子どもをテストで追いつめるな!市民の会の伊賀です。転送・転載大歓迎です。
3月19日の時点でも大阪市教委は、4月からの試行案を提示できていません。
新制度に反対する陳情書が採択されたことが効いていることは確かです。
さらには、最も推進していた吉村市長が辞任し、選挙となったことも影響していると
思います。
この要望書を提出し、市教委の決定を最後的に押しとどめたいと思っています。
要望書への団体賛同と個人賛同の締め切りが3月20日に迫っています。
まだの団体、まだの方はぜひご協力をお願いします。
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要望書への団体・個人賛同をお願いします
吉村市長と大阪市教委は、大阪市議会教育子ども委員会での「学力テストの結果を教
員給与などへ反映させる吉村市長・大阪市教委の方針の見直しを求める陳情書」採択
を尊重し、新方針を撤回することを求めます。
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2月18日、教育子ども委員会で学力テストの結果を校長・教員給与などへ反映させ
ることに反対する陳情書が自民・公明・共産・「いくの」の賛成多数で採択されまし
た。教育子ども委員会の中で議員は、学力テストを校長評価・給与に反映することを
厳しく批判しました。また、学力テストの結果を直接、教員評価・給与に反映しない
としても、校長を通じた人事評価によって、教員にも大きな影響を及ぼすのではない
かと懸念を表明しました。さらに、講師不足や多忙化で教員が子どもに寄り添えなく
なっている、学力低下を学校の責任にせず、まず教育委員会が責任を取るべきではな
いのかという厳しい指摘もありました。1月29日の大阪市総合教育会議の中で大阪市
教委が提案した新方針に対して明確にノーの意志を示したのです。
大阪市教育委員会議で9回も審議しているにも関わらずその内容は全て非公開で、学
校現場、保護者、子ども、市民に秘密裏に進めています。試行実施1が月前になって
も制度の具体案が公表されていません。それでも吉村市長と大阪市教委は、4月から
の試行実施をあきらめていません。
至急、吉村市長と大阪市教委に対して陳情書を尊重し、試行実施を撤回することを求
めたいと思っています。
3月22日に要望書の提出行動を考えています。
それまでに出来るだけ多くの団体・個人賛同を集めたいと思っています。
ぜひ、ご協力をお願いします。
■下記の要望書への団体・個人賛同を呼びかけます。
◇団体賛同の場合
団体名をお知らせください。
◇個人賛同の場合
お名前
お立場(教職員、保護者、生徒、学生、研究者、弁護士、市民など)
できればで結構です。
お名前の公表(インターネットを含む)の有無
◇締め切りは3月20日(水)
◇送り先
メール mailto:
iga@mue.biglobe.ne.jp
FAX 06(6797)6704
◇PC・スマホ用署名ページ
https://web.user-page.jp/new_form/?prm=cd89552125%2C11-0583fb
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要望書
吉村市長と大阪市教委は、大阪市議会教育子ども委員会での「学力テストの結果を教
員給与などへ反映させる吉村市長・大阪市教委の方針の見直しを求める陳情書」採択
を尊重し、新方針を撤回することを求めます。
2月18日、教育子ども委員会で学力テストの結果を校長・教員給与などへ反映させ
ることに反対する陳情書が自民・公明・共産・「いくの」の賛成多数で採択されまし
た。教育子ども委員会の中で議員は、学力テストを校長評価・給与に反映することを
厳しく批判しました。また、学力テストの結果を直接、教員評価・給与に反映しない
としても、校長を通じた人事評価によって、教員にも大きな影響を及ぼすのではない
かと懸念を表明しました。さらに、講師不足や多忙化で教員が子どもに寄り添えなく
なっている、学力低下を学校の責任にせず、まず教育委員会が責任を取るべきではな
いのかという厳しい指摘もありました。1月29日の大阪市総合教育会議の中で大阪市
教委が提案した新方針に対して明確にノーの意志を示したのです。
大阪市教委方針は、校長・教員の人事評価にとどまらず、学校をテスト偏重にし、
子どもたちをテスト漬けにしていくものです。最も被害を被るのは子どもたちです。
すでに大阪市の中学校では、全国学力テストに加え、高校入試の内申点に反映される
