Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

German Officialism

2012年05月17日 | 異文化

ドイツの友人トーマスさんに、私の友人が手紙と一緒に小さなプレゼントをいれて普通郵便として送りました。それがなかなか届かなかったようです。

そして3週間あまり、トーマスさんが受け取ったのは、友人からのその封筒ではなくて、郵便・税関オフィスからの呼び出し状。

運悪く、この友人が送った手紙、ピックアップされてしまったのでしょう。

(本来、外国に物を送るときは小包、小型包装物等で、税関告知書を貼り付けて送ります。しかし、封筒に入る小さいものであればそのままエアメールで送ってしまうことは、私も今までありましたが、通常はあまり問題なく届くものだと思っていました。)

こうしたピックアップされた郵送物は、通常では1週間前後で届くものでも、順番待ちで差し止められてしまう。その上、今回のようなケースは、「物が入っているけど普通郵便できているので、中身を記載した用紙がない」「手紙が入っているので、勝手にあけられない」ということで、受取人が呼び出しを食うようです。

ドイツに住んでいた友人Tにこの話をすると、彼はドイツ時代の体験を語ってくれました。

「まあ、ともかく無事届いてよかったですね。

僕は昔香港からドイツに送ったスキンケア製品が行方不明ってことがありました。郵便局に問い合わせても、没収されたわけでも、返送されたわけでもないらしいけど・・・惜しいことをしました。」

欧州の郵便に関しては、昔から「東欧や南欧にものを送ると、抜き取られることがよくある」という声を良く聞きますが、「ドイツは大丈夫だろう」と思いがちかもしれません。

ところが、ドイツも案外、行方不明になったり、盗難されてしまうケースもありそうです。

http://germanml.fc2web.com/seikatu/paket.htm

欧州に限っていえば、盗難される、行方不明になるケースは、昔も今も東欧や南欧に多いのかどうかは私はわかりません。むしろこれはどこでも起こりえることでしょう。

しかし、ドイツの場合は、これに加えて、「規則どおり、ノルマに縛られる、真面目(融通が利かない、非人間的)郵便・税務官」が多い分、他の国の郵便事情以下かもしれません。

こうしたドイツの公務員といえば-

3月のフランクフルト空港で、2007年に続いて、再び嫌な思いをした話を前に書きました。

(『フィレンツェとフランクフルト空港でついたため息』

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20120328 )

この「嫌な思い」は二つあり、一つは、「西欧系の人には丁寧なのに、東洋人の挨拶は無視、見下した態度でにらみつける出国管理官」のこと。これはもう個人の問題。

しかし、もう一つの「新人研修かノルマのためと思えるセキュリティチェック」、これは郵便物トラブルと類似。

3月のフランクフルト空港から帰途、モニターに映る私の荷物に不審物を発見したらしい若い係官、ベテラン同僚に相談していたかと思うと、その荷物を止め、チェックするといいます。仕方ないので、もちろん同意した私でしたが、まあひどい。

この男性係官、汚いトレーの上に、私のかばんの中身を出して、一つ一つ押したり開けたり(衛生用品の入ったポーチや化粧ポーチは、開けない代わりになんども手で揉んでいました。小銭や鍵が入ったいれものは、開けたら開けっ放し)、折りたたみ傘をひっくり返し、携帯電話をつけたりさすったり・・・。そして、最終的に、デジカメを取り出して、「これを別の部屋でチェックしたい」と、カメラなどをチェックする係官に声をかけました(ちょうど、このブースが、カメラをチェックする部屋の隣)。

部屋からでてきたカメラチェック担当の男性、、私のところにきて、「ドイツ語わかりますか?」と英語で聞くので、「いいえ」と私が答えると、そのまま別室に案内。

カメラをクルリと布で拭き、何かの機械にかざして、「問題ないよ」と、私にカメラを返してくれました。

さて、私は今までも何度もいろいろな国で荷物がセキュリティチェックでひっかかることはありましたが、その場合は、まずは問題だろうものを、かばんから抜き出して、もう一度モニターに通してチェックして、「問題ない」というのがほとんど。

今回はそもそも問題だと思われるカメラには目もくれないで、他のものを揉んだり、開けたり。(それほど、私が危険人物に見えたのか・・・。)

実は、このときは出国のセキュリティチェックはガラガラで、私のすぐあとにきた、東欧系らしいご婦人も、ひっかかってチェックを受ける羽目になっていましたが、どう考えてもこれはノルマとか、練習とか、暇つぶし、としか感じられないチェックでした。

(余談ですが、私は途中で、チェックにひっかからなかったバッグのなかに、液体物を入れたビニール袋を出さずにいたことに気がついて、その若い係官に、「これ、出さないでいたわ」と申告したのに、面倒くさそうに、それは無視していました。)

さて、今回の手紙に話をもどせば、友人が送った手紙には、手紙以外のものが入っていた、ということで、ピックアップされたのは、運がなかったとはいえ、仕方ないでしょう。

しかし、通常1週間あれば届く手紙を、3週間も取り押さえるということはいかがなるものか。もし、お誕生プレゼントだったり、期日があるものだとしたら・・・。

私の空港でのことも、これが飛行機の出発時間ぎりぎりだったら、冷や汗ものだったでしょう。 

追記:

これはもう20年以上前の話(国内)ですが、私の友人が、切手を貼らずに私に写真が入った封筒を送ってしまったことがありました。この郵便物、切手がなのに、何の請求もなく私の家に届きました。おそらく、その当時はほとんど不在だったので、郵便局員の方は、手間を考えて、見て見ぬ振りをしてくれたのでしょう。

実のところ、個人としてであれば、こういうタイプのドイツ人も少なくないと思います。

コメント
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