蛇口屋

リフォーム業界のあれこれ

理想の排水システム…

2007-05-11 19:31:24 | Weblog
今日はお風呂の工事の設備の方の仕上げでした。若干の問題を抱えているものの、うちの方としてはまあ順調に行ったと言っていいと思います。

煮え切らない言い方ですよね、そうなんですよ、その問題点が既存の設備にあって、いままであったモルタル・タイルの浴室を解体して出てきた排水管にあったんです。

話は2日前から本日にかけての事です。

簡単に説明すると、洗面所から入ってきた排水管が浴室の下でエルボで直角に曲がって外のマスへと抜けて行っているんだけど、あくまで浴室内で見る限り、そこのエルボが一番低い。
普通に逆勾配だなあ、と思って、修正して、排水テストしてみると・・・、おや?マスに水が流れて来ない。
どう言う事?
と、他のマスの蓋を開けて見ると、なんと!洗面所から出ているマスから水が出ているじゃあないですか、
一体これはどう言う事?
たぶん、設備の人間にとって、これは一種の怪奇現象に相当します。
よく見れば、他にも開けたマスからもちょろちょろと水が出ています。
その時はキッチンでも使っているのかなあ、なんて思いました。

住宅の床下で排水管を回して、浴室から洗面所なんかを抜けて排水管が走るケースは一般的ですけど、じゃあ、この浴室から抜けて行ってる排水管はなんだろうなあ? っと、ひとまず、その日は留守だった、この家の持ち主の例の全身気骨で出来ているご主人に電話で尋ねて見ると、「大丈夫、その排水工事も俺がやったんだ、後で説明するから心配ない」という力強い言葉を頂き、まあ、そうおっしゃるならと工事を進めて、ご主人がお休みだった今日、明確な答えを頂いて来ました。
答えは、ご主人の作り上げた夢の排水システム。
【排水ループ循環型システム】住宅内部の排水管と一部の外マスをループ式に全て繋げて、仮にどこかが詰まっても他のルートを使って排水されるという夢のシステム!…って!バカー!
仮に勾配が0になったとしても、通気とか排水抵抗とかで日常茶飯事でピンチだよ!
しかも、浴室の短いスパンで既に逆勾配があった事を考えれば、多分、ここの家、あっちこっちで排水が詰まっていて、もの凄く長く無駄なルートを使ってこの浴室排水は外のマスへとやって来たわけですね。

一応甲斐甲斐しく説明したら、
ああ、だから家中変な臭いがしたんだって納得していました。
衛生上危険この上ないんで一部修正して置きました。
もちろん、別途請求させてもらいます。