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「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

「君が代」不起立減給処分取消訴訟の経過と今後

2014-06-09 23:22:23 | Tネット通信(ブログ版)

本日(6/9)の、「君が代」不起立減給処分取消訴訟辻谷事案・奥野事案、両法廷にたくさんの方に傍聴にお越しいただきありがとうございました。

本日配付しました、Tネット通信号外転載しますのでお読みいただければ幸いです。

Tネット通信号外2014.6.9

「君が代」不起立減給処分取消訴訟の経過と今後

大阪「君が代」強制条例(2011.6.13施行)ならびに、その処分条例とも言うべき大阪府職員基本条例(2012.4.1施行)は憲法に違反すると、2014年1月20日、不起立減給処分の取消を訴えました。提訴、第1回口頭弁論、多くの方々の支援に深く感謝しています。今後とも、大阪の教育のあり方について考えていきたいと思います。どうかよろしくお願いします。

教育裁判として~

司法に訴え、多くの市民と語り合うことから始めます。

 これまでの「君が代」裁判を振り返れば、いまだ司法は公教育の本質を理解していないように思えます。本裁判は、教育への「日の丸・君が代」強制に対して起こされたこれまでの数々の裁判を引き継ぐとともに、大阪の特質とも言うべき、教職員の思考停止を招く問答無用の条例による教職員の「君が代」起立・斉唱の強制が公教育をどのような悪影響を与えるかを問います。そしてそもそも公教育とは何か、教科書はだれのものか、教育委員会制度はどうあるべきか、教育への政治の介入はなぜ問題であるのか等々、多くの方々と意見を交わす契機にしたいと考えます。

労働裁判として~

不起立を3度すればクビ!

そんな条例をそのままにしておくわけにはいきません。

大阪府・市職員基本条例では、同一職務命令に3回違反すれば免職と規定しています。これは、労働者にとって生命線そのものと言える職を失いたくなければ、自らの人権を放棄し面従腹背で「君が代」起立斉唱せよということに他なりません。最高裁は、「君が代」不起立処分について、自らの思想・良心、世界観に基づく行為であり、減給・停職等戒告を超える処分は、給与上等の不利益とその拡大の危険等を勘案し、それまでの東京都教委によって行われていた累積加重処分を戒め、減給処分を取り消す判決を示しました。それにもかかわらず、大阪では、「君が代」不起立三度でクビ!と定めた条例をあえて制定施行しました。教育公務労働者の職を理不尽に奪う職員基本条例をこのままにしておくわけにはいきません。

憲法裁判として~

ないがしろにされつつある憲法の精神を生かします。

そして、解釈改憲が政権によって主張される今、憲法を通して条例・職務命令・処分の不当性を訴えていくことが公務員として憲法を尊重し擁護する義務を果たすことにつながると考えます。そしてそれこそが、本裁判の最も大きな課題かもしれません。 

原告より                

2011613日「君が代」強制条例施行以来、府立学校教員で「君が代」不起立のより減給処分を受けたのは、私と奥野さんの2人だけです。今春2014年の卒業式「君が代」不起立被処分者のなかには、2度目の「不起立」の教員が2名いました。しかし、私や奥野さんとは違い、いずれも戒告処分でした。これは、差し止め訴訟が提起されたことも大きな要因ですが、府教委がこれ以上、減給処分を出し、提訴されることを嫌ったためではないかと考えています。

2012116日、最高裁第一小法廷は、「君が代」処分取消について、分断判決を出しました。同じ不起立行為の処分に関して、河原井純子さんの停職一カ月は裁量権の濫用と取消を認め、根津公子さんの停職三か月は、裁量権の濫用とまでは言えないとして上告を棄却し取消を認めませんでした。判決文では、不起立行為は、歴史観・世界観に由来する行為であることを認め、いわゆる累積加重処分による減給・停職処分は多大な給与上ないし職務上の不利益をもたらすものとして深く戒めました。

このとき、大阪維新の会は、既に「君が代」不起立免職条例案を公表していたのですが、大阪府松井知事は、報道陣の取材に対して「不起立で免職を定める規定については考え直す必要がある」と答えましたが、橋下市長は、譲らず「機械的に、処分を加重しなければいいんでしょ」と答え、結局、数か月後、維新の会の原案通り同一職務命令に3度違反すれば免職、つまり3度の不起立でクビと規定した職員基本条例を制定施行させました。

