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●川内原発再稼働: 「経済麻薬」=思考停止、「他の方法で経済発展する手を考えることを放棄させる」

2015年08月17日 00時00分02秒 | Weblog


日刊スポーツの記事【川内原発あす再稼働へわだかまり消えず「経済麻薬」】(http://www.nikkansports.com/general/news/1520730.html)。

 「地元市民は再稼働を間近に控えても、わだかまりが拭えない。30キロ圏内の緊急時防護措置準備区域UPZ)にある甑島(こしきしま)は避難経路が乏しく、住民は不安の色を隠せない。経済面で原発に頼る体質に逆戻りする再稼働が「市民の思考を再び停止させると懸念する若者もいた・・・「原発は経済麻薬ですよ他の方法で経済発展する手を考えることを放棄させる。30年そうなった地域から、リハビリ期間もなく原発を取り上げるのは反対」と悩ましい実情を語った」。

 「原子力は血液」…ではなく、「原子力=核」は「麻薬」。思考を停止させ、地域を引き裂く。

   『●「原子力は血液」・・・・・・ではなく、「原子力=核」は「麻薬」

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http://www.nikkansports.com/general/news/1520730.html

川内原発あす再稼働へわだかまり消えず「経済麻薬」
[2015年8月10日9時32分 紙面から]

     (川内原発の原子炉の上には風力発電の風車が
      設置されている(撮影・三須一紀))
     (平良地区への避難経路はこの橋を通るしかなく
      渋滞や風速による通行制限が懸念される  
      国の天然記念物「長目の浜」(撮影・三須一紀))

 東日本大震災で東京電力福島第1原発が重大事故を起こして4年5カ月。九州電力は9日、川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)を11日に起動し、再稼働させる方針を固めた。新規制基準に適合した原発の再稼働は全国で初。地元市民は再稼働を間近に控えても、わだかまりが拭えない。30キロ圏内の緊急時防護措置準備区域UPZ)にある甑島(こしきしま)は避難経路が乏しく、住民は不安の色を隠せない。経済面で原発に頼る体質に逆戻りする再稼働が「市民の思考を再び停止させる」と懸念する若者もいた。

 真っ青に透き通る海に浮かぶ甑島。川内港から高速船に乗り約50分で上甑島の里港に到着する。対馬海流の恩恵を受けた温暖な気候で、キビナゴ漁などが盛んな自然豊かな離島だ。

 島民は表だって原発再稼働の話はしない。ある住民は「触れてはいけない雰囲気」と話す。しかし、心の内は複雑だ。

 商工会会員30代男性Aさんは「原発は本当に必要なのか」と重い口を開いた。小学生の子どもたちは「福島の事故があったから、原発のことを言い過ぎると怖がる」という。島には中学校までしかないため、高校入学と同時に島を出て行くが「『商売を継いでほしいから、島に帰ってこい』と言いづらい」。「根本的な問題ですが(使用済み核燃料の)処理方法が決まってないのに再稼働するのが不思議」と本音を漏らした。

 里地区コミュニティー協議会の梶原勝英会長(72)は「協議会の長としてではなく、あくまでも個人的見解」とした上で「反対ではない」。再稼働で直接的に甑島経済が潤うわけではないが「火力発電だけでは電気料金は下がらず、上がる一方」と心配するためだ。だが、避難経路に関しては多少の不安がある。

 「問題は弱者の方々」。里地区の避難場所は、車で10分程度で行ける3カ所が設定されているが「老人、要介護者、障害者の輸送手段がない。緊急事態が起きたらみんな、自分の家族で精いっぱいでしょう」と警鐘を鳴らした。3カ所の指定避難所へはいずれも1本道。その1つ、中甑島にある旧平良小中学校へ向かうには橋があるが、風速25メートル以上で通行止めとなり、法令上は避難経路を絶たれる。

 商工会会員30代男性Bさんは再稼働には賛成で「いきなり原発を取り上げるのは(経済的に)危険」と話す。川内原発が84年に稼働してから31年間「地域に『してもらおう精神』が根付いてしまった」と言った上で「原発は経済麻薬ですよ他の方法で経済発展する手を考えることを放棄させる。30年そうなった地域から、リハビリ期間もなく原発を取り上げるのは反対」と悩ましい実情を語った。

 甑島を巡っては川内駅周辺の住民も意見を述べた。同市に移住して10年以上の30代女性が力強く訴えた。

 「駅周辺がシャッター街になったって言うけど、10年前もそうだった。原発が止まったからじゃない。原発があるから住民が増えるなんてウソ。定期点検時に1000人ほどが一時的に増えるだけ。逆に最近、甑島を観光地に推している。原発がないからこそ考え始めた新しいビジネスモデル。でも再稼働したらまた、考えようとする動きがなくなってしまう」

 住民が抱える問題を先延ばしにして、大飯原発が停止した13年9月以来、全基停止中の日本の原発が再び動きだす。【三須一紀】

 ◆原発全基停止の経過 国内の50基ある原発のうち、11年の東京電力福島第1原発事故の前には37基が運転していたが、東日本大震災の影響や定期検査のため順次、運転を停止。12年5月、北海道電力の泊原発3号機が定期検査に入り、50基すべてが停止した。国内の原発がすべて停止したのは70年に2基が同時に停止して以来42年ぶりだった。福井県の大飯原発の3号機と4号機は、当時の民主党政権が安全性を確認し必要性を判断したことを受けて12年7月、運転を再開。翌13年9月16日に定期検査のため停止し、再び全基が停止した。

 ◆甑島 薩摩半島から西へ約30キロの海上にある。上甑島、中甑島、下甑島と縦に3島連なる。04年に薩摩川内市に編入された。そのうちUPZに含まれるのは上甑島の里地区など。上甑島の人口は約2400人。産業はブリ、キビナゴ漁を中心とした水産業が中心。観光面では、長目の浜や鹿島断崖、ナポレオン岩など景勝地が多くある。芋焼酎は六代目百合が有名。
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