晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

壬生・新選組残景

2007年05月29日 | 
先週、金曜日から実家に用事があって帰ってまして、今日の午後の便で千葉の我が家に戻りました~

月曜に予定が空いたので、母と京都、壬生へ「新選組史跡めぐり」をしてきました

実家から、京都は電車で一時間くらいで近いんですよ・・
壬生あたりは今まで観光するチャンスがなかったのですが、「輪違屋糸里」を読んでから是非、行ってみたいなぁと興味を抱いていました。

阪急京都線「大宮駅」から八木邸は歩いて10分。
当時の郷士の立派なお屋敷をそのまんまの姿で見ることができ、感激しました

ガイドさんの丁寧で上手な説明を聞くことができ、芹沢鴨の暗殺劇の刀傷なども実際に目でみて、感慨ひとしおでした

現在、当家八木家ではお菓子司「京都鶴屋」として隣にお店があります。
名物、「屯所餅」のおいしい和菓子とお抹茶を頂きながら、
新選組を創設した近藤勇をはじめ、13名の若者たちに思いをはせ、ロマンに浸ることができました

修学旅行と思しき高校生の新選組に出会い、一緒に記念写真を撮らせてもらいました。

その後、壬生寺、そして糸里がいた「輪違屋」と「角屋」島原の大門へと足を運びました。

4日ほど主婦のいなかった我が家の惨状に・・どっと疲れがでてきました~
明日は仕事だし・・今日はここまでにします

憑神

2007年05月23日 | 
憑神
浅田次郎著

抱腹絶倒にして感涙必至 

帯のキャッチコピーは本当でした

2年前に新刊が出たときからずっと読みたかったこの作品。ようやく、叶いました。

またしても幕末の下級武士の話です。
江戸深川元町の御徒士(おかち)武士の別所彦四郎は次男坊の冷や飯くい。出世のはずの婿養子さきから種馬同然に、子供ができたとたん、三行半の不運な32歳。

出世稲荷に手を合わせたつもりがなんと!その祠は、貧乏神、厄病神、死神の災いの神であった~

突然の災難が次々とおこり、七転八倒の大わらわ!
その中で、腐りかけた武士の世の中でうずもれてしまいそうになっていた、自分を見つめなおし、武士としての生き方や人生の意味に目覚めていく・・

といったお話です。

得意の浅田次郎節で、江戸庶民の生活ぶりや、階級制度に縛られた武家社会の悲哀をコミカルに描いています。

恐ろしくて、おぞましい、イメージの神様たち
ところがどっこい、出てくるのは、全く反対の姿なんですよ。
貧乏神は大店の主人であったり、疫病神は、元気もりもりの力士であったり、死神に至ってはいたいけな、かわいい少女!? おまけに人情?があって、やさしくて、おかしくて愉快な憑き神さま達です。

つい、「プッ~」と吹き出して笑ってしまいます

最後は・・
さすが~っと感動の坩堝で泣かせてくれました。

やはり、浅田ワールドの小説は心がおどり、そして、人生を考えさせてくれます

嬉しいことに、妻夫木聡主演で6月23日に映画公開だそうですよ

こちらも見てみたいです~


明日晴れるかな

2007年05月18日 | 日記
気分を変えて、テンプレートを新しくました~

おととい、待望の桑田くんのシングルが出ました!

TUTAYAで予約していたので、その日はうきうきで仕事が終わってすっ飛んでいきましたよ^^

人気ドラマ「プロポーズ大作戦」の主題歌にもなっていて、話題をよんでいました。
5年ぶりのソロシングルです。
他、ニ曲もCMで流れている曲でした。

早速、PCに入れて、コピーしてお友達にあげましたよ~

桑田君は・・うちの人と高校の同級生なんですよ。卒業アルバムを見るまでは信じられなかったですが・・

当時の彼は、ビートルズが大好きで・・けっこうやんちゃ坊主さんだったとか
その愉快な彼がよもや、ビッグなアーティストになろうとは・・誰も想像しなかったでしょうね

いつも変わらず若くて、エネルギッシュで・・どうやったらあんなにいい歌がつくれるんだろう~?って感心します。
・・・きっと、天才ですね

この、「明日晴れるかな」・・
イントロのピアノのきれいなメロディーに乗って、歌詞も素敵ですよ
うっとりするくらい、聞きほれてます


輪違屋糸里・・下巻

2007年05月03日 | 
期待以上でした
想像を遥かに越えた「新選組」に感動しました~

芹沢鴨暗殺は、今までは新選組の内部抗争や、長州の逆襲などと、さまざまな憶測がなされていて、歴史にも残されていますが・・いやはや会津藩が一枚かんでいたとは・・ミステリー小説読んでいるような感覚で実に面白い!

それにしても、
糸里に吉栄・・吉栄は、芹沢とともに暗殺された平山五郎の子供を身ごもっていたのですが、皮肉にも暗殺の計画に加担する羽目になるのです。お梅も芹沢とともに惨殺され・・その波乱万丈な人生を締めくくるのに自ら選んだような死に際です。
暗殺シーンがリアルな描写だけに、真実に迫るような迫力でした

聡明な土方が本当に糸里と夫婦になって、郷里に帰って百姓をしよう・・などと考えていたのだろうか・・?行く末を見定めた上での真の幸せを見通していた?いうならその賢さには脱帽する。
しかし・・糸里はさらにその上を読んでいたのですね。

「わてはわてにしかできひん生き方をしまっさけ、土方はんもそうしとくりゃす。立派なお侍はんになって!」

心の中でどれだけ土方と手に手をとって、逃げたかったでしょう・・胸がいっぱいになって目が熱くなりました

  君がため 惜しからざらむ身なれども
   咲くが誉や 五位の桜木

糸里が読んだ歌に心を汲み取った、松平のお殿様もいたく感心したことでしょう。
島原傾城とは、かくも教養高い芸者・・いえ、女性だったんですね

幕末の武士社会・・理不尽さをすべて受けて立ち、彼らを支えた女たちにエールを送ります

最後のページに、著者と、高橋氏(輪違屋十代目当主)との対談が付録?としてあり、京都色町の歴史が語られて、おもしろかったです。今度、是非京都へ「新選組の旅」をしてみたいです
すっかり、頭の中は幕末で~新選組がそこいらを歩いて出てきそうな思いにとらわれて・・連休の一日は終わりました