このことから考えれば、大阪府(教育委員会)は、累積加重処分では、法的争いに勝ち目がないことは十分に認識しているはずです。しかし、橋下市長の言うところの「機械的な処分ではない」ことにする為の処分後の過剰な研修を大阪府教委は実施していません。「機械的な処分ではない」」という為には、処分後、量・質とも過剰な研修を実施し、それでも繰り返したと言うような、いわばアリバイ的な研修を課す必要があるわけですが、大阪府教委の研修は良くも悪くも短時間のお粗末なものでしかありません。

にもかかわらず、昨年の卒業式、2度目の不起立行為により、教育委員会は私と奥野さんに減給処分を下しました。その時点で累積加重100%処分です。そして私たち2名は2名とも訴訟を起こしました。

アリバイなしで減給処分を下した府教委は、法廷で、それが、最高裁が戒めた累積加重処分ではなく、減給処分を出すに相当する「過去の非違行為による懲戒処分等の処分歴や不起立行為の前後における態度等に鑑み、学校の規律や秩序の保持等の必要性と処分による不利益の内容との権衡の観点から当該処分を選択することの相当性を基礎づける具体的な事情が認められる場合」であったことを主張し、それを裁判官に認定させるため血みどろの苦闘をしかけてくることが予想されます。

つまり、最高裁のダブルスタンダード―市民の多くの声を考慮して、累積加重処分による減給・停職には、待ったをかけながら、一方で「君が代」装置つまり「君が代」を使って学校の規律や秩序の保持等の必要性のためには「戒告⇒減給」処分というウルトラショブンも確保しておく―大阪地裁でもそれが踏襲される可能性があります。

そうさせないためには、本裁判に多くの方に注目していただき、条例により有無を言わさず「君が代」起立・斉唱を強制し、処分されたくなければ面従腹背で従えというような遣り方が果たして大阪の教育で許されるのかどうか、ともに声を発していただきたいと思います。それが裁判所にも必ずや影響を与えると信じます。このような条例のもとで、一元的な価値観すなわち「君が代」のもとにすべてが日本人として束ねられるような教育の先に何が待っているのか、そのことについて多くの方々と思いを共有したいと思います。

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憲法を保持する「不断の努力」である辻谷裁判の勝利を勝ち取ろう

2014-04-17 23:36:06 | Tネット通信(ブログ版)

遅ればせながら、Tネット通信第7号を2回に分けて掲載します。「君が代」強制問題、みなさんは、どう思われますか?私はやっぱりおかしいと思います。たかがウタじゃないですか?歌えないという教員がいちゃいけませんか?国歌ってそんなに大事ですか?3回歌わなかったら、立たなかったらクビ!なんてそんなのやっぱりおかしいです。第7号では、「憲法を保持する『不断の努力』である辻谷裁判の勝利を勝ち取ろう」と題して、遺族年金男女差別違憲訴訟原告の田村和男さんが、力強いメッセージを寄せてくださいました。ぜひ、読んでください。

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Tネット通信第6号(2014.1.4)

2014-01-05 22:48:48 | Tネット通信(ブログ版)

教育基本条例下の辻谷処分を撤回させるネットワークよりTネット通信第6号をお届けします。

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Tネット通信第5号(2013.9.27)

2013-10-05 23:50:41 | Tネット通信(ブログ版)

教育基本条例下の辻谷処分を撤回させるネットワーク(Tネット)の機関紙「Tネット通信」第5号を掲載します。

 

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君が代を憲法で強制したい安倍壊憲~憲法・メディア・天皇制~後半

2013-07-29 22:08:49 | Tネット通信(ブログ版)

7月14日、教育基本条例下の辻谷処分を撤回させるネットワーク総会・学習会で講演をしていただいた山口正紀さんのレジュメの後半を掲載します。

4――「安全運転」から「改憲・96条を参院選の争点に」

⑴総選挙直後の「96条改正」宣言を軌道修正

①開票翌日12月17日の記者会見で「憲法96条改正」に意欲表明

・「維新の会、みんなの党とは基本的に96条改正で一致できる」

・維新・松井一郎幹事長も「自民党が96条改正で協力を求めた場合、賛成する」と明言

②12月26日、自公連立政権発足の後は改憲発言を控え、「安全運転」に

・連立相手の公明が改憲に慎重なこと、参院のねじれ(少数与党)意識

③安倍首相が強調し始めた「経済再生」

・メディアは「アベノミクス」を大報道し、円安・株高を強調

・「戦後最長の好景気」で、未曾有の格差・貧困を作り出したのは小泉・新自由政治

・その指南役・竹中平蔵氏を再び重用する安倍政権に無批判なメディア

⑵4月に入り、「96条改正を参院選の争点に」と強気の戦略

①各紙報道

・《改憲 参院選争点に浮上/96条改正 政権が意欲》(4月9日付『朝日新聞』)

