アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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大連立騒動以降の民主党をどう見るか

2007年11月21日 08時52分36秒 | 二大政党制よりも多党制
 11月12日付エントリー記事「この際、民主党解体まで突き進めば良かったのに」に書いた趣旨の投稿を、別のある掲示板にも書き込んだら、そこで少し議論になりました。

 私は、前記のエントリー記事で、こう書きました。

>そんなにテロ特措法や給油新法や憲法改悪に賛成ならば、いつまでも野党面なんてしていないで、民主党党首なんて辞めてしまって、トットと自民党に戻って、元の鞘に納まってしまえば良かったのに。そうすれば、同床異夢の民主党も空中分解してしまって、ひたすら「右の人は右へ、左の人は左へ」で、みんなそれぞれ在るべき所に納まり、国民に分りやすい形のすっきりした政党配置になって、政治も俄然面白くなったのに。<
>民主党には、もう八方美人は通用しません。民衆の側に立ち、民衆の生活権・平和的生存権をあくまで擁護するのか、それとも国家権力や財界の側に立ち、自民党と一緒になって9条改憲(海外派兵)・25条改憲(民衆の生存権否認・生活破壊)に手を貸すのか、一つの政党として、一体どちらの立場を鮮明にするのか。「どちらにもまとまれない」「本音は後者の方だが、国民からは前者の様に思われていたい」というのでは、もはや政党としての呈を為していないと言わざるを得ません。そんな党なら、この間の騒動を機に解党してしまい、前述の三潮流(注:靖国派ファシスト、ネオコン・ネオリベ主流派、左派・リベラル、の三つ)に収斂されてしまえば良い。<
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/399c9e7b5522c582bdd104fd91797f7d

 上記の私の意見に対して、次のような意見が出ました。

>もしも民主党が解体すれば、自民党の改革派は勢いづき、更に解体した民主党の中からも改革路線に迎合していく部分が顕れ、相対的に「改革路線」の進行を促進させる事に繋がる。(中略)「自民×民主」の攻防戦は、我々左翼から観れば「どっちも右派同士の争いである」という事になりますが、医療保険・年金・生活保護など、弱者の生活を防衛する立場から観るなら、民主党が解体するよりは、自民党に対抗する方向で、そこに左派が関わる方が何倍もいい。<(Aさん)

 つまり、かつての新進党が分裂した後も、自由党や民主党といった「自民党に擦り寄る保守野党」が現われ、今の小沢民主党になっていったのと、同じ事の繰り返しにしかならない。英・独・仏の様な、まがりなりにも保革対決型の二大政党制とはならない。
 また、今の民主党の中には、確かに自民党以上に反動的な政治家も一杯いるが、その一方で、左派・リベラルの立場に近い人も少なくない。こういう寄り合い所帯の民主党は、良い意味でも悪い意味でも自民党以上に「ごった煮」で「世論の風頼み」の政党であり、それが今や90年代の細川「非自民連立」内閣の時とは違い、どちらかと言うと「反ネオコン・反ネオリベ」の方向に傾いている。
 だから、ここはあくまでも、「自民党に擦り寄るような民主党なら、一層の事ぶっ壊れてしまえ」という清算主義ではなく、「民主党を如何に左派・リベラルの側に、言い換えれば社会的弱者を守る側に、引き寄せるかを考えるべき」だ、と。

