一年ほど前、ボイラーを取り付けたお客さんから電話がありました。
『水が洗面化粧台の蛇口から逆流しているみたい』
流し台のシングルレバー混合栓からのお湯が熱くならないと言う話で、電話で状況を聞いてみて、直ぐに、洗面化粧台の蛇口の種類が判りました。
『一時止水機能対2ハンドル混合水栓』
MYMから出ている混合栓で、お湯と水のハンドルが付いていて、その調整をしてから、水栓の中心部にあるワンストップレバーによって吐水を止められると言う物です。
しかも、寒冷地仕様ではない、逆止弁の付いていないタイプの物でした。
そのワンストップを開くと、また調整したままの同じ温度のお湯が出ると言う優れものなんですが、問題なのは、あくまで吐水口からの吐水を止めるための物ですから、開かれたままのお湯と水のハンドルによって、逆流防止弁がないせいで水栓内部でお湯と水が繋がってしまうという事態になります。
北海道の場合、寒冷地仕様の水栓として混合水栓は必ず水抜きと、少し気が利いている物になると逆止弁という、逆流を止めるための装置がついているのですが、時折、その逆止弁が付いていない、多くは内地仕様の水栓を取り付けられている所があります。
通常の設備屋さんや水道さんであれば、良心的とか、それ以前に、北海道の管材として流通している物が、寒冷地仕様として、だいたいは逆止弁付きの混合栓しかありませんが、どんな弾みか、たまに、寒冷地仕様ではない混合水栓が取り付けられているお客さんがいます。
だいたいは、ホームセンターで大安売りで売っていた物とか、特に、お客さん本人が取り付けられた物が多いようです。
最近流行のDIYのお陰で、壁付けの混合栓ぐらいならご自分でやってしまうお客さんが増えていますものね。
でも、その時には器具の選択を十二分に吟味しないと、たった一つの混合水栓のために家の設備が台無しになってしまう場合だってあるんです。
たった一箇所のつもりでも、それが家中の水とお湯に繋がっていることをお忘れ無く。
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