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●全く知恵の無い「もんじゅ」は発電もせずに、「年間の電力消費量は一般家庭約二万五千世帯分にも上る」

2015年11月23日 00時00分56秒 | Weblog


東京新聞の社説【原発ゼロへ再考を 原子力は高くつく】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015111902000128.html)。

 《きょうは原発推進の人たちにとくに読んでいただきたい。原子力発電は結局、高くつく。そろばんを弾(はじ)き直し、原発ゼロへと考え直してみませんか。やっぱり金食い虫でした》

 発電もしない、全く知恵の無い「もんじゅ」は、なんと、「年間の電力消費量は一般家庭約二万五千世帯分にも上り、電気代だけで月一億円」…だそうです。マンガの世界です。
 社説は、「きょうは原発推進の人たちにとくに読んでいただきたい。…原発ゼロへと考え直してみませんか」?、と呼びかけていますが、自公支持者や原発推進派、かれら核発電「麻薬」患者な方々が耳を傾けてくれてくれる訳はありません。メルトダウンが起こり、被害を被るまでは理解できない哀しい人達。そのとばっちりを受ける、核発電反対派はたまったものではない。

   ●東京電力人災以降も、原発推進の姿勢を変えず
   『●「もんじゅ」の知恵ではなく、 
       「絵に描いた餅」に「一日当たり五千五百万円」!
   『●「核燃サイクル―限界が迫っている」
         ・・・・・・いえ、すでに破綻しています

   『●「回らない核のサイクル」六ヶ所村:  
       どちらも「地獄」という二択だったのか?
   『●核発電という「経済麻薬」で思考停止:
       川内原発2号機も再稼働へ向けて九電が暴走
   『●原発再稼働と「軍産複合体国家・米国の商売」と
      「原発は『プルトニウムをつくる装置』」と「閉じない環」

   『●核燃サイクル=「ホワイト・エレファント…
     …私たちはいつまで、エサ代を払い続けなくてはならぬのか」?

   『●湯水のごとくカネ浪費:核燃料サイクルに
     十二兆円をドブガネし、今後も毎年千六百億円ずつ増えていく悪夢

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015111902000128.html

【社説】
原発ゼロへ再考を 原子力は高くつく
2015年11月19日

 きょうは原発推進の人たちにとくに読んでいただきたい。原子力発電は結局、高くつく。そろばんを弾(はじ)き直し、原発ゼロへと考え直してみませんか。

 やっぱり金食い虫でした

 原子力規制委員会日本原子力研究開発機構に示した、高速増殖原型炉「もんじゅ」の運営を「ほかの誰かと交代せよ」との退場勧告は、その操りにくさ、もろさ、危険さを、あらためて浮かび上がらせた。

 そして、本紙がまとめた「核燃料サイクル事業の費用一覧」(十七日朝刊)からは、もんじゅを核とする核燃料サイクルという国策が、半世紀にわたって費やした血税の大きさを実感させられる。


◆巨費12兆円を投じて

 原発で使用済みの核燃料からプルトニウムを抽出(再処理)し、ウランと混ぜ合わせてつくったMOX燃料を、特殊な原子炉で繰り返し利用する-。それが核燃料サイクルだ。

 その上もんじゅは、発電しながら燃料のプルトニウムを増やしてくれる。だから増殖炉。資源小国日本には準国産エネルギーをという触れ込みだった。

 それへ少なくとも十二兆円以上-。もんじゅの開発、再処理工場(青森県六ケ所村)建設など、核燃サイクルに費やされた事業費だ。

 国産ジェット機MRJの開発費が約千八百億円、小惑星探査機「はやぶさ2」は打ち上げ費用を含めて二百九十億円、膨らみ上がって撤回された新国立競技場の建設費が二千五百二十億円…。

 十二兆円とはフィンランドの国家予算並みである。


◆1日5500万円

 ところが、もんじゅは事故や不祥事、不手際続きで、この二十年間、ほとんど稼働していない。止まったままでも一日五千五百万円という高い維持管理費がかかる。

 もんじゅは冷却に水ではなく、大量の液体ナトリウムを使う仕組みになっている。

 ナトリウムの融点は九八度。固まらないように電熱線で常時温めておく必要がある。千七百トンのナトリウム。年間の電力消費量は一般家庭約二万五千世帯分にも上り、電気代だけで月一億円にもなるという。

 発電できない原子炉が、膨大な電力を必要とするという、皮肉な存在なのである。

 もんじゅ以外の施設にも、トラブルがつきまとう。さらなる安全対策のため、再処理工場は三年先、MOX燃料工場は四年先まで、完成時期が延期になった。MOX燃料工場は五回目、再処理工場に至っては、二十三回目の延期である。

 研究や開発は否定しないが、事ここに至っては、もはや成否は明らかだ。これ以上お金をつぎ込むことは是とはされまい。

 核燃料サイクルが、日本の原子力政策の根幹ならば、それはコストの面からも、根本的な見直しを迫られていると言えそうだ。

 欧米で原発の新増設が進まないのは、3・11以降、原発の安全性のハードルが高くなったからである。

 対策を講ずるほど費用はかかる。原発は結局高くつく。

 風力や太陽光など再生可能エネルギーにかかる費用は普及、量産によって急速に低くなってきた。

 国際エネルギー機関(IEA)の最新の報告では、太陽光の発電コストは、五年前より六割も安くなったという。

 ドイツの脱原発政策も、哲学だけでは語れない。冷静に利益を弾いた上での大転換だ。

 原子力や輸入の化石燃料に頼り続けていくよりも、再生エネを増やした方が、将来的には電力の値段が下がり、雇用も増やすことができるという展望があるからだ。


◆そろばん弾き直そう

 核燃料サイクル事業には、毎年千六百億円もの維持費がかかる。

 その予算を再エネ事業に振り向けて、エネルギー自給の新たな夢を開くべきではないか。

 電力会社は政府の強い後押しを得て、核のごみを安全に処理するあてもまだないままに、原発再稼働をひたすら急ぐ。

 金食い虫の原発にこのまま依存し続けていくことが、本当に私たち自身や子どもたちの将来、地域の利益や国益にもかなうのか。政治は、その是非を国民に問うたらいい。

 持続可能で豊かな社会へ向けて、そろばんをいま一度弾き直してみるべきだ。
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