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Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

映画 『ミルコのひかり』

2007-09-15 18:16:17 | 映画 「い段」
『ミルコのひかり』  2006年
原題 : ROSSO COME IL CIELO
監督 : Cristiano Bortone

実際に目が見えない子どもたちも出ているそうで、
目が見えるとか、見えないとか、
そういうことは関係なく、
子どもたちの瞳はキラキラしているのですな。

どんな子どもたちにも可能性がある。
その可能性を広げられるのか、狭めてしまうのか、
それは周りの大人たちにかかっているのかも。

視力が衰えた中で、
希望の光を失ってしまうのではなく、
返って輝きを増した。

視力を失ったからこそ、
それまで見えなかったものが見えてくる。

それが、生きるエネルギー。

できなくなったことを嘆くより、
自分の可能性の奥行きを広げていく。

人間の感覚は5つある。五感。
ひとつを失ってもまだ4つも感じる力がある。


いい加減、いい歳して、凹んでばかりいる自分は
平手打ちを喰らった気分ですよ。

映画 『シッコ』

2007-09-02 16:23:36 | 映画 「い段」
『シッコ』  2007年
原題 : SiCKO
監督 : Michael Moore

「ムーア先生、急患です。」
このコピーいいですよね。

ドキュメンタリーなんだけど、
音楽がなかなか良しです。

マイケル・ムーアは色々言われても、
やりたいことやって欲しいもんです。

『ボウリング・フォー・コロンバイン』 や、
『華氏911』 の頃より、
編集もすごく良くなってるし、
自分の出演時間は減らしてるし(笑)
そういうところは、やっぱり
ただノホホンとしているワケじゃなく、
努力しているのだろうし。

都合のいいように繋ぎ合わせていると文句を言うなら、
よっぽど、どっかの国の政府の方が、
都合のいいことばかり繋ぎ合わせて広報してるワケで。

しかし、それでも、
この映画は米国企業の資本で製作されているワケで、
米国の中でも内側の悪さを曝そうとするお金は動くワケで、
そこは米国の良さでもあったりする。

カストロ氏が 「ガォーッ!!」 と吠えてるシーンは
笑えましたね。
米国以外の国の人々は(少なくとも自分は)
彼がもう一度吠えてくれるのを、心から待っている。

マイケル・ムーア氏にも吠え続けて欲しいものだな。
しかし、あんな医療制度の国では、
長生きできないかもしれない。
彼は、ちと Too Fat だからね(笑)

米国に行ったときは、
死んでも病院には行かないようにしないと...
.....本末転倒な気もするが。

映画 『しゃべれども しゃべれども』

2007-06-08 08:01:40 | 映画 「い段」
『しゃべれども しゃべれども』  2007年
原作 : 佐藤多佳子
監督 : 平山秀幸

以外なところに、気分を上がらせてくれる作品があった。

全然観るつもり無かったのですが、
チケットもらったので観ました。

みんな頑張ってるなぁ...そういう感じです。

落語も全然興味無いですが、
落語の知識が無くても、話には充分着いていけました。
解りやすいところだけをつなげてくれてたからですかね。

笑えたか?...と言われれば
全然面白くなかったですが(笑)
ほのぼのした気持ちにさせてくれますね。

落語家っていうのは身近にいませんが、
こういう悩み持ってる人って意外と多いよね、みたいな、
そーゆー協調感が漂ってました。

結局きちんと解決した悩みがあるワケでは無いのだけど、
そこが返って良かったのかな。

ほのぼのですよ、ほのぼの。

映画 『超劇場版 ケロロ軍曹2 深海のプリンセスであります!」

2007-03-16 07:23:40 | 映画 「い段」
試写会ね。
ケロロのキャラに似合わず、家族愛とか描かれちゃってんだな。

『超劇場版 ケロロ軍曹2 深海のプリンセスであります!」 2007年
原作 : 吉崎観音
総合監督 : 佐藤順一
長編監督 : 山口晋
短編監督 : 近藤信宏

自分は家族というものに縁が薄いので、
感動して泣く、というところまでは行きませんでしたね。
でも、父親世代の男とか、ちっちゃい子を持つ母親とかは
ちょっと泣いてた感じで...
いちおストーリーは感動モノなのですよ。

もちろんケロロですから、あちこちにオチも満載で。

ファミマでマグカップもらえるらしいから、
ケロロパン食べて応募しようか、などと企て中(笑)
どのパンも結構自分は気に入ったので、
せっせと買いに走りましょうかね。

あっオタクじゃないですよ(笑)...たぶん.....きっと...(汗)

