晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

死の島

2018年05月30日 | 
死の島   小池真理子 著
久々に小池真理子さんの新刊でした。
ガンの闘病や自死、はては尊厳死に至るまでテーマとしているだけに
思った以上に暗かったです。

著者が何を思ってこの深淵な死生観を小説にしたのか、聞いてみたいと思う。

大手出版社のレヴューをコピペしました。


文藝編集者として出版社に勤務し、定年を迎えたあとはカルチャースクールで小説を教えていた澤登志男。女性問題で離婚後は独り暮らしを続けているが、腎臓癌に侵され余命いくばくもないことを知る。 人生の終幕について準備を始める中、講師として彼を崇拝する若い女・樹里は自分の抱える闇を澤に伝えにきたが-― 激情に没入した恋愛、胸をえぐるような痛恨の思いを秘めて皮肉に笑い続けた日々。エネルギーにあふれた時代を過ぎて、独りで暮らし、独りで死ぬという生き方は、テレビで繰り返し言われるような「痛ましく、さびしい」ことなのか。 ろくでもない家族でも、いさえすれば、病院の付き添いや事務処理上の頼みごとができて便利なのだろうか。生きているうちから、人様に迷惑をかけないで孤独でない死を迎えるために必死に手を打ち備えることは、残り少ない時間を使ってするようなことだろうか。 プライド高く、理性的なひとりの男が、自分らしい「死」の道を選び取るまでの内面が、率直にリアルに描きつくされる。 人生の幕引きをどうするか。深い問いかけと衝撃を与えてくれる小池真理子の真骨頂。『沈黙のひと』と並ぶ感動作。









田園発港行き自転車 

2018年05月14日 | 
田園発港行き自転車 上・下  宮本 輝 著

水泳仲間のSさんお勧めで、読んでみたら、なんと2年ほど前にすでに読んでいたのです。
すっかり忘れていました~。でも上巻だけで下巻は読んでいなかったのです。
で・・また上巻から読み直しました。

よかったです
とても気持ちの良い物語でした。故郷の原風景のような郷愁があり、人間の尊厳や慈しみややさしさ
たっぷりであ=ぁいいなぁ、こんな風に生きていけたら、と思える作品でした。

物語は富山県、富山湾を望む北陸本線入善駅。そして京都花街。東京。。
このかけ離れた三つの場所がいつしか繋がってそれぞれの運命の糸が手繰り寄せられていくのが
おもしろいです。

登場人物がみな善良な人たちばかりで、癒されました~

上巻では、ゴッホの「星月夜」の絵がミステリーっぽくてまるで謎解きのようでしたが。

富山県、舟見城から黒部川を下り、愛本橋まで、自転車でツーリングしてみたくなりました。

ビアンカやBHで!!


おもかげ

2018年05月02日 | 
すっかり、月日が変わってしまいました・・

とても忙しくて、おもけに最近はインスタやらFBやらのSNSも手軽さから手を染めて・・
本来の私の「つぶやき」とか「ひとりごと」とか「読書感想」のためのツールであるBlogがほったらかし
になっています。。ほんの僅かでも読者さんには申し訳ないことです(;_;)/~~~

こちらの
おもかげ   浅田次郎 著
先月読んだのですが、、
さすが、大家の浅田次郎健在!でした。地下鉄にのって、や、ぽっぽや、を思い出しましたよ^^

某、書店のレヴューをコピペしますね

浅田文学に新たに最高傑作が生まれた。昭和のにおいを存分に漂わせながら、静かにストーリーが流れていく。地下鉄が人々を結び、現実と夢のはざまを行きつ戻りつしながら、ひとの思いが交錯する。家族とは夫婦とは、親子とは、社会とは、サラリーマンとは...。さまざまな関わりを浅田次郎のペンが文字に書きおこされている気がする。現代文学の名工を代表する作品となるでしょう。