晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

ことり

2013年05月01日 | 
ことり  小川洋子 著

久々の書下ろし、というので読んでみました。
それは、やっぱり小川洋子ワールド、でした。

子供のころに言葉を失い(失語症?)小鳥の言葉を話すお兄さんと、
ただ唯一その兄の言葉、ポーポー語を理解できる弟、小鳥の小父さんの物語です。

物語は静かに、美しいことばで語られています。
まるでおとぎの世界に迷い込んだようです。
ふっと、子供のころに読んだ童話を思い出しました。

ちょっと、現実的でないかもしれないけれど、そこには混沌とした複雑な人間関係の
現代社会への風刺かな・・と、思えなくもないです。

ただ、、あまりにも二人の兄弟が純粋すぎてちょっと悲しいくらいです。

俗世間に生きる人にはきっと理解しがたいものがあるし・・つまらない小説でしかないでしょう
私さえ、水村美苗さんのすごい小説を読んだ後だっただけに
少し、物足りなさというか、その世界に入るのに時間がかかったくらい。
でも、物語はあっけなく終わてしまう。

読み終えて、気が付くと自分の心がとても静かで、まるで湖面を凪いでいる風になったみたいでした。

鳥かごの中で生きる小鳥の幸せをふと、考えさせられた物語です。


コメント