晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

納棺夫日記

2009年02月17日 | 
納棺夫日記  青木新門 著

先ごろ、文春文庫の新刊で入ってきたこの本ですが、映画「おくりびと」
の原作になった・・というキャッチコピーに何気なく軽い気持ちで読んでみました。
・・・
「納棺夫」とは、死人を棺に入れる仕事のことです。
著者が作った造語のようです。そう、著者の自伝的日記からできた本なんです。

仕事に行き詰っていた、青木さんが新聞広告求人欄でみつけた葬儀社に就職したことから始まっています。当時、生まれたばかりの子供の粉ミルクにも事欠く生活にやむなく、入った会社で、ひょんなことから納棺の仕事にたずさわります。
毎日毎日、死人と向き合っているうちに青木さんは
人間の「生と死」について深く考えさせられるようになります。

途中、仏教や宗教、哲学の話になってそれもとても専門的で、私にはとても理解できないレベルの内容です。
びっくりなのは自然科学の知識も詳しいのです。
この本は15,6年前に書かれたものですが、すでに彼は「ニュートリノ」の存在をとりあげています。親鸞が説いた「阿弥陀如来の光」を、ニュートリノのひかりに照らし合わせて述べています。つまり、ローソクの光とか太陽の光といった視覚的に見ることが可能な光ではなく、太陽や月の光を超えた、永遠で透明な光のことだと言ってます。
はかり知れなくきわもなく、すべてのものを通す、永遠に存在する・・
そんな不思議な光を、臨終のきわにみるのだそうです。

もともと詩を書いていた著者らしく、病者の正岡子規の文学や、弱者にたった宮沢賢治の作品などたくさんとりあげていました、詩人に対するこだわりも感じられます。

終わりのページの高史明さんの解説はわかりやすかった。知識不足の私には最後に「なるほど!」と、また感動してしまいました。

わずか、200ページほどですが、
人間として大切で根源的なことが書かれた本です。

悩み惑う、今、この本に出会えたことを幸せに思います



氷に閉ざされて

2009年02月02日 | 
氷に閉ざされて
リンダ・ハワード / 加藤洋子=訳

久々に、海外作品を読んでみました。
人気のリンダ・ハワードです。二見文庫のロマンスミステリーでは、とても人気で、いつも新刊で入ってきては売り切れてしまいます。

物語は・・
資産家の若き未亡人ベイリーは、継子たちから嫌われながらも、夫の残した莫大な遺産管理をしながら淡々と暮らしていた。唯一心許せる弟夫婦たちとラフティングのバカンスに出かけるため、デンバーまでチャーター便の飛行機に乗り込んだ。しかし、アイダホの山中で墜落の惨劇に遭うのです。重傷を負いながらも機長のキャムと、ベイリーは一命をとりとめ、極寒の雪山で必死の脱出劇をくりひろげます。
それまではお互い、苦手なタイプだと思っていた相手と肌を寄せ合い暖をとり命をつなげるうち、いつしか心もほどけ、惹かれていきます。そして、事故の原因は仕組まれたものだと突き止めていく・・

久々のサスペンス劇場、それも大富豪の未亡人と、冷静沈着な優秀なパイロットとが非常事態において恋に堕ちる、なんてアメリカらしい設定です。

普通じゃ考えられない~なんて思うようなこともいとも簡単におきてしまう。
たとえば、キャムが額がパックリあいてしまう怪我を負うのですが、ベイリーが救急箱から針と糸を取り出して、縫うのです。消毒液も清潔なガーゼもない雪山で!
それも、説明書を読みながらですよ。アメリカじゃ皆そうなの!?

ベイリーはすごかった。信じられないくらい強い女性です。自分も腕に怪我をしているのに、なんとかキャムを助けて救助がくるまでは生き延びなければ・・と冷静に事態を見極め、手元にあるものを最大限に活用していて全力を尽くします。
サバイバル訓練を受けたの・・?私だったら、まずパニックに陥り、あきらめてしまうかもしれません。

お互いの体温で暖をとる・・嫌なタイプだと思っていた誤解も解け、お互いの立場も超えて、恋から愛に発展してしまうのです。

あ~ぁ、なんてロマンチック!と、言いたいところですが
「ありえない~」が本音。

最後には仕組まれた事故の犯人もあばかれ、以外な展開がおまけにあってなるほど面白い。

しかしながら、飛行機の墜落シーンはリアルでした。その衝撃の大きさから普通なら絶命でしょうが・・セスナには乗ったことがないのでよくわかりません。

二人が結ばれる描写(雪中のシェルターで)は、かなりエロチックでした。
真理子さんも脱帽!?かも・・







Hula 発表会

2009年02月01日 | 日記
昨日、かつしかシンフォニーヒルズ モーツアルトホールで、
Ka Pa Hula O Pikake の第三回発表会があり、お昼から青砥まで出かけました。

レッスンを指導してくださっている講師の先生のフラスタジオの二年に一回の大きなイベントです。
今回私は出演はできませんでしたが、一緒にお稽古しているお友達がでるので、楽しみでした。
古典フラのカヒコからはじまり、プログラムは一部と二部に分かれて、全部で42曲・・約三時間!
すばらしかったです

ゲストに人気のハワイアンバンドのラウロアさんの演奏もあり、会場はすっかりハワイのやさしい香りと風に包まれたようです

主催の前嶋先生のソロは、胸がどきどきするくらいステキでした。
優雅できれいで・・フラの奥深さをかんじました。

同行した、主人は途中居眠り?してたみたいでしたが(許せない~!)
お気に入りのハワイアンもいっぱい聞いて、「皆きれいだね~」と、楽しんでいました。

しかしながら・・私よりずっと年配?と思われる方もみんな頑張っていて、(ステージで)きれいし、輝いて・・パワーをもらったような気分になりましたよ
我もかくありたい!・・なんて