極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

白梅と政治の季節

2009年02月14日 | 時事書評


催しの火照りを残し見上げれば  白梅咲きてきみ待つ家路






白梅や数多の友を見送りて今生く不思議深くぞ思ふ



今日もあっと言う間だった。軽く、中沢新一の『芸術人類学』
読み流した後、ル・ヴァン・ド・ベールで宮沢賢治農園のリンゴ
と胡桃のサラダと蕗の薹パスとオイルベースのアンチョビパスタ
を取り琵琶湖岸を少し散策し、その帰り彦根市文化プラザで妻と
別れ、東国原宮崎県知事と評論家田原聡一朗の特別講座を聴講し
徒歩で家まで帰り、宮世話で火袋の明かりテストの確認をし、
夕食後(献立は何だったけ?コロッケだったけ)、ブログを書い
ている。



しかし、特別講座のテーマ、「地方が元気になるには~地域文化
力」での東国原の話術はさすが一流だ。『笑いが絶えない郷土づ
くり』、県庁観光スポット第一号化秘話 、宮崎の地政学的な意
味合いを語り、未だに支持率が90%超や高速道路建設決定、限
界集落を「活き生き集落」運動として職員を集落に張り付かせ活
性化を図っている話など面白く紹介していたが、田原も指摘する
ように小泉流「地方財政三位一体」は全国を疲弊させている。

夜の文化プラザ 彦根市文化プラザ


これもおかしかったが、アポなしで宇尾町の仕出し屋「魚忠」に
立ち寄ったので(平和堂も同様に訪問されたが、これはアポあり
)魚忠がパニックだったという(女将さんは宮崎出身で農産物の
仕入れのお礼で表敬訪問)。最後に、霧島山の高千穂峰の
天孫降
説話から観光の核心は、「滞泊」「体験」の先に「こころ」(
繁縷と季節のカクテル」)だとの提案が印象的だった。その講
座の興奮冷めやらず帰り道、妙に暖かい如月、白梅がいそいそと
咲き誇ろぼうとしている。花言葉は慰め、,慰安、気品。

※ 東国原知事は、日向産「平兵衛酢」こ仕入れ、日夏で加工した「ポン酢」を贈与した
   謝礼として訪れた。

 魚忠

白梅のつぼみやいよよふくらみていま開からむこの枝先に



いづこにも貧しき路がよこたはり神の遊びのごとく白梅  玉城 徹


ところで、聞き慣れない、「芸術人類学」とはなんだろう。「対
称性人類学」という、ヒトの心の働きを探求するための新しい方
法にあるという。いわく、「論理的矛盾を飲み込みながら全体的
な作動をおこなう『対称性』と呼ばれる知性の働きを据えること
によって、宗教から経済、科学から芸術に渡る領域の心の活動を
、一貫した視点から再編成する試み」という。「人類は対称性を
取り戻すことがてきる?」という問いに、「対称性の原理によっ
て作動する」から可能だと答えている。では「対称性の原理」と
はなんだろう。そこで、
ジュリアン・ジェインズの二分心を引用
する。

 Julian Jaynes

そして、今日の直面する地球上ての人類の生存の危機、絶望的な
未来像に、国家出現以来の人類の心に、根本的な変化を生み出す
「複論理(バイロジック)」ないしは「対称性」を取り戻す必要
性を、しかも、それを「具体的」に、社会の内部にセットしなけ
ればならないと説く。

 地球温暖化

そして、芸術には芸術家個人の幻想を越えた巨視的なヴィジョン
が必要で経済には贈与論的思考の復活を求め、あらゆる宗教は「
宗教をこえた宗教」への飛躍を模索しなければならない。そして、
宗教を越え出た場所で、人類が出会うことになるのは、かつて人
間と動物は兄弟てあったと語られる、神話の思考のよみがえりの
現象として、そういう大きな理念の実現には日常的な小さな実践
だけが可能にしていくと結論する。

 芸術人類学研究所

いっていることは、人類の意識の最下層領域をさし、人間はひと
りでは生きていけないという恐れが自然に対する畏敬に反転され
た精神、乃至は心理が「対称性の原理の表出性」だと、単純にい
ってしまえばそういっているのではないか。そして、その表現(
=芸術)にはヴィジョンを、宗教には超宗教を、経済には贈与を、
そして神話の復権が時代の背景として要求されているとするが、
果たして日常的な小さな実践だけ有効だとなぜ断定出来るのかと
いう疑問が残る。


雪の上に照れる月夜に梅の花折りて贈らむ愛(は)しき児もがも 
             
               大伴家持/万葉集 巻18-4134  


白梅2008あるお宅.jpg

ももしきの大宮人は暇あれや梅を挿頭してここに集へる

                     万葉集・作者不詳
ひこにゃんさても関ヶ原の合戦か                                                                                            
                                          

政治の季節だ。経済的には百年に一度、地球環境的には三百年に
一度の危機だが、その処方箋は過去のブログに書いたので屋上屋
を重ねるつもりはない。ただ、ロシアと中国は10ヵ年計画で環
境配慮ので熟っくりと官僚及びフィクサ(政商)の腐敗防止とセ
ットの国内整備に専念すべきだろう。半国家体制の多い中近東は、
イスラエルと共存体制を確立すべきで武力手段を排除する。そし
て、貿易関係諸国は、過度な保護防衛と、敵対的貿易は取るべき
ではない。問題は我が国。そこで提案。3ヵ年計画で緊急で『全
国電気配線埋設化計画』(=電線類地中化)を実施してはどうか。


環境問題から取り組んでみてはどうか。「景観」「防災」(地震
対策)、「情報通信」「エネルギ」の四面から緊急内需拡大とし
て実施するのである。もうすこし、ゼネコン一辺倒な財政出動を
行うより、デジタル時代にふさわしい、エレクトロニクス産業思
考の財政出動を望んでいるは、なにも‘新ケインズ派’‘新リフ
レ派’だけでなく、多くの国民は大きく肯くに違いないと思う。
全国の風景から電信柱が消えるという単純で、身近な、賢い財政
出動が有効のように思う。そんなことを考えながら、家路の白梅
を詠った。

 『日本列島電線類地中化計画』            




 

 

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