「KYOTARO展 - 天界トリップ」 ミヅマアートギャラリー

ミヅマアートギャラリー目黒区上目黒1-3-9 藤屋ビル5階)
「KYOTARO展 - 天界トリップ」
7/9-8/9



ミヅマの最上階が文字通り天馬の駆ける空間へと変化しています。「漫画やアニメーション、広告の分野をはじめ幅広い活動」(画廊HPより引用。)をするという、KYOTAROの個展へ行ってきました。

展示されているのは、ほぼ全てキャンバスと鉛筆によった一連の大作ドローイングですが、馬や狐などをまさに妖気を漂わせるかのように、おどろおどろしく描く様は、一つの完結した空想的な世界観を見る上においてもなかなか圧倒的です。まるで人の髪の毛のようなたてがみを靡かせ、さらには大きな綿のように軽やかな羽を広げる「天馬」の、どことない憂いを帯びた、また艶やかな風情は何と力強いことでしょうか。KYOTAROの作品は、どちらかと言えばドローイングの細やかさを見るよりも、全体の雰囲気を楽しむものかもしれませんが、その点においては、キャンバスよりはみ出て地の白い壁面まで飛び出した煙とも後光ともとれる描写が、何とも言えない迫力をさらに高めています。また、犬の体に透かし彫りをしたような花々の表現も魅力的です。あたかも入れ墨を誇示しているかのようでした。

ちなみにそのキャンバスの外へと飛び出した壁面の描写に関しては、この個展が終了すると一先ず消されてしまうのだそうです。実際のところ、その外側もキャンバス部分と合わせて購入したいという問い合わせも多いそうですが、確かに作品の前に立つと、さもありなんという気がします。

8月9日までの開催です。
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