Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●「鼻血」「死の街」問題と「金目でしょ」発言に対するマスコミ対応の落差

2014年06月28日 00時00分26秒 | Weblog


nikkan-gendai.comの記事【「最後はカネでしょ」 福島を絶望させた石原環境相の大失言】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/151072)、
東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014061802000125.html)、
asahi.comの社説【環境相の発言―「最後は金」が蝕むもの』(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p)、
東京新聞の社説【「金目」発言 住民に寄り添わぬ不実】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014061902000144.html)。

   『●安全よりカネ: 韓国「拝金政権」の国際諮問委員は
        新自由主義原理主義・規制緩和論者の竹中平蔵氏


 「普段はまったく存在感がないのに、口を開けば失言暴言。石原伸晃環境相が、またやらかした。16日、福島原発事故の廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐる福島県側との交渉について、「最後は金目でしょ」と言い放ったのだ」・・・・・・元東京「ト」知事の父上と同じで、つい環境大臣も本音がポロリ!!、してしまったのでしょうね。福島に「押しつけたい一心」なのでしょう。これでは福島の方々も引き受ける気持ちにはならないでしょうし、「東京電力本社」や「国会」にでも中間・最終貯蔵施設をつくってくれっ!、という心情ではないでしょうか。最後は「金目」で済むんでしょうから、「東京電力本社」や「国会」で貯蔵すれば済むのでしょう、きっと。

 一方、「鼻血」問題や「死の街」発言であれだけ騒いでおきながら、この「金目」放言についてはマスコミはなぜ(ほぼ)放置状態? 不思議です。

   『●「鼻血問題」: 「原発関連死」と「死の街」発言
   『●「鼻血問題」: 圧力に屈した「アベ様のNHK」
   『●「巨大噴火と原発 これでも再稼働するのか」
            『週刊金曜日』(2014年5月30日、993号)
   『●東京電力原発人災鼻血問題: 風評被害に矮小化していて良いのか?
   『●『DAYS JAPAN』(2014,JUL,Vol.11,No.7)の
                   最新号についてのつぶやき


 「福島の人たちが本当に欲しいのはお金じゃない。放射能なんかこれっぽっちも気にしなくてよかった日々であり、田んぼや畑や海で汗をぬぐうひとときであり、子どもや孫と笑って過ごせる生活だ」「あまりにも配慮を欠く発言だ。石原伸晃環境相の「金目(かねめ)」発言から透けて見えるのは、苦悩する住民に寄り添おうとはせず、その犠牲の上に国策を推し進めようとする、政府の不誠実な姿勢」・・・・・・放言を繰り返す自民党議員ですが、東京電力原発人災の非常に多くの部分の責任は自民党にあります、それなのに「金目」とは・・・・・・呆れます。トップのアベ様からして、最近盛んに「沖縄の人達に寄り添って」と言いつつ、平気で普天間基地移転推進ですものね・・・・・・全くすごい国です。

   『●反省なき自民党を体現:
        「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」
   『●稲嶺進氏が名護市長選圧勝:
        「安倍政権はそれでも埋め立てを強行できるのか?」


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/151072

「最後はカネでしょ」 福島を絶望させた石原環境相の大失言
2014年6月17日

      (親の顔が見てみたい/(C)日刊ゲンダイ)

 普段はまったく存在感がないのに、口を開けば失言暴言。石原伸晃環境相が、またやらかした。

 16日、福島原発事故の廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐる福島県側との交渉について、「最後は金目でしょ」と言い放ったのだ。

 この発言は、官邸で菅官房長官に中間貯蔵施設の住民説明会について報告した後、記者団の質問に答える「ぶら下がり取材」で飛び出した。

 当然、福島側は猛反発。ただでさえ難航していた交渉が、暗礁に乗り上げそうだ。

 慌てた環境省は、急きょ会見をセット。石原環境相は「発言をよく覚えていない」「最後はお金の話になるが、それは受け入れが決まるまで説明できないという意味だ」などと釈明したが、謝罪の言葉はなかった。自覚がないのだろう。