・《憲法改正争点化へ発信/菅官房長官/維新などと連携狙い?》(9日付『読売新聞』)

・《改憲 夏の参院選争点/首相意欲、橋下代表が呼応》(10日付『産経新聞』)

・《「96条改正 参院選の争点に」/自民一変 発言相次ぐ》(10日付『東京新聞』)

・《96条改憲/自民・維新協力で一致/参院選前提出の動きも》(11日付『毎日新聞』)

②自民党と政権幹部がテレビ番組や講演で、改憲争点化を言明

・「憲法は選挙の争点になるべきだ」(6日、高市早苗政調会長)

・「参院選で96条も争点になると思う」(7日、菅義偉官房長官)

③9日の衆院予算委員会では、安倍首相が「まずは96条を改正することで、新しい憲法を作ることが可能になり、議論が活発になっていく」と言明

⑶強気の背後に橋下維新のエール=自公政権へのクサビ

①3月30日、「日本維新の会」党大会

・橋下徹共同代表は、参院選の目標として「与党の過半数阻止」を掲げながら、一方で「憲法改正を目指す勢力が3分の2を形成することが重要なテーマだ」と言明

・「自民、みんな、維新の3党が連携し、参院選後に96条改正を」というアピール

②橋下代表は4月9日、安倍首相と会談し、「96条改正」で一致

⑷安倍首相を強気にさせた報道

①3月の各紙世論調査で異常に高い支持率

・朝日=65%(不支持は19%)、毎日=70%(不支持は14%)、読売=72%(不支持は20%)

②支持率アップの要因としてアベノミクス宣伝(読売3月18日報道)

・《日本銀行との連携を強化して、成長を重視した経済政策を進めていることを「評価する」は69%に上った。日銀総裁に黒田東彦アジア開発銀行総裁が決まったことを評価する人は56%だった。高支持率が続く背景には、こうした経済政策「アベノミクス」が評価されていることがある》

5――差し迫る壊憲情勢

⑴「96条改正」をめぐる各党の姿勢

①賛成=自民、維新、みんな、新党改革

②反対=民主、共産、生活、社民、みどりの風

③微妙=公明

⑵国会の現有勢力と改憲発議要件(2/3)との差

①衆議院(定数480、2/3は320議席)

・自民295+維新54+みんな18=367(みんなを除いても349で十分)

②参議院(定数242、2/3は162議席)

・現在は自民84+維新3+みんな13+新党改革2=102(60議席不足)

・7月の参院選では、非改選が自民50+みんな10+維新1+改革1=62

・参院でも2/3を上回るには4党合わせて新たに100議席必要(高いハードルだが)

⑶自民党はなぜ「改憲」を急ぐのか――政権基盤からの要請

①アメリカ――オバマの新国防戦略(米軍再編・世界戦略=集団的自衛権行使を要求)

・アフガン・イラク戦争でかさんだ軍事費をどうするか

・政権維持へ「国防費縮小」の至上命令→「同盟国」の負担増

・自衛隊の沖縄配備増強、ミサイル防衛システム、オスプレイ配備

②財界が求める日本の経済権益と自国資本の保護

・2004年5月 高坂節三・経済同友会憲法問題調査会委員長(5月27日付・朝日新聞)

「グローバル化とは、日本の資本や人材が世界中に広がっていくこと。これを守るためには何らかの方策が必要だ。だから米国と提携するのだが、ここだけは自分がやるというところがないと、いざというときも言いたいことが言えない」

・2005年1月 日本経団連・奥田ビジョン 「自衛隊保持・集団的自衛権の行使」提言

・2007年1月 日本経団連・御手洗ビジョン 「改憲と海外派兵恒久法整備」提言

 

6――安倍壊憲とどう闘うか

⑴5月3日・憲法記念日の各紙社説――ようやく目覚めた?メディア

①東京発行紙は「改憲・96条改正」に賛成・反対が3対3

・『朝日』の《変えていいこと、ならぬこと》は、「96条改正」について《一般の法改正と同じように発議でき、権力の歯止めの用をなさない》《九条改正以上に、憲法の根本的な性格を一変させるおそれがある》と批判

・『毎日』は《96条の改正に反対する》の表題で、《その時の多数派が一時的な勢いで変えてはならない不変の原理を定めたのが憲法なのであり、改憲には厳格な要件が必要だ》

・『東京』の《歴史がつなぐ知恵の鎖》は、《九六条がまず、いけにえになれば、多数派は憲法の中核精神すら破壊しかねません》と強く警告

・『読売』の《改正論議の高まり生かしたい》は、《憲法改正の核はやはり9条》とし、96条についても、《この機を逃してはなるまい》

・『産経』の「主張」も、《ようやく日本人自らの手で憲法を改正できる状況が見えてきた》と、「96条改正」に賛同(4月26日、産経改憲案「国民の憲法」要綱発表)