映画 『幸せのちから』

2007-02-15 07:24:47 | 映画 「い段」
コピーだけで泣けます。
「この手は、離さない ―― 」
「暖かいベッドも、パンを買うお金も、ママもなくしたあの日。」

『幸せのちから』  2006年
原題 : the PURSUIT of HAPPYNESS
監督 : Gabriele Muccino

自分にはちょっとタイムリーな内容でもあり、
泣くに泣けない、情けない。

自分を信じる力こそが、幸せのちからなのかも。
息子を思う気持ちこそが、幸せのちからなのかも。

お涙ちょーだい的なつくりの映画かと、
ちょっと斜に構えてたんですが、
観始めてすぐ、入り込んじまいました(笑)

サクセス・ストーリーではあるけれど、
そういうことより何より、
幸せのちからってパワーをもらえた気がしましたね。

結構きましたよ、この作品、じぶん的には。
タイム・マシーンも......サイコー!

そーいえば、タクシーの屋根の広告に、
デ・ニーロの『レイジング・ブル』が載ってたっけ。
他にもそういう遊びがあったのかなぁ、見つけられなかったけど。

映画 『リトル・ミス・サンシャイン』

2007-01-04 10:32:23 | 映画 「い段」
今年最初の映画が、コレです。

『リトル・ミス・サンシャイン』  2006年
原題 : LITTLE MISS SUNSHINE
監督 : Jonathan Dayton, Valerie Faris

主演の女の子は、眼鏡をかけていて、わざとイモッぽく見せてはいるけれど、その演技力から来る、愛らしさというか、子どもらしい純粋さとかは目を見張るほどでしたね。
『サイン』で、ホアキンと一緒にアルミホイル帽子をかぶっていた、あのコですよね。
生意気さを感じないところがこういう役にピッタリです。

アラン・アーキンが名優なのは薄々気付いていましたが(笑)
ポール・ダノはこれから注目ですね。

時々クスッと笑わせ、時々ホロッと泣かせ、観てる方はなかなか忙しかったですが、1時間40分たっぷり楽しめました。

今年の一作目としては、最適ではないかと.....

映画 『硫黄島からの手紙』

2006-12-22 08:06:53 | 映画 「い段」
バロン西、いいですねぇ。

『硫黄島からの手紙』  2006年
原題 : LETTERS FROM IWO JIMA
監督 : Clint Eastwood

クリント・イーストウッドは本当に良い作品を作ります。
彼ももう爺さんなので、是非ポール・ハギスには、彼のDNAを受け継いで頑張って欲しいものです。

日本人の演技はどうかと思うところもありましたが、
それは、米国人の演出ですから、台詞の言い回しとかまで、
チェックがいかないのは致し方ないのでしょう。

そんなのが気になってしまったのも最初だけで、
途中からは作品に引き込まれていたので、
気にならなくなりました。

先日観た『父親たちの星条旗』とだぶるシーンもいくつか有り、
やはり今回も、一人の人間の中に善もあり、悪もあった。
そして、日本だけ、もしくは米国だけを悪者にせず、
それぞれそこで戦っているのは、
一人ひとりの人間であるということを、
美しくも汚くも、綺麗にも醜くもみせてくれた。

戦争の生み出すものに、本当に価値のあるものなんてない。

映画 『日本の自転車泥棒』

2006-12-04 08:21:55 | 映画 「い段」
チラシを見て思ったんだよね。
世の中でこんなにも "赤い毛糸の帽子" が似合うのは、
この人だけだろうって.....

『日本の自転車泥棒』  2006年
監督 : 高橋忠和
主演 : 杉本哲太

12月2日(土)に観に行きまして、
初日だと思って行ったら、初日は1日(金)だったそうな。
しかも、今回は舞台挨拶付きとのこと。
また予告編観れないんだぁ、などと思いながらも、
杉本哲太氏はなかなか好きな俳優さんなのでね、
今回は当りでした。

監督がね、いい人なんですよ。
話す事が非常に誠実で、
「あぁ、こういう人にたくさんの日本映画を撮って欲しいなぁ」
と思わせてくれるキャラでした。

「CM作っている頃は、広告業界の方から、
『記憶に残るものより、記録に残るものを作れ』と言われてきた。
でも、この映画は『記録に残るものではなく、記憶に残る作品』にしたかった。」

と、言ってましたよ。
ありきたりの言葉ではあるけれど、
アピールを目的とするのではなく、自分の表現したいものを率直にフィルムに焼き付けて行ったのだろうなぁ、などと感じた次第です。