 それに対して、私はこう答えました。

>勿論、民主党を我々の方に誘導する努力は怠るべきではないし、若し大連立という事になっても、その中の左派・リベラルな部分を完全に敵側に押しやる事だけは避けなければならない、という事は分ります。しかし、一旦大連立という事になれば、もうその時点で民主党本体は完全な反動政党に転落してしまう訳で、もうそうなると次は、完全に反動化した民主党本体の解体を前提にして、その中の左派部分を如何に我々の方に引き寄せるか、という事が統一戦線戦略の大きな目標にならざるを得ないのと、違いますか? それとも、大連立した後も引き続き民主党を支持せよ、という事ですか?<
>「民主党が解体しても今の民主党のような政党が出来るだけだ」(Bさん)という意見ですが、国民は果たしてそこまで奴隷根性が染み付いてしまっているのでしょうか。「憲法9条・25条を守り発展させる」の一点でこちらが国民を組織すれば、保・保連合ではなく、まがりなりにも保革対決型の政治に持っていくことは、今でも可能だと思うし、そう持っていかなければならないのと違いますか? それを、「米国型の保守二大政党制しか選択肢はないのだ」と、最初からこちらの方で勝手に可能性を切り縮めてしまっては、それこそ敵の思う壺だと思うし、国民にとっては「夢も希望も無い」事にしかならないじゃないですか。<(私)

 また、先の自分のエントリー記事に書いた内容を、自分と仲の良いバイト先の同僚青年にも、かいつまんで説明して、意見を求めてみたりもしてみました。それに対する彼の意見はというと、「民主党も所詮は自民党から分かれた人たちであって、似た者同士だ。みんな政治家ではなく只の”政治屋”だ。そんな人たちに庶民の気持ちなど分る訳が無い。今更何を言ってもムダだ」というものでした。「自民党はケシカラン→しかし自民も民主も似た者同士→それならば、長いものには巻かれろで、自民党に付いていた方がまだマシか・・・という所に、政府・自民党は持っていこうとしているのだろう」という事も、彼はちゃんと見抜いていましたが、それでも「今更何を言ってもムダだ」と。
 確かに物事の本質はそれなりにつかんでいますが、「諦めがまず先に在りき」というのを強く感じました。

 ここで少し補足しておきますと、上記の私の意見は、あくまでも現行の小選挙区制優位の選挙制度を前提にした意見です。私は元より比例代表制導入論者で、今の小選挙区制そのものに反対の立場です。
 昨今、自民党の中曽根辺りが、「民主党との二者択一を迫る小選挙区制ではなく、自民・民主が共存出来る形での中選挙区制の方が、より望ましい」なんて事を言い出していますが(今の小選挙区制を導入したのは一体誰なのよ?と言いたくなるw)、これを逆手にとって、大政党に有利な今の選挙制度を、中曽根流の党利党略ではなくて、本当に民意を反映出来るような形で変えていく闘いも、同時並行で進めていかなければならないと思っています。そして、その闘いが成就した暁には、私の上記の意見も、また少し違ったものになるかも知れません。

 さて、皆さんはどう思われます?

 ちなみに、ネットでも同じ様な世論調査が行われていましたので、参考までにリンクを張っておきます。

・第57回オンライン世論調査「自民民主大連立と小沢民主」(選挙情報専門サイトElection)

 自民と民主の大連立、あなたはどう思いますか?
  大いに賛成4.6% ある程度賛成16.7% わからない4.1% 
  どちらかといえば反対15.9% 全く反対58.4%
 上記から自民党支持者のみ抽出
  大いに賛成16.0% ある程度賛成36.8% わからない6.1% 
  どちらかといえば反対19.6% 全く反対21.5%
 上記から民主党支持者のみ抽出
  大いに賛成3.9% ある程度賛成11.5% わからない3.7% 
  どちらかといえば反対17.5% 全く反対63.3%
 上記から公明党支持者のみ抽出
  大いに賛成5.4% ある程度賛成32.1% わからない8.9% 
  どちらかといえば反対26.8% 全く反対26.8%

 上記アンケート結果を見る限りでは、与党支持層と民主党支持層との間に、かなり違いがあるようですね。

 「小沢代表および民主党について、あなたはどうおもいますか?」という記述式のアンケート項目もあり、そこにも色々と参考になるコメントが書かれています。
 http://local.election.ne.jp/administrator/2532.html
 http://www.election.co.jp/index.html
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