・『日経』は《改憲論議で忘れてはならないもの》は、《96条改正によって改憲しやすくした後に、何をテーマにどんな段取りで進めていくのかを示さなければならない》

②「96条改正」に反対・危惧を表明したブロック紙・地方紙

・『北海道新聞』=《平和国家が問われている》

・『東奥日報』=《「立憲主義」再確認しよう》

・『秋田魁新報』=《国民議論、今こそ高めよ》

・『岩手日報』=《今こそ議論を深めたい》

・『新潟日報』=《平和の理念を見詰めよう》

・『信濃毎日新聞』=《改正の要件 2/3の重さを考えよ》

・『岐阜新聞』=《立憲主義、多数決ではない》

・『京都新聞』=《立憲主義の根幹壊してよいか》

・『神戸新聞』=《立憲主義を危うくする96条改正》

・『中国新聞』=《憲法の平和主義 たがを外してはならぬ》

・『山陰中央新報』=《少数者の権利守る政治を》

・『徳島新聞』=《立憲主義の意義考えよう》

・『高知新聞』=《憲法の改正 時間をかけて考えたい》

・『愛媛新聞』=《96条改正 立憲主義の精神を捨てるな》

・『西日本新聞』=《ご都合主義的改正は許されぬ》

・『熊本日日新聞』=《96条の前に語ることがある》

・『宮崎日日新聞』=《少数意見と96条を考えよう》

・『南日本新聞』=《「改憲ありき」で先走ってはならない》

・『琉球新報』=《沖縄にも3原則適用を 要件緩和先行は姑息だ》

・『沖縄タイムス』=《96条改正は本末転倒だ》

●WEB版掲載の社説で「96条改正」を論じた20紙すべてが、「96条改正」に危惧を表明

 

⑵国会と世論のギャップ

①朝日新聞の世論調査(5月2日付)

・96条改正に「反対」54%、「賛成」38%

・9条について「変えない方がよい」52%、「変える方がよい」39%

自民党支持層でも、9条を「変えない」46%、「変える」45%

②国会の議員構成は、世論を反映していない

・衆院選の圧勝は、自民党「改憲公約」への支持ではない

・「1票の不平等」=違憲選挙で選ばれた議員に改憲の資格はない

⑶安倍壊憲の狙いを暴露する闘い

①フクシマ・オキナワの闘いとの連携(押し付けは憲法ではなく、米軍基地・原発)

・原発再稼働、新増設に反対する世論との衝突は必至

・辺野古新基地建設、オスプレイ配備反対で揺るがない沖縄の世論

・安倍壊憲は、原発推進・米軍基地強化・反対運動つぶしを狙うもの

②アベノミクスによる「経済再生」のウソ

・小泉政権時代の「69か月、戦後最長の好景気」は何を招いたか

・非正規労働が拡大し、賃下げが進んで「格差・貧困」が拡大

・金融緩和→実体経済を伴わない物価上昇、低賃金下のインフレで消費低迷

・成長戦略→大企業だけの「成長」

③安倍の当面の目標「96条改正」の意味を知らせる

・国会議員の過半数での「改憲発議」は、政府がいつでも改憲できるシステム

・憲法は、権力を制限し、縛るもの→そのために、簡単には改正させない96条の規定

・9条は侵略戦争を縛るナワ、96条はそのための壊憲を縛るナワ

④当面、参院選での改憲勢力の「3分の2」確保阻止へ

・参院選で、有権者が「脱原発、9条改憲反対」を意思表示できる統一戦線を作ること

・労働者の闘いと市民運動の連帯

・「壊憲NO!96条改悪反対連絡会議」結成、東京で「6・18集会」

・闘いは選挙だけでなく、96条・9条改悪に反対する世論を作り広げること→安倍たちに「96条改正を強行すれば、政権が壊れる」という不安を持たせるほどの闘い

 

●おわりに――「96条・9条改憲」をあきらめていない安倍自民党

・5月中旬以降、「96条先行改憲」への批判の高まりでトーンダウン

・橋下「慰安婦」妄言で、「維新」との間に距離

・安倍の目下の戦略は、「アベノミクス宣伝」で参院選に勝つこと

・その後は、参院選後の各党勢力図を見て「自公連立」か「自・維・み」壊憲政権の選択へ

・憲法を積極的な争点に、平和的生存権を奪われたフクシマ・オキナワを取り戻す闘いを

 

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