自閉症には、全くしないか、完璧にするか、2つに1つしかない人が多い。
いわばゼロか100かで、その中間がない。
そのことが自閉症の人の社会的適応を遅らせている。
しかし精神障害者はもともと一人だけでは生きていけないことが多い。
誰かの手助けがないとやっていけない人が多い。
ゼロか100かではなく、自分で50やれば、あとの50は他人の助けがあって、それを受け入れることによってやっていける。
他人の助けを得るということは、障害者にとってとても大切なことである。
ここでハタと気づいた。
しかしそれは一般の健常者にとっても同じことではないか。
みんな誰かの助けを被って生きている。
誰かのおかげて生きている。
だから、おかげさま、というではないか。
みんな誰かの支えがあって生きている。
イヤ生かされている。
そこに健常者と障害者の違いは、大してないのかもしれない。
逆に、今の社会の病理は、そのことが価値を失ったことにあるのではないか。