こんにちは、新名神高速道路なるものの存在を今になるまで知らなかった世間知らずのサンバタウン店主です。しかしこれで自宅から京阪神へのクルマでのアクセスが格段にラクになりそうです。大型連休時の大津JCT(滋賀)と亀山JCT(三重)の大渋滞がちょっと心配ですけど。
さて、今回は雑貨のハナシ。といってもサンバタウン取扱いアイテムではありません。
このたび(実はちょっと前にプレオープンしてたんですが)めでたく岐阜市内にブラジル音楽ショップ&ギャラリーが誕生しました。その名も「エスペランサ(Esperança)」。オーナーの小森きよしさんは大のボサノヴァ好きにしてプロはだしのカメラマン(サンバタウンのサイトに掲示されているイベントやライヴ写真の多くは彼の手によるものなのです)。そして国内で恐らく唯一人であろうと思われるカシシ職人でもあります。最近これまためでたく通販サイトも開設されて、その作品がとうとう世に出ることになったわけであります(パチパチ)。
このカシシという雑貨、というか本来は楽器で、いわゆる籐編みシェイカーみたいなもんなんですが、打楽器やってる方やカポエイラをたしなんでおられる方にはお馴染みですよね。日本国内では主にブラジルかアフリカからの輸入品が流通しておりますが、エスペランサのカシシは純国産ハンドメイド。編みのきめ細かさが違う、色の鮮やかさが違う。ジャパニーズ・クラフトマンシップここにあり、っちゅう感じのクオリティなんであります。更には小森職人、このカシシにアクセサリー的キャラクターを見出し、ミニカシシとしてチョーカーや携帯ストラップなんて激カワ(注:激しく可愛い)商品を開発しちゃったからもう大変。画像をご覧いただければおわかりかと思いますが、この超精密作業、はっきり言って正気の沙汰ではありません。それでもちゃんと音が鳴る!通販サイトの商品説明欄にYouTubeリンクでなんと動画をご覧いただけます(爆笑)。
そもそもカシシにはこれまで宿命的欠点がつきまとっていました。そう、中に詰められている木の実。これは味わいのある鳴りを生み出すためには不可欠なのですが、いかんせん、腐る。虫食いにあう。そういうウエ~ッな感じのトラブルにより、結局ほどなくして処分、というケースがほとんどのように見受けられます(ここだけの話、どの楽器店でもカシシの在庫管理には気を使っており、防虫処理等を怠ると一発で商品価値が無くなってしまうのです)。
エスペランサの小森職人はここに着目。中身を木の実からBB弾に変更し、弾のサイズと配分量(企業ヒ・ミ・ツ)に趣向を凝らし、圧倒的な長寿商品を作り出すことに成功しました(但し携帯ストラップはいじくり倒しちゃうのでそれなりの寿命と思って下さい)。何よりこの美しさ・カラフルさはどうでしょう。正に工芸品と呼ばれてしかるべき佇まい。これはぜひ直接お店に行って、色とりどりのカシシの群れに囲まれながらどれにしようか悩んでみたい、そういう買い物本来の醍醐味というか楽しさをエスペランサさんの商品は思い出させてくれます。ちなみにこちらはブラジル音楽CDや楽器も置いてますので、コーヒーなどいただきながら展示写真を眺め、ブラジル音楽談義に花が咲く岐阜市のサロンのような場所になっていくのでしょうね。
ちなみにいま話題のブラジル美術展「Blooming: ブラジル-日本 きみのいるところ」が開催されている豊田市美術館内ミュージアムショップにて、先日このエスペランサ謹製カシシ(楽器版)が完売となる快挙を達成しております(現在鋭意追加分手配中とのこと)。これは当記事の紹介が決してサンバタウン店主の誇大広告ではないことを証明するものであると言えるでしょう。
と、いうわけで、これから旬のアイテムになること間違いなしのミニカシシ、売り切れないうちに、そして小森職人がこの気ィ狂いそうな超精密作業がイヤになって製作をやめちゃう前に、是非お試しあれ!