4月8日の事ですが、水戸の六名木の虎の尾が咲いていました。虎の尾は比較的早く咲く品種です。すでにすべてが散ってしまったのですが、六角形の柵の中の虎の尾に花が咲いていました。異例なことです。
毎年4月に入ってからも咲いているこの泰平は今年はひと目で咲いているのがわかるほど、この時期としては花が多い。
4月8日に本園内をめぐると、花が咲いている梅の木をあちこちで見かけました。
御所紅はほとんどの木で花を確認しました。
春日野も
大和牡丹も
長谷川絞も
難波紅も
白加賀も
養老も
名前不明・以前品字梅の名札があったもの。
名前不明・無類絞かも・以前蓮久の名札のものなど。
他にもあちこちでシーズン中に咲きそびれてしまい、4月になってからどうにか開花にこぎつけた花を見かけました。
何故、今年はシーズン中に咲きそびれた花が多いのか。それは今年の気温が開花シーズン終りになっても依然として低い日が続いていることが原因のようです。先日は東京で桜の花に雪が降っているのがニュースになりました。
そこで、4月上旬の水戸気象台の気温を調べたところ、
1日から10日まで10日間の日ごとの平均気温の平均は9.17度でした。
過去50年間の同じ期間の日ごとの平均気温の平均が今年を下回ったのは、下記のとおり11回で、大部分は50年間の前半です。
日ごとの平均気温、最高気温、最低気温の10日間の平均値は下記のとおりです。
2019年(今年) 平均気温 9.17度 最高気温 14.95度 最低気温 3.16度
2012年( 7年前) 平均気温 8.87度 最高気温 15.72度 最低気温 1.40度
1996年(23年前) 平均気温 7.57度 最高気温 13.12度 最低気温 2.26度
1993年(26年前) 平均気温 8.54度 最高気温 14.59度 最低気温 2.60度
1988年(31年前) 平均気温 7.95度 最高気温 12.86度 最低気温 2.94度
1984年(35年前) 平均気温 6.50度 最高気温 11.28度 最低気温 1.94度
1981年(38年前) 平均気温 8.99度 最高気温 14.44度 最低気温 3.68度
1978年(41年前) 平均気温 8.32度 最高気温 14.82度 最低気温 1.81度
1977年(42年前) 平均気温 7.98度 最高気温 13.97度 最低気温 3.04度
1976年(43年前) 平均気温 7.13度 最高気温 11.75度 最低気温 2.60度
1972年(47年前) 平均気温 8.83度 最高気温 13.25度 最低気温 3.56度
1970年(49年前) 平均気温 9.15度 最高気温 15.17度 最低気温 3.09度
日ごとの平均気温の算出は「 1日4回の主要時刻における気温の通報値を平均して求めています。」ということで世界共通です。
上記のうち2012年と1970年は最高気温の平均が今年を上回っており、朝方の冷え込みはあったものの、日中は気温が高かったものと推定されます。これをのぞいてみると、23年ぶりの寒い春であったと言えそうです。
このため梅の花はシーズン中に最後の花まで咲ききることができずに咲きそびれる木が続出したのかなと思いました。
今年の春は確かに、私の感覚でも温かいと思う日は続かず、日中でも寒く感じる日数が多かったように思います。庭の草たちの生育も足止めされているようにも思われます。ただし元気な草もありますので、草木の特徴をまたひとつ知るチャンスでもあります。
梅の実の収穫にも影響しそうですね。