大阪府チャレンジテスト(中1・2・3)と大阪市統一テスト(中3)、各学期に行われ
る中間・期末テスト、英語力調査(英検IBA)、実力テストなど、他府県に比べて突
出してテスト漬けになっています。授業はテスト時間を確保するために速く進められ
たり、通常の授業を削ってテスト対策授業が行われたりしています。全ての子どもに
「分かる授業」を行うには丁寧さと丹念さが必要であるにもかかわらず、それと逆行
することが起きています。
小学校では、各単元テストに加えて、小学3年~6年生まで大阪市経年テスト(国・
算・理・社)を実施しています。9歳の子どもたちから全国学テと同様の強い緊張感
と
ストレスを与えています。小学3年生から毎年、4教科の学力テストを実施しているの
は、大阪市と横浜市、京都市だけです。
大阪市教委方針は、子どもたちに競争主義の価値観を浸透させ、障がいのある子ど
もも含め、ともに学びともに育つ教育、人権や共生を大切にする教育を弱めていき、
そうした教育に取り組む余地を学校からなくしていくことになるのではないでしょう
か。全国学テやチャレンジテスト・経年テストの学校正答率をあげるために、障がい
のある子どもをテストから排除するケースが明らかとなっています。
これほどまでにテストとテスト対策が増えている中で、自分たちのテストの結果が
校長・教員の人事評価や給与、学校予算にまで反映されるとなると、子どもたちの不
安やストレスはこれまで以上に高まることが考えられます。ここ数年、大阪市の小中
学校では不登校率が全国と比べて高く、とりわけ中学校の不登校率は2017年度で
5.1%であり、20人にひとりが不登校となっています。大阪市の学校が、子どもたち
にとってますます息苦しい場所になり、その結果、不登校の子どもの数も増加すると
考えられます。
全国学力テストが始まって12年。全国学テの結果を巡る順位競争が激しくなり、自
治体独自の学力テストも広がっています。学力テストの点数競争がますます熾烈化し
ています。
このような状況の中で全国学力テストで上位にある福井県では、県議会で中学生の
「自殺」を契機に「福井県の教育行政の根本的見直しを求める意見書」(2017年12月
19日)を採択しました。その中では、「学校の対応が問題とされた背景には、学力を
求めるあまりの業務多忙もしくは教育目的を取り違えることにより、教員が子どもた
ちに適切に対応する精神的なゆとりを失っている状況があったのではないかと懸念す
るものである。このような状況は池田町だけにとどまらず、『学力日本一』を維持す
ることが本県全域において教育現場に無言のプレッシャーを与え、教員、生徒双方の
ストレスの要因となっていると考える。これでは、多様化する子どもたちの特性に合
わせた教育は困難と言わざるを得ない。」と指摘しています。
現在、都道府県・政令指定市において、独自の学力テストは約70%の地域で実施し
ています。しかし、2018年度から見直す動きが広がり始めています。長野県と奈良県
で廃止、神奈川県と岐阜県(来年度以降は検討中)は休止、広島県はテストをやめ質
問紙調査のみ実施、札幌市は毎年実施を数年に1度の実施へと。佐賀県では、2019年
度から学校現場の負担を軽減するために廃止することを決めました。
学力至上主義と競争主義の弊害が広がり、それを見直そうという動きが出てきてい
る中で、大阪市教委の新方針は、独自の学力テストを全国学テと連動させ、その結果
向上に邁進しようとしているのです。
現在、吉村市長と大阪市教委は、今年4月からの試行実施、2020年度からの本格実
施、2021年度からの給与反映の方針を変えていません。しかし、大阪市教委は、昨年
8月の吉村市長の方針表明からすでに9回も教育委員会議で審議しているにも関わら
ず、2月下旬の段階でいまだに具体化できていません。そのうえ、この9回の審議は
全て非公開で行われました。学校現場、保護者、子ども、市民に秘密裏に進めている
のは、試行案が誰から見ても納得できないものであることを彼ら自身が自覚している
からです。にもかかわらず、吉村市長の強引な「とにかく全国学力テストの順位を上
げろ!」という要求に応えるために、市教委は問題だらけの試行に突き進もうとして
いるのです。
このような状況の中で教育子ども委員会で「陳情書」が採択されたのです。私たち
は、大阪市教委が今回の陳情書採択を重く受け止め、新方針を撤回するよう強く求め
ます。
2019年2月26日
■呼びかけ団体
子どもをテストで追いつめるな!市民の会