ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

強烈無比なこの1枚。

2007-12-04 13:30:34 | CD

こんにちは、心を入れ替えてなるべくこまめに記事を上げるべく奮起しちゃうサンバタウン店主です。あからさまな態度の変わりようですが、これは決して日本代表野球チームが北京五輪アジア予選を無傷で勝ち抜いたのを見て勇気をもらったからだとかそういうわけでは決してありません。

さて、本日ご紹介させていただくのは「進化するババア」と店主が勝手にキャッチフレーズをつけているエルザ・ソアレスの新譜「Beba-me ao vivo」。これがまたライヴ盤なわけですよ。キャーッ。2007年3月にサンパウロのSESC(Vila Mariana)で収録された出来立てホヤホヤな1枚。いうなれば生誕70周年記念アルバムとも言えましょう。あっ書いちゃった。

70歳。セブンティーンならぬセブンティ。国内ジジババ達に喩えれば、タッチの差で消えた年金問題の直接の被害に遭わずにすんでホッとしているお年頃です。彼らのフィジカルアクティヴィティといったらせいぜいウォーキングかゲートボールといった感じでしょうか。ところが地球の裏側では、ありえないほど見事なバスト&ヒップラインの肉体にスパンコールのドレスで身を包み、野菜のみじん切りが出来そうなサンバステップをズガガガガガと刻みながら絶唱するババアの艶姿(いやCDですから当然お姿は見えないわけなんですけど、まあ間違いなくそうであろうと)。のっけから名物「うがいヴォイス」が炸裂。次いで今大人気の高速ガフィエイラバージョンのイントロから、スタンダードナンバー「Beija-me」で瞬時にトップギア。あとはもうご想像の通りファンキーチューンからコテコテのサンバ・カンサゥンと、最後まで息つかせぬハイテンションワールド。面白いことに、いま国内外で非常に高い注目を浴びつつあるギタリスト、Zé Paulo Beckerがほぼ全てのアレンジを担当しておりまして、彼自身ギターでは参加していないものの、代わりにそのギターを演奏しているNandoなんちゃらとかいう人がかなりウマいです。カッコいいです。あと気になるのが2曲目Beija-meのサブタイトルに「Beba-me(アタシをお飲みよ)」とクレジットされています。そこだけは「いえ、せっかくですが・・・」とご遠慮申し上げたい心持ではありますが、それにしても、世界って、人の寿命って、生きるって何?そう思わずにはいられない傑作ライヴ盤と呼んで差し支えありません。

このBiscoito FinoからリリースされたCD、当然ながらもう少ししたら怒涛のDVDが追って登場してくるんではないかと勝手に期待しておりますが、元よりDVDは普段ご覧にならない方、i-podあたりに落として通勤中にガンガン聴き倒すような方は、是非今のうちにチェックしておいた方がいい・・・かも(クスッ)。