選択があった場合、私は迷わず消費税を選びます。天引きされてしまうと何もできませんが、消費の方はこちらから量やタイミングを選べる分、より戦略的に行けますのでw
 ただ、平等性ということを考えると本当に難しいんですよね。百人が百人とも納得するような平等な方法っていうものはないと思います。ある一定の条件に於いて平等だという定義はできても、実際には皆がその条件に合うわけではないんで。不平等性を内包する平等性、多数決で決めたものを公平、平等であるとして妥協するしかないんでしょうね。
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要請どおり消しました (あきよし)
2009-08-29 15:28:16
間違って消してたらすみません。
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消費税は公平でもある? ()
2009-08-29 20:48:41
長文、失礼します。

「消費税は不公平である」という理論は「貧乏こそ罪である」という理論で論破できるのではないでしょうか。

貧乏人が貧乏なのは、ずばり当事者の責任です。貧乏がイヤなら儲からない仕事に就かなければよく、その仕事にしか就けないのならばそれは才能と努力が欠如しているだけです。私も消費税の効果は貧乏人に厳しいと思いますが、市場原理で言うと社会への価値の提供力が強いから結果として金持ちは多くの富を持つわけで、経済貢献度という観点に立てば消費税は公平であり、その他の累進性の税制、保険制度の方が不公平なのではないでしょうか。

しかし、この理論が行き過ぎると特定の産業が廃れ、おまけに革命が起きるため社会が安定せず、そして労働者独裁も既に否定されている。だから個人を守るためだけでなく、社会を保守するための制度としても、民主主義、累進課税、特定分野への補助は優れた制度なのでしょう。
       完


……何だかかなり胡散臭い論述になってしまいました。別の観念をもってきて命題を否定して、おまけに二元論でもって論点をぼかしている。

ただ、公平というのは平和や反戦、正義以上に胡散臭いものだと思うのです。保守の人間は国を守るためなら不公平を我慢できますが、エセ左翼は不公平を是正するために国を壊す。そして公平と言う言葉は聞こえがよく、仕方ない不公平と仕方なくない不公平の区別をつかなくしてしまう。

そもそも、公平不公平の話というのは上品でない気がします。「所得の少ない貧乏人は不公平な目にあってる可哀想なヤツだ」とネタでなく本気で言われると、所得の少ない自分は恥ずかしくなります。本当に可哀想と言えるのは、今日食べるものに困るほどの貧乏くらいだと思うのですが。

というわけで、多方面的に現在の公平を貶してみました。長くなって申し訳ないです。
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消費税は不公平でしょう。 (人見広雪)
2009-08-30 03:10:00
消費税は不公平でしょう。なぜなら累進性が低いから。富の再分配の観点から考えれば明らかな富裕層優遇税制であることは
このブログの筆者の言うとおりだと思います。面白いのは私のような金融資産がそれなりにあって、働かなくても食べていける人がいうならわかるのですが、
これから金融資産を蓄えないといけない若者が「消費税は公平である」
という宣伝を信じていると言うのが
もう涙目なんですが・・・ww。

マスコミ及び財務省が消費税を推進
しているのは税に公平さをもたせる
ためでなく、あくまでも取りやすいから
というのが最大の理由でしょう。
累進課税は企業および財界人から
反発を招きますから。ヨーロッパなどは
間接税を導入しているのは陸続きの欧州で国ごとに税制が大きく異なると
域内の経済活動を阻害してしまうから
だと思います。
たぶん消費税が公平と思っている人は
世帯収入の大きい世帯ほど、消費税の負担額は大きいことを指しているの
だと思いますが、実は世帯収入の大きい世帯ほど、負担率が小さいのが消費税の
特徴なんです。不公平だと言っているのはこの負担率の話をしているのであって
単純に負担額で考えると貧乏人ほど損を
しますよ。ヨーロッパではこれを是正
するため付加価値税(昔の日本の物品税)を採用することで累進性を維持しています。私の私見ですが、若者ほど
消費税は反対したほうがいいと思いますよ。
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Unknown (ななし)
2009-09-08 08:39:51
 財界が消費税増税に賛成なのわ輸出戻し税がどんどん入ってくるからですよ。
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反論してみる (吊られた男)
2009-09-10 22:29:25
真っ向からの否定とは違うアプローチで書いてみます。

そもそも税金は何らかの基準によって搾取されるもので、完全な公平性は不可能です。
所得税や法人税も必ずしも公平になっているわけではありません。一般人の感覚的には同じような財政状況の家庭でも、節税対策などで税額が違うことはよくある。しかし、そのように完全に公平といえない所得税でも一応は公平な税率と考えられているようです。
そうすると、「公平な税である」という言葉は、完全なる公平性は要求されておらず、ある程度の例外や幅は許容されていると考えるのが妥当なようです。

では、そう考えた時に消費税は不公平になるのか?公平になるのか?

--前置き終了--


「所得が低いと負担率が高く、所得が高いと負担率が低い」というある時点での差で不公平を主張する向きがあるが、この観点に対する異論があります。そうではなくてライフサイクル全体での逆進性を考慮すべきという意見です。

日本の所得構造を見ると、同じような会社勤めでも20代の新人は所得が低く、40代の管理職は所得が上がります。では40代の管理職の方が負担率が低いから不公平と言えるのでしょうか?
ある時点を切り取った議論では、その時点で低所得である20代の新人の負担率が高く、40代管理職の負担が低いので不公平という結論となります。
しかし、今20代の新人もいずれは昇給して40代になるはず。そうするとライフサイクルで考えた場合の負担は同じになります。
ライフサイクルで考えた場合、一般で議論されているようなある時点での区切りと比べると逆進性はだいぶ緩和されるようです。(ある試算では、生涯年収4億円で3.14%、生涯年収2億2600万円で3.58%程度)


前置きで長々と書いたある程度の幅を持った公平性というメジャーで計った場合に、これは不公平といえるほどの水準なのでしょうか?
所得税は、配偶者や子どもがいるだけで控除が得られたり、経営しているアパートの減価償却で節税できたり、給与外から別途支給の交通費は非課税になるような様々な不公平性があるが、公平とされている。そんな所得税よりも不公平といえるのでしょうか?



こんな、反論はいかがでしょか?
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吊られた男さんへ (あきよし@管理人)
2009-09-10 22:40:41
なるほど。反論としてはなかなか面白いですね。
しかし、それは前提がおかしいのではないでしょうか。
高度成長期のように、給与が右肩上がりであれば、その論理もアリっちゃあアリでしょうが。

実際問題として、富の9割を60歳以上が独占しているこの国において、将来昇給も怪しい現役世代との平等な税負担が、既に狂っていると思います。
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