杉本哲太氏も、観客を上手いこと笑わせながらも、誠実さが伝わって来て、観る前から "きっといい映画だろう" という確信を持てましたよ。

二人が袖に下がる時、女子2名が杉本さんに花束渡してましたよ。
彼女たちは "紅麗威甦" でリーゼントだった頃から好きだったのかな?それとも役者としての彼が好きなのかな?
聞いてみたいところですが、変な人と思われて追い出されるといけないので、自重しました(笑)

映画はね、良かったですよ。
のたうち回る杉本哲太のエネルギーが、
スクリーンを通して伝わって来る感じがね。
セリフも音楽も少ない中で、
映画の中にとても大きなアクセントを残していて。

原田芳雄の演技はあまり好きではないのだけれど、
今回はハマッてて笑っちゃうくらい良かった。

「漕ぎなさいよ、思いっきり」

それしか出来ない男には、
それをやり尽くすことでしか、次の一歩が踏み出せない。
誰かの支えとかそういう優しさではなく、
自分自身への腹の底からの叫び声を出せないと、
前が見えない。

自分はよく、空を見上げます。
この辺では、顔をグイッと上に上げないと空が見えません。
何か叫びたいけど、
本当に叫ぶワケにはなかなか行かないので、
顔をグイッと上に上げて叫んだ気分になりながら、
空を見上げます。

映画の中で、
サイトウテツオが時折自転車を漕ぎながら叫びます。
"ウォ~!" って叫ぶのを観ていて、
なんか、自分の代わりに思いっきり叫んでくれてる気がして、
感動するほど、気持ち良かった。

年末になって、こんないい映画観れるとは、
今年はいい年だったのかな、と。
一年を総括するにはまだちと早いですが(笑)

今年は日本映画が例年に無く盛況でしたが、
そういった大騒ぎになる映画ではなく、
日本人には『日本の自転車泥棒』みたいな映画を作っていって欲しいんですよね。

絶対にこういう映画はヨーロッパでウケますよ、きっと。
ヨーロッパの人は自転車好きだし、
日本の田舎の風景とか、町並みとか写されてるし。

日本でも、もっと沢山の人に観て欲しいものですな。

映画 『キング 罪の王』

2006-12-02 11:04:21 | 映画 「い段」
『キング 罪の王』  2005年
原題 : THE King
監督 : James Marsh

ガエル・ガルシア・ベルナルの英語はあまりスペイン語訛がないね。
彼にとっては初の全編英語の映画じゃないかな?

この作品の中に良い人物っていたかな?
マレリーさえもエルビスの罪を知っても彼を責めなかったしね。
全員がどこかに人間の暗部を持っていた。

「懺悔しますから、天国に行かせて下さい。」

困った時の神頼みはするけれど、
こういうところが、どうしてもキリスト教を信じ込めない点なのだな。

人の弱さを救ってくれるという効力は確かにあると思うのだけど。

人が容易に銃を持つことができない社会だったら、
こんなストーリーは出来なかったはず。

映画 『父親たちの星条旗』

2006-11-23 10:04:11 | 映画 「い段」
やっと観ましたよ。

『父親たちの星条旗』  2006年
原題 : FLAGS OF OUR FATHERS
監督 : Clint Eastwood

やっぱりイーストウッドはすごいね。
伝えたいことを一つに絞って、それを分かってもらう為だけの演出に徹底してる。

あれが時系列に沿ったストーリーだったら、
名前がゴチャゴチャになっちゃってただろうし、
ハンクとハーロンってどこで出てきた? とか
英雄のマイクって誰のことだよ? とか
ただでさえ戦争の映画はみんな似たようなカッコしてるから
見分けつきにくいし。

だから、あぁいう風に行ったり来たりしてくれたお陰で、
それぞれのキャラを意識して観続けることができた。
そこはやっぱり、ポール・ハギスならではの脚本だね。

彼らにとっては旗を立てた人も立てなかった人も関係なく、
みんなが戦友だったんだろうし、
それぞれに家族がいたり、恋人がいたりしたんだろう。

数人の英雄を必要としていたのは、
兵士たちでもなく、彼らの家族でもなく、
アメリカ合衆国という名の資本主義帝国だったんだな。

チャップリンの自伝にも、
戦時国債キャンペーンの話があって、
その描写が全く同じ様なものなので、
空恐ろしく感じてしまった。

映画 『日本以外全部沈没』

2006-11-16 08:09:36 | 映画 「い段」
やっと観ましたよ。

『日本以外全部沈没』  2006年
原作 : 筒井康隆
監督 : 河崎実

監督の名前より、監修の実相寺さんの名前の方が大きいってことは、監督より監修の方が口出してるってこと?

