「PLATFORM2011 浜田涼・小林耕平・鮫島大輔」 練馬区立美術館

練馬区立美術館
「PLATFORM2011 浜田涼・小林耕平・鮫島大輔 - 距離をはかる」
4/16-5/29

練馬区立美術館の現代美術のグループ展も今年で2回目を迎えました。「PLATFORM2011 浜田涼・小林耕平・鮫島大輔 - 距離をはかる」へ行ってきました。

本展に出品の作家は以下の通りです。

浜田涼(1966~)
小林耕平(1974~)
鮫島大輔(1979~)

略歴などは美術館の公式WEBサイトをご参照下さい。

PLATFORM2011@練馬区公式ホームページ

各作家による絵画、立体、それにインスタレーションなどの作品が展示されていました。

作家はそれぞれ別個のスペースを用いて作品を展開していましたが、冒頭、1階展示室の鮫島大輔の一連のアクリル画、また『球』がなかなか興味深いものがあります。


鮫島大輔「untitled」2008年 カンヴァス・アクリル

その球とはずばり支持体です。鮫島は何気ない郊外の住宅などを平面、そして球体の表面に描き、さながら三次元的に外部の場を展示室へ呼び込んでいます。

誇張された遠近法、またレンズをのぞき込んでみたような歪んだ空間は、たとえばどこにでもあるような駐車場、それにコンビニなどを、どこかシュールな場所へと変化させていました。

またもう一点、気になるのが、何とも言えないような孤独感です。誰もいない駐車場に置かれた車や住宅の庭木は不思議と寂し気で、人の気配の薄い、ようは不在を意識させるような印象を与えていました。


浜田涼「大切な人の写真を持っていますか?その写真の表情以外に、その人の顔を思い出せますか?」2001年 静電記録マットタイプフィルム・インク

タイトルにある『距離感』を強く認識させるのは、写真を加工して、その奥にある朧げなイメージを浮き上がらせた浜田涼です。

ここで彼は写真にアクリルなどの加工を施すことで、写された対象をぼかし、見る側との距離感を揺さぶっています。近作では表面のアクリルの質感はほぼなく、まるであえて狙ったピンぼけ写真のような風合いを見せていました。


小林耕平「2-9-1」2009年 video

「つかみどころのない」と美術館WEBサイトにも記された小林耕平のインスタレーションが強烈です。作品はともかくも、会場内にあった作家の言葉、「言葉を使わずものを使って私に問いかけて下さい。」という一節がとても心に残りました。

PLATFORM展ではワークショップなども多数用意されています。今回はほぼプログラムが終了してしまいましたが、次回展では参加してみようと思いました。

パフォーマンス&トーク終了しました@練馬区立美術館ブログ

5月29日まで開催されています。

「PLATFORM2011 浜田涼・小林耕平・鮫島大輔 - 距離をはかる」 練馬区立美術館
会期:4月16日(土)~5月29日(日)
休館:月曜日
時間:10:00~18:00
場所:東京都練馬区貫井1-36-16
交通:西武池袋線中村橋駅下車徒歩3分
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