※現役中学教員であり、そして保護者でもあるHさんのパブリックコメントです。ご覧ください。
この基本計画を読んでも、私には、希望は感じられません。
大阪市教育基本計画について
いじめが悪い事だと言うのは、やっている本人は、わかっていると思います。
そして、いじめている自分自身を好きではないでしょう。
どんなにおこられても止めないのは、怒られても止められない心の状態にあるからです。
困った子は、困ってる子だからです。
罰を与えても解決には結びつきません。
学校から排除しても、社会を憎む子を作るだけです。
温かく励まされたり、大人に丁寧にあつかわれてはじめて人に優しくできる心が育つのです。
いじめている子は、その扱いを受けていないという事です。
なので罰を与えても効果はありません。
いじめを無くすことと、兼務や、教師の人数のさくげんや、評価システムで先生を縛ることは、
反対の方向のやり方です良い評価のために、しんどい子を持たない先生ばかりだと学校はまわりません。
給料を減らされたり、クビにビクビクしながら働いていて、生き生きと子どもたちの前に立てるでしょうか?
大人が楽しそうに、あたたかい雰囲気でいて、はじめて安心し、楽しく学べるのではないですか?
道徳心は、押しつけられて身につくものではありません。
「きちんと守りなさい」と言ったから守るのではなく、
優しい温かいクラスであれば、怒られなくても、お互いにイヤなことはしません。
100回説教しても、それは教師の自己満足です。
大阪市の道徳研修会に行きましたが、委員会の方のお話は、上から言われたことと、
長々と書かれた文面を、心もなく読まれているだけで、何も伝わってくるものはありませんでした。
頭のいい人が、きれいな責められない書類を作り、それ通りに教師に授業を求めても、
子どもたちには、何の効果もありません。
もっと現場の教師が、生き生きと自分たちの判断で、
目の前の子どもに合った教育ができるよう現場に任せて下さい。
条例でしばりをかければ、かけるほど、良い人材は他府県に流れ、
経験を積んだ良い教師は嫌気がさしてやめていっています。
子どもたちにとって良い教育は、市長一人の経験の中にあったり、学者の頭の中にあるわけではありません。
全ての子どもに接している現場の教師の声の中にあります。
政治家が変わる度に、お金も出さずに現場を混乱させる教育は、やめて下さい。
息子は、言います。「大人は、子どもをバカにしすぎだ。」と、「力や罰やアメで子どもは動くのではない。
心から、そうしたいと思える環境が作られれば、自主的に自分から学ぶものだ。」と。
フィンランドの教育大臣ヘイノネンは言います。学校のために学ぶのではない、人生のために学ぶのだと、
学校では、もっと教える内容を減らして、深く学ぶ必要があると。
答えだけ覚えれば点数が取れ、賢いと言われる教育は、今の人類には、もう必要ありません。
頭だけで学び、金儲けのために仕事をすることも。
奇跡の状態で生まれたこの美しい地球全体を次の世代に残す務めがあると大人は自覚して、
全てのことを決めるべきです。子どもたちは気づいています。
このままいけば未来のないことを。永続可能な社会を作るための教育をして下さい。
グローバルで自分の国だけもうかる力をつけるような教育も必要ありません。
それは一時的なことで希望はありません。
現実を大人がしっかり見つめて、子どもたちのために本当に必要なことをするべきです。
もっと心と体を使い、芸術(教科)を大切にする方が、きっと心も満たされ優しい子どもたちが育つでしょう。
テスト教育は、いじめを増やすだけです。
この基本計画を読んでも、私には、希望は感じられません。