 なにしろ、石原環境相には“前科”がある。

 昨年8月にも、福島市内で開かれた会合で、中間貯蔵施設の建設について「(地元の)皆さんが福島のために自ら行動するという認識を持っていただくことが重要」と言ってのけた。これが、地元に責任を転嫁する発言だと福島側の猛反発を受けたのに、まったく懲りていない。

■「福島原発第1サティアン」

 2012年9月にテレビ番組に出演した際も、原発事故の汚染土壌について「運ぶところは福島原発第1サティアンしかない」と発言して物議を醸した。それで、優位と見られていた総裁選でも惨敗したことを忘れたのか。

   「こんな人が総裁候補だったことが恐ろしいですね。発言が軽すぎるし、
    学習能力もない。そもそも、伸晃氏は最初から環境相のポストが
    不満だったと聞きます。環境行政に興味もないし、原発事故処理で
    損な役回りをやらされていると思っているフシがある。父親の慎太郎氏が
    ガチガチの原発推進派なのに、自分は環境相の立場で同調しづらい
    という鬱憤もあるのでしょう」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)

 この親子の政治感覚は独特だ。日本維新の会の分裂騒動でも石原環境相はシャシャリ出てきた。今月5日、慎太郎氏側につくことを決めた議員が議員会館の慎太郎氏の部屋を訪れた際、なぜか石原環境相も同席していたのだ。記者の間からは、「伸晃さんは何の関係があるのか」「公私混同じゃないか」との声が上がっていた。

   「石原家に公私の区別はないのでしょう。慎太郎氏の威光にあぐらを
    かいて、政治家としての勉強を怠ってきたのが伸晃氏です。国会に
    遅刻したり、すぐに不用意な発言をするのも甘えがあるから。
    中間貯蔵庫をめぐる今回の発言なんて、本来なら即、
    更迭モノですよ」(山田厚俊氏=前出)

 こんな大臣ひとり攻めきれない野党も情けない。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014061802000125.html

【コラム】
筆洗
2014年6月18日

 大切に飼っている犬を売ってほしいと三人の人間がやって来た。こちらとしては手放しがたい。架空の話である▼もう少し続ける。三人の頼み方はそれぞれ異なる。一人は「大切にします」と犬への思いを訴える。もう一人は「子どもが懐いてしまって」と事情を説明する。最後の一人はこちらがためらっているとこう言った。「最後は金目(かねめ)でしょ」▼誰だってこの最後の人にだけは売るまい。原発事故の汚染土を保管する中間貯蔵施設に向けた被災地との交渉について「最後は金目でしょ」と発言した石原環境相。十七日、おわびしたいと頭を下げたが、「それをいっちゃあおしまいよ」である▼誠意や気持ちを何で示すか。「金目」もそうであることは否定しない。それでも金目だけでは人の心は動かぬ。ましてや交渉のテーブルにあるのは故郷の土地、未来である。金目発言はカネ、経済成長ですべてを解決できると信じる政権の本音ではないかと疑う▼金にこだわらなかった人が十六日、亡くなった。元大リーグ選手のトニー・グウィンさん。五十四歳。若すぎる。哲学者然とした顔、ずんぐりした体形が懐かしい▼首位打者八回の名選手。求めれば高額契約で他球団にも移籍できたろうにサンディエゴ・パドレスに在籍し続けた。地元への愛情。球団への思い。石原さんなら「えっ、なんで移籍しなかったの」というか。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