まあ、面白かったよね。
予告編の方が面白かったけど(笑)

最近、アメリカ合衆国で中間選挙あったけど、
どうせ最初に沈没しちゃうんだから、
あんまり気にしなくていいかもよ、あんな悪の枢軸。

コテコテの特撮が、雰囲気出してて、たまらんですよ。
特に、バーテンダーが金成○になるシーンなんて、
もう、ルパン三世もビックリで!

ロウソクを囲むシーンはどうでもいいけど、
国会議事堂がブッ飛ぶシーンは爽快です(笑)

そういえば、すっげー久しぶりに、つぶやきシロー見たな。

映画 『犬神家の一族』

2006-11-01 08:07:22 | 映画 「い段」
東京国際映画祭のクロージング作品。
Bunkamura オーチャード・ホールで鑑賞。

『犬神家の一族』  2006年
原作 : 横溝正史
監督 : 市川崑

上映の前に授賞式とかがあってね、
それですでにお疲れモード。


その上、出演者と監督による舞台挨拶まであったもんだから、
映画が始まるまでがとてつもなく長く感じましたとさ。

映画は2時間14分。
そんなに長くはないけど、そんなワケで観始めで既に疲れてるので、長く感じてしまった。

30年振りらしいけど、監督も主演も同じだし、
なので、30年前のつくりかと思うような古くさい演出でした。
もちろん、それがいいんでしょう、日本映画ですから。
90歳過ぎた監督に今どきの演出されても、
それはそれで違和感あるんでしょうし、
自分は前作を観てませんので(全く、テレビでも)
新鮮に観れましたよ。

古い演出が、中期の黒澤明色を出していて、
そこが30代の自分にさえ懐かしい感じを与えてくれましたね。

石坂浩二がすごいですよね。
歳を感じさせない。違和感なし。
上手いですよ、あの人は。
石坂浩二の作品はたぶん初めて観たんです。
あんなに上手い人だとは知りませんで、
失礼しましたって感じですね(笑)

松坂慶子と万田久子も圧巻でした。
配役はなかなか面白いですね。

こういう作品は今の日本でヒットするんでしょうか?
それともこういう作品を待っていたのでしょうか?
どちらでせう?

映画 『疾走』

2006-10-26 07:58:23 | 映画 「い段」
公開当時は観れませんでした。
先日原作を読みました。
ビデオを入手したので、映画も観てみました。

『疾走』  2005年
原作 : 重松清
監督 : SABU

役者が下手すぎて、ちょっとストーリーに入り込めなかったな。

脚本は、上下巻もある原作をうまくまとめて、分かり易くしているとは思うのですが、役者が下手すぎてどうにもならないって感じでしたね。

もったいないですね。

いい子役をみつけるのは大変なんでしょう。

映画は所詮ビジネスですからね、
辛いとこなんですかね。


あ、中谷美紀はすばらしかったですよ。
七変化な女優さんですね。
すでに名優。

映画 『ミラクルバナナ』

2006-10-06 08:01:23 | 映画 「い段」
「絶対これハイチじゃない」って思ったら、
やっぱりハイチじゃなかった。ドミニカだった。

『ミラクルバナナ』  2005年
監督・脚本 : 錦織良成

せっかくの良い題材なのに、
脚本も演出もかなり古くて残念。
『深呼吸の必要』を観たときと同じで、無念な感じ。

主演の女性も、新人なのかなぁ、かなり無理があってね。
いい人いなかったのかなぁ。そこも残念無念だなぁ。
周りの役者はいい人揃ってるのにね。

いい題材なのになぁ。
泣ける作品にできたはずなのになぁ。

緒形拳は凄いよね。
存在感バリバリです。
笑顔がね、経験から来る笑顔がね、たまらんですよ。

映画 『記憶の棘』

2006-09-28 08:06:32 | 映画 「い段」
ショート・カットでも、ニコール・キッドマンは美しかった。

『記憶の棘』  2004年
原題 : Birth
監督 : Jonathan Glazer

配役が絶妙です。
怪しい雰囲気バリバリの少年といい、
裏のありそうな婚約者といい、
全てを見通してそうな母親といい、
とにかく周りを取り巻く人物像と、
それを演じる役者たちに、してやられましたよ。

映画を観すぎなのか、
ついつい勘ぐってしまうんですがね、
結局、最後の最後まで裏切られましたから。

何も勘ぐる必要は無かった.....

そういう映画ですよ。
なかなか面白い。


あ、音楽も良かったです。