Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

脱原発の代わりに武器輸出三原則見直し?

2011年09月08日 | 武器輸出・TPP・モンサント・農薬

脱原発を掲げたドイツがサウジに戦車を売ろうとしているように、日本も脱原発に向けて、エネルギー問題とは別に、安全保障(米国依存)と商売(原発産業は武器も作っているところ有り)のために画策しているようです(原発を持つことは、「潜在的核兵器製造国」である可能性があるということです。)

武器輸出三原則見直しの声は自民党時代も、そして民主党に政権が移った後もありましたが、混乱にまぎれて決定を急ぐのはいかがなものでしょう。(改憲の筋道ともなります。)

脱原発派は、こうした一見何の関連もなさそうな記事も追っていく必要があると思います。

武器輸出3原則見直し…前原政調会長、米で訴え

読売新聞98()1145分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110908-00000485-yom-pol

[ワシントン=向井ゆう子] 民主党の前原政調会長は7日午後(日本時間8日午前)、ワシントン市内で開かれた日米同盟に関するシンポジウムで講演し、日米同盟の深化や日本の国際平和協力活動の強化に向け、武器輸出3原則を見直し、自衛隊の海外派遣時の武器使用基準も緩和する必要があるとの考えを表明した。これを受け、藤村官房長官は8日午前の記者会見で、武器輸出3原則の見直しを検討する考えを示すなど、政府与党内で論議が進みそうだ。

 前原氏の訪米は、今月21日からニューヨークで始まる国連総会の一般討論演説にあわせて訪米する野田首相の「地ならし」の意味合いが強く、日米同盟を外交の基軸として重視する新政権の姿勢を改めてアピールする狙いがある。

 前原氏は講演で、「自衛隊の国連平和維持活動(PKO)の参加実績は改善の余地がある。法的側面の課題を解決する必要がある」と指摘。特に、武器使用基準に関して、「自衛隊とともに行動する他国軍隊を急迫不正の侵害から防衛できるように」緩和するべきだと訴え、政府・民主党内で検討を進める考えを示した。

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行き過ぎた効率化は社会を壊すのでは・・・

2011年09月08日 | 社会(歴史・都市計画含む)

本日のJBpressに、英エコノミストの記事を翻訳したものがありました。

『高学歴者の苦悩:大学は出たけれど・・・』

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/21599

抜粋:

先進国ではそろそろ、高校を出た何百万人もの若者が両親に涙の別れを告げ、大学で新たな生活を始める頃だ。中には純粋な向学心に燃えている人もいるだろう。しかし、大半の人は同時に、大学で34年勉強すれば(その間、巨額の借金を積み上げることになる)、給料が良くて安定した仕事にありつく可能性が高まると信じている。

 年長者はこれまで彼らに、教育こそがグローバル化した世界で成功するための最善の備えだと言い聞かせてきた。ブルーカラー労働者の仕事は海外に流出し、自動化されていく、というのがお決まりの台詞だ。中退者はカネに窮する不安定な生活を強いられるが、大学を卒業したエリートは世界を股にかけることができる、と。

(中略)

先進国のエリートたちは次第に、彼らより少ない給料でより一生懸命働く新興国のエリートと競争せざるを得なくなっているのだ。

 また、かつて農業労働者の需要が19世紀に、工場労働者の需要が20世紀に塗り替えられたように、知的労働者の需要も技術によって再編されつつある。

(中略)

コンピューターはもはや、反復的な知的作業を人間よりずっと速いスピードでこなせるだけではない。今では、コンピューターを使えば、素人がかつて専門家が行っていた作業を行うことができる。

 ターボタックス(納税申告用ソフトウエア)がわずかな費用で納税申告書を作成してくれる時に、わざわざ生身の会計士を雇う必要などないだろう。また、プログラマーが微妙なトーンや言語の曖昧さに対応できるようにしたため、コンピューターがこなせる仕事はますます増えてきた。

 ポール・クルーグマン氏ら何人かのエコノミストは、ポスト工業社会は教養のある人材に対する需要急増ではなく、大規模な「空洞化」に特徴づけられるようになると論じるようになった。中級の仕事が賢いコンピューターに奪われ、ハイレベルな仕事も伸び悩むと見られるからだ。

 マサチューセッツ工科大学(MIT)のデビッド・オーター氏は、コンピューター時代における自動化の主な効果は、ブルーカラーの仕事を破滅させることではなく、定型化が可能なすべての仕事を台無しにすることだと指摘する。

 プリンストン大学のアラン・ブラインダー氏は、これまで大卒者が伝統的にこなしてきた仕事の方がむしろ、給料の低い仕事より海外に流出しやすいと言う。配管工やトラック運転手の仕事はインドにアウトソースすることはできないが、コンピュータープログラマーの仕事なら可能だからだ。

(後略)

人は効率化を求め、なるべく働かなくても良い(もしくは人件費がかからなくても良い)方法を考えてきましたが、それはまた、消費者となる人から仕事を奪い、目的と生きがいをなくす人を増やすことになっていく原因を作ったのではないか、と思います。

私が子供の頃から合理化・オートメーション化の名の下で無くなった仕事が数多いですが、そして次には経費削減のために途上国に製造業などを移してきました。

結果、知的労働者以外の仕事が減り、そうした仕事が減ってしまったために、本来、「中学や高校を出て仕事をしたいという希望を持っていた子どもたち」も塾に無理やりいかせ、大学へいくようになりました。

そして学歴バブルが始まり、次はバブルと無縁と思われたエリートたちも仕事にあぶれだし・・・。

そもそも、「合理化、効率化=善」なのか、それは経営者側にとっては都合が良いことであるけれど、長い目で見たとき、広い視野で見たときに、そういえるのか私はわかりません。

「合理化、効率化=善」なのは、それこそ高度成長期のような人手不足の時代には必要でしょうし、キツイ仕事(3D-dangerous(危険な), dirty(汚い), demeaning(品位を落とす))をなくす、楽にするのにも、それは当てはまると思います。

しかし現状は、「仕事=やりがい」と感じていた人達から仕事と同時に尊厳を奪い、労働賃金の低下、消費の低迷、サービス受益者達も時には不便・・・と、負の部分が目立つようになっています。

人間に取って代わって仕事をしてくれる機械やコンピューターは、電気は食うけれど、残念ながら人間と違って消費者となってくれません。

そして、こうして消えていった人間達の力-特に思うのは職人-は、一旦途切れさせたら、もう後世には残せません。

(私がシルバー人材センターで働いていたとき、高齢の畳職人から、「息子に仕事を継がせたいし、本人も希望しているけど、今は工場で一括畳を作ってしまうところが増えて仕事がないので、継がせられない」という話をきいたときに、危機感を持ちました。

こうした、畳職人のような人でなくても、事務員のプロなどは、使い捨てするにはもったいない貴重な存在だと思いました。)

また、学ぶ若者から「将来の夢」を奪うことは、学ぶ意欲も失わさせるでしょう。

参考:

『ケストナーのランドセル』

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20090501

JBpressの新しい記事はそのままリンクから読むことができますが、ある程度期間を経た記事は(無料ですが)会員登録しないと2ページ以降が読めなくなるようになったようです。これが全ての記事に適用されているのかわかりませんが、読むならお早めに。

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