環境相の発言―「最後は金」が蝕むもの
2014年6月19日(木)付

 そうだ。石原伸晃環境相の言葉が無神経に映したのは、いまの福島の一断面である。

 「最後は金目でしょ」

 損害賠償も除染も帰還も、移転先での新しい生活も。復興でさえも。原発事故の被災地には、「最後は金目」な案件がうずまいている。

 だけど、福島の人たちが本当に欲しいのはお金じゃない。

 放射能なんかこれっぽっちも気にしなくてよかった日々であり、田んぼや畑や海で汗をぬぐうひとときであり、子どもや孫と笑って過ごせる生活だ。

 取り戻せないことはわかっている。だからこそ、やりきれない。金目で済ませたいのは、住民ではない。国のほうなのだ。

 確かに、お金は便利だ。「代償」の道具として万能にみえる。だけど、そのお金は原発事故のあと、福島をひたすら蝕(むしば)んでもきた。

 「もらった」「もらえない」「足りない」「もらいすぎだ」――。無色透明を装いながら、遠慮なしに地域や家族や友人関係に踏み込み、分断した。

 この3年間、その矛盾と空虚さをいやというほどかみしめてきた。「どうせ金なんだろ」という目と闘いながら。

 その中で自分をどう取り戻し、周りとの関係を結びなおし、いかに生きるか。重たい問いと向き合ってきたのは、国ではない。彼らのほうだ。

 中間貯蔵施設もそうだ。ふるさとに、そんなものは欲しくない。だが、除染した汚染土をどこかで保管しなければ、福島全体の復興が進まない。

 葛藤から抜け出し、なにか前を向いていくための答えを探しに住民説明会へと足を運んだ人たちもいただろう。

 石原氏の言葉は、そういう人たちの心をへし折った。

 「30年以内の県外処分」も、もはやそらぞらしい響きにしか聞こえまい。

 膨大な量の汚染土を、いったい県外のどこが引き取るというのか。あてもないまま「約束します」と繰り返す国の軽さが、「最後は金目」と言い放つ大臣の姿と重なる。

 発言後、石原氏は釈明と陳謝に追われている。ただでさえ、むずかしさを増していた交渉だ。こんな形で断ち切ってしまった関係を修復するのは、容易ではないだろう。

 約2週間にわたった説明会に担当大臣である石原氏は一度も出席しなかった。まずは現地に足を運び、耳を傾けるといい。

 自らの発言の罪深さを、蝕んでしまったものの重さを、骨身で実感するために。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014061902000144.html

【社説】
「金目」発言 住民に寄り添わぬ不実
2014年6月19日

 あまりにも配慮を欠く発言だ。石原伸晃環境相の「金目(かねめ)」発言から透けて見えるのは、苦悩する住民に寄り添おうとはせず、その犠牲の上に国策を推し進めようとする、政府の不誠実な姿勢だ。

 発言は十六日に飛び出した。東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物を保管する国の中間貯蔵施設の建設をめぐり、候補地の福島県双葉、大熊両町を対象にした住民説明会を終えた翌日だ。

 石原氏はこの日、首相官邸で、菅義偉官房長官に住民説明会などについて報告。その後、記者団の質問に答え、難航する福島県側との調整に関し、「最後は金目でしょ」と述べた、という。

 説明会では住民側からの質問の多くが、交付金などの生活支援策や用地買収価格などに集中したことが念頭にあったのだろう。

 経済的補償は施設の建設を受け入れるか否かの判断材料の一つだが、それだけではあるまい。

 原発事故で長期避難を強いられた上に、なぜ除染廃棄物の受け入れまで迫られなければならないのか。三十年以内に県外に搬出すると国は言うが、そのまま最終処分場になるのではないか。

 そんな住民の苦悩や不安に、政府はまず寄り添わねばならない。原発の放射能汚染が住民を苦しめることのない未来図を描き、実現への道筋を示す必要もある。

 福島県の佐藤雄平知事は「住民の皆さんの、ふるさとを思う気持ちを踏みにじる発言だ」と反発した。当然だ。菅氏が石原氏に注意し、沈静化を図ろうとしたのも政権の危機感の表れだろう。

 野党の要求で参院ではきょう環境委員会が開かれる。石原氏は十六回の住民説明会に一度も出席していないという。以前、国会審議に遅刻したこともあった。大臣や政治家としての資質を含め、この際、徹底追及すべきだ。

 同時に、見過ごしてならないのは、国策遂行に当たっては、住民の故郷に抱く気持ちなど顧みず、札束で施設などの受け入れを迫る政府の強権的な姿勢である。

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古沖への「移設」問題では、年間三千億円台の沖縄振興予算を計上することで基地の県内固定化を迫ってきた。政府の常とう手段だ。

 福島でも沖縄でも、住民の心情と向き合う気持ちが、政府には欠けているのではないか。お金は大事ではある。しかし、お金さえ積めば押し切れると考えているのなら、勘違いも甚